News Connect 国際欄、ゲストは国際ジャーナリストの大野和基さんです。数々の要人を取材してきた大野さんに、取材テーマの見つけ方や、取材先へのアプローチの仕方など仕事の裏側を伺いました。さらに、6月に出版された著書『ネオ君主論』のお話も。いまアメリカで影響力を持つカーティス・ヤーヴィンとの取材の様子もたっぷり教えてもらいました。
▼ゲストプロフィール
大野和基(国際ジャーナリスト)
1955年兵庫県西宮市生まれ。大阪府立北の高校卒。東京外語大英米学科卒業後、1979年渡米。コーネル大学で化学、ニューヨーク医科大学で基礎医学を学んだ後、ジャーナリストの道に進む。以来、国際情勢の裏側や医療問題に関するリポートを発表するとともに、世界的な要人・渦中の人物への単独インタビューを次々とものにしてきた。芸能ゴシップから国際政治経済モノまで、すべてを等距離に置くことをモットーとする。
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サマリー
国際ジャーナリストの大野和基さんが、数々の要人へのインタビュー術とその裏側、そして著書『ネオ君主論』について語りました。大野さんは、フィナンシャルタイムズなどの海外メディアを毎日チェックし、日本でまだ紹介されていないテーマや人物を先取りして取材対象を見つけるといいます。特に、アメリカで影響力を持つ思想家カーティス・ヤーヴィンへのインタビューでは、対面でなければ応じないという条件に対し、すぐに現地へ飛ぶことで信頼関係を築き、5時間にも及ぶ濃密な対談を実現しました。 インタビューでは、アイスブレイクにスラングを使い、本題では書き言葉のような丁寧な英語を用いるなど、状況に応じた言葉の使い分けが重要だと強調。また、取材拒否された場合でも諦めず、個人アドレスを調べて直接交渉したり、時には相手の自宅を直撃したりする粘り強さも明かされました。相手を持ち上げつつ、自身の豊富な実績を提示することで、インタビューに応じることが相手にとっても価値あることだと認識させる戦略も語られました。 ヤーヴィンの思想については、アメリカ政府を企業のように経営し、CEO(大統領)を株主総会で交代させるべきという、一見過激ながら歴史的根拠に基づいた筋の通った理論が紹介されました。ヤーヴィンは日本に対し「スタートアップ国家になれる」と提言する一方で、日本のエリート層が英語を苦手とすることに言及し、国内完結型の特殊なエリート像が存在すると指摘。ピーター・ティールをはじめとするシリコンバレーのテック系企業家がヤーヴィンの思想に傾倒している「テック右派」の台頭についても触れ、現代アメリカの新たな潮流を理解する上で『ネオ君主論』が必読であると締めくくりました。