長年お世話になっております。 こちらこそお世話になってます。 そのビバVCなんですけど、ベンチャーキャピタルのその内側について語っていただくポッドキャスト。
で、岩澤さんにもうかれこれ3シーズンですね。 パーソナリティを務めていただいてるんですけど、書籍化されましたね。
ついに。 嬉しいなぁと思いました。
まさかね、スタートした時には本になるとは想像だにせずという感じでしたけれども。 なりましたね。
だからベンチャーキャピタルはやめられない。つまりその番組タイトルの副題の部分が書籍のタイトルになっているというものですね。
そうですね。で、副題がついて投資だけが知っている企業とお金のリアルという。
なので、これでまた書店転倒で手に取っていただける方が増えるといいなぁと個人的には思ってますけど。
でもあれですね、なんていうんですかね、ベンチャーキャピタルとは何ぞやっていうのを語る上で、これ一冊読んどけば、もうだいたい見取り図が頭に入るっていうような構成になってませんか。
そうですね。これまで結構その教科書的なVC論とかその投資のハウトゥーみたいなところは、いろんな方が本を書かれてたんですけど、
いざ自分がベンチャーキャピタリストになって、ベンチャーキャピタルとして経営をしていくっていうね、そういう視点で最初の序章からずっと進んでいくので、ある意味このロードムービー的に
ケーススタディとして、例えば投資判断であるとか、その後の投資先の支援であるとか、具体的にどういうことをやってるかっていうのをよりイメージ持って読んでいただけるかななんて思ってますね。
大変なんだろうなぁと思うことがですね、いっぱい出てくる本ではありますよね。
実はベンチャーキャピタルって、つまびらかにこの働き方が明らかになることって今までなかったと思ってるので、
そういう意味で一つこの職業としてのベンチャーキャピタリストっていうのが何者なのかっていうのは、この本を通して伝わるといいかなと思ってます。
そうですね。なんで今日はですね、このだからベンチャーキャピタルやめられないの本章をある意味皮切りにしまして、
ベンチャーキャピタルが一体社会の中でどういう役割を果たしているのかっていうところとか、
あと特にですね、岩澤さんのテーマが人口減少社会。そこをある意味一つのチャンスに変えるというところを考えているので、
ちょっとその点のシーンについて動かしていきたいなと思っています。
まずなんですけど、改めて、ちょっとこれはもうごめんなさい、改めてになるんですけど、ベンチャーキャピタルとはどういう仕事なのか、そう問われたらなんて答えますか?
そこからですよね。まだ株式公開をしていない、未成熟のいわゆるスタートアップ、有望なスタートアップを発掘をして、
そこの成長支援をして、そのIPを持ってキャピタルゲインを得るっていうのが定義としてのベンチャーキャピタルではあるというところでありますね。
なのであれですよね、立ち上がったばかり、まだその全然実態というかビジネスとしてはまだそんなに成功していない、
ただ可能性はありそうだっていう方々に対して投資をしていって、その会社の株をその対価として受け取って、
その会社が例えば上場するとか、どこかの企業に売却をすると、株式価値というのが上がるんで、それでリターンを得るっていう、そういう仕事ですよね。
一言で言うと、未公開株に投資をして儲けるっていう、そこだけが結構一般のビジネスパーソンの方には伝わってしまってるかなと思うんですけど、
それだけではないっていうのを今日お伝えできればなと思ってます。
そうですね。儲けは当然ビジネスなんで絶対にするんですけど、もうちょっと広い意味で言うと、
そのどういった役割まで担ってるっていうふうに捉えてらっしゃいますか?
ベンチャーキャピタルそのものの存在意義っていうのは、究極は新しい産業を立ち上げるための受け負い人といったらあれですけれども、
その資本っていう手段を操りながら、これからの10年、20年、もっと言うと50年を担っていくような新しい産業に火をつけていく。
そこが本質的な存在意義だなっていうふうに私は思ってますね。
なので、やっぱり新しい産業って、いろんな人がチャレンジをした結果生まれてくるわけですよね。
ただ思いだけではなかなか新しい産業って生まれなくて、先立つものが必要ってことですもんね。
そうですね。金融機関ってたくさんあると思うんですよね。例えば銀行だったり、国の融資だったり、いろいろ自分で会社を創業するって言ったときにいろんな手段はあるものの、
何かスピード感を持って大きな市場にチャレンジをするみたいなときに、例えば2億円とか5億円とかの資金を創業直後に得られる手段って、実はベンチャーキャピタルだけだったりするので、
何か本当に社会を変革したい、大きなチャレンジをされたいっていう方にとっては必要不可欠な金融機能かなっていうふうに思いますね。
例えば新しい、これから業を起こすぞっていう方が、自分の貯金でやるってのは多分あるんでしょうけど、どっかからお金を調達するときって、お金を借りるか株式を渡す代わりに出資してもらうかの2択になるわけですもんね。
借りる方はただ実績がない中で、そんな2億も5億も貸してもらえないわけですもんね。 そうですね。
そうすると、そのためにベンチャーキャピタルがいるってことなんですかね。 そうですそうです。
まさにだからこう、過去振り返ってみると、産業革命の時のそれこそバンクオブイングランドじゃないですけど、何かこう産業変革が起きる、まさに今AIで起きていると思うんですけれども、
そこの変革の種っていうのをより大きくしていくための装置っていうふうにご認識いただけると、また違った目線でこのベンチャーキャピタルを見ていただけるかなと思いますね。
分かりました。で、結構このだからベンチャーキャピタルはやめられないには、本当にベンチャーキャピタルをそのじゃあやろうってなった時に、どういう順番で何をしていくかってお話が書かれてるんですけど、一番最初はファンドレイズなんですよね。
ちょっとそれが何かっていうのを伺ってもいいですか。 このベンチャーキャピタルっていうと、どうしても投資をするとか、IPOをしてキャピタルゲインを得るっていうところが先行して皆さんイメージを持ちいただけると思うんですけど、
一番大きな業務っていうのは、スタートアップに投資をするためのこのファンド、いわゆるこのお金をLPという投資家から集めてこなければいけないので、そのファンドを作るっていうのが一番最初のスタート地点なんですよね。
なので、我々の場合はベンチャーキャピタルそのものが例えば100億円のお金を持ってるわけではなくて、私たちがその投資事業有限責任組合、ちょっと長いんですけど、そういう仕組みを使って、そこに例えば金融機関とか事業会社の方から一口1億円とか5億円とか10億円お預かりしてファンドを蘇生して、そのファンドを活用してスタートアップに投資をしていくっていう。
そこがファンドレーズという役割なんですよね。
そうなんですよね。これ僕、だから結構勘違いするがちなんですけど、ベンチャーキャピタルのお金で投資をするんじゃなくて、ベンチャーキャピタル自身もいろんなところからお金を集めてきて、それでファンドを作って、そのお金でいろんなところに投資をするってことですもんね。
そうなんですよ。なので、我々も実はスタートアップと一緒で、自分たちも資金調達をしている起業家でもあるという、こういう側面もあるんですよね。
本にはもう二度とやりたくないほど苦しいっていうふうに書かれていたんですけど、ヨサさんは何があったんですか、その時は。
ファンドレーズってこれ、多分世の中の人ってなかなか経験されないことだと思うんですけども、必ず事件が起きる。
必ず事件が。
起きるんですよね。私の経験でいくと、本の中にも詳しく吐きそうな経験というのを書かせていただいてるんですけども、
本当に一番最初のファンド立ち上げる時に、もう出資者が決まっていて、その出資者が大手企業なんですけど、その大手企業がいるから自分たちも出資しますという中堅企業の方々もいらっしゃって、
いよいよこの契約を締結して、投資をスタートするよっていう直前に大手企業2社が離脱みたいなんですね。そんな経験があったりとか。
2号ファンドに関しては、その1号ファンドの経験があるので、もう緻密にファンドレイズのスケジュールとかこういう方にお掛けするっていうのを決めてスタート、満を持してスタートしたんですけれども、
結果として当時のグループ会社、親会社だったユーザベースがTOBで買収されちゃうっていうですね。これでファンドレイズが半年ぐらい止まっちゃうとかですね。
何かしらあの事件が起きるのがこのファンドレイズでして、思い出すたびに本当にうっとなるなという経験ですね。
いろんな多分ベンチャーキャピタルのその仕事の工程があると思うんですけど、その中でもやっぱここが一番大変という印象ですか?
