1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #397 漫才の言語学 from Radio..
2021-12-10 09:56

#397 漫才の言語学 from Radiotalk

関連トーク
「お笑いの言語学」
https://radiotalk.jp/talk/475412
「コラボ回!三拍子高倉さんとトーク!!」
https://radiotalk.jp/talk/496039
「「言語の奴隷」とお笑い」
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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:01
始まりました、志賀十五の壺です。
僕はね、割とお笑いが好きなんですよね。
M1とか、キングオブコントとか、そういったものも毎回必ず見るようにしてるし、
まあ近頃あれですけど、お笑いライブとかにも行ったりしていました。
まあいろんなお笑いの形ありますよね。
漫才、コント、落語、まあいろいろあるわけですけど、
僕はね、もともとラジオっ子だったので、
まあ、なんていうかな、そういったお笑いはラジオを通して育ってきたんですね。
なので好みとしては、なんか動きで笑わせたりとか、顔芸で笑わせたりとかっていうよりは、
そういう視覚的な情報関係なくて、耳だけで楽しめるような、
まあそういうお笑いが好きなんですよね。
好きなお笑い芸人はたくさんいます。
このラジオトークを通してね、三拍子の高倉さんにお会いして、
サインまでもらっちゃったし、
まあ一緒にね、トークも収録させていただけたっていうね、
まあそういういい思い出もございます。
まあいろいろあげればね、その好きなお笑い芸人さんキリはないんですけど、
僕が一番好きなお笑い芸人というか、
好きなネタって言った方がいいかな、衝撃を受けたネタっていうのがあって、
まあこれは漫才なんですけど、
ゆめじいとしきみこいし師匠っていうのがいいんだと思うんですね、たぶんね。
っていう、いとしこいしさんの漫才で、
ジンギスカン料理っていう漫才があるんですね。
これ私の好物っていう風に調べたら、たぶん出てくるんじゃないかなと思います。
ネタの流れとしては、
そのジンギスカン料理っていうのを、
どんな料理かっていうのを、
こいし師匠が、
母県のね、
いとし師匠に教えていくっていう感じなんですね。
で、このお二人は兄弟漫才師で、
兄のいとしさんと弟のこいしさんで、
まあやってらしたんですけど、
僕がね、このお二人の漫才に初めて触れたのは、
たぶん追悼番組だったんじゃないかなと思いますね。
今ではもう二人とも亡くなられてるんですけど、
現代社会のいいところっていうか、
ネットで探せばお二人の漫才は今でも見ることができるので、
ぜひジンギスカン料理とか、
私の好物って調べれば出ると思うし、
03:00
ゆめじいとし、きみこいしで検索すればね、
動画はおそらく出てくるんではないかと思います。
で、さっきも言ったようにこのネタはすごい衝撃で、
おじいちゃん二人の会話っていう感じで、
さっきも言ったように、
ジンギスカン料理っていうのがどんな料理かっていうのを、
教えていくっていう大筋のネタはそういうことになっています。
今日のトークはですね、
このネタに出てくるその面白さっていうのを、
ちょっと言語学的に見ることができるんじゃないかなっていうことで、
お話ししていこうと思います。
こういうのってね、一言で言えば野暮ですよね。
お笑いで何が面白いかっていうのを分析するっていうのは、
特に僕みたいな素人がするっていうのは、
めちゃくちゃ大それたことっていうかね、
野暮なことなわけですよね。
お笑い芸人の方が、プロの方がやるんだったら、
私もそういう面白さを解説してしまうと、
途端につまんなくなるっていうこともあると思うんですけど、
今回はあえてということでやっていこうと思います。
もしこれを聞いているお笑い芸人の方、
あるいはお笑い芸人志望の方がいらっしゃったらですね、
ぜひね、この技術をふんだんに使った漫才を、
コントでもいいんですけど、作ってほしいなと思います。
お笑いっていうのは、いろんな要素があるわけですけど、
どういう時に面白みを感じるかっていうと、
特に漫才とかね、コントみたいなやり取りが行われるようなものは、
