00:02
ここはとある町にある小さなセレクトショップ、SLOW&STEADY。
国内外からセレクトされた洋服に囲まれた店内は、今日もたくさんの人で賑わっていましたが、閉店間際、今はBGMだけが響いています。
いや、店の奥から誰かの声が。そう、今日も天使のお敵が残業がてら。ああでもない、こうでもないと、洋服話に鼻を咲かせているのです。
フィッティングルームの更に奥。スタッフオンリーと書かれたその先にある狭くて小さなバックヤード。
今日もこのバックヤードからあなたのクローゼットへとお届けします。
高見えって知ってます?
知ってるよ。
知ってました?
知ってますよ。
用語だろ?
用語で。
インスタとかTikTokとかで見てたら、たまに流れてくるんですけど、高見えコーディネートとかね。
高く見えるってこと?
高く見えるってこと。
高級感があると?
高級感があるように見えるってことですよね。
逆に安っぽいってもあるし。
うん。全身ユニクロでも格好良く着れる人は格好良く見えるし、いくらお金をかけても格好悪くなる人は格好悪いし、格好悪く見えてしまうし。
ハイブランド全身まとめてもってことですもんね。
もちろんもちろん。
この差って一体何なんですかね。
実際じゃあ洋服をさ、まこっちゃんはどこ見て高級感あるなとかって判断してる?
物自体を見たときにね。詳しいことはこんなに分からないですけど、なんとなく素材感とかね。やっぱ安っぽい生地とかに反対にちょっと良さそうな高級そうやなみたいな生地でね、見ることはありますけどね。
ヴィンテージのやつとかね。
ボタンとかね。
でも例えばその商品を司る上で僕らが格好良く格好良いなって思う部分って確かに素材感とかボタンとかシルエット。
シルエットね。
シルエットちょっと一旦置いとこうか。
例えばブランドの背景とかね。ブランドネームとか。
このブランドだと高いんじゃないのとか。
やっぱりね。
そういう部分で価値基準ジャッジしてたりとかすると思うんやけど。やっぱ着方に起因するから。
やっぱり値段関係なく。
そうそう。だからやっぱりコーディネートの上手さじゃない?
合わせ方が上手いってこと?
03:01
どんな物を着ようが上手い人は何着ても格好良く高級感のあるスタイリングは組めるし。
その原理原則が分からん人っていうのはやっぱり上手く着れてないし。
やっぱりそこが大きいのかね。原理原則というか。
いやらしい上手さがあるから。
いやらしい上手さ?いやらしいっていうのは?
例えば本当に上手い人。僕が思うコーディネートが上手い人って素材の組み合わせ。
素材の組み合わせ?
そのメリハリね。メリハリの着け方が非常に上手いっていうのが一点。
違う素材を?
それは繰り返し言ってるけど、例えば柔らかいものに対して固いもの。
マットなものに対して光沢感のあるもの。
その対となるアイテムを上手く組み合わせて散らすことで奥行きがあるようなコーディネートになるからより良く見えるよね。
あと例えば一点だけユニクロをミックスしてコーディネートしなさいって言ったら、
上手い人ってその主役級のアイテムだったとしてもそれを主役に持ってこないよね。
ああそういうこと。
だから全体にちょっと溶け込んで馴染んで、そこが表に出ないような着方をするのがすっごい上手い。
あえて出さないんですね。
例えばそれこそワントーンっていうか、もう色合わせて、
例えば真っ黒なら真っ黒にしたら、そのユニクロの真っ黒のアウターとそれこそハイブランドの真っ黒のインナーを同化させて散らすっていうか。
ああそういうことね。
それこそ値段の差がわからなくするっていうか、埋めるっていうか引っ込めるっていうか。
ああそういうことですね。
本当に上手い人はサイズ選びが上手い。
ああそこね、サイズ選びね。
ユニクロで着るんだったら僕は、例えば適正MやけどXL着ようとかね。
逆もしかりで。
なのでちょっとあえてタイトにしてやろうとかね。
そのバランスの差し加減がアイテムによってすごい上手いよね。
これはやっぱりなんですか?洋服の形とかを理解した上で。
この素材感って言ったけど、そんなに存在感がないこのつるっとした薄い素材だったら
ジャストサイズで着たら存在感ないからあえて2サイズ3サイズ上げて
袖がっつりロールアップしてちょっとボリュームあるように見せて雰囲気変えてみるとか。
そういうのを自動的にやってるよね。
もう感覚的に。
当然小物選びもしっかりやけど。
ポイントに持ってくるんですよね。
あとやっぱり安くても徹底的にケアされてる。
06:03
ケア?
