大学生就職意識調査から見た若手社員が何を今考えてるか、重視しているかを組織マネジメントを専門とする社労士と一緒に読みときます。
【ハイライト】
・「会社に求める事」の男女差について
・現代のこんな会社は行きたくないランキング発表!
・ 今の若者に営業ノルマや暗い会社が嫌われる理由について
・『社会の歯車で何が悪い』について語る
・働き方のリアルを伝える事も社労士の役目
・中小企業の効率的な『大学生就職意識調査』利用法
アンケート結果に隠れた“男女差”という重要なヒント2021年卒の就活生を対象としたマイナビの調査データでは、企業選びのポイントにおいて男女間での顕著な意識差が浮き彫りになった。たとえば「勤務制度・福利厚生の良い会社」は女性の約20%が重視するのに対し、男性は10%程度。「社風が良い会社」も女性が約16%、男性はわずか8%。これに対しオオタワ氏は、「人間関係を重視する傾向が女性に強いのは、離職理由の調査でも表れている」と補足する。つまり、働く環境の“雰囲気”や人間関係への配慮こそが、採用・定着における女性向け施策のカギとなるという指摘だ。
「行きたくない会社」は?──ノルマ・雰囲気・休暇がキーワード「どんな会社には行きたくないか」という設問への回答トップ3は、1位:ノルマのきつそうな会社(35%)2位:暗い雰囲気の会社(30%)3位:休日休暇が取りにくい会社(23%)
特に“ノルマ”については、営業的な職種に対する漠然とした不安やプレッシャーの印象が強く、学生時代にそのような経験がなければ抵抗感は根強い。加えて、ドラマやSNSでの“過酷な営業職”の描写が、ネガティブな印象を助長している可能性もある。一方、2013年卒世代の1位は「暗い雰囲気の会社」(44%)。ここからも、環境・人間関係に対する意識は今も昔も共通のテーマであることが読み取れる。
「楽しく働きたい」の中身は人それぞれ──採用メッセージの限界と可能性アンケートで最も多かった回答「楽しく働きたい」。しかし、この“楽しい”の意味は人によってまったく異なる。ある人にとっては穏やかな人間関係、ある人にとってはチャレンジングな仕事かもしれない。田村は、「楽しく働きたいという曖昧なキーワードを、会社側がどのように具体化して伝えるかが重要だ」と語る。このため、「楽しい職場」と言うだけではなく、“何が楽しいのか”“なぜそれが実現できるのか”をストーリーで語る採用広報が求められている。
中小企業が意識すべきは「誰に来てほしいか」の明確化マイナビ調査の対象は基本的に大企業中心。中小企業がこの結果に過度に引きずられるのは危険だと、オオタワさんは警鐘を鳴らす。「中小企業こそ、“うちの会社はこういう人に向いています”という軸を業務レベルで言語化し、明確に採用像を打ち出す必要がある」。不特定多数への受け狙いではなく、「フィットする人」に届く採用メッセージを丁寧に設計することが、中小企業採用の突破口になる。
“社会の歯車”は悪くない──ポジティブな共感の仕掛けを「社会の歯車にはなりたくない」という声も就活生からは多いが、それは一面的な捉え方だ。オオタワさんは缶コーヒーのCMを例に挙げ、「“社会は誰かの仕事でできている”という視点が広がれば、歯車としての仕事も誇りになる」と語る。また、番組では“お笑い番組のプロの笑い屋”の存在を紹介し、表舞台に立たない職業こそ社会に不可欠な役割を果たしているという考え方に共感が広がった。若者が「この仕事で誰かの役に立っている」と実感できる職場は、きっと長く続けられる環境になりうる。
変化する就職観に企業はどう対応すべきか?SNS、OB訪問、就職エージェントなど、若者が得られる情報量は圧倒的に増えた。その反面、「本当に自分に合う会社とは何か?」を判断しづらくなっている。だからこそ、企業が発信する情報は“自社の価値観や働き方の本質”に迫る内容であるべきだと、田村は強調する。また、大企業は「数を確保して教育する」戦略が可能でも、中小企業は「人を見極めて採用する」設計が求められる。どんな人が合うのか、どんな働き方をしているのかを明確にしたうえで発信しないと、ミスマッチは避けられない。採用成功の鍵は、「若者の価値観を知る」と同時に、「自社が誰に来てほしいのかを定義する」ことにある。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈
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