ベンチャーキャピタルの経営者、いわゆるこのジェネラルパートナーと言ったり、ファンドマネージャーと言ってもいいと思うんですけど、その経営者の一番の役割はこのファンドを作るっていうところがやっぱり一番大きなミッションですよね。
なんでやっぱり大変だなあっていうような感じですか?
大変なんですけど、これを経験しないとやっぱりベンチャーキャピタル業が成り立たないので、身をこにしながらこのファンドを作っていくっていうのがVCの一つの仕事ですよね。
ちょっとこの辺りから本題に入ってくるんですけど、結構このファンドレイズをする段階、
つまりベンチャーキャピタルも、ベンチャーキャピタル自身が起業家であり、自分たちの存在をアピールしてお金を集めなきゃいけないわけですよね。
今度その投資をする段階でも、ありがとうございますみたいな感じではなくて、自分たちが投資をする意味というか、
やっぱり有望なスタートアップっていうのはそれぞれ競争が激しいので、どこも多いそれとお金もらいますよって言ってくれないという話ですよね。
そうですね。
だから自分たちは自分たちで、このファンドのコンセプト、どういうコンセプトなのかとか、
どういうビジョンを持っているのかっていうのをアピールしなきゃいけないってことも書かれていると思うんですけど、
その中で岩澤さんの場合はやっぱり人口減少問題の解決というのも一つ掲げられていますよね。
そうですね。
ちょっとそこに至った経緯を伺ってもいいですか。
今の我々のファンドの投資テーマというのが、人口減少社会の新産業創出というテーマを掲げていて、
このテーマに基づく社会課題を解決するスタートアップに投資をするということをやらせていただいているんですよね。
このテーマ設定自体も先ほどのファンドレーズの苦難みたいなところから最後絞り出されたようなところもあって、
やっぱり我々もこのファンドレーズをしていくにあたって、
例えば金融機関とか事業会社の方からお金をお預かりするときに、
何のためにこのVCをやっているのかっていうのがすごく問われてくるんですよね。
例えば今だとAIだったりAIエージェントだったり、こういう新しい技術に対して投資をしていくっていうのはもちろん大事なんですけれども、
それだけだと単純に他のVCと比較したときに同じ技術に投資して何が違うんですかみたいなことになってしまうので、
やっぱり当時私が考えたのは、より本質的な日本の社会課題っていうのに対峙するスタートアップを発掘していくっていうのがやっぱり必要だなというふうに思っていて、
当時やっぱり我々投資していたのがDXとかSaaSのスタートアップだったので、
そこの本源的価値って生産性を高めることだと思うんですよね。
なのでその生産性を高めるっていう強みっていうのが、
やっぱりその日本の社会課題に接合するんじゃないかなっていうのが一つあったっていうのと、
もう一つはやっぱり世界で日本しか直面していない課題を解きたいなっていうのがあったっていうのがありますね。
確実に先進国ですもんね、日本はそれに関して言うと。
そうなんですよね。もう世界最速で人口減少してるっていうのはおそらく皆さんご存知かなというふうに思うんですけれども、
もうその人口減少して、なんかこう需要も供給もコンパクトになるっていうことではもう今ないので、
3年前にリクルートワークス研究所さんがデータ出されましたけれども、
人口減少に伴って受給ギャップを見た時に供給の減りの方が早いみたいなのがやっぱり出てきているので、
やっぱりその世界で日本だけが直面している課題を解くことに意義があるし、
実際IMFっていう国際通貨基金も今後日本に追いかけること、
例えば韓国とかスペインとかドイツとか人口減少していきますけれども、
今この瞬間日本に起きている社会課題をどういうイノベーションを使って解いていくのかっていうことは、
世界中が注目すべきであって、今日本はその世界の実験等であるというこういうレポートも出していたりするので、
そういった意味ではここのテーマを追いかけることが結果としてその世界の堕石に立てるようなスタートアップとか産業に繋がっていくというふうに考えて、
このテーマを選んでいるっていうのが背景ですよね。
すごい興味深いですね。よくだから日本のスタートアップは世界に行けないみたいな論もあったりするじゃないですか。
そうですね。
でも実はこの人口減少問題、これに対する何らかのソリューションっていうのは、
日本でそういったプロダクトができれば、いずれ世界でもそれっていうのは使われるだろうっていう、そういう見立てがあるってことなんですかね。
そうなんですよ。これ私もユーザベースという会社で長年海外授業をやってきていて、
SaaSのプロダクトを海外で売ってたんですけど、やっぱりその時に気づいたのは、
この20年ぐらいですかね、日本のスタートアップってどちらかというとこのアメリカのタイムマシン的な流れの中で、
いろんなビジネスが立ち上がってきていて、
アメリカにおいて例えば流行っているSaaSとかDXのビジネスモデルを日本語でカスタマイズして、
日本で立ち上げれば立ち上がっていくみたいなのが、こういう時期も長かったと思うんですよね。
ただやっぱりそれだけだと海外の座席に立ちにくいっていうのが自分の経験としてもあって、
やっぱり世界のどこも経験してない社会課題にアプローチするってことが、これはもうある意味地乗りだというふうに思っているので、
今この瞬間本当に日本で起きていることっていうのは、この課題を解くことっていうのは実は世界最先端の課題でもあるかなというふうに思ってますね。
そういうことですね。いわさず本校にいらっしゃったじゃないですか、その時に例えばタイムマシン的なプロダクトだと、
それなんで日本法人の御本社から買うんですかみたいな、元があるじゃないですかみたいな、そういうふうに言われちゃうってことですか。
まさにおっしゃる通りなんですよね。なので英語版にしちゃった時に、それってじゃあアメリカで立ち上がっている英語のプロダクトと何が違うのかみたいな話になった時に、
