1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2022-12-31 10:30

#508 大晦日の言語学 from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:08
始まりました、志賀十五の壺。
皆さんご機嫌いかがですか?
世界の様々なニュースを紹介するワールドダンパン。
司会のジルベッソンです。
今回のエピソードが、一応、大晦日に配信予定ということで、
今回は、大晦日の言語学みたいなね、
そういったお話をしていこうと思います。
ちょうど一年くらい前に、
ちょうど一年前ですね、
今年の正月に、確かエピソードを配信してて、
なんだったっけな、
1日と書いてなんで1日と読むかみたいなね、
そういった話をしてるんですよね。
というわけで、今年最初のエピソードは1日についてのエピソード。
そして今年最後のエピソードは、
大晦日についてのエピソードということで、
うまく締められるんじゃないかなと思います。
大晦日っていうのは、12月31日のことですけど、
分解しようと思ったら、
大と晦日に分けられるんですよね。
このみそかっていうのは、30日っていうことですね。
言われるまでもなくね、皆さんお気づきになると思うんですが、
これみそじとかね、あるいはいそじとかいったときの
そと同じですね。
で、みそかのみっていうのは、3。
で、そっていうのは10っていう意味で、
単体では使われずに、
みそ、よそ、いそみたいな感じで、
30、40、50みたいに、
前に何か数字がきて、その後そっていうのが出てくると。
ある意味、自律性の低い要素ということですね。
かっていうのもまた、これは単体では出ることができなくって、
2日とか3日とかのかと一緒ですね。
ひっていう意味です。
このかっていうのもなかなか面白いですね。
たぶんね、2日以上しか使えなくって、
1日目、1日のことを、
ひとかとか言えないので、
たぶん2日3日4日っていうふうに、2以上の数字としか、
このかっていうのは使えないと思います。
というわけで、大晦日っていうのは、
03:00
大きい30日っていうかね、
簡単に言うとそういう意味で、
当然現代では厳密に言うと30日じゃなくて31日ですけど、
みそかっていうのが月の最後の日を表すようになって、
1年の最後の日だということで、
おうというのがついて、大晦日になってるというわけですね。
4月15日も
現代日本語の数字っていうのは、
大きく2つの種類のものが使われています。
今お話ししている1つ、2つ、3つ、4つ、
あるいはみそ、よそ、いそ、みたいな、
こういったものは大和言葉あるいは和語と言われるもので、
日本語固有の数字ということになっています。
一方、1、2、3、4、5という方は漢語ですよね。
中国大陸から朝鮮半島を通って日本語に入ってきた数字ということになっていて、
中国語あるいは韓国朝鮮語の発音とも似ているものもあります。
大晦日っていうのは、そういう意味では純粋に和語だけで構成されている単語ということになりますね。
みそかっていうのは、漢語で言えば30日ということです。
こういうふうに古い、なんというかな、
言語の形式が、
こういう決まりきった表現に残ってるっていうのは時々ありますね。
そうっていうのが、じゅうっていうのを表すのは、
もう現代日本語では全然生産的ではなくて、
つまりいつでもどこでも使えるわけではなくて、
大晦日とかみそじとか、そういう固定的な表現に、
化石的な形で残っているということです。
ただ1つ2つ3つみたいな、
この山と言葉の数字が完全に漢語の1,2,3,4に駆逐されたわけではなくて、
日常的にもよく残っているものですよね。
たまたま和語の方も漢語の方も実施法を使ってますよね。
実施法っていうのは世界のあらゆる言語に見られる数え方ではあるんですが、
やっぱり指が10本だからかなと思います。
片手の5本っていうことから考えて、
5進法っていう、何て言うんですか、数え方を用いる言語もあります。
あるいは有名なのは12進法っていうのもありますよね。
1ダースっていうのがまさにそうですけど、
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12で1つの単位になる、位が変わるっていうのはちょっと理解しがたいかもしれませんが、
そういう12進法を用いた言語も結構あります。
これについては関連エピソードを聞いていただけたらと思います。
同じ実施法なんですけど、和語の1つ2つ3つ、漢語の1,2,3は
ちょっとシステムが違って、
特に和語の1つ2つ3つ、ひーふーみーの方ですけど、
こちらは実施法だけではなくて、倍数法って言えばいいですかね。
倍数関係を使って数を表しています。
どういうことかというと、倍数関係にある数字が、
数字というか数詞と言った方がいいですかね。
倍数関係にある数詞が詞音が同じで、母音だけが変わっているっていうような対応になってるんですね。
例えば1の倍数は2ですよね。
これはひーとふーっていう風になっていて、
同じ波行で母音がいとうに変わっています。
次の3と6は3つ6つっていうことでみーむーとなっていて、
これも波行の詩音で母音がいーうーと変わっています。
さらに4つと8つ、これも倍数関係ですがようやーという風に、
母音だけがおーあーと交代して、詩音はや行の音ということになってるんですね。
こういう風に倍数関係を用いて数を表すっていう言語は、
実は日本語以外にもあって、
一応地理的にはすぐ近くの台湾の先住民言語は、
こういう倍数関係を用いて数を表しています。
ただだからといって台湾の先住民言語、
これはオーストロネシア語族って言うんですけど、
そういった言語と日本語が関係あるとは、すぐには言えないんですね。
こういう風に和語のひーふーみーよーっていうのが倍数関係になるっていうのは、
面白いんですけど、
現代の日本語母語話者にとっては、
あんまり関係ないことっていうかね。
もう数種は数種で丸暗記しちゃってるものなので、
特にそういう1,2,3,4みたいな小さい数字っていうのは、
もうそれがなんていうかな、それだけで覚えてしまってるものなので、
09:03
あんまり倍数関係っていうようなね、
意識は母語話者にはないと思います。
まあそれはそれとして、
そういう大和言葉、和語の数詞のなんていうかな、
名残っていうかね、そういったものが大晦日とか、
まあそういった決まり文句的なものに残っているというお話でございました。
というわけで今回のエピソードが、
一応予定としてはね、今年最後に配信するものとなっております。
で何も問題がなければ大晦日に配信されているはずでございます。
今年もね1年どうもお世話になりました。
来年以降もまた配信は続けていく予定ですので、どうぞよろしくお願いします。
まあ年が明けて割とすぐですかね、2月の半ばくらいに、
この番組も3周年ということになるので、
気を引き締めてね、精進していこうと思います。
というわけで最後まで聞いてくださってありがとうございました。
番組フォローも忘れずよろしくお願い致します。
それでは皆様良いお年を。お相手はシガ15でした。
またねー。
10:30

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