1. ものづくりnoラジオ-しぶちょー技術研究所
  2. #57 鉄じゃなくても凄いもん!..
2023-11-11 32:26

#57 鉄じゃなくても凄いもん!材料としての”非鉄金属”の話

金属材料の中で最も使われることが多い材料が"鉄"です。

世の中にある部品や機械の約90%は鉄で出来ているとも言われています。


しかし、非鉄金属を侮ることなかれ。

非鉄金属達は鉄には無い、凄い物性をいくつも持っています。


そんな非鉄金属の種類や特徴をわかりやすく紹介していきます!!

↓科学系ポッドキャストの日『未解決』プレイリスト↓

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元記事: 実務で役立つ"非鉄金属"の基礎

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サマリー

産業機械の技術者であるしぶちょーは、非鉄金属についてお話ししています。彼は、アルミニウムと銅という鉄に次いでよく使われる素材に絞って、解説しています。彼はアルミ合金や非鉄金属の一つである銅の特性や種類について詳しく説明しています。1948年頃、貨幣の価値が上回ったため、1円はアルミに変更されました。彼は非鉄金属についての話を通じて、主にアルミと銅に焦点を当てて紹介しています。

非鉄金属の種類
どうも、しぶちょーです。今回もものづくりのラジオをやっていきたいと思います。 このラジオは産業機械の技術者である私が、ものづくりに関するトピックを主観を交えながら、ザックバランに紹介するラジオです。
小難しい技術の話はしないので、何か作業をしながら聞いていただければ幸いです。 まず宣伝から入らせてもらうんですけど、前回ですね
科学系ポッドキャストの日という企画に参加させてもらいまして、未解決問題 永久機関はなぜ作れないのかという話をしました。
この企画のプレイリストができまして、他のポッドキャスターさんの内容もね、そのプレイリストから一覧できます。 リンクはこのポッドキャストの説明欄に貼っておきますので、ぜひですね
合わせて聞いていただけると嬉しいです。非常に面白いテーマいっぱいあります。 科学というくくりへの未解決問題っていっぱいありますんで、いろんな分野のお話、積極的に聞くといいと思います。
というわけで宣伝でした。 で、今日のテーマに早速入っていきたいんですけども、今日のお話のテーマは
材料でございます。 第51回の時にも、誰でもわかる材料としての鉄の話というテーマで話しているんですけども、
これがね、意外と好評だったんですよ。 意外とっていうのは、鉄の話ってさ、結構マニアックなテーマだなって個人的には思ってたんで、
そんなに聞かれないかなぁと思ってたんですけど、実はですね、この鉄の話、 私がポッドキャストで話してきた技術系の解説の中で一番よく聞かれてます。
あんたも好きねーという感じなんですけど、皆さん、金属好きですね。 というわけで、今日はね、その続編のお話をしたいと思います。
今日は、非鉄金属のお話です。 金属材料の中で最も多く使われるのが鉄です。
世の中にある部品や機械は約90%が鉄でできていると言われています。 そんだけね、鉄って汎用性が高いんですよね。何にでも使えるわけです。
金属の世界では、鉄はまさしくキングオブメタルであって、 鉄にあらずんば金属にあらずと言わんばかりですね。
金属界隈で鉄っていうのはね、超幅大き化してるわけですね。 鉄ってね、数ある金属の中のたった1種類でしかないにも関わらず、
鉄以外の金属っていうのはね、非鉄金属というふうにくくられています。 鉄っていうのはね、もう金属業界にとってはもうカリスマなんですね。
人間で言ったらもうローランドみたいなもんで、鉄か鉄以外が常に豪語して、 金属業界をね、リードしていく、そういうね、圧倒的なカリスマでございます。
ゆえに世の中にある金属っていうのが、ほとんど鉄なわけですね。 一方でね、鉄ならざる金属、非鉄金属たちも侮ることなかれなんですよ。
非鉄金属っていうのは、鉄にはないすごく面白いね、特性をいっぱい持ってます。 高性能な機械になればなるほど、非鉄金属が使われる比率っていうのは高まるんですね。
ハイテク技術の象徴ともされる、航空宇宙産業とか良い例ですよね。 ロケットや飛行機ってね、部品には非鉄金属がめちゃくちゃたくさん利用されています。
今日は、そんな非鉄金属の種類や特徴をわかりやすく紹介していきたいと思います。 というわけで本日のテーマはこちら。
鉄じゃなくてもすごいもん、材料としての非鉄金属の話です。 それでは早速いきましょう。