やっぱりそこでの差別化って先行者であるアメリカにはなかなか勝ちにくいっていうのがあったですよね。
人口減少社会っていうところで言うと、受給がそれぞれ絞んでいくという話ですよね。だから重要なんで、
これだけものが欲しいっていうのと供給なんで、企業側がどんだけ提供できるかっていうそれぞれなんですけど、供給の方が先に細るんですね。
そうなんですよ。これはこの本当に3年、4年くらい前ですかね、リプロートワークス研究所さんが発表したレポートっていうのがかなり衝撃になっていて、
それ以前っていうのは、ある意味この均衡状態になると、例えば1億人切ったとしても受給ギャップっていうのが同じように減っていくので、
ある意味コンパクトな経済圏になっていく、それはもしかしたら日本の国土を考えると一定合理的なんじゃないかっていう論調も、
人工学者さんの中ではあったんですけど、そうじゃなくて、圧倒的に供給が絞んでしまうと、供給制約なんて言ったりしますけど、
これがデータでやっぱり示されたって大きいですよね。
そういうことですね。一例型が人手不足とかそういうことですよね。
そうです。まさにエッセンシャルワーカー不足でGDPが70兆円近く減少するみたいなニュースもありましたけれども、
例えばでいくと、足りないと言われている介護業界でも2040年に58万人供給が不足するって言われてて、
これもだけでもゾッとする数字なんですけれども、それ以上にやっぱり減少が激しい、供給の減少が激しい業界がまだまだあって、
例えば物流はもちろんのこと、小売り、さらには製造業、この辺はもう100万人近く供給が減ってしまうんですよね。
加えて我々のようなホワイトカラーに関してはこれ150万人以上、時給ギャップが出る。
AIによって代替されるとはいえ、さすがに150万人のところはテクノロジーでリプレイスできないだろうっていうところがあるので、
まさに今この瞬間我々が経験している社会生活っていうのがもう14年先とかですよね。
そこには維持できなくなってくるっていうのがもう決定してるっていうことなんですよね。
人口減少っていうのは最も当たる未来予測ですもんね。
これはもう決まってる未来ですもんね。
いろんな未来予測がありますけど、その中でも最も角度が高いのがやっぱり人口動態なんで、決まってる未来ですねこれは。
もう本当に2040年から2045年にかけては今から5人に1人の労働力が失われるっていうのはもうこれも決まってるので、
そこに対してどう手を打つかっていうのは意外と時間がないとも言える。
本当にそうですね。
そうすると、例えば人口減少社会というのを見据えた上で投資をしていくと。
平たく言うとそれをある意味ビジネスチャンスに変える企業だと思うんですけど、具体的にどういうものがあるんですか?
人口減少社会を解くって言った時にいろんな整理の仕方があると思うんですけれども、
私たちはこれ2つの軸で今整理をしています。
ざっくり言うと経済規模イコールGDPという風に考えた時に、
ある意味この1人当たりの生産性を高めるっていうことと、人口の数ですね、労働供給力っていうところですよね。
これ両方を解いていかなきゃいけないっていうのがあって、
まずその1人当たりの生産性を高めるっていうところでいくと、
この中でも特に3つの領域っていうのは我々注目していて、
まさに産業特化、各機関産業の人手不足が明確になっているので、
例えば製造業とか建設とかそういう領域に対してAIとかDXで生産性を上げていくっていう人たち。
それからもう1つは経営のAI、DXみたいなところで、まさにホワイトカラーのところですよね。
ここの生産性を上げていくっていう人たち。
さらにはこの3つ目でいくとライフデザインって我々呼んでるんですけれども、
残された現役世代の方たちの生産性を最大化しないともうまずいので、
例えば今だと特に注目しているのは相続系のスタートアップとかですね。
相続系。
年間今200万人ぐらい、私たちの両親世代がお亡くなりになっていく中で、
そういう手続きだけで生産性が落ちてしまうっていうのがあったりするので、
そういう領域だったり、あとは若年層の資産形成だったり、
そういうものが生産性に直結していくので、
そういう領域も追いかけていくっていうのがこの一つ目の軸ですよね。
その一人当たり生産性っていうところですか。
そうですね。
で、もう一個が供給力。
供給力。
これがやっぱり今、喫緊で手を打たなきゃいけないところになっていて、
もともとは人口が減ることは、これはもう何も手が打てないので、
一人当たりの生産性を上げればいいっていう考え方だったんですけど、
でもどうやら供給の方が今激しくなって、激しい現象になってきているので、
ここに手を打つためのテクノロジーにも投資をしていく必要があるっていうので、
今は特にフィジカルAI、ヒューマノイド、AIロボティックスの技術を使って、
人手が減る中でも供給力を維持していくっていうのも一つであったり、
あとはやっぱり地域インフラ、我々呼んでますけれども、
地域の交通インフラであったり、エネルギーインフラだったり、
こういうものが崩れてしまうと、そもそもの供給力が維持できないみたいなのがあるので、
そこに対しても手当てをしなきゃいけない。
あとは昨今の国際情勢とかを考えたり、日本の国の特性を考えたときの危機管理っていうところですよね。
例えば防災はもちろん、日本は災害大国なので、
そのテクノロジーを使って、災害が起きたとしても復旧を早くしていくことで供給力を維持するとか、
あとはオルムズ海峡じゃないですけれども、不確実性が高い中でも日本の国力を、
外縁を守っていくような技術っていうのもおそらく今後10年は必要になっていく。
そういう軸で今整理をして、テーマ設定をしていってますね。
結構防災であるとか国力を守る、ちょっとした防衛というジャンルかもしれないですけど、
そのあたりも岩沢さんの投資対象ではあるんですか?
