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2024-10-19 39:38

#154|靴職人の本音「素敵な勘違い」から考える洋服トーク。

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─[ INDEX ]───────────

今回はPainted Blank "Benjamin" を手掛けていただいた靴職人であり、知る人ぞ知る靴職人、佐渡竜二氏をお招きしてのゲストトーク!今や知らない人はいないであろう、あの一流アーティストのシューズを手がけるきっかけや、ご自身のシューズブランド「ペルレロ」を展開するまでの経緯など、今夜もこのバックヤードからお届けします!


─[Painted Blank "Benjamin" 商品ページ ]───────────

https://paintedblank.com/products/benjamin


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SLOW&STEADYが展開するメンバーシップ「SLOW&STEADY CLUB」では、この番組の収録後記や、洋服のキホンや道具にまつわるコラムなど、普段の着こなしにすぐ役立つ内容を、コンスタントにお届けしています。月額550円、あなたのご入会をお待ちしてます!

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(c) BACKYARD TO CLOSET / SLOW&STEADY

00:02
ここはとある町にある小さなセレクトショップ、SLOW&STEADY。
国内外からセレクトされた洋服に囲まれた店内は、今日もたくさんの人で賑わっていましたが、
閉店間際、今はBGMだけが響いています。
いや、店の奥から誰かの声が。
そう、今日も店主の岡崎が残業がてら。
こうでもない、こうでもないと、洋服話に花を咲かせているのです。
フィッティングルームのさらに奥、SAF ONLYと書かれたその先にある狭くて小さなバックヤード。
今日もこのバックヤードから、あなたのクローゼットへとお届けします。
おつかれさま。
おつかれさまです。
今日はね、ゲストがいらっしゃってます。
はい。
というのは、僕のチームでやっているブランド、ペインティットブランクの新作、ベンジャミンというブーツが出たんですけど、
それに際してね、スロー&ステディで10月12日、13日、2日間にわたって、
シューズを作ってくれた靴職人さんをお店に招いて、ちょっとお客さんたちのフィッティングを手伝っていただいたんですけど、
早速紹介しますね。
サドリュージさんです。
サドです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
本当にありがとう。
忙しい中。
いえいえ、おつかれさまでした。
普段工房にこもってらっしゃる方を店に2日間読んで、さらに喋ってもらおうという。
いい経験させていただきましたね。
本当にすいません。
いえいえ、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
でね、僕も含め、まこっちゃんも含めね、サドさんってどういう方なんだっていうのは全然わかんないから、
今日はね、商品のことっていうよりかはどっちかっていうと、サドさんのパーソナル部分をちょっと掘っていけたらなと思っておりますので。
よろしくお願いします。
お願いします。
じゃあ早速なんですけど、サドさんおいくつですか?
51ですね、今年。
だから僕の8つぐらいですよね。
で、シューズ作りとしてはいつから?
28の年からなんで、13、14年ぐらいですね。
今、え?
あ、違う。
20?
本当ですね。
03:00
そんな短くない?
短くない。そんなに若くない。
20数年やられてるわけですけどもね、その前って28って言ってましたけども、それまでは何されてたんですか?
それまでは高校卒業して、普通に一般企業、サラリーマンして、23歳ぐらいの時に一度辞めて、その当時にはフォトグラファーになりたいなって。
フォトグラファーになりたい。
なんかその時そう思ったんでしょうね、きっと。憧れがあったというか。
だからその当時、たぶんその日本のCDジャケットが、アーティストの写真を意外と起用することが多かった。
いや、載ってた載ってた。
なんかこう、イメージ写真があったんですよ。
ですよね。
で、そういうのを見て、こんなんやりたいみたいな。
もう単純な憧れですよね。
アーティストを撮る?
アーティストを撮りたい。
かわいい子撮りたい。
当然思いますよね。
それで、安易な感じで、気持ちで、勝手にフォトグラファーになりたいな。
でも何の知識もないので、写真の専門雑誌とか読んでたら、求人票とかが後ろの方に当時載ってたんですね。
マック経験者、有力します。みたいな。
マック、パソコン?
そうなんですよ。
マックって何?みたいな。
でもその当時はそれぐらいの感じですよね。
そうですよね。
マックって何の時代でした?