まずはですね、この非鉄金属ってなんじゃらほいっていう話からしたいと思うんですけど、 言葉の通り、鉄ではない金属の総称です。
非鉄とはね、鉄にあらずと書いて非鉄と読むんですけど、 鉄以外の金属のことをまとめて非鉄金属と呼んでいます。
鉄か鉄でないかで、この数多にある金属を二分してしまうっていうのはね、 いささか大胆じゃないかって思うんですけど、実務レベルだと全然その区分で問題ないんですね。
それだけさっきも言ったけど、 鉄という材料が圧倒的なメジャー材料だということです。
じゃあ非鉄金属ってどんな金属のことを言うのかという話ですけど、 誰もがパッと思いつく代表的な非鉄金属といえば、金銀銅とかでしょうね。
これまさにメダルですよね。このオリンピックのメダルとか、 まあそういう競技のイメージがすごく強いと思います。
ちなみにどうでもいい話なんだけど、 オリンピックの金メダルってほとんど銀でできてます。
金は表面にコーティングされているだけで、母体っていうのは銀なんですね。 あのメダルを全部金で作ると1個200万円ぐらいするらしいです。
そういうのはどうでもよくて、 まあ非鉄金属っていうのはそういう金銀銅とかがあります。
またもっと身近なもので言うとアルミニウムとかもね、 非鉄金属の一つです。
よく聞く材料として、ステンレスなんてものもありますよね。 錆びにくい材料で、真空などによく使われているアレです。
間違っちゃいけないのは、ステンレスは鉄系の合金鉱なんで、 これは非鉄金属ではないんですね。
たまにね、ほんとごくたまになんだけど、ステンレスのことをね、 ステンレスっていう種類の金属だと勘違いしている人がいるんですけど、
その勘違いはね、結構恥ずかしいやつですよ。 これね、実はね製造業の技術者でもたまにそういう人がいるんですよ、勘違いしている人。
これはね、ちゃんと勉強しなきゃいけないですよ。 これを聞いてドキッとした人はですね、ぜひ51階の誰でもわかる材料としての鉄の話、聞いてください。
そこでもね、ちょっと解説してます。 で、この非鉄金属っていう括りの中にもですね、
ざっくりとした分類があります。 非鉄金属っていうのはその中で主に4つに分けることができます。
まず一つ目がですね、ベースメタルというやつです。 これはね、精錬が容易にできて多量に存在する金属です。
非金属とも言います。これね、癒やしい金属と書いて非金属って呼ぶんですけど、 すごくいっぱい手に入るし、空気中に放置しておくと酸化しやすくて、
水や二酸化炭素などのでも、結構容易に浸食されちゃうっていう特性を持っています。 とにかくね、この入手性が良いっていう非鉄金属のことです。
代表例としては、銅とかね、鉛とか。 一応ね、アルミもベースメタルに入ります。
次がレアメタルというやつです。 これは名前からわかる通りですね、流通量の少ない貴重な金属です。
そのままですけど、希少金属とも言います。 電子部品なんかによく使われることがある金属で、リチウムとかクロムとかセリウムとかネオジウムとか、聞いたことあると思いますけど、そういった金属です。
非常に希少で高価という特徴を持っています。 次、非金属です。
これはね、化合物を作りにくい希少価値のある金属のことを、貴金属と言います。 希少っていう意味ではレアメタルと似てるんですけど、
貴金属の特徴としては、とても価格的に安定しているという特性を持っています。 錆びにくいし、通電性も良いっていうのが特徴です。
金、銀、プラチナとかね、いかにも高そうな金属。それが貴金属です。 漢字としては、貴族の貴のあの漢字が頭について、貴金属なんで、なんか、いかにもリッチな感じがしますよね。
4つ目が放射性金属です。 これはそのままなんですけど、放射線を放つ能力を持っている金属で、ウランとかプルトリウムとか、そういったものですね。
細かくは覚えなくていいんですけど、非鉄金属の中にもこういったカテゴリーがあるよということです。 ここで挙げたのは、非鉄金属のごく一部で、本当に金属なんで、まだまだいっぱい種類があります。
金属の中の鉄以外のものが全部なんでね、相当いっぱいあるんですけど、 一つずつ細かく説明していくとキリがないんで、今日は最も身近で、ものづくりの現場で、よく使用されている頻度の高い
非鉄金属、アルミニウムと銅、この2つに絞って解説していきたいと思います。
アルミニウムの特徴
ではですね、早速アルミから説明していきます。 アルミはね、アルミ缶を代表するように、
最も身近な非鉄金属といって過言ではないと思います。 実はね、アルミってのは、鉄の次に多く使用される金属なんですね。
金属界のナンバー2でございます。 混ざりっ気のない純粋なアルミは、純アルミと呼ばれていて、