シワとか。変な部分のシワとかあると余計に悪見えっていうか安っぽく見えるから
ちゃんと綺麗にケアした上下を着てる。たとえ安くてもさ。
安い上にボロボロになったらほんまに。
本末転倒とか余計に悪目立ちするからそういうのが上手い気はする。
やっぱり気を使ってるんですね。それなりに安いものであっても。
気を使うことで気を使うっていうテクニックを使ってるって感じ。
だからあえて逆ですっごい光沢感のあるシルクで何十万もするものを
本来ツルツルで着ないかんけど一回無理やり洗ってしまう。
逆にね。
でシワ作って着るとかもテクニックの人。
結構上級やけどね。
だからそういうことをする。そういうのが自動的にできる人っていうのは
どんなものを着てもやっぱ上手い。
じゃあ逆に高いのに
高いの着てて
高い洋服を着てるのになんか惜しいなっていう人はどうしたらいいんですかね?
これたぶんマコちゃんでも答えれるよ。普段やってることに近いと思うよ。
そうやね。名前だけで着てるとかね。
だから体型とかキャラとかね。その洋服が発する波動みたいなものと
自分のキャラみたいなことの整合性も取らないまま
体にまとうと
それは反発起きるよね。
なんだブランド名に引っ張られて
その自分が似合うものとか自分の着方のルールっていうのを
全く作ってないから
より洋服が浮いて見えるっていうか
着られてる感じ。
だから上手い人ってさ
これこそ高見え?わからんけど
あんなに着てもその人っぽくなるじゃん
あーそういうことか
例えばマコちゃんがモッツ着ようが
シルクシャツ着ようが
今日なんかマコちゃん綺麗なシャツ着てんねとはなるけど
なんかたぶん全体のスタイリング像ってそんなにマコちゃんから離れんのよ
マコちゃんが着たシルクシャツになる
僕がってことになるんですね
マコちゃんが着たシルクシャツ
マコちゃんが着たモッツコート
マコちゃんが着たジャーマンレザー
主語がマコちゃんになるから
マコちゃんぽいよね
僕が理解して着てるとしたらってことですよね
理解してるから
それもある
やっぱ一番大きいのはマコちゃん自身が自分の着方を知ってるから
こんなツルツルだったら下ちょっと小汚いものにしよう
09:03
そのバランスがマコちゃん流だよ
何気にやってることですけど
何着てもマコちゃんぽく見えるのは
やっぱそういうバランス
どこにレベル持ってくるかっていうのを
マコちゃん自身が調整してるじゃん
だからマコちゃんと全く同じ格好しても
イメージは全然違うじゃん僕とマコちゃんが着てる
抜け感とかでいうと
マコちゃんの方が強く出るよね
ヒゲもあるし雰囲気的に
だからそういう部分では僕はマコちゃんの真似しても
マコちゃんみたいな雰囲気にはならん
それはそれでオカちゃんのスタイルになるってことですよね
同じようなものを着ててもね
僕はどっちかっていうと派手に作り込むっていうか
昨今僕が言ってることと矛盾するかもしれんけど
色を抑えたいからこそ
黒が多くなってきたからこそ
僕の顔のパーツの作りとかさ
ヒゲの感じとかさ
体型とか考えたら
男前な男っぽいスタイリングってのは僕は不可能だよね
不可能なんですか
マコちゃんとかそれこそ顔の濃い俳優さんとかに比べると
可愛く見えてしまうっていうか
ちょっとキャラっぽくなってしまうっていうか
中途半端になるよね
なったら僕はアイコニックな
アイコニックっていうことでもないけど
一種の岡崎雅宏っていうアイコンを作り上げた方が
僕っぽくなるよ
そういうことなんですか
アイコンにするってことですね
だから金髪にしたり
めちゃくちゃアイコン
角に金をつけたりさ
そういう漫画のキャラっていうか
なんか漫画から飛び出してきたようなスタイリングっていうか
そのみんなが着てる洋服を使ってね
その中で漫画っぽく
やる方が僕は多分キャラ的にも合ってんのよ
みんな無意識でやってることよ