で、どうやらパソコンらしいみたいな。
電気屋さんに行ったらあるんじゃないかなと思って。
田舎の電気屋さんに行ったんですけど。
当然なくて、マックが置いてません。
え、じゃあどこに行ったら、まずマックに会えるの?みたいな。
マック探しですね。
どうやら都会に行かないといけないらしい。
そんな感じだったんですね。
で、福岡の博多の方に行ったのかな。
で、ようやくこういうコンピューター。
ただそれを学ぶには、学校に行かないとどうやら学ばせてくれないらしい。
そうですよね。今みたいな情報が大事ですよね。
そうですね。
じゃあ23歳の時から3歳になって、専門学校になった時に、そこから2年とか3年とか費やして、呪文ができるのか。
だいたい専門学校に行く方っていうのは18歳。高校卒業してっていう。
18歳の子と一緒に2年間同じモチベーションで学べるかってなった時に、多分僕の性格上無理かなって。
06:08
もって半年か。半年で学べる学校ってないのかなって思った時に、大阪にどうやらできるらしい。
半年コースみたいな。そこでいいや。
じゃあそこに入ったわけですね。
そうですね。とりあえず大阪に引っ越して、そこに入って。
ご出身は九州で。
九州の大分県。
唐揚げです。
今有名な唐揚げです。
かっちゃん大好きです。
大好きです。
美味いんですか?やっぱり。
美味しいですね。やっぱり昔から食べてるもんなんで、何が特別美味いんだっていうのは難しいものがあるんですけど。
やっぱりソウルフード的なものではあるので。
昔から。
昔からあったんですけど、今ほど中津の唐揚げっていうのはブランド化ではなかったので。
中津といえばですもんね。
本当に素晴らしいですよね。町おこし的には。
行きたい。
唐揚げ好きのステージやね。
行きたい。
まあまあまあそんな話はさておいて。
大阪に行って来られて。
大阪に行って。
ちゃんと半年間、マックの、まず起動ボタンがわからなかった。
ちょっと恥ずかしいことに講師の方が、じゃあみなさん一斉に起動ボタン、起動させてください、立ち上げてくださいってなったときに、
僕自身がまずパソコンを触ったことなかったんで、起動ボタンがわかんないみたいな。
いきなりもう先生にすいません起動ボタンがわかんない。
まあでもそんな時代ですよね。
でも他の生徒さんは結構スキルアップのために来てるんで。
もう触ってるんですね。
そんなんじゃないんだよみたいな。
何言ってんのお前はみたいなぐらいね。
なるほどなるほど。
まあそこでなんとなく学んで、画像処理の仕方とかある程度習得して、
就職活動というか、いろんなスタジオを回らせていただいて、
ようやく印刷会社の中に併設しているスタジオに入社することができたんですね。
夢の一歩ですね。
期待値がすごい上がってる、マックス。
最初はやっぱり経験したことがないことばっかりなので、やっぱり刺激が強かったんですけど、
でもやっぱり下積み時代って当然あって、
例えばアシスタント的なことでカメラワーク、
まずカメラなんか触らせていただいて、
ライティングのお前もうちょっと右だよとか左だよとか、
もうそれぐらいしかさせていただくっていうのを1年間ぐらいやったときに激務だったので、
09:08
これをあと数年、自分が1、2枚になれるまで続けられるのかなってなったときに、
自分的にはやっぱり無理かなって。
そこで一回挫折しちゃった。
それからもうちょっと夢がなくなっちゃったというか、目的がなくなっちゃったんで、
でも田舎に帰ることもちょっとできない。
とりあえずお金貯めよう。
とりあえずお金貯めよう。
あとはやっぱり服とか好きだったので、
その給料入ったらいいわけじゃない。
とりあえず気を紛らわせるためにやってたんですけど、
どんどん歳とっていくし、どうしようかなどうしようかな、
なったときに友人が、
佐藤くん靴好きだよって。
靴教えてくれるとこあるよって感じで、
ちょっと声かけていただいて。
靴作りを。
今まで靴って買うもんやと思ってたのが、
作れるんだみたいな。
日本で作れるの?みたいな。
そういう感覚ですよね。
ヨーロッパのイメージですよね。
誰かが作ってるっていうのはなんとなく分かってるんだけど、
それがまさか日本で、
ちょっと教えてくれるとこあるんだって。
それを飛びついて、
ちょっと教えていただいて。
靴作りの魅力というか、
ちょっとハマった部分があったので、
もっと知りたい、もっと作りたい、
もっと上手くなりたいという気持ちが強くなって、
ただそういう専門に教えてくれるところっていうのは、
当時少なかったというか、
なかったので、
自分で勉強するしかなかったというか、
独学でやるしかなかった。
教えてくれるって言ってるところで、
ある程度は教えてもらえるけど、
職人さんやし全てが教えてもらえるわけじゃない。
なかったって感じ。
そうですね。
教えていただいたところは大阪なんですけど、
大阪の靴作りって、
不審者が多いんですね。
不審者の中でも結構、
お年寄りに向けた、
例えば革が柔らかくて、
足入れがいい、
ポテトした靴。
っていうのがメインの産業だったんです。
当然職人さんたちも、
そういうものしか触ってないんで。
僕らが履きたいような靴って、
触ったこともないし、
そんなの作れない。
ジャンルが。
ジャンルが全然違うんで。
作る製品が変われば、
そこに伴う技術とかも変わってくるってことですか?