意思疎通ができない場合に面白みを感じるんだと思います。
それが全てではないですけど、
一つ大きな要素ではないかなと思うんですね。
当たり前といえば当たり前で、
円滑なコミュニケーションが進んでいくんだったら、
それで話はおしまいなので、
何か引っかかるようなところがあると、面白いわけですよね。
いちいちヘリクツや難癖をつけて、話が進まなくなるみたいなね。
ブラーマ用の漫才ってそんな感じですよね。
そういううまくコミュニケーションが取れないっていうのを、
言語学的にちょっと見てみると、
特にこの愛子一さんの漫才で見てみると、
比喩表現をそのまま文字通りに受け取ってしまっているっていう場面がいくつかあるんですよね。
似たような話は過去のトークでやっているので、
関連トークでリンクを貼っておくので、
そちらも合わせて聞いていただけたらと思います。
この漫才はジンギスカンというのがどんな料理か説明していくわけですけど、
その冒頭で好きな食べ物は鍋だ、
鍋をよく食べるみたいな言い方をするんですね。
君は歯が丈夫だなという感じでボケていくわけなんですけど、
06:04
これは鍋を食べるっていうのが、その鍋っていう調理器具ですよね。
それを食べるものとして 解釈しているわけです。
言語学的に言うと、これはメトニミというもので、
近接性のあるもので 置きかえるというのが メトニミです。
広い意味で言えば 例えですが、専門的に言えば メトニミというものです。
日本語は 何て言うんだっけな。
かんゆっていうのかな。
つまり 鍋料理という 鍋の中の具を食べるわけです。
近接している 鍋を食べるという言い方を しているわけです。
文字通りを 受け取って 調理器具を食べるという コミュニケーションが うまくいかないところに おかしみが あるわけです。
このような メトニミは 日常生活で みなさん 使っていますね。
シェイクスピアを 読むと言うわけですが、
シェイクスピアを 読んでいるわけではなくて、
シェイクスピアの作品を 読んでいるわけです。
探せば もっと いっぱいあると 思います。
メトニミを メトニミと 認識せずに 文字通り 受け取ってしまうところに おもしろみが 出ていると 思います。
鍋を食べる以外にも 漫才中には メトニミが 使われています。
鉄板が 熱くなってきたら 羊を乗せる という言い方を します。
羊が うまく 乗せられるかな ということを 言います。
これも 羊の肉を 乗せる ということです。
羊という 言い方を しているわけです。
だけど 文字通りに 受け取ってしまって、
羊を まるまる一匹 鉄板に 乗せる というふうに 解釈して しまっている ということです。
メトニミ以外にも メタファー 日本語だと 隠優と 言われる 表現も この漫才では いっぱい 出てきていると 思います。
メタファーというのは いかにも 隠優表現 といったようなもので、
昔は 文学的な手法 というふうに 考えられていたんですけど、
近年は 言語学的な分野でも 研究されている ものなんですね。
例えば 鉄板が 熱くなってきたら 油が踊る みたいな 言い方を するとこがあって、
それに対して 誰が歌を歌う みたいに 返すわけなんですけど、
油が踊る というのは メタファーです。
一種の 擬人化と 言っても いいかも しれません。
ここでも 例えを 文字通りに 受け取ってしまう ところに おかしさが あると 思います。
今 言ったように メトニミにしろ メタファーにしろ 漫才のネタだけではなくて、
09:02
日常生活で 使っている ものなので、
それを うまく活用すれば それだけで 面白い漫才や コントが 出来上がるんじゃないかなと、
素人流れに 思っているので、
ぜひ 興味のある方は ネタを 作ってみてほしいなと 思います。
この メトニミとか メタファーとか 比喩表現一般についての トークは 過去に 撮ってあるものが あるので、
そちらも 聞いていただけたら と思います。
今日は おかしみを 感じるのは どうしてかを 言語学的に 考えてみました。
最後まで 聞いてくださって ありがとうございました。
また 次回の トークで お会いいたしましょう。
お会いしましょう。
09:56

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