そうですね。これは新しく今組み込み始めているというところではあるんですけれども、
まさに投資をスタートしているというところですね。
そういうことですね。でも確かにお話を伺っていると、
これまでは例えば労働力というのは、日本って水を水筒から水を流したらジャーッと出てきて、
湯水のことを使うって言葉があった通り、何なら労働力も現れてくると勝手に。
だからそれぞれを大事に使おうっていうような考え方が希薄だったかもしれないんですけど、
やっぱりこれだけ労働者が減ってくると、一人一人をとにかく大事に使っていく。
生産性を妨げる要素をなくしていくもそのし、そもそもエラーを起こさないようにするみたいな、
やっぱりそっちの考え方が重要になってきているってことなんですかね。
そうなんですよね。でもこの考え方って実は、それこそ戦後以降初めての考え方だと思っていて、
例えば日本を代表するような企業で、例えばソニーさんとかホンダとかっていうのは、
人口増加期に出てきているスタートアップですよね。
強力な生産能力っていうのをある意味その人口によって賄ってきた、
もしくはその消費を人口によって賄ってきたことによって世界の座席に立てるようになってきたと。
この20年ぐらいはある意味人口停滞期において、ソフトバンクとかDNA楽天、こういったスタートアップが出てきて活躍していると。
減少期になった時に限られた供給力の中で、
どういう産業を日本の主たる産業にしていくかっていう議論はまだ本当にスタートしたばっかりなので、
野村さんおっしゃるように一人一人の生産力をどう最大化していくのかっていうところが問われてくる時代に入ってますよね。
ただ生産性向上というテーマそのものは何となくずっと言われていたような感じもあって、
それこそ便利なツール、SaaSもそうだと思うんですけど、一人当たり変えていこうっていう、一人当たりやれることを増やしていこうみたいな。
あとは他社から出ているAIのプロダクトもだいたい生産性向上な感じはするんですけど、
その中で言うとやっぱり人口減少と生産性向上というのがダイレクトにつながっているというか、
よりそれにフォーカスしているというふうに岩澤さんが感じる、そういったところに投資をしているっていうことなんですか?
そうですね。むしろ何かアップサイド、新しい付加価値を出していくところよりかは、
これまで10人でやってた仕事がそれこそ5人でしかできなくなってくるっていう中でも、いかに経済とか事業規模を維持できるかっていう、
まずそこに手当てをするっていうのがスタート地点なんですよね。
なのでやっぱりそこにまずはフォーカスをして、少し先を見ていっているっていうのがありますね。
人が減ったとしても同じパフォーマンスが出せるというところにある意味フォーカスした企業、
そこに対して岩澤さんは投資をしているってことなんですね。
そうですね。なので結構逆説的だなと思ってて、今の海外とかってAIエージェントの活用によって雇用が失われていくっていうのが社会問題になっていると思うんですけど、
日本においては逆で、人がいなくなっていく中で技術を使わなければいけないんだけれども、
どういう技術があるか分からない、どういうスタートアップがあるか分からないっていうのが実は地域経済の前線の現状なんですよね。
面白いですね。ちょっと話が変わっちゃうんですけど、おっしゃる通りそのAIによって雇用が失われる論って、
もうかなり多くのビジネスパーソンの問題関心の結構今中心にあると思うんですよね。
そうですよね。特にホワイトカラーの方々。
雑なんですけど、私が多分テキストだけをずっとやっていたら、多分これにダイレクトで食らっていただろうなっていうのは今でも思ってるんですよ。
なのでポッドキャストはまだちょっと遠い感じがするんですけど、でもテキストは本当に、私の仲間もいっぱいテキストの仲間がいるんですけど、やっぱりちょっとそこの影響をかなり受けてるんですよね。
多くのビジネスパーソンにとってこれって本当に問題関心事だなと思うんですけど、岩澤さんのビューだと、日本の場合はその、仕事が消えるというよりも、そもそももうなんか、
労働者の減りの方が早すぎて、仕事が奪われるような状態にはなかなかなり得ないっていう、そういうようなお考えですか。
そうですね。もう奪われるっていう世界観じゃなくて、もうなくなっていって、もうおそらくいろんな地域に回らせていただいてるんですけど、
東京にいると見えない景色っていうのがやっぱりあって、その地域においては、昨日この時間軸で届いてたものが届かなくなったりとか、
昨日このバス停で乗れて駅まで行けてたものが、もう明日なくなってしまうとか、もうそういう世界観なので、ある意味これまでの生活が人口減少によって維持できなくなってるっていう実感を多分皆さんも感じてらっしゃる。
なのでやっぱり、そういう部分においてレディネスって言ったりもしますけれども、人口減少の前線にいる方たちの技術に対する欲求というか危機感みたいなところは、実は東京にいる人よりも実はすごく高かったりする。
ちょっと今、全体の話からこの話になっちゃったんですけど、個人は、だから例えば自分の今やってる仕事がAIによって結構代替されちゃったなと思っても、マクロ全体で見ると人手不足オブ人手不足だから、どっかにはその自分の役割を果たせる仕事があるだろうってことなんですかね。
そうですね。Human in the loopですよね、まさにね。それはもうその通りだと思いますね。 そういうことですね。でもやっぱりそうですね、マクロを見ると問題ですね。なんかAIで人間が生まれるとかいう以前にそもそも人間の数が減っているっていうのが日本ってことですね。
実はその我々、東京にいるそういう、このホワイトカラーと言ったらちょっと言い方あれですけれども、そういう人たちが感じているこのAIに対する危機感みたいなのって、実は何か必要不可欠ではない部分であって、なんかどっちかというとこう今あるものをプラスアルファで改善していくものとかアップサイドの部分だと思うんですよね。
だけれどもそうじゃなくてその地域の人口減少社会におけるAI活用みたいなところっていうのは、もう減退していっているものをいかに維持するかっていう、そういう考え方になっているかなというふうに思っているので、実は地域の前線の方がなんかこうDXを飛び越して、なんかリープフロッグ的にAIが導入されていくみたいな世界観はこの1、2年起きうるんじゃないかなというふうに思ってますね。
リープフロッグはそうですよね、もともとアフリカで起きて、つまり例えば固定の電話回線がない地域に突然携帯電話が普及したとかそういう話ですもんね。
そうですそうです。
そういう領域なのかチャンスなのかっていうのを伺って結構興味深いなと思ったんですけど、ちょっといくつかピンポイント伺っていくと、ライフデザインのところ、つまりその残された現役世代を支援するっていうのがやっぱりこう一つの立派な領域なんですね。
そうなんですよ。
確かに言われてみたら、相続に関しての手続きって国全体だと確かに結構生産性食ってるなって感じはしますね、時間を食ってる。
