【9月1日】ローマン宇宙望遠鏡、打ち上げ成功。ダークマターの謎に迫る
2026-09-01 06:45

【9月1日】ローマン宇宙望遠鏡、打ち上げ成功。ダークマターの謎に迫る

News Connect(ニュースコネクト)あなたと経済をつなぐ5分間

1日1つ、5分間で、国際政治や海外のビジネスシーンを中心に、世界のメガトレンドがわかる重要ニュースを解説。朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聴きいただけるとうれしいです。

▼出演:

野村高文(Podcastプロデューサー/Podcast Studio Chronicle代表)

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▼参考ニュース:

NASA’sDark Universe-Seeking Nancy Grace Roman Space Telescope Launches

https://www.nasa.gov/news-release/nasas-dark-universe-seeking-nancy-grace-roman-space-telescope-launches/

'Whata glorious dawn launch': Why the Roman Space Telescope's picture-perfectliftoff beyond Earth is such a big deal

https://www.space.com/astronomy/what-a-glorious-dawn-launch-why-the-roman-space-telescopes-picture-perfect-liftoff-beyond-earth-is-such-a-big-deal

Hubble,Webb and Roman: the differences between NASA's telescopes

https://www.newscentermaine.com/article/news/nation-world/hubble-webb-and-roman-the-differences-between-nasas-telescopes/507-80f2c97f-3455-40d8-9ae1-956ac846a878

Nasa’snew telescope is named after astronomer Nancy Grace Roman – but who was she?

https://theconversation.com/nasas-new-telescope-is-named-after-astronomer-nancy-grace-roman-but-who-was-she-284330

NASA’sRoman Space Telescope could find alien Earths—but not like you think

https://www.scientificamerican.com/article/nasas-roman-space-telescope-could-find-alien-earths-but-not-like-you-think/

NASAlaunches powerful Roman Space Telescope, a spy satellite turned to the stars

https://www.reuters.com/science/nasa-launches-powerful-new-roman-space-telescope-florida-2026-08-30/

Trump calls in toNASA press conference to celebrate launch of Roman Space Telescope, a missionhe tried to cancel

https://www.space.com/space-exploration/trump-calls-in-to-nasa-press-conference-to-celebrate-launch-of-roman-space-telescope-a-mission-he-tried-to-cancel

▼Podcast Studio Chronicle公式サイト

⁠https://chronicle-inc.net/

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サマリー

NASAはナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡の打ち上げに成功し、ダークマターの解明や太陽系外惑星の探索という重要な任務に挑みます。この望遠鏡はハッブルの100倍の視野を持ち、元々は軍事用スパイ衛星の光学ハードウェアを転用した異色の経緯を持ちます。日本の技術協力も得て、宇宙の謎に迫る新たな一歩となることが期待されています。