基本的に技術は変わらないとは思うんですけど、
やっぱり職人さん、
当時のメーカーの職人さんたちは、
やっぱり会社から与えられた仕事をこなして、
12:00
なんぼじゃないんですけど、
同じ工程をひたすらやるのが、
仕事のなりわいとしているので、
その新しいことを挑戦するとか、
これかっこいいよねとかいうよりも、
注文入った靴をどれだけ作れるかっていうのが、
多分メインだったと思うんで。
効率よくこなしていく。
それそうか。
だから僕らみたいに好きな靴を、
一足何時間もかけて作るような靴作りなんか、
そんな仕事じゃないよみたいな。
そうか。
言ったら趣味じゃないですか。
そういう趣味に付き合えませんよっていう人が多かった。
そっか。
じゃあそういうことが分かって、
これはもう独学でやっていくしかないってなるわけですね。
そうですね。
なかなか情報もなかったので。
当時だって情報、それこそ情報もないし、
どうやって調べた?
本屋さんで、もしかしたら何かあるのかな。
当然ファッション誌とか読むことが多かったので、
本屋さん行って、もしかしたら何かあるんじゃないかなって。
探したらようやく一冊用書が見つかって。
用書です。
英語読めないけど、靴作り書いてるみたいな。
めくっても分かんないみたいな。
じゃあそれをとりあえず買ったわけですか。
それをとりあえず買って、
どうやらこういう風にしたらこうなるらしいぐらいな、
写真好きだったので、
それを身を見回ってにやるんですけど、
何が正解か分かんないですよね。
それ違うよとか言ってくれる人がいればいいんですけど、
何か写真と違うかなぐらいな、
個人的な感覚でしかなかったので、
手探りの状態で何が正解かも、
今も分かんないんですけど、
そこまで深いもんだと思うんで、
当時は正解が欲しいんで、答えが欲しいから、
答え探しに苦労したような気がしますね。
その答え探しが市販の靴であったりとか、
それを自分で分解することによって、
ここのブランドの靴もこういう風な作りやから、
考えとしては間違ってないよねぐらいな感じですかね、当時は。
分解して。
お気に入りの靴を無く無く分解して、さようならみたいな。
修理の技術もないから。
それはそうですよね。
買わないといけない。
元に戻せない。
元に戻せない。
パカッて無残な靴がそこらじゅうに転がってるみたいな。
15:01
お気に入りの靴をパカッてしてまで、
やっぱり作りたい、習得したいっていう気持ちがやっぱり強かったんですかね。
そうですね。
やっぱり分解するまではすごい躊躇したと思うんですよね。
まだ履けるしな。
最初のメスを入れる、そこが結構大変な気がしますね。
これ切ったらおしまいだよなみたいな。
でもそれ以上に自分一歩進みたいというか、
今以上の情報が欲しいという気持ちが強かったんで、
多分躊躇なくエイってやったんだと思うんですけど。
すごいな。
本当にその時にはきっと須田さん自身が作る喜びっていうか、
早く作りたいみたいなのが本当に強かったんだろうし。
さっき年齢の話もおっしゃってましたけど、
年齢みたいなのでちょっと焦りみたいなのあったんですかね。
当然同世代で活躍されてる方とか、
たくさん雑誌とか見る機会があったんで、
それを見ると、同世代だけど一斉に活躍されてるってすごいなっていう。
そこで焦りというか、そういう風になれないんですけど、
勝手に焦った時もあったかなっていう。
ただ焦ってもしょうがないのかなって自分に言い聞かせながら、
騙しながら、しょうがないじゃんみたいな。
クスが好きだったからしょうがないじゃんみたいな。