そうなんですよ。で、これ私も22年に父親亡くして実際その相続の手続きやったんですけれども、もうびっくりしまして、なんかこの現代において、もうリアルにその自分の出身地に行かなければできないことが多すぎる。
あとやっぱり相続の手続きとか、もうあらゆるもののプロジェクトマネジメントで、私自身やっぱり1ヶ月ぐらい仕事離れなきゃいけない。
あ、そんなにですか。
結構こういう方多いんじゃないかなと思ってて、介護ももちろんですけれども、介護だけではなくて、その親を見送った後の、なんかこう実際その別れにも浸れないというか、プロジェクトマネジメントだけで気づいたら自粛に落ちちょがってるとかね、そういう方やっぱ多いんじゃないかなと思うんですよね。
でもそうですね、今その介護ってお話もされましたけど、日本は人口減少とともに、特徴的なのはその高齢者の数が圧倒的に増えていく。
特に例えば今の30代40代だと親御さん世代ですよね。だんだんとその介護の対象になっていくので、そもそも現役世代の数が少ない上に、介護とか、もしくはこう亡くなってしまった後の手続きによって時間が食われるっていうような状態が起きるわけなんですね。
起きると。
ああそっか、じゃあそこにやっぱ手当てするのは、そうですね、結構これダイレクトに繋がる感じがしますね。
いやもうかなりダイレクトだと思いますね。なんせ年間200万人ですからね。
ですよね、たし社会ですね今。
たし社会ですよね。
そっか、いやなんかちょっと私の発想が乏しくて、たし社会って何のビジネスなんだろうなと思った時に、まあその例えば葬儀屋さんとかお墓とかわかんないですけど、そういうものはパッと浮かぶんですけど、そうか、相続とかって確かにすごいそこにはペインがいっぱいあるよなと思いましたね。
そうなんですよね、まあ結果としてそのなんていうんですかね、親を送るってまあ人間誰しも経験する中で、まあそういうこうエルビング的な考え方もあると思ってて、そういうAIとか技術を活用してその作業が圧縮されることによって、まあそのしっかり親を見送れるみたいな、これもなんかある意味働き手の生産性を高める一つの要素ではありますよね。
そうなりますね、まさにだからまあ心の平穏というか見遅れたっていうような、ある意味区切りを満足感を得て、でじゃあありがとうって言って次に行けるっていうまあそういうところですよね。
そうそうですね、本来こうAIを活用して生産性を上げるっていうのはもちろんなんですけど、よりなんかこう人間らしさを取り戻していくっていうか、なんかそれによって人間が本来持ってる生産性とか可能性を引き出していくみたいな、そういう側面もあるかなと思ってますね。
そうですよね、ここもだから結構私生産性の議論で大事だなと思うんですけど、効率よくできるようになりますよはもちろん大事なんですけど、人間は多分そんな単純にできてなくて、すごい成果を上げるためには心がまず充実していることが結構大事だったりしますもんね。
そうですね そうするとだからこういう相続であり、ひょっとしたらウェルビーングみたいなのに資するものもこの人口減少社会には割と大事なのかもしれないですね。
大事な要素だと思いますね。 あとはもう一個キーワードとしては、フィジカルAI、これもだから今年、去年ぐらいからですかね、かなりもうAI業界における一つのキーワード、そして日本のチャンスはここにあるんじゃないか論が出てくるんですけど、その点について岩澤さんはどうご覧になってますか。
岩澤 実際このフィジカルAI自体はもう数年前からVC業界では言われてたんですけれども、実際これだけ注目を集めたっていうのはやっぱり昨年から国がこのテーマを一丁目一番地に掲げ始めたっていうのはやっぱり大きいですよね。
やっぱり想定よりもこの中国とアメリカのヒューマノイドの具体の生産能力っていうのがかなり高まっている中で、やっぱりこのある程度低単化で作れてしまうっていうのが見えてきている。
その中でこの日本の戦略的なポジションですよね。AI、SaaSでもやられてしまったので、もともと日本が持っているこの強みっていうのをどう生かして国際情勢の中でポジションを築いていくかっていう、ここかなり国際政治とも絡んでくるような産業というふうに位置づけられてきているなというふうには見てますよね。
これはでも本当に今まさにおっしゃっており、ある意味配線に配線を重ねてきたわけじゃないですか。日本勢というのが。インターネット以降ですよね。スマホでも負け、AIでも負け。SaaSも結局負けたというあれなんですかね。総括なんですかね。
グローバルの競争で見たらやっぱりそうですよね。
やっぱりそうですかね。で、その中でどうなんですかね。フィジカルAIというのは勝ち目があるものなんですか。
これは具体を作るっていう意味ではやられてしまっている。ここも実際そのイノベーションのジレンマじゃないですけど、もともとやっぱり日本がこのヤスカ電機さんとかパナックさんとかものすごく高精度なロボットって強みがあったし、ファクトリーオートメーションの世界でもグローバル取ったわけですよね。
そこの有意性があったからこそ、このヒューマノイドの実用化っていうところはやっぱり遅れてしまったっていうのはこれは現実かなというふうには思っているんですよね。
なのでその中で、じゃあ日本が勝負できる領域ってどこなのかっていうふうに考えたときに、やっぱりその産業特化型の、特にそのやはり人口減少、人手不足の中で、そういうロボティックスを実証できる場っていうのはたくさんあるので、
そういう現場を通してそのマルチモーダルな情報って言ったりしますけれども、テキストデータだけじゃない画像データであるとか、現場のデータみたいなものをAIにどう学習させられるかっていう、そこが肝になろうかなっていうふうに思ってますね。
具体的な現場で言うと介護とかそういう話になるわけなんですか?
介護はもうちょっと先かなというふうに思っていて、やっぱりまずはその危険地域ですよね。
例えば海外の現場であるとか建設現場、土木の現場でも危機が危険が伴うところからデータを取っていくっていうことになるのかなっていうふうに思ってますよね。
これに関してはそうですよね、今インターネット上で使えるチャットGPTみたいなLLMもやっぱり大量のデータを配っているわけで、フィジカルの場合はそれがやっぱり実際の現場でのデータになるわけですもんね、その大元が。
そうなんですよ。
それを取れる環境は比較的強いということですか?
そうですね、実際あとは日本の場合ってかなり職人さんの現場間みたいなのを残しているケースもありますよね。
それがどれだけ役に立つのかっていうことも問われてきてますよね。
データはあったとしても、それをAIに学習させられる状態にきれいにできているかみたいなところも論点になっているので、そこは海外よりも日本に一理あるっていうところは言われてたりもしますよね。
結構日本って工夫してちょっと尖ったものというか新しいものを作って、結局アメリカとか中国がその規模の経済でやってきてまくられちゃうみたいな。
スマートフォンもそうですよね。
そうですよね。っていうのを何十年間か歴史で繰り返している感じがするんですけど、このフィジカルAIはいけるんですかね?どうなんでしょうね?