純アルミのままだとね、強度が弱いんで、基本的には他の金属を混ぜ合わせたアルミ合金として使用されることが多いです。
この辺りはね、鉄と同じ感じですね。 全く関係ない話をするんだけど、
アルミって材料はね、なんかすごい僕の中で女性的なイメージなんだよね。 なんかさ、アルミっていう名前がもうなんか女の子みたいで可愛くない?
アルミちゃんみたいな。 で、なんかアルミってね、軽量でこうスラッとして華奢なイメージがあって、
さらにこう独特の光沢もあってね、すごい綺麗な感じなんですよ。 すごくね、女性的で守ってあげたくなる金属材料。
それが僕の中のアルミのイメージなんですね。 っていう話を、僕高校の頃からずっとしてるんだけど、
誰一人としてね、理解してくれた人がいないんですよ。 多分ね、これを聞いてくれている人にも、このイメージ共感できるって人絶対いると思うから、
あの共感できるって人は、共感できますっていうふうに連絡ください。 あの別にポストとかしなくていいです。僕に直接ね、
僕も共感できるんですよって言ってもらえると、僕が救われます。 だからね、僕ね、ブログとかでアルミの絵をデフォルメするときって、必ず女の子として差し絵を作ってるんですね。
本当にそのイメージが強く刷り込まれている。 そんな感じで可愛らしい材料なんですね、アルミってのは。
という話の後に、話を元に戻しますけども、真面目な話にね。 アルミの特徴ってのは、まあ軽さですよね。
アルミニウムの特性と注意点
なんとね、比重は鉄の3分の1でございます。 つまり鉄で30キロの材料があったとしたら、同じ大きさのアルミだと10キロなんですね。
まあそう聞くだけでももう軽いでしょかなり。 実際ね、こう製造現場に行ったときなんかも、アルミの材料とかね、鉄の材料って結構転がってるんだけど、
当たり前だけどね、全然重さ違いますもんねやっぱ。 アルミだったらね、なんとか持てるかなーって材料でも、同じサイズの鉄があると、
ほんと絶望的な重さなんですね。これは1ミリも動かんみたいな。 同じ金属でもこんだけ違うんだなーってね、それ実感しますよね、やっぱ重さで。
そんな感じでアルミってね、すごい軽いんですけど、軽いだけにやっぱ剛性も弱くて、これはね鉄の3分の1なんですね。
つまり、形状が同じで、鉄とアルミの材料を並べて同じ力を加えると、 アルミの方ってのはね、鉄の3倍変形してしまうということになります。
一方で、アルミの強度っていうのは、種類によって大きく異なるんですね。 アルミ合金ですね。だから混ぜる金属の種類によっては、炭素硬のSS400を超える引っ張り強さを持っているものもあります。
ちなみに今、剛性と強度ってね、同じような言葉2つ出てきましたけど、念のため補足しておきますけど、強度っていうのは破壊に対する強さのことです。
つまりは壊れにくさですね。 一方、剛性っていうのは変形に対する強さのことです。
つまり変形しにくさです。アルミっていうのは変形しやすいんだけど、 壊れにくさは鉄と同じくらいのものがあるよということです。
そしてですね、アルミの最大の注意点は、疲労限度がないということなんですね。 疲労限度っていうのは、材料に一定の力を繰り返し与えた時に、
何回それを繰り返しても、疲労破壊しないっていう力の加減のことです。 疲労破壊っていうのはね、聞いたことあると思うけど、例えばね、こう針金をさ、
くねくねと同じ箇所でずっと曲げ続けていると、ある瞬間にポキッと折れてしまう、あの現象ですね。 誰もがね、一度はやったことあると思います。
基本的にどんな材料でも、この疲労限度という力以下であれば、 どんなにね、力を繰り返し与えても、疲労破壊っていうのは起こさないんですよ。
だけど、アルミにはその疲労限度っていうのがないんですね。 つまり、どんなにちっちゃい力でも、繰り返し受けていれば、
アルミっていうのは必ず疲労破壊を起こしてしまうっていう特性があるんです。 もうね、守ってあげたくなりますね。
なんで、アルミ材料を使う時は、その特性を理解した上で設計しなければなりません。 基本的にね、繰り返し負荷を受けるような箇所にアルミは使用しないということですね。
これだけはね、しっかり覚えておきましょう。 他のアルミの特性としては、耐色性が良いっていうのはありますよね。
アルミは錆びません。ご存知だと思いますけど。 基本的に表面に酸化被膜という膜が形成されてまして、その膜に守られているんで、
耐色性が高いんですね。 錆びないって言ったんですけど、厳密に言うと錆びないっていうわけじゃなくて、
このアルミの表面にできている酸化被膜も、錆びの一種なんですよ。 だからすでに錆びてるんで、錆びようがないっていう感じです。
あの、風邪ひいてれば風邪ひかないみたいな理論ですね。 あとね、アルミはね、熱伝導率が高いっていうのも特徴です。
