【5月29日】フェラーリ初の完全EV車、デザインに批判殺到「らしさ失う」
2026-05-29 05:09

【5月29日】フェラーリ初の完全EV車、デザインに批判殺到「らしさ失う」

【このPodcastについて】

News Connect(ニュースコネクト)あなたと経済をつなぐ5分間

1日1つ、5分間で、国際政治や海外のビジネスシーンを中心に、世界のメガトレンドがわかるニュースを解説。朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聴きいただけるとうれしいです。

▼出演:

野上英文(Bloomberg Managing Editor, Japan Digital Lead) 

https://twitter.com/Hi_noga3

▼出演番組

「日本全国やぶから訪」

https://open.spotify.com/show/6fyn6fAwXoYhVY4N3Eb6ae

▼出演番組 Big Take Asia:ユニクロ・柳井正氏に直撃、アメリカ内陸部制覇の執念(Podcast) https://www.bloomberg.com/jp/news/features/2026-04-09/TD7WYFKIUPT000

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https://chronicle-inc.net/support

▼参考ニュース:(いずれもブルームバーグ)

フェラーリ株価が急落、初の完全EVを市場は拒絶-デザインに批判集中

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-05-26/TFMUOBT96OSH00#gsc.tab=0Ferrari CEO Says First EV Racks Up Orders Despite Criticism

https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-05-28/ferrari-ceo-says-first-electric-model-is-clocking-up-orders

Ferrari’s $640,000 EV Is Quite a Stretchhttps://www.bloomberg.com/opinion/articles/2026-05-26/ferrari-s-640-000-luce-ev-is-a-stretch-for-today-s-buyers


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サマリー

フェラーリが初の完全EV「ルーチェ」を発表しましたが、そのデザインは伝統的な「らしさ」を失ったと批判され、株価が急落しました。これに対しCEOは、革新性と既に多くの注文が入っていることを強調し、電気モーターの振動を増幅させる独自の「ハミング音」を開発したと説明しています。しかし、F1の電動化レギュレーションと同様に、EV市場での中古資産価値の維持やブランドの魂をどう守るかが、フェラーリにとって大きな課題となっています。

番組紹介とF1における電動化の波
おはようございます。 2026年5月29日金曜日、ニュースコネクト、あなたと経済をつなぐ5分間、 パーソナリティを務めます、ブルーンバーグマネージングエディターの野上英文です。
この番組では、1日1つ5分間で、世界のメガトレンドがわかるニュースを解説していきます。 朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などに、お聞きいただけると嬉しいです。
最近、F1を見始めたんですが、鈴鹿サーキットでひときわ熱狂的なファンが多い印象を受けたのが、赤い羽馬ことフェラーリです。
1950年のF1発足から唯一参戦し続けている老舗中の老舗です。
今シーズンは開幕からトップチェッカーを受けることはないのですが、スタートに強く2人のドライバーとも上位にいます。
そんな最高峰のレースですが、今期はレギュレーションの大幅な変更がありました。
エンジンと電気モーターの出力が50対50へと、劇的な電動化へシフトしているのです。
これまではエンジン8割、電気2割だったものが、2030年のカーボンネットゼロ実現に向けて、心臓部すら電動化へ舵を切っています。
フェラーリ初の完全EV「ルーチェ」発表と市場の反応
しかしフェラーリを含む電動化への挑戦は、一般の市販車の市場においても大きな不評をかっています。
フェラーリは今週ローマで初の完全EVルーチェをお披露目しました。
価格は55万ユーロ、日本円でおよそ1億円からです。
初の5人乗りフォードアートなるこの車、インテリア設計のデザインを務めたのは、元AppleでiPhoneを生み出したジョニー・アイブ氏です。
しかし発表されたルーチェは伝統の造形とは一線を隠す、非常に滑らかな引き算の美学に基づいて作られました。
この近代的なスタイルに対して評価は極めてネガティブです。
ある著名なアナリストは、ホンダのアコードEVとテスラのモデル3を混ぜ合わせたようだと指摘して、フェラーリは新しい戦略によって自らのらしさを見失っていると一周しました。
こうした失望からフェラーリ株は発表の翌日には1時8%近くも急落する事態となりました。
CEOの反論とEVにおけるブランド価値の課題
これに対して日本時間の昨日28日夜、フェラーリのベネリッド・ヴィニャCEOによる最新の反論コメントを扱うニュースが飛び込んできました。
実際に見て運転すれば他社のコピーではないと分かる。イノベーションには対価が必要だ。既に多くの注文が入っていると強気を崩していません。
ルーチェは1000馬力を超えて時速100キロまで2.5秒で加速するという最新のスペックを持ちます。
ただ愛好家にとってのフェラーリの魂は高音奏でるV12エンジンの吠えるような音、咆哮そのものです。
イタリア車におけるエンジンの鼓動は絶対的な価値ですが、それがないEVに対してフェラーリは今回、5年間4万キロに及ぶ超音の実験で、電気モーターの振動を車体で増幅させる独自のハミング音を開発したと言います。
これがファンを納得させられるかそれは未知数なんですが、こうしたラグジュアリービジネスにとっての最大の鍵は中古資産の価値です。
ロレックスやエルメスのように限定生産で希少価値を維持してきたフェラーリですが、テクノロジーの陳腐化が早いEV市場では根崩れを避けられません。
実際に先行したロールスロイスの完全EVスペクターはアメリカの中古市場ですでに新車時から10万ドル、1500万円もの値下がりで取引される事態が出ていまして、コレクターを神経質にさせています。
F1と市販車、電動化が問うフェラーリの未来
冒頭でF1の話題から入りましたが、ファンの間でもエンジンオンに個性が無くなったと不評です。
50対50の割合はレースの攻め方そのものも変わっていまして、ブレーキを踏んだ時や減速する時に発生するエネルギーをバッテリーに蓄える、電気回生と呼ばれるものがレースの今鍵を握っています。
ガソリン車と違ってアクセルをガンガン踏んだアグレッシブさだけでは勝てなくなった仕組みは、多くのF1ドライバーも今期不満をあらわにしています。
ただ、F1のレギュレーション変更が示すように自動車業界全体が電動化という未来へ進むことはもはや避けられない経営判断。
フェラーリCEOの新しい戦略や信念が勝つのか、それとも伝統の方向を求めるファンたちの愛着が勝つのか。
1億円の羽馬のEV車がラグジュアリーの定義そのものを問い直す巨大な資金石となりそうです。
エンディング
ニュースコネクト、お相手は野上秀文でした。
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それでは良い一日をお過ごしください。
05:09

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