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お聞きの皆様、おはこんばんちは。現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。今日は語り部解説を夏の間にしようと言ってたのが、伸びどびになっていたんですけれども、久しぶりにやろうと思います。全然怖くありません。
物語はですね、とある雪山のロッジの一室から始まります。主人公はですね、アーサーというね、売れっ子作家の中年男性になるんですけれども、この人がですね、このロッジで最後の原稿をタイプライターで打ってるんですよね。
で、これパチパチパチって打って、タイプライターね、皆さんもね、今もうパソコンの時代なのでピンと来ないかもしれませんけれど、全部この手でね、キーボードを叩いて、挟んだ紙に文字を打つという機会になるんですけれども、これをね、あえて使ってるんですよね。
昔ながらのこのタイプライターをわざと使っている作家なんですよ。これでバチバチと打って、最後の原稿をベリっとこうね、紙を押さえているところからシュッとね、タイプライターから外して抜き取って、で最後にジ・エンドっていうね、終わりっていう、完っていう文字をですね、手書きで入れるということをしてるんですよ。
で、ああ、やれやれと思ってですね、アーサーはここでおもむろにタバコをね、1本加えるんですよ。そしてマッチをね、パキッとね、この指でね、あの固いね、男性の爪であればね、ここでカチッとこうね、するとこれだけでね、火が着火するんですね、マッチがね。
で、これでパチッと火をつけて、1本のタバコに火をつけて、おいしそうに吸い込むと。そしてね、片わらにはシャンパングラスが置いてあってですね、ここにトクトクトクとね、あのドン・ペリニオンね、あの一番最高級のシャンパンをですね、注いでこれをクッとね、飲むっていうね。
これがアーサーのですね、作品というかね、小説を書き上げた時の、あの終わった時のこの儀式なんですよね。で、まあこれおいしそうにね、タバコを吸いながらシャンパンを飲んで、やれやれともう達成感に浸ってるんですよ。
で、この完成した原稿をですね、すごく古ぼけたね、使い古した書類カバーの中にね、パッと入れて、そして翌朝早くにですね、この山小屋ね、ロッジを旅立って行きますね。
で、自分で運転する車に乗って、鼻歌歌いながらね、もうルンルンっていう感じで、この雪山のね、あの道をね、ずっと運転していくんですよ。
で、どんどんね、行くにつれて、まあもうとにかくご機嫌でね、この雪景色を見ながら運転してるんですけれど、途中でね、どんどんどんどんね、雪がね、激しく降るようになってくるんですよね。
で、ちょっとやばいなーと思って、で、ハンドル取られないようにすごく気をつけて運転してるんですけれども、どんどんどんどん雪がひどくなってきて、で、もうね、前が見えないんですよ。
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もう、わーってね、あの多分北海道とかもそうだと思うんですけど、激しく雪が降ってる状態っていうのはもう、何をやってもね、あの全く前が見えないぐらいダーって降ってるわけですよね。
で、もうどうしようどうしようと言ってるうちにですね、車道から外れてしまってですね、で急な坂からね、車が落ちちゃうんですよね。ザーっていう感じで。
で、もうあの、もうすごい深い雪の中ですよ。で、これがもうだから車がまあ墜落してしまってですね、で、もうあの大変な状態になるんですよね。
で、ここであの回想シーンになる、なるんですよね。彼はだから意識を失っている間に、えーと、このね、あの過去を思い出してるんですよね。
で、ここではですね、あのちゃんとした綺麗なニューヨークのね、あの出版社のオフィスで自分のまあ編集のね、あの女性とね、打ち合わせしてるんですよね。
アーサーはですね、あの今度こそね、本当に俺が死んだ時にね、この小説の作者だと言われるね、あの墓に刻まれるようなすごい傑作を書いてみせると。
で、コロラドのね、いつものロッジに泊まって書き上げてくるよっていう話をね、編集と話してるんですよね。
で、そこで編集の女性はまあお好きになさいと、ただね、あなたバカよとね、あなたをここまですごい有名な作家にしてくれたデスティニーズシリーズをね、あのまあこの主人公を殺してしまうなんていうのはもう本当にバカな決断だと思うわよっていうことを言ってるんですよね。