ただ最終的に10年とか経てば、
もしかしたら自分もある程度作れるようになるんじゃないかなっていう。
10年続けて物にならないって、それはもうダメでしょみたいな感じはあったので。
あと自分自身の素敵な勘違いじゃないんですけど、
自分やったらなんとかできるんじゃないのかなぐらいな感じでやってたから、
まだ良かったのかなっていう。勘違いですけどね。
いやいやいや。
だけど今名言ですよ。素敵な勘違い。
確かにね。
すごい良い言葉だね。
周りの方がね、本当に素敵な勘違いされてる方が多い。
そういう多かったんで恵まれてたのかもしれない。
あなたもそうだから、俺もそうだよみたいな。
なるほどなるほど。
勘違いいいよね。
じゃあそれで徐々に技術っていうかを習得していって、
で自分で作れるようになっていくっていう感じ?
そうですね。ある程度作れるようになったら、
18:01
今度誰かに入って欲しい、例えば売りたい。
当然だけどね。
そうですね。そうしないとやっぱり、
自分自身が作りたい物を作るだけじゃ本当にアーティストになってしまうので、
やっぱりそれをその先誰かに入って欲しいってなった時に、
より多くの人に見て欲しいっていう気持ちがやっぱり強かったので、
じゃあセレクトショップでしょ?に置いてもらうのが早いんじゃないかな。
MVにもいろんなセレクトショップに突然飛び込みで行ったりとか、
当然アポを取っていくんですけど、
やっぱり始めた当初は靴としてのクオリティがやっぱり低いっていうのもやっぱりあるので、
なかなか取り扱いまではいくことはなかったですね。
そこで挫折すれば良かったかもしれないですけど、
いやいやいや、分かんない。お前らが悪いんだよ。
勘違いですよね。
素敵な勘違い。
そうそう、誰か分かってくれるんですよ。
発動したんですね、素敵な勘違いがね。
それを見兼ねて、友人がここだったらいけるんじゃないかって。
お店を紹介していただいて、
そこのお店のオーナーの方もわりかし心が広がったでしょうね。
じゃあちょっと俺の靴作ってみる。
そのオーナーの靴を作って、良かったら一回うちで取り扱ってあげるよって。
それがきっかけでまたのチャンスだったので、
結構頑張ってやった結果、
オーナーさんがこれだったらいけるんじゃないかっていう感じになったので、
そこで初めてオーダーで、そこはテーラー屋さんだったので、
オーダーでスーツを作る。
オーダーで当然ビジネスシューズというかグッドレスシューズを
展開していきたいと。
そこでちょっとやってみないかと。
今まで普段バギーで着るカジュアルなシューズをメインで好んで作ってたので、
そこからまた勉強ですよ。
ドレスシューズってなんやねん。
全然違うんですね。
全然違うんですよ。
まず着型が違う。
製法もいろいろとかだわりがあるので、
製法を熟知しないといけない。
まずそこから勉強ですよね。
ただオーナーさんとしては早く売り出したいというのがあったので、
その未完成でも勉強しろと。
お客さんで勉強しろと。
お客さんを無理やり取ってくれて、
そこで作りながら、怒られながら勉強していった次第ですね。
いきなり実践になっていったということですね。
21:02
もう履きそうですよね。
そりゃそうですよね。
やったことないしみたいな。
全然ジャンルの違うシューズをいきなり見てもらう。
本当に勉強ですよね。
有名なところの靴を見に行って、
フィッティングさせていただいて、
もう買えませんけど、履いて帰る。
ひたすら履かせてもらう。
それを繰り返して徐々にって感じですか?