これからでしょうね。本当にこの学習データを諦めずに貯め続けられるかっていうのがこの1年2年の勝負っていうのは。
ほんとこの短期間の軸での勝負なんですね。
勝負だと思いますね。それは各フィジカルAIを導入されている日本企業の方たちもおっしゃっているので、多少のミスがあったとしても不具合があったとしても使い続けてデータを学ばせられるかどうかっていうところが勝負になってくるということですよね。
あとはやっぱりその国産フィジカルAIみたいになった時に、そのサプライチェーン自体もほとんどやっぱり中国に依存するような形に今なってしまっているので、どこまでそのサプライチェーンを日本に持ってくるのかというような、ある意味ちょっと国をまたいだこのプロダクトというか産業のデザインも必要になってくるっていうのはありますよね。
たとえばその今電池の部分は絶対に中国からじゃないと思うんだけど、その辺を全部できる限り国内に調達できないかとかそういう話ですね。
そうですね。あとは絶対にこの出してはいけない技術、いわゆる戦略的不可欠性なんて言ったりしますけれども、その技術っていうのはどこに設定するのかとかですよね。なのでここはやっぱりこの民の力だけだとやっぱり難しい世界なので、やっぱり今回この政府も含めて一体となって産業を作っていくっていうのはかなり期待できるかなというふうには思っています。
そうするとその国として重点品目に否定されましたっていうのはやっぱ基本的にはウェルカムな流れってことなんですかね。
いやだと思いますね。
そのベンチャーキャピタルの立場である岩澤さんから見てもやっぱそれはそうということですか。
そうですね。結局我々って民間資金提供の機関でしかないので、実際我々が頑張ってこの資金供給をしたとしてもそれだけでやっぱり産業って立ち上がらない部分はあるんですよね。
なのでやっぱりそこは今回高井政権でも10.17分野っていうのは選定されましたけれども、国としてやっぱりトップダウンでこの産業を引っ張っていくっていうのとセットでやっぱり産業って生まれると思うので、VCとしてもフィジカルAIはそこはすごく期待できるかなというふうに思っています。
この人口減少社会っていうのは私は結構興味深いコンセプトだなと思ったんですけど、結構岩澤さんの個人的な体験であるとか何らかその過去の経緯であるとかそういったものも割とかかっているんですか。
日本固有の課題を解きたいっていうのはやっぱり自分の海外での経験が大きくて、私5年間香港にいてアジア転々としながらですね、この当時の中国のスタートアップの立ち上がりっていうのを目の当たりにしてきたんですけれども、
アジア全体でのこの大きなスタートアップカンファレンスに行くわけですよね。自分のプロダクトを持って。そうすると大体言われるのは、日本ってスタートアップいるんだねっていうのを言われる。
いるんだねって言われるんですか。
現実を目の当たりにして、やっぱりこれはまずいなっていうふうに思っていて、やっぱり一社でも多くその世界の堕石に立てるスタートアップをVCをやってるからには生み出していきたいっていうのがやっぱり現体験であって、そうするとやっぱりこのアメリカのタイムマシン的な方法論だとやっぱり限界があるので、
世界の誰も経験していない課題設定をしていく必要があるし、それを新産業として育成していく必要があるっていうので、やっぱりこのテーマを選んでるっていうところに行き着いてます。
タイムマシン的な方法論って、ある意味アメリカで需要が見えたと、そしてこうやったらうまくいくっていうのがある程度見えたから、日本に移植するとしても比較的成功率が高いっていう話だと思うんですけど、
やっぱり岩澤さん、今のファーストライトを立ち上げた当初から、そういうタイムマシン的な方法論にはある意味投資をしないっていうふうに決めていたんですか。
もちろん投資はしてたんですけれども、当時のSaaSっていうのは。そのテーマにもよると思うんですよね。
テーマにもよるんですけれども、何かスピード感を持ってSaaS産業を立ち上げるみたいな時には、当時は日本にナレッジがあんまりなかったので海外を参考にするっていうのは当然あると思うんですけれども、
よりその海外の座席に立つ、その先に、海外のスタートアップと対等に勝負する、海外のVCから資金調達を得る、世界市場で販売をしていくっていった時には、やっぱりそれだけだとこのキャップがかかっちゃうっていうのがあるなっていうのは、実際投資しながらもそれを感じたところでありましたね。
でもそうですよね、それこそタムっていう、どこまで売れる範囲があるのかっていうのは、投資をする上ではかなり重要っていうことを書籍で書かれてますけど、ある意味市場が日本に閉じてると、計算をしていくと、いってここまでだよねっていうのが結構早く上限が来ちゃうってことですよね。
大体今、アメリカと日本のGDP差で1対4ぐらいですかね。やっぱりそれぐらいの差が出てしまうので、大きいじゃないですか、差があって。
それを壁を取っ払っていくには、やっぱりこの常にDay1からグローバル市場意識したビジネスを組み立てられるかっていうのはやっぱり求められてきてる。
ちょっと話し通りちゃいますけど、これもよくある論争で、まず日本市場を固めてから海外に行くべきか、それとも最初から海外を狙ってやっていくべきか、論争ってあるじゃないですか、スタートアップの上り方で。
岩沢さんの場合は、最初から外を見たほうがいいっていう考えってことですか。
そうですね、絶対にベンチャーキャピタルに相談すると、まずは国内って言われちゃうので、実際私も海外事業立ち上げるときに全ベンチャーキャピタルに反対されたので、それをもってしても海外には行ったほうがいいという。
つまり国内を先にやって、それを海外に持ってこうとすると、その時点ではグローバルと時間軸的なギャップが出てしまってるので、勝負するのであればできるだけ早いタイミングで海外にチャレンジしたほうがいいという、VCとしての視点と、実際海外事業立ち上げる視点の難しさはあるんですけど。
そっか、だから時間軸的はおっしゃる通りですね。なんだか2年遅れると、もうなんか全然違う状況になってるとか、そういうことはありますよね。
ありますよね。あとは実際海外事業を攻めるって言ったときに、海外のベンチャーキャピタルから資金調達をしないと難しいと思うんですよね。
なんですけれども、日本で中途半端に大きくなってしまっている一方で、例えばアメリカの事業をゼロから立ち上げます、アメリカのVCに出資してほしいってなると、アメリカのVCからしたら、いや自分たちの国ではまだゼロだよねと、なんでこんな高い企業価値になってるのみたいな。
まあそういうギャップも生まれちゃうので。
そうですね。そっか、だから下手に日本でちょっと大きくならないほうがいいってことですね、そうやって考えると。
構造的にね、やっぱりこの資金調達の難しさっていうのは出てくるかなと思いました。
そういうことですね。面白いですね。
今ってちなみに、ファーストライトキャピタルとして、そういう人口減少社会の課題解決に資するものに投資をしていくというもので、投資の成果っていうのは出始めているものなんですか?
そうですね、今出始めていて、今我々こういったスタートアップ、投資先のスタートアップを人手不足に直面している地域の企業に届けていこうということで、地銀急行と一緒に地域課題解決DXコンソーシアムっていうイニシアチブを立ち上げて、
スタートアップがそこに来れば全国の、例えば鹿児島の建設業から岡山の建設業まで一気にアクセスできるみたいな、そういう活動をしているんですよね。
そういう活動を通して、やっぱり導入が早いなっていうところが見えてきていて、
例えば我々投資してからでいくと、2年間で売り上げでこの60倍とか80倍になるようなスタートアップが出てきたり、企業価値で5倍になるようなスタートアップが出てきたりという形で、やっぱり冒頭申し上げたAIレディネスとかDXレディネスみたいなところが地域の前線にあるので、
やっぱりそこのマーケットを取っていくっていうスピード感が上がってきているなっていうのは実感しています。
IPOとかM&Aの形でもう実現したっていうものもあるんですか?