それを言葉にしたらそういうこと
そういう岡ちゃんの場合は
僕の場合は男前っていうか顔がすっごい整った
顔のちっちゃい人たちに比べて
アイテムを同じアイテム着たら
似合っと似合ってない度合いで言ったら似合ってない
そういう人に比べると
でそれを岡ちゃん似合うなって思わすには
やっぱ僕流っていうのが必要じゃん
そうやね
やっぱ説得力がね増しますもんね
だからその上手い人っていうのは
僕が上手いとかっていうことじゃなくて
マコちゃんもしかり
うちのお客さんもしかり
あの巷で上手い人ってたくさんいてね
おしゃれって言われる人は
その自分がどういうところに持ってくるかって
なんとなく分かってるよ
12:03
だからこう全然雰囲気違うねって
何回も何回も言われる人って
それがない人なんだよ
分かってないんですね自分自身で
例えば僕がめっちゃ派手な
この前着てたさ
PCのあるある
アノラック
着ようが
例えばフランクリーダーの
ディアレザー着ようが
ヴィンテージの生地を使ったシャツ着ようがね
全部バラバラやもんね
全然ベクトル違う洋服着ても
僕っぽいですね
確かになる
岡ちゃんやってなるね
洋服はグーなんよね
キャラは器なんよ
なるほどね
料理に合わせて自分がちゃんと器となって
受け止める必要があるよね
何の話これ
まぁでも器は自分
そういうことですね
だから後にも先にもっていうか
その料理がメインになったため
基本的には若干器が見えるでしょ
そうやね
料理を上から見たらさ
その方がお料理も美味しそうに見えるしね
そう
だから美味しそうに見えるってことは
やっぱりうま見え
高見え
そういうこと
お皿で言うたらうま見えやね
なるほどね
そういうことです
そうかそうか
それってやっぱりあれですか
それを習得するためには
そんな特別なテクニックでもないよ
意外とそうなんですね
意外と
なんかこう
ほんまに分かりやすく
自分のことをちゃんと理解しようと思ったら
自分の画像を乗っけて
AIに聞いても分かるんじゃない
いや分からん
俺やったことない
でも自分が
じゃあ男前タイプなのか
ボケっとした顔なのか
ちょっと冷たそうな顔なのか
優しそうなのかとか
自分の肌は
ごくごく一般的な
例えば日本の方だったら
日本人に比べて黒いのか白いのか
最近女の子がイエベーとかブーベーとか言うじゃん
よく聞く
そうそう
俺よう分からんけどそれ
もうそういうことよ
分かりやすいとこから自分で分析してったら
自分でなんとなく分かるよ
そうかそうか
そんな難しいことじゃなくて
そういうことですね
話戻るけど
高見瀬ってさ
高見瀬って読む?
高見江?
高見江?
高見江?
高見江って今だけじゃなくて
もうもう昔からみんなやってるよ
そういうもんなんですか
今に始まったことじゃない
今に始まったことじゃなくて
例えば
例えば誰がおるかな
考えてみ
めっちゃおるけど
15:02
なんだろうな
音楽バンドとかだったらニルバーナとかね
僕も言おうと思う
もうねスタイル出来上がってますけど
なんかもうヘアニットに
ビリビリに破れたジーズみたいな
でもあれ考えてみ
当時川とかやってたけど
めちゃくちゃ安いもんだと思うよね
ボロボロやし
次はぎだらけやし
本当に庶民的な洋服だったわけで
その中でもどっから引っ張ってきたんだっていう
来てるわけで
あれこそ高見江の境地だよね
あれも高見江やね
スタイルとしてね
みんなが真似するわけじゃん
それ川とか好きっていうかニルバーナが好きやからないけど
でもスタイルとしてはね
特別特段おしゃれなもんでは
当時全然なかったわけじゃん
そうですよね
特に高い服じゃないし
そこら辺にあるもんやし
それで言ったらオードリヘップワームじゃん
そうなんすか
映画のね
あのティファニーで朝食をっていう映画見たことある?
聞いたことあります
聞いたことある?