徐々にそうですね。
最初は失敗が多くて、
作り直しがたくさんあったから、
まだまだだというのが徐々に減ってくるんですね。
お客さんにフィットするものが。
ちょっとずつ増えていってきて、
これでいけるのかなという感じで、
手応えは出てきた感じですね。
それが何歳くらい?
それが35歳半くらいですかね。
やり始めて10年くらい。
なるほどね。
その時はご自身で作られた当選シューズじゃないですか。
今っていうのは、
少し2日間でお話ししたけど、
僕とかもそうですし、
依頼して、例えば各メーカーさん、
ブランド、アーティストとかのシューズを
作られてるっていう、
その仕事が結構メインになってるじゃないですか。
その転機というか、
そのシフトチェンジになるきっかけは?
オーダーで仕事をいただいて、
その合間に、
ちょっとでも靴に興味を持っていただきたいという気持ちがあったので、
誰でも参加できる靴教室を自分で開いてみたんですね。
募集して。
いろんなお客さんが来ていただいて、
一足一緒に作りましょうと。
なった時に、そのアーティスト志望の方が、
ちょうど生徒さんで来てくれて、
デザインはできるんだけど靴は作れない。
一回靴作りを学んで、
自分でイメージ通りの靴を作ってみたいと。
やったんですけど、
結果的に靴作りの工程が多いし、
今から自分のイメージ通りの靴を作るのは、
時間がかかって、
無理じゃないかという感じがあったので、
どこかで作りたい。
どこかで作りたいんだけど、
メーカーさんは受けてくれる。
作れる人は誰かいませんかとなった時に、
やっぱり紹介できるところもないんですよね。
24:00
なかなか。
いろいろ見せていただいて、
これもしかして僕でもできるのかな、どうなのかというところから、
一回挑戦させていただいて、
結構時間をかけながら試行錯誤しながら形にしたものが、
結果そのアーティストさんが発表した時に、
結構反響があったんですね。
それでそれを機に、
そのアーティストさんを経由して、
そういう変わった靴というか、
アーティスティックな靴という製作が、
徐々に増えていって。
なるほど。
それもまた全然違う靴ってことですもんね。
技法がどうこうというよりも、
よりアーティストさんとかデザイナーさんのイメージ通りに、
具現化できるというか、形にしてあげれるのかというところで、
毎回チャレンジな感じがあったんですけど、
やっぱり普段の靴作りとは全く違うので、
刺激がすごい多かったというか、
強すぎた感じ。
強すぎるぐらい。
いけんのかみたいな。
でも当然ながら、
依頼されて作るという仕事が増えてくると、
当然自分のブランドとして作れる時間というのは減ってくるから、
その延長で今に至るというか、
どんどんどんどん依頼が多くなってきたってことですか?
そうですね。
当初はその半々でとか、
割合的には当然アーティストさんの依頼って少なかったですけど、
それが年間通してなったときにやっぱり増えてきて、
自分の靴を作るときになかなか時間が取れない。
集中してできない。
ですよね。
そうですね。
というのと、
アーティストさんとかデザイナーさんが提案して作りたいというものが、
自分の想像を超えているものが多い。
想像もしたこともないみたいな感じのものを作りたいとなったときに、
それを僕らが表現できるのかどうかというところで、
逆にちょっと面白みがあったというか、
それにハマっていっちゃったみたいな。
難しければ難しいほどちょっと…
燃える。
燃える。
もう喫水の職人ですね。
そうですね。
よく皆さんも職人さん技術だと言われるかもしれないですけど、
僕作ってる本人は多分そんなことになって、
そうですね。
言ったら、俺にもできるんじゃないかなぐらいな感じで。
職人さんだと思いますけどね。
それでいろんな靴の技術以外のものも自分で学べるし、
27:08
結果それが良かったりとかするので、
それが後に自分のブランドの靴に活かせるとかっていうのがあるので、
意外と幅は広がったのかなという感じがしますね。
どうしても靴ってこうじゃないといけない。
靴ってこうだろうっていうところが強いと思います。
やっぱり海外の歴史の方が長いので、
こうであってほしいっていうのがあると思うんですけど、
結構自由だと思うんですよ。
基本的なところ外さなければ多分表現としては
もっともっと幅が広がるアイテムかなとは思ってますね。