ニュースコネクトと防災の呼びかけ
おはようございます。2026年9月1日火曜日、ニュースコネクト、あなたと経済をつなぐ5分間、パーソナリティーの野村貴文です。
この番組では、1日1つ5分間で、世界のメガトレンドがかかるニュースを解説していきます。朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聞きいただけると嬉しいです。
さて、熊本地震や、千葉県、石川富山、福井の豪雨など、今年は国内だけを見ても立て続けに自然災害が起きています。
東京でも先日震度5弱の地震があり、多くの怪我人が発生しました。
そして今日9月1日は、103年前の1923年に関東大震災が発生した日です。
死者、行方不明者合わせて10万人を超え、これは明治以降の日本での自然災害としては、今でも最大の犠牲者数となっています。
今年の様々な災害の被災者の方に心からお見舞い申し上げるとともに、災害を免れた方々も是非、防災の日の今日、避難ルートや家族の集合場所と連絡手段の確認、そして防災用品のチェックをされてみてはいかがでしょうか。
ローマン宇宙望遠鏡の打ち上げとダークマター解明
さて、今日取り上げるのは宇宙に関する話題です。
先月30日、NASAがナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡をフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げました。
天候にも恵まれ、順調に軌道に投入されました。
宇宙望遠鏡とは、大気の外に望遠鏡を設置するものです。
大気を通過する途中の光や電磁波の減衰をなくすことで、地上の望遠鏡よりも圧倒的に高精度な観察をすることが可能になっています。
ローマン宇宙望遠鏡の最大の目的の一つは、ダークマターの解明です。
ダークマターとは光を発せず、直接観測できないものの、重力を通じて存在が確認されている謎の物質で、全宇宙の27%を占めるとされます。
今回打ち上げられた宇宙望遠鏡では、他の天体が放つ光がダークマターの重力によってどう歪むかを観測することで、間接的にダークマターがどこにどう分布するか調べるために使われます。
ローマン宇宙望遠鏡については、日本も各種の装置の開発に参加し、さらに観測データの一部の受信を長野県にあるJAXAの施設が担います。
ハッブル、ジェイムズウェブ、ローマン望遠鏡の比較
ちなみにNASAは、1990年に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡や、2021年に打ち上げられたジェイムズウェブ宇宙望遠鏡を既に運用しています。
今回のローマン宇宙望遠鏡とはどんな違いがあるのでしょうか。
まずハッブル宇宙望遠鏡ですが、こちらは主に人間が目で見ることができる可視光などを使って宇宙を観察します。
場所も地球の上空540kmという比較的近い軌道を回っているため、過去に何度も宇宙飛行士が直接修理を行い、30年以上経った今も現役です。
宇宙の膨張が加速していること、ほとんど銀河の中心に巨大なブラックホールが存在することを証明するなど、天文学の教科書を幾度も書き換えてきました。
一方で2021年に打ち上げられた最新鋭のジェイムズウェブ宇宙望遠鏡は、ハッブルとは異なり、可視光ではなく赤外線の観測に特化しています。
その際にノイズとなる熱を避けるため、地球から150万km離れたところに配置されています。
この赤外線観測によって、宇宙の遥か遠くでの星の誕生や、地球以外の惑星を分析することができます。
そして今回のローマン宇宙望遠鏡ですが、ハッブル宇宙望遠鏡と同じ高い解像度を持ちながら、100倍の広さの視野を持っています。
ジェイムズウェブ、こちらが特定の星を詳しく調べる望遠レンズだとすると、ローマン望遠鏡は宇宙を広角で捉える超高性能広角レンズの役割を果たします。
従来であれば、とてつもない時間がかかっていた広大な宇宙のパノラマ画像の撮影を、ローマン望遠鏡はわずかな時間で完了させます。
ナンシー・グレース・ローマン博士とスパイ衛星の転用
ちなみにこの望遠鏡の名前ですが、NASAで初代天文局長を務めた実在の天文学者、ナンシー・グレース・ローマン博士の名前にちなんでいます。
彼女は1959年にNASAに加わり、長年宇宙望遠鏡の構想を主導しました。
特にハッブル宇宙望遠鏡の実現に向けて多大な貢献をしたことから、天文学会ではハッブルの母と言われています。
彼女の功績を称え、次世代を担うこの望遠鏡に名前が付けられました。
このローマ宇宙望遠鏡にはある異色のハードウェアが使用されています。
この望遠鏡の心臓部である主鏡、つまりメインの鏡、つまりメインとなる鏡ですが、
こちらは元々アメリカの国家偵察局がスパイ衛星として開発していた軍事用の光学ハードウェアでした。
通常アメリカの偵察衛星は宇宙空間から地球の地表を監視し、軍事的な動向を詳細に把握するために製造されます。
このため、鏡には地上を極めて鮮明に捉えるための高度な光学技術が詰め込まれています。
ただ、軍事上の計画の変更によってこの高性能な装置が使用されなくなり、最終的にNASAに譲渡されることになりました。
NASAはこの鏡が天体観測においても高い能力を発揮することに着目しました。
本来であれば地球に向けられるはずだったスパイ衛星の技術を外側の深い宇宙空間へ向けたということになります。
国家の極秘偵察ミッションのために作られたものが、宇宙の謎を解決するためのものへそのまま転用されたという珍しい歴史的な事実を持っています。
太陽系外惑星の探索と宇宙開発の政治的側面
ローマン宇宙望遠鏡では太陽系以外の惑星の探索も主要な任務となります。
星の重力が光を曲げる現象を利用したマイクロレンズ法という観測手法や、光勢の眩しい光を遮るコロナグラフという最新の装置を搭載しており、数千個規模の新たな惑星が発見されると試算されています。
それらの惑星の中には地球に似たような惑星が組まれる可能性もあります。
太陽系の外の惑星を詳しく調べることは将来の地球外生命探査につなげる重要な一歩と言えるでしょう。
ところで今回の打ち上げに関しては、成功の記者会見でアメリカのトランプ大統領が直接電話で参加し、今回の成果を称賛しました。
ただ、振り返ってみるとトランプ大統領は1期目に3年連続でこの望遠鏡の開発計画の打ち切りを提案しました。
さらに2期目の昨年にもNASAの予算を50%削減するという案を提示しています。
そんな中で打ち上げの成功に伴い、トランプ政権の成果として大きくアピールされるという形になりました。
宇宙開発を含む科学技術の巨大プロジェクトは、どうしても政治と関係せざるを得ない、そんな現実を物語っています。
エンディング
ニュースコネクトお相手は野村貴文でした。
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それでは良い一日をお過ごしください。
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