あの名作を
まだ見てない
見たことない
見たことない
そうなんすよ
あれでタートルネック着てるよ黒の
そうなんすね
あの時代で言うとドレスだよね
やっぱり女性の
ハイクラスなもので言えば
けどタートルネックなんて
言ったら元々庶民の
人たちが
好んで着てた代表のアイテムじゃん
そういうものを
オードリーが着ることで
すごい高級で
高貴なものに見えて
そうやね
そんなイメージある
絶対流行ったと思うよ
一時期
でもあれはオードリーが
オードリーが着てたっていうのはもちろんあるけど
このものの選び方
スタイリングだよね
やっぱりスコか
サングラスなりメイクなり
色んな小物を駆使して
あのタートルネックを入れることで
その庶民の代表だったような
タートルネックが主役になるわけじゃん
その人が着ることで
今までフューチャーされてなかった
なんでもない
安価なものが
何十倍何百倍に
かっこよく見えるっていうテクニックを
掃除で高見せと言うんだと思う
なるほどね
ビビアンがやってたセックスっていうね
伝説のウティックなんかも
もちろんね
その時代背景もあるにしても
決して高い素材を使ってたわけではないし
そうかそうか
当時で言えばね
だからそういうものが
本当に進化化されていくっていうのは
やっぱりこう
洋服の見せ方というか
世界観の見せ方が上手かったっていうのもあるし
やっぱりテクニックのね
18:00
着方の
そういうことですねやっぱりね
普通の格好でね
同じ音楽やってても
また全然
全然違うじゃん
違うことになったり
でそのね
例えば
何ならシドビシャスになりたいって言ったってさ
あの
そんな格好してもね
ぽくはなるかもしれんけど
あのエッジの効いた雰囲気にはならん訳ね
ね
コスプレになってまうよね
そうそうそうそう
でもあれをやってたら
シドって言われたりとか
ジョニーロットンって言われるっていうのは
やっぱり
あのもうコスプレって言われるぐらいのその
アイコニックなスタイルを作り上げとるから
分かるもんね一目でね
もう高見せの極地だね
そうか
言ったらね
それも高見えやね
そう
面白いね
アイテム単体
アイテムブランド着方
全てにおいてその高見せっていうのは
昔からやってるスタイリングっていうか
テクニックであったってことやけど
はい
結局何が聞きたかったん?
何だったんだろうな
さってことでしょ
さあさあさあ
高く見えたりとか
ちょっともういっちょに見える
安っぽく見える
今何が違うかってことなのか
そうかそうか
マコちゃんもでもたまにはちゃんと着た方がいいよ洋服
洋服ね
そうやね最近ちょっと
最近体調悪かったしね
ああそれもあるんですよね
ちょっと仕事もちょっとバタバタ
忙しかったりしたりやっぱりちょっとね
もう車に乗しとってさ
ああそうやね
なんかこう店来る時に
もうフィッティングで着替えるとかさ
確かにね
もう1時間だけでも着たら
それはちょっと意識していこうかな
なんか肌乾燥するよ
どういうことですか肌乾燥する
なんかこうたまには
自分の好きな
今なんていうんだろう
楽チンじゃなくて
好きな洋服着たきとかんと
潤いなくなるよ肌の
ああそういうことね
ほんまにちょっとねこうやっぱ
着なくなると
分からんようになってくる
だろだろ
そうなんですよ
でついついまたこう
なってしまうっていうのはある
だから10分でもいいよ
着た方がいいよ
ああそうか
今日は絶対着れんっていう日でも
一旦袖通すとかね
なるほどね
まずは着てみて
僕とかも
全然着てない洋服とかも
たまに着るもんね
絶対着ていかんって分かってても
やっぱりちょっと刺激を入れていってるんですか
なんかこうほんまに分からんくなる
おかちゃんでもやっぱ
なるなるなるなる
それは全然なる
やっぱり
着ていかなあかんね
だからやっぱりこういろんな着方を
常にやるほど
時間がないじゃん我々は
我々はって俺仕事じゃん
21:01
僕はやってるけど
マホちゃんないじゃん時間が
まあね
そのみんなないわな
でもちょっと洋服に
咲く時間っていうのを作ってあげた方が
いいよ
そうやね
ちょっとおろそかになっとったかもしれないですね
の方が
いざスタイリング組もうっていう時に
パッと組めるし
そうやね
ほんまにね
合わせといた方がいいっすね
これから春やしね
どれだけね
上手くてスタイリングの
テクニックも持ってて
自分のキャラも持ってても
だいぶ離れたら
ママゴジャはだいぶ離れてることには
街頭全くないけど
でも悲しいと思う洋服が
そうやね
悲しませてごめん
ごめんよ僕のヘア
ヘアちゃう
ヘアちゃう僕の服たち
萌えは
バックヤードトゥークローゼット
この番組ではあなたの洋服に関するお悩み
何でも募集しています
お便りはエピソード概要欄にある
URLからお気軽にお寄せください
この番組をスポティファイでお聴きの方は
フォロー☆での
ご評価をいただけると幸いです
よろしくお願いします
スロー&ステディプレゼンツ
ポッドキャスト
バックヤードトゥークローゼット
話はまだまだつきませんが
そろそろ閉店のお時間です
聞いた後
クローゼットの洋服たちが
今よりきっと好きになる
来週もあなたのご来店
お待ちしております