なるほどね。
確かに確かに。
作るとか潜入感みたいな強い世界なイメージあるもんね。
そうですね。こうしないとみたいなね。
こうやってほしいみたいな。
確かに確かに。
じゃあ、依頼されて作る、誰かのためにとかっていうのに
どんどんどんどんハマっていって今に至るって感じですかね。
やっぱりものづくりに携わったきっかけも
やっぱりエンドユーザーにどれだけ近くで
自分が仕事できるかっていうところが一番大きなところがあったんで
作ったものを例えばお店に下ろせばOKとか
そういうのはちょっとやりたくなかった。
僕自身はあんまりショーにあってなかった。
その先にお客さんの顔があって
靴を作るときにお客さんの顔を何となく思い浮かべながら
靴を触る感じが僕の中ではあるので
そうですね。だからやっぱり近いところで
そういうものづくりをしたいなっていうのがあってですね。
それがだからデザイナーさんであったりとか
アーティストさん、当然ショップの岡崎さんもそうですけど
そこに向けて僕はどれだけやれるのかなっていう
でもこれはね、ここではちょっと伏せておきますけど
後でこっそり真子ちゃんに教えるけど
なんですかなんですか
すんごい有名な
すんごい有名な人のアーティストのシューズとか作ってたりする
そうなんですか
ちょっとビビったけど
結果的にそうだったっていうだけで
結果的にそうだっただけで
僕だったらめちゃくちゃ言うけど
言いそう
すぐ言いそう
ほんとめちゃくちゃすごい
でもいい経験をさせていただいたかなっていうふうに思ってますね
なかなか普通に靴作ってて
30:00
そういうことで多分少ない
そういう経験をされている仲間も
いるのはいますけど
でも少ないのかなっていう感じはありますので
たまたま縁があってやらせていただいている
そのアーティストさんがそういう仕事をやってきてくれるので
教えてください
もちろんもちろん
びっくりするよマジで
ここまで佐藤さんとお話してきて
当然この2日間結構喋ったんやけど
改めて感じるのは
やっぱり自分がやりたいことに対して
かなり最短距離というか
貪欲であるっていうのがすごい感じるんですよ
フォトグラファーから始まって
まずMacを見たいな
Mac勉強しないとダメってなって
普通はMacの勉強してそこまで行くっていう
その熱量ってなかなか出んじゃん
どんな世界か分からんところに
その熱量を持って挑むって相当だと思うけど
その延長で本当にシューズにしても
新しい世界を常に切り開いてくるっていうか
それが本当に佐藤さんの力というか魅力かなって
僕はすごい思ってて
本当に新しいことになると
それが嫌な方も多いと思いますよね
大体の人って新しい世界で
未知なところに前振りっていうか
前振りではないにしても
やっぱりそこに本気で挑むって
やっぱり勇気もいるし
やっぱり怖いじゃん
それを本当に当たり前に繰り返してるっていうのは
やっぱり今の結果を
佐藤さんが生んでる最大の理由なんかなって
思ってて
時間も時間なんで
ベンジャミンの話少しさせてもらうけど
僕思い描いてたシューズを作りたいって
佐藤さんにお話した時に
もう完成したわけやけど
途中から本当に
最初は僕のイメージとか
そのお店のテイストであったり
ブランドのテイストとか
っていうことも含めて
佐藤さんにお伝えしたんだけど
途中から背中を押してくれるじゃなくて
本当に先に
先んじて歩いてくれてるっていう印象がすごいあって
本当にさっきもおっしゃってましたけど
僕が想像した上を行くっていうか
僕が気づかないところまで
僕っぽさを出してくれる
岡田くんこういうことだろっていうのを
すごいよいしょよいしょで言ってくれたんですよ
それが本当に僕としてはかなり心地よかったし
本当に想定の全然上を行くクオリティっていうか
33:00
それが本当にやっぱり
今の話からもそうやけど
やっぱり膨大な経験と
チャレンジの賜物かなって
僕がやりたいことをバーッと伝えて
ぶつかって擦り合わせてみたいなことしかやってないから
靴なんて大変だから
相当だろうなと思ったら
思った以上にすごい前に走ってくれるから
それに対して
そうっすねそうっすねってやっぱり
岡ちゃんの方が
すごい新しい感覚で仕事させていただいて
良かったですね
それでベンチャーVが出来上がったわけですね
すいませんありがとうございます
こちらこそありがとうございます
面倒くさくなかったですか?
