1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2021-11-17 09:16

#387 「すごく面白い」と「すごい面白い」どちらが正しい? from Radiotalk

関連トーク
「バズる言葉の共通点をさぐる」
https://radiotalk.jp/talk/308369

参考ネット記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/a20270349cbf6e6508940136b3dac58829c7b3fe

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00:02
始まりました、志賀十五の壺。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
すごく面白いという言い方と、すごい面白いという言い方がありますけど、
まあ、一応、前者の方が正しい言い方なんですね。いわゆる正しい言い方です。
なので、今日のトークは一応これでおしまいといえばおしまいなんですけど、
でもまあ、すごい面白いという言い方もなさる方も多いんではないかなと思います。
まあ、そもそもこの番組の趣旨として、正しい正しくないっていうのは、まあどうでもいいんですね。
まあ、言いたいなら言えばいいし、まあ好きにすればいいんですけど、
で、最近もね、なんかそういうすごいとすごくのこの使い分けがどうのこうのっていうネット記事があって、
まあ、リンク、概要欄に貼っとこうと思いますけど、そんないい記事でもない気はするんですけど、
まあ、興味のある方は読んでいただけたらと思います。
文法的な話をすればすごいっていうのは形容詞ですよね。
で、すごくっていうのは一応その変化形っていうことになってて、
まあこれもちょっと文法的な言い方をすれば連用形ということになります。
まあすごいっていうのはそういった意味でちょっとイレギュラーで、
で、同じ形容詞の、例えばね、早いとかで考えてみると、朝が早い、まあこういう言い方はしますよね。
早い起きるとは言えません。
こういうふうに動詞とか、あとはなんだ、形容詞とか、そういう用言を収束するのが連用形ということですけど、
そういう連用形は早く起きるっていうふうに、くっていう形が出てくるんですね。
ただすごいに関して言うと、すごく面白いに加えて、すごい面白いっていう、いわゆるその終止形でも用言を収束しているということになってます。
ちなみに用言っていうのは活用する自律語っていうやつで、
まあ端的に言えば動詞と形容詞っていうことで、
まあ過去形とか連用形とかなんかそういう、まあ活用があって変化する単語のグループで、
なおかつ自律語である、それ単体で使えるものを用言と言います。
で、その用言に連なる形、収束する形が、まあ一応連用形ってことになってるんですね。
03:05
この番組では用言とか、今の連用形とか、そういうものは平気で使ってしまうんですけど、
まあでも忘れてしまっている方もいると思うので、
時々ね、こういう補足をしないといけないなぁとは思うし、そういう声も届いているので、まあ気をつけようと思います。
というわけで、もう開始数秒でこの話は終わってしまったんですけど、
つまりすごいっていうのはこれ終止形なので、面白いみたいな形容詞ですね。
まあ用言を収束するんだったら、連用形のすごくっていう形を使うのが本来正しいということなんですけど、
それもまあそうなのかもしれないんですけど、逆にですね、逆でもないけど、ちょっと別の見方をして、
すごいっていうのは2種類あって、形容詞としてのすごいっていうのが1つあると。
で、これは形容詞っていうのはさっきと言うように用言なので、活用するわけですよね。
だから他の用言を収束するときはすごくっていうふうに形を変えるわけです。
それとは別にもう1つすごいっていうのがあって、
副詞のすごいっていうのを想定すれば、ある意味すごくもすごいもどちらも使えるっていうことになるんですね。
どういうことかっていうと、副詞っていうのは、これ結構定義が難しいところがあるんですけど、
他の語を収束する不変化し変化しない類のものが副詞というふうに定義されることがよくあります。
とてもとかそうですね。とてもっていうのは他の語を収束する際には出てくるんですけど、それ単体では出てきません。
すごいっていうのも、そういう何か他の語を収束する専用の単語、つまり副詞であるっていうふうに考えて、
活用するすごいとは別物だと考えれば、すごく面白いっていうのは形容詞が使われていて、
すごい面白いっていうのは副詞のすごいっていうのが使われていると。
そういう分析もありといえばありかなと思うんですね。
すごいっていうのを一種類しか認めないから、何か収束するときはすごくにしなきゃいけない、すごい面白いは間違いだっていうことになるので、
形容詞のすごいとは別に副詞のすごいっていうのを想定してしまえば、一応解決はしますけど、
多分ね、話者の感覚としてはあんまり納得できないんじゃないかと思います。
形容詞のすごいと副詞のすごいっていうのが別行に日本語にはあると言われても、全然ピンとこないんではないかなと思いますね。
06:04
さっきも言ったように、この番組のスタンスとしては、ある表現が正しいか正しくないかっていうのはどうでもいいんですけど、
現実世界はそうも言ってられないので、すごく面白いっていうふうにちゃんと連用形を使うのが無難だとは思います。
すごく自体がちょっと話し言葉的かもしれませんね。
もっと砕けた表現だとすげー面白いっていう、すげーっていうね、また別行の言い方もあるわけですけど、
書き言葉だったら非常にとか、そういうふうに別の表現を使うのも一種の解決方法だと思います。
すごいとすごくの違いっていうかね、使い分けみたいなのをちょっとネットで調べてみても、結構な数のネット記事がヒットするんではないかなと思います。
今回概要欄にリンク貼っているものも含めね。
なんで多分すごい面白いみたいな、その収支形が何か他の語を収束するのは間違いで、すごく面白いっていうふうに、連用形の方を使えっていうふうに全部まとまっていると思うんですよね、話としてはね。
ただ、そこから一歩踏み込んでですね、なんですごい面白いみたいな言い方がある意味定着してしまっているか、まあ広まってしまっているかっていうのを考えてみると、
こういう程度を強調するような語っていうのは、どんどんどんどん新しいものが出てくる傾向があるんですね。
例えば超面白いとか、鬼面白いとか、まあ方言にもよるでしょうけど、バリ面白いとか、あるいは外来語を使ってハイパー面白いとかスーパー面白いとかね、どんどんどんどん新しいタイプの単語が出てくるので、
今回お話ししているすごい面白いっていうようなすごいも、まあそういった流れの一つなのかもしれません。
この程度を強調するっていうのは、例えば超面白いっていうのをどんどんどんどん使っているうちに、あんまり強調されている気がしなくなって、
別の表現を使うようになって、鬼面白いとかね、新しい言い方が出てくるっていうような理屈が考えられるんですね。
はい、というわけで今回のトークはすごい面白いとすごく面白いの違いをお話ししました。
一応教科書的な意味ではすごく面白いが正しいってことになってます。
09:03
最後まで聞いてくださってありがとうございました。また次回のトークでお会いいたしましょう。
お相手はシガ15でした。
09:16

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