あります。それは今IPOでいくと3社投資先から出てきていますし、M&A含むと今まで投資した企業のうちの大体4分の1ぐらいはM&Aでエグジットになってますね。
じゃあもうそれはファンドとしてももう利益が確定しているってことなんですね。
そうですね。
じゃあやっぱりあれなんですね。地方からそういうニーズっていうのは、ニーズというか売り上げというのはやっぱり上がっていくものなんですね。お話が上がっていると。
特にその我々が追いかけているテーマに関してはですね、各産業って絶対各地域にあるし、必ずその人口減少の課題に直面していっているので、
まさにスタートアップからするとそこはもう必ず抑えなければいけないマーケットになってきているなと思います。
これはちょっと知っておくべき構造だなと思いましたね。
あとちょっと話を広げて、ベンチャーキャピタル論というところで伺いたいと思うんですけど、どうなんでしょうね。やっぱりアメリカが本当スタートアップの本場じゃないですか。
本当に聞くにとにかくベンチャーキャピタルも多いし、そのベンチャーキャピタルがスタートアップに投じるお金の額も日本とは桁違いだという話がありますよね。
そしてそのスタートアップの出口もたくさんあると、特にそのM&Aの方がたくさんあるという話だと思うんですけど、
日本の望ましい、そんな中で規模が劣る日本のベンチャーキャピタル業界、望ましい像っていうのはどういうような状態なんですかね。
そうですよね。実際そのこの20年の差ってもう明確にベンチャーキャピタルの差だと思ってまして、
SaaSもそうですし、AIもそうですし、最近だと防衛テックとかもそうですし、必ずその産業の立ち上がりのところにリスクマイナーの供給者でVCがいるっていうのがアメリカの産業構造になってますよね。
一方で日本っていうのはやっぱりそういう状態には慣れてなかった。各VCがいろんなその産業に投資をしていって、個別プレイをずっとしてきてたっていうのがやっぱりあるので、
そこはもう明確に差だったなっていうふうには思ってますよね。だから改めてこう今日本のVCに求められているところって本当に原点回帰というか、
渋沢栄一的なこう合本主義じゃないですけれども、何かこう国と一体となって新産業を立ち上げていくっていう視点がやっぱりこの次の10年は求められてくると思ってますし、
その産業創出の一つの機能であるっていう、そういう位置づけでVC業自体を位置づけていかないと、なかなかやっぱりこのアメリカを追いかけることはできないかなっていうふうには思いますよね。アメリカ、中国を。
ちょっと今また話がとれちゃうんですけど、それこそピーター・ティールが最近話題になっているテクノロジカルリパブリックであれでシリコンバレーを批判してるじゃないですか。
アプリばっか作ってんじゃねえよと。もっと国のためになることをやれよっていうふうに言ってるじゃないですか。あれに考えが近いってことですか。
近いと思いますね。特にアメリカの場合って、国の中枢にも元ベンチャー・キャピタリストが入り込んでいて、ある意味ベンチャー・キャピタル的発想で入ってってますよね。
例えばバンスさんとかもそうですし、ピーター・ティールとかもそうだと思うんですけども、日本もやっぱりそこの国、政府と資金の供給者であるベンチャー・キャピタル、ある意味テクノロジーのメキキができるベンチャー・キャピタルっていうところのリボルビングドアじゃないですけれども、そういうところも求められてくると思いますし、逆にそれをやっていかないとなかなか難しいですよね。
その10.17分野で品目としては60品目以上あって、これを今度絞り込んでいくっていうことになるので、それってもう国としての産業政策イコールベンチャー・キャピタル的発想になっていきますよね。
そうですね。これって現在位置としては、国の方にそういうことをする方っていうのはいらっしゃるもんなんですか?
これはいろんな政府の方ともお話しするんですけれども、当然ベンチャー・キャピタル協会と連携したりっていうのはあるんですけど、やっぱりその海外ほどそこの人材の流動性であるとか、情報交換の流度であるとか、そこはまだこれからだなっていうのは感じる部分でありますよね。
じゃあやっぱりどうなんでしょうね。人材の流動性か。ベンチャー・キャピタル出身者が積極的にその産業進行する官僚になっていくみたいなそういう感じなんですかね。
もうそうですし、逆にその官僚側からベンチャー・キャピタルに入ってくるとか、海外だと結構ね面白い事例でいくと、海外の防衛テックなんかはもうある意味国防総書出身者が企業化に転じるとか、そういうケースがあったりとか、あとはベンチャー・キャピタル側もなんかワシントンポストでホワイトハウス好きの記者だった方がファンドマネージだったりとか、そういう流動性がやっぱりあるので、やっぱり今のエコシステムが形作られていると思うんですよね。
それを日本でも作っていくってことなんですね。 必須だと思いますね。
でもまあそうですよね、確かに先ほどおっしゃっていただいたフィジカルAIにしても、あと防衛テックもなんて完全にそうですけど、これって民間だけがエコシステムで作れるものでは全くないですもんね。
そうなんですよね。まさにそこは国として産業を立ち上げるっていう政策に基づいて、そこに対するリスクマネーの供給者として、もしくはそのゼロイチを立ち上げる伴奏者としてのVCなので、この両輪があって初めて新産業で立ち上がるんじゃないかなというふうに私は思ってますけどね。
いやごめんなさい、完全に偏見で申し訳ないんですけど、そして国で一生懸命されていることには恐縮なんですけど、結構国ってそういう産業投資失敗してるよなみたいなことをイメージしちゃうんですけど、どうなんですかね、いけるんですかね。
だからこそじゃないですか、やっぱり今回その17業種を選定された、これも広いって言われてると思うんですけど、これはもうすごい取り組みだなというふうには思っていて、本当に何十年に一度の新しい取り組みだなというふうに私は思っている部分である。
一方でやっぱり野間さんおっしゃる通り、産業の見極めの視点が官僚の方たちエキスパートかっていうと別にそうではないと思いますし、逆に国としてやってしまうとこの17業種を全部当てなきゃいけないっていうふうな視点になりがちですよね。
それってベンチャーキャピタル的にはないじゃないですか、我々って10社投資したら2社IPOすればいいみたいな、そういう世界観、8社は失敗してもそれはしょうがない、そういうリスクテイクの感覚を持って企業育成をしてるわけなんで、
そういうベンチャーキャピタル的発想を国に持っていって、とにかく新しい産業を仕込んでいって、ダメだったらどんどん見極めていく、集中的に良いところには投資をしていく、こういう視点が大事かなというふうには思ってますので、今回の本がそういうベンチャーキャピタルのことはなんとなくイメージとしてあるからよくわかんないみたいな国の方たちにも政府の方たちにも読んでいただけるとなんか面白いかもしれないですね。