面倒くさくはないですね
確かに今までの話聞いてたら
面倒くさかったじゃん
多少憂鬱になるぐらいが
シャンの仕事としてはやった気になるというか
本当にそうだと思いますよ
楽な仕事ほどやった甲斐がない
手応えがない感じですね
そのマインドを持ってくれてたから
本当に完成に至ったんだと思います
めちゃめちゃかっこいいですね
詳細はとりあえず去っておき
良いものが出来たと本当に思ってるんだけど
最後にね
本当に色んな経験を積まれてきて
今なおチャレンジを続けてる
沢山のシューズを見てきた
佐藤さんが心震えるシューズって
どんなシューズですか?
そうですね
昔だったら靴への憧れから
例えば見た目がかっこいい
これ履きたいっていうのがあったんですけど
シューズに携わって
自分が実際作るようになった時に
何がいいんだって
やっぱりなった時
当然見た目も去ることながら
フィッティング
自分が心地よくそれを履けるのか
フィッティングがやっぱり大切なのかなっていう風に
すごく強く感じましたね
だから
やっぱり
痛いとか
逆にガバガバで
なった時に
やっぱり一日歩いた時に
ちょっとしんどいな
この靴しんどいな
次は履きたくない
いかにかっこよくても
そういう風になると
やっぱりなかなか出番が少なくなっちゃう
するんで
自分たちが作る靴は
やっぱりより多く履いてほしい
履いてこそ
36:02
いつもこれ履きたいな
結果的にこれをいつも選んでたっていう靴にしたい
っていうのがあるので
やっぱりデザインとかもありますけど
フィッティング
どれだけ自分の足に馴染んでるか
っていうところかなっていう風には思いますね
なるほどね
フィッティング大事ですね
それで言うとね
フランクリーダーも
どっかの記事で言ってたけど
洋服はあくまで着る道具であるっていうか
だからリアルクローズじゃないと成立しないよっていうのが書いてて
同じようなこと聞けたから
一流の流儀なんか不審だけど
いえいえいえ
みなさんそう思って頑張って作ってると思います
なるほどね
ちょっと本当に最後に
もう最後ですごめんなさい
もう一個だけいいですか
道はね
やっぱり僕も桃ちゃんもそうですけど
基本的に革靴なんですよ
うちのお客さんもスタッフも全員
佐藤さんの思う革靴の魅力ってなんですか?
革靴の魅力ですか
そうですね
別に革靴を作ってるから革靴が別にいいっては思ってはないんですけど
そんなに特別いいものだとは思いませんけど
やっぱり長く付き合える素材であるので
やっぱりお気に入りのものを長く育てるんじゃないんですけど
結構一緒に歩む期間は長いのかな
連れ添うアイテムとしては
やっぱり人工的な素材であると
劣化があったりとかやっぱり難しいので
定年素材であって
ちゃんと手入れすることによって長く付き合える
ってなった時にやっぱり革靴が
いいのかなというか
最良のアイテムになるのかなという風な感じですね
あとやっぱり自分に馴染んでくるというか
自分色に染まるんじゃないんですけど
やっぱり可愛く育っていってくれる
男性なんか特に好きですよね
経年変化ってないですけど
自分の足に馴染んだとかあると思うんですけど
まさにそういうアイテムではあると思いますので
アイテムの一つとしては革靴はいいかなと思います
ありがとうございます
本当に色々ありがとうございました
こちらこそありがとうございます
これからもね
もちろん佐藤さんもそうだし
僕もそうだし
まこちゃんもそうだし
それぞれやっぱりやりたいことやってるので
佐藤さんの名言をお借りして
素敵な勘違いをね
これからもずっと続けていきましょう
今日はありがとうございました
ありがとうございました
39:01
スロー&ステディプレゼントポッドキャスト
バックヤード to クローゼット
話はまだまだ尽きませんが
そろそろ閉店のお時間です
聞いた後
クローゼットの洋服たちが今よりきっと好きになる
来週もあなたのご来店お待ちしております
39:38

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