で、これはね何かというと、このアーサーという作家はですね、まあ食べていくためにですね、流行小説を書いたんですよね。
もう何をやっても泣かず飛ばずだったのが、とある女性を主人公にした、向こうにはね、ハーレクインロマンスっていうね、シリーズがあって、日本だとあるのかな、ちょっとねソフトな、あのなんていうのかな、ラブロマンスなんですよね。
冒険活劇あり、サスペンスあり、でまあ最終的には美男美女が結ばれるっていうね、あのまあ娯楽小説のジャンルがあるんですよ。で、これに類する流行小説でデスティニーっていうね、あの女性主人公がまあいろんな運命に翻弄されながらもですね、あのまあ一生懸命生きていくっていうね、大河小説を書いてるんですよ。
それが大当たりして、で、このアーサーは今や売れっ子作家になってるんですよね。で、この小説が当たったおかげで、娘たちも大学を行かせてやることができたし、で、あの豊かな暮らしができるようになったのに、どうやらこのアーサーはですね、もうこの、えっとこのデスティニーというシリーズをですね、主人公が死ぬということで終わらせようとしてるみたいなんですよね。
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で、このシリーズを、人気シリーズを終わらせる代わりに、あの先ほどまでね、このロッジで書いていた、あの全くね、このノンシリーズのこのデスティニーとは関係ない別の小説を書き上げて、ようやく自分はね、この流行作家ね、書きたくもない、もう生活のために書いていた小説を終わらせて、真の作家としてのね、あの自分のまあ実力を世に試すというね、
根深の作品を書き上げたというところだったわけですよね。で、まあそれがこの追想シーンでわかるんですよ。編集の人の反対を押し切ってね、流行の、あの人気のそのシリーズを終わらせ、で、自分のまあこのね、作家、作家生命を賭けた小説をまあ書いていたんだっていうことがここでわかるんですけれども、まあ雪はね、コンコンと降っていて、どんどんどんどんね、この落下した車は埋まっていくんですよね。
もう絶対絶命のシーンなんですけれども、そしたらですね、向こうの方からね、人影が近づいてきてですね、で、まあこの車が落ちていることに気づくんですよね。
で、わーってね、これあのこの人は降りてきてですね、で、あのこの雪に埋まってるね、あの車からぐっとこの、あの扉をぐっとね、車の扉を開いて、で彼の体をね、この車の中からぐっとね引きずり出して、そしてもうほとんどね死にかけてるんですよね。でもちょっとこの寒い中なんで凍死を仕掛けてるんですよね。
で、そこをグックックって心臓マッサージですよね。あの救命の措置をね、行って、そしてあの口をね、ガッと鼻をつまんで口を開けさせて、あの人工呼吸ですよね、あのしてあの息を吹き込んでね、でまたグックックってもう心臓マッサージをしてっていうことをやってたら、ギョーギョーってね、アーサーがまあ覚醒するんですよね。
で、まあその彼をですね、今度はもうこの人はグッとこう背中に担いで、この雪山の中から救助してくれるわけですよ。場面が変わってですね、ふっとアーサーはですね、こう目をうわーっとね、覚ますわけですね。
そしたらこの、なんかね、あったかい部屋の中にいるんですよ。で、天井とかをぼんやり見てると、ふっとね、横を見ると、天敵のね、あのなんか棒に、あの天敵液が入っている袋ありますよね。で、あれがね、目に入るんですよね。
あ、俺は助かったんだなーとね。で、病院の医師積んでもいるのかなーと思ってね、ぼんやりしてると、横にね、あの、ふくよかなね、女性が立ってるんですよね。で、あの、じっとこっちを見下ろしてるんですよ。で、あの、安心しなさいと、ね、あなたは助かったわよって声かけてくれるんですよね。
で、私はね、あなたのね、大ファンなのよっていうね、声も聞こえるんですよ。で、まあ、ばーっとね、また意識が朦朧として、眠りに落ちていくんですよね。で、今度また次にね、目が覚めた時には、より意識がね、はっきりだんだんしてきてですね、で、まあ、相当ひどい怪我を負ってるんですよね。
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もう顔中、あざだらけですし、で、もう体もね、全身痛みが走ってね、で、ただ意識はだいぶはっきりしてきてですね、で、またこの女性が横に立ってるんですよね。で、あの、大丈夫よって、私はね、あの、全部、あなたに必要なことは、あの、全部ね、正しく処置してるから、あの、ご安心なさいってまた言うんですよね。