そうですね、読んでいただきたいですね、そこまで届くと嬉しいなと思いました。
そうですね、でもそうですよね、だからこれひょっとしたらメディアであるとか国の政策内の例えば野党側とか国民側もそうですけど、結構監視の仕方及び語り方もちょっと一つ問題があって、これが失敗さじゃないかみたいな話というよりも、そもそも失敗しますと、8割以上失敗しますと。
なんだけどトータルでこんだけ成果が出たよね、だからその費用対効果があったよねっていう、やっぱそういう語り方をしなきゃいけないんですよね。
そうですね。
ただ結構なんかその例えば派手にすごい成り物に始まったものがほけましたみたいになると取り上げやすいじゃないですか、メディアも野党も。
そうなんですよね。
だからそれが本質じゃないってことですよね。
せっかくこれ幅広く今分野リストアップしたので、やっぱりそういう視点をしっかりナラティブとして作っていくっていうのも日本全体として求められてくるし、逆にアメリカとか中国なんかはそういう視点で国としての産業政策みたいなのを組み上げてますよね。
中国なんか特に今ブレインコンピューティングとか掲げてますけれども、なんかその計画見るともうちょっとVC的というか、ここを張ってあと絞っていけばいいみたいな、なんかそういう視点ってやっぱり国に求められてくるかなと思いました。
ちょっとなんかごめんなさい、だいぶ発散しちゃうんですけど、アメリカがいて中国がいて、で我が国はその間に挟まってるじゃないですか。
あとヨーロッパがいたりとか、主要プレイヤーが各地にいると思うんですけどインドがいるみたいな。
日本って何でキャラ立ちしていけばいいかっていうのは結構私としては興味があるテーマなんですけど、岩澤さんはどういうふうにご覧になってますか。
これは難しいですよね。すごく経済安全保障的に言ったら、例えばフォトレジストじゃないですけど、もう絶対に大体不可能な技術を持っていることでポジション築くみたいな、そういう考え方もあると思うんですよね。
でも実際そのベンチャーキャピタルをやってての視点でいくと、特にこの世界の誰も解いてない課題に向き合って、それを解いてきているっていう、そこの先進性とか、そこのチャレンジ精神とか、そういうところって私は優位性を築けるポイントではないかなというふうに思っていて、
アメリカはあれですけど、中国は人口減少に転じるので、そこにおいてものすごくいい事例を持っているっていうところをしっかり発信できるかどうかっていうのが求められるし、それが何かこう日本のいいポジショニングの一つになっていくんじゃないかなっていうふうに思ってますよね。
なので、具体的な技術的にだいたい不可能なものと、やっぱり世界の誰も直面していない社会課題を解くっていう、このストーリーかなっていうふうに思いますね。
この1は、例えば反動体の装置とかチェックとか、そのあたりって日本でしかできませんみたいなのってあったりするじゃないですか。で、2はあれなんですかね、やっぱりかつては日本やってきたってことなんですかね、世界の課題を解決するっていうのは。
そういうことですよね、その工夫をしていくであるとか、何かこう、例えばウォークマンなんかそうですよね、そういう視点の発想にまた原点回帰するってことなのかもしれないですけどね。
そうか、じゃああれですか、なんかこうやってやったら、その成功率高く、これくらいに仕上がりますよっていうゲームはそれは大事なんですけど、そうじゃなくて、やったことないことをやっていこうっていうことなんですかね。
まさにそこがベンチャーキャピタル的発想ですよね。
小さくまとまってんじゃないよと。
まとまってん、まずは広く構えて絞っていく。で、100個やったら1個でも当たればいいと。それがもう大ホームランになれば、それだけで次の世界を担えるような産業につながっていく可能性があるので、そこのマインドそのものな気がしますね。
実はあの人口減少社会からイノベーションを起こすって日本2回目なんですよね。
そうなんですか。
これあんまりこう語られてないのが不思議なんですけど、今から300年ぐらい前、江戸の中期から後期にかけてっていうところでいくと、当時あの人口減少が起きていて、その基金とかもちろんあったんですけども、当時あの江戸っていう街に人が集中したことによって、女性の蛮婚化が起きて、少子化になったっていう、なんかちょっと今につながるところではあるんですけど、
それによって人口がグーッと減ってくるんですけれども、そこから当時産業といえば農業が一番大きかったわけなんですけども、その農業自体の生産性っていうのは上がってるっていうデータがあって、これは当時のその農機具の改革とか農薬の改革とかっていうイノベーションを起こして生産性をググッと上げていったんですよね。
結果として江戸の末期にはアジア最大のGDPを起こる国になって、そこから明治につながっていく、明治維新につながっていくっていうことを経験してるので、ある意味なんか日本っていうのはその人口減少からその環境を活用して新しいイノベーションを起こして、世界に打って出たっていう、この経験を実は一回してるっていう。
300年前にしてるんですよ、それは。 そうなんですよ。そうすると、やっぱりちゃんと事例があるじゃないですか。だから当時のその歴史を振り返って、なぜそれが可能だったのかとか、その時に一体どういうプレイヤーがどう動いたのかみたいなところを掘っていくと、結構そこにヒントがあるかもしれないですよね。
そうですね。あとはもうDNAとして、日本人には実はその人口減少をチャンスに変えるっていうのが染み付いてる可能性もあるので、まさにその事例を掘っていくって、戦略的にこれをチャンスとして捉えて、世界に打って出るっていう、そういう機会かなっていうふうに思いますよね。
スタートアップ系じゃなくて、完全なるスモールビジネスの方なんで。 スモービジネス。スモービジネスの方にちょっと真逆の発想をしていたなっていうふうに、ちょっと自分としては反省する部分があったんですけど。でもそうですよね。やっぱり誰も解いたことない課題を解くっていうのは、成功率は低いんですけど、当たった時のインパクトは情報力のないことは言ってますけど、当然でかいわけですもんね、それっていうのは。
だからそこを狙っていこうってことなのかな、やっぱり。 そうですね。それをしっかり対外的に発信していくってことですよね。 対外的に発信。こういうのが出たよと。日本から出たよってことを発信していく。 日本から出たよって、別にそれは真似されてもいいとは思うんですけど、やっぱりそういうこうチャレンジして、日本初でこの産業ができてるっていう、それ自体をグローバルに認識してもらうってことが、ある意味日本っていうのは世界の中で無視しちゃいけない存在っていう、そういうポジションにつながっていくんじゃないかなって。
そうですね。すごい考えが深まりました。でもそうですね。日本はそういうふうにして、世界の中で不可欠な存在になっていくべきなんでしょうね。