うん、で、あの、私はね、しかもね、看護師だからね、任せておきなさいっていうこと言うんですよね。うん、で、あ、そうかと。うん、で、私の名前はアニーよって言うんですよね。うん、で、あの、そしてそこでアーサーの方がですね、あの、で、僕の大ファンなんだろうって言うんですよね。
そうすると、アニーはね、嬉しそうに、にっと笑って、そうなのよと。うん、だからね、あなたがね、有名な作家だっていうこともわかってるんだというね、いう、ま、意思表示があって、で、ま、ここでですね、アーサーは、えー、一体ね、あ、あの、事故から何日ぐらい経ってるのと聞くんですよね。そしたら、ま、まるまる2日経ってますと言われるんですよ。
で、僕は実はもう先を急いでいて、ね、大事なこのね、あの、小説も提出しなきゃいけないし、あの、いろいろ約束事もあるし、先を急いでるんだけども、病院に、あの、連れてってくれることはできないのかっていうことを聞くんですよね。で、そうすると、このアニーというね、この福岡の女性は、いや、もうこの雪だからね、もう嵐で、電話の線がね、落ちてるんだと、外れてしまってるんだっていうことで。
で、これがね、ま、治り次第、必ず病院に連絡してあなたを病院に連れてってあげると。で、それまでは、私がね、ちゃんとあなたをね、ばっちり看護してあげるから、安心して、まだね、あなたはまだまだ治療に専念しなきゃいけないのよと、絶対安静だからね、あの、ゆっくり寝てなさいって言われるんですよね。
で、ま、これにはもう従わざるを得ないので、ま、ちょっとね、アーサーはちょっとややね、がっかりしてるんですけれど、ま、横になってるんですよね。で、そうすると、はいって言ってね、薬を渡されるんですよね。で、これ何の薬だって聞くと、これは痛み止めよって言われて、ま、で、それを飲んで、またゆっくり寝てるんですよ。
で、また今度ね、次の日になると、えー、だんだんね、よりだんだんだんだん、このアーサーはね、傷の状態はまだまだひどいんですけれど、意識がね、よりしっかりしてきてですね、で、自分が今どういう状況にいるのかっていうこともね、あの、わかってくるんですよね。で、そうすると、あの、ま、あの、山、山にね、よく立ってるような、あの、普通の民家ね、普通のお家のリビングルームに、ま、ベッドを持ち込んで、そこに寝てることがわかるんですよ。
で、1階の部屋で、で、大きな窓があってね、で、外の様子も、ま、見えるんですよね。で、そうすると、もう外はね、雪はまだ積もってるんですけれど、ま、すごい晴れてるんですよね。だから、ま、嵐はもう過ぎ去ってることがわかるわけですよ。
で、そこへまた兄が、いろいろね、またあの、薬とか持って入ってきて、おはようっていう感じで来てね。で、ま、そうするとアーサーはですね、ま、こんなに天気も良くなってるし、まだ病院とは連絡がつかないのかって聞くんですよね。で、そうすると、いやー、これね、今はま、晴れてるけれども、もう電話の線がね、1回切れちゃうと、なかなかね、そんな簡単にはね、工事の人が来てくれないから、ね、もうちょっと我慢しててと。
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で、そんなことよりね、ちょっと見てちょうだいって言ってね、バッと布団をね、アーサーが寝てるベッドの布団をパッとこうめくるんですよ。で、そうすると、もうアーサーの足はですね、もう下半身全部もう真っ黒というかね、真っ青で、ま、ひどい怪我を負ってたことがわかるんですよね。うん。で、ま、ね、車で運転中に、ま、スリップしてですね、崖から落ちてるわけなんで、ま、全身複雑骨折して、ま、大変な状態なんですよ。
でも、ここをちゃんとね、鉄パイプとかで、あの、ちゃんとね、補強してですね、あの、手製の、ま、あの、ギブスみたいにして、ね、包帯でちゃんと固定してですね、しっかりこの女性がね、この兄が、ま、ちゃんとした処置をしてくれてることは、ま、わかるわけですよ。ただ、もうこの足は当分使い物にならないということが、ま、はっきりわかる状態なんですよね。
で、一方ですね、画面が変わって、えーと、このね、あの、アーサーの、あの、編集のね、女性、彼女が、ま、ニューヨークのね、オフィスの中でね、電話してるんですよ。で、電話して、このアーサーが行っていたコロラドの、このね、ロッジがあった界隈の、あの、あの、警察というかね、これ、保安官がね、いるんですよね。
こういうアメリカの田舎っていうのはね、あの、ほんとにこう、なんかね、庶民的な、あの、あの、保安官っていうね、あの、だから、えー、日本で言うと、これ、警察の、あの、発出所みたいなところになるんですかね。ま、こういうね、保安官さんが、ま、いるところがあるんですよね。で、ここに電話をして、実は、うちの大事なね、あの、クライアントである、あの、有名作家の、アーサー、アーサーが、ま、とにかくね、あの、ここ何日か温身不通なんだと。
で、あの、このコロラドの、あの、とある、あの、ロッジにね、滞在して、あの、小説を書いてたはずなんだと。で、あの、約束の日にちが、もう、だいぶ過ぎてるのにね、いまだに連絡がないと。で、こんなことは一度もなかったので、調べてほしいっていうふうに依頼をするんですよね。
で、そうすると、この田舎の保安官なんで、ま、のんびりしてるんですよ。ニューヨークのね、しゃべり方と、もう全然違って、いやー、そうですか。いやー、ま、こんなところは田舎なんでね、ま、行方不明の人とかも出たことないし、ま、事件もないし、まあまあ、そう、あの、心配しなくてもね、大丈夫ですよって言ってね。
ま、きっとなんかどっかで、あの、こんな雪だしね、ま、どっかで、あの、あの、休んでるんでしょうとね、どっかのホテルにでも泊まって、あの、ゆっくりされてるんじゃないですかって言って、ま、でもとにかく、ま、あの、何かわかったことがあったら調べますよって言って、電話切るんですよね。
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で、まあね、この保安官さんはですね、人の良さそうなね、あの年配の、あの、おじいさんなんですよね。で、奥さんのね、奥さんと2人でね、この保安官のね、この、なんていうか、所長室みたいなところでね、あの、一緒に仕事してるんですよ。で、で、ま、依頼があったから、ま、ちょっと調べるか、みたいな感じでね。で、ま、あの、早速このね、アーサーが泊まっていたであろうロッジの方にね、聞き、聞き込みに行くんですよね。
で、そうするとこのロッジの支配人が、いろいろね、話をしてくれて、いやもう予定通り、あの、アーサーさんはね、あの、何月何日に出発されましたよって言って、で、あの、その出発前後のね、その状況とかどういう感じでしたかっていうことも聞くんですよね。
で、そうするとこの支配人さんは、いやもうね、アーサー様はね、もう今こうやって有名になる前からね、今に至るまで全然ね、人柄が変わらない人なんですよと、全く今もね、売れっ子作家になった今も全く気取ることがなくて、あの、本当にね、変わらない方ですよって言って、ま、褒めてるんですよね。
で、ま、彼はいつも必ず、ま、原稿書き上がった日はね、もういつも同じですと、必ず、あの、ドンペリニョンを1本オーダーされてね、うん、で、あの、これを、あの、最後の日はね、滞在最後の晩は、ま、これを、あの、一応、あの、お出しすることにしてるんですと言って、で、ま、何も変わらなかって、あの、機嫌よく、あの、ね、出発日に立ち去ったっていうことまでしかわからないんですよね。
だから、そっからの足取りがどうなのかっていうことをね、ま、ここから調べていかなきゃいけないんですよね。で、ま、この夫婦はね、あの、保安官さんとこの奥さんとで、このね、雪道をね、ずっとこう、あの、アーサーがね、おそらく、えっと、ま、このコロラドからニューヨークに向けてね、車でまた、あの、走っていくところをずっと、ま、あの、なんていうかな、道を探っていくんですけども、雪がね、あの、腰より高いところまで、ま、うま、あの、なんていうかな、積もってる状態なんですよね。
で、ま、どこ、もう、だから、車がもし落ちていたとしても、もう、埋もっている状態で、あの、視界には見えないんですよ。で、いやー、困ったなーというね、で、スリップしたそのタイヤの跡とかももうわかんないですしね、で、どこだろう、どこだろうっていう感じで、んー、で、ま、見てて、で、とあるところでね、ちょっと車とにかく降りて、ね、で、保安官さんはこう、ちょっとこの辺のね、あの、雪の埋まってるところとかをね、ずっとこう、見渡していくんですけれど、ま、ね、一面どこ見ても真っ白で、
車らしきものは見当たらないんですよね。んー、んー、ところがね、このちょっとね、すーっと、こう、カメラがね、こう、ぐーっとパンすると、えー、実はね、ここにちらっとね、車のタイヤらしきものが埋まってることが、もう観客にだけわかるようにしてちらっと映るんですよね。はい、というわけで、今日はここまでにして、はい、続きはまた次回とさせていただきます。ごきげんよう。