鉄よりも熱を伝える性能が高いんですね。 熱されやすく冷めやすいとも言えます。
アルミ合金の特徴と種類
これもね、なんかちょっと乙女心みたいなんですよね、僕の中では。 この特性を生かして冷却フィンの材料とかによく使われています。
身近なアイテムだと、アイス用のスプーンとかでアルミで作られたものがありますよね。 この体温をスプーンに効率的に伝えて、アイスを溶かして食べやすくするスプーンみたいな。
持ってる方は冷たいんだけどね。 そういうアルミの熱伝導率を生かした製品というのもたくさん出ています。
あと特徴としては見た目ですかね。非常に艶感があります。 独特の光沢を持っていて、非常に見た目がいいんですね。
アルミの材料っていうのはね、パッて見て、アルミだなってわかりますからね。 アルミの削り出しの日用品なんていうのもね、よくありますんで。
そういう見た目の面でも人気のある材料です。 ざっと説明しましたけど、これがアルミの特徴なんですね。
次に実際に実用されているアルミ合金の種類について説明していきたいと思います。 純粋なアルミだとね、心もとないんで、アルミとは別の金属を混ぜることで実用できる性能を出しています。
アルミ合金の種類を表す記号としては、頭にAがついて、その後ろにですね、4桁の数字がつきます。
これがアルミ合金の種類の表し方なんですけど、基本的にはAの隣にある数字を見れば、ざっくりとした種類がわかります。
大まかにAの1000系からA8000系までの8種類があって、それぞれですね、アルミに何の金属が混ぜ合わさっているのかで種類が分かれています。
全部を覚える必要は全然ないんだけど、せっかくなんでね、1000系から追って説明していこうかなと思います。
まずね、1000系のアルミっていうのが純アルミです。 純度の高いアルミで、ほぼほぼそのままのアルミですね。
これ強度がねすごく弱いんで、構造体とかには使えません。 ただね結構見栄えがいいんで、化粧カバーなどに使われたりもします。
皆さんが持っている、お財布に入っている1円玉、あれも1000系の純アルミでございます。
次、2000系です。 これはねアルミと銅とマグネシウムの合金です。
この2000系のアルミの中でも有名なのが、A2017っていうね、ジュラルミンとA2024っていうね、超ジュラルミンと呼ばれる材料です。
これはねアルミの中でも非常に高い強度を誇ります。 ジュラルミンはね飛行機でよく使われていた材料で、第一次世界対戦のね戦闘機の需要でかなり発展したという材料です。
今もいろいろな機械に使われてますけどね。 次3000系です。これはねアルミとマンガンの合金です。
純アルミから耐色性や加工性を損なうことなく、強度だけを少し上げた合金なんですね。
皆さんおなじみアルミ缶はこの3000系のアルミでございます。 次、4000系。これはアルミとシリコンの合金です。
シリコンを添加することで、扇膨張率が改善されて、さらに耐熱性が上がってます。 熱に対して変形しにくくなるということですね。
耐熱性にも優れているので、車の単像ピストンなどの材料に使用されています。 次、5000系ね。5000系はアルミとマグネオシウムの合金です。
この5000系だけは覚えておいた方が良くて、これはねアルミ合金の中でも最も使われる比率の高い種類です。
代表的なのが、A-5052とかです。 機械屋だったら、この材料の名前を聞いたことない人いないんじゃないかなって思うぐらい代表的なアルミの合金です。
加工性とか耐色性ともに優れてて、かつ溶接も可能なんでね、アルミ界の万能選手でございます。
アルミ材料って言ったら、だいたいこの5000系なんで、こいつだけとりあえず知っておけばなんとかなるという感じです。
つらつら説明してますけど、この5000系だけね、頭に入れておくといいんじゃないかなと思います。
次は6000系です。これはアルミとマグネオシウムとシリコンの合金です。 5000系と同じくですね、加工性耐色性溶接性に優れてます。
あとはね、押し出し性というか押し出し加工ができるんで、Lアングルとかアルミサッシですね、長い材料によく使われてます。
皆さん大好きであろう大人のレゴブロックことですね、汎用アルミフレームもこの6000系のアルミ合金です。
あとちょっとですよ、次7000系でございますけども、これはアルミとアイエントマグネシウムの合金です。
代表的なのはA7075、超超ジュラルミンと呼ばれる材料です。 2000系の時にもね、このジュラルミンとか超ジュラルミンの話出てきましたけど、それのパワーアップバージョンですね。
アルミ合金の中で最も高い強度を誇ります。 炭素庫の代表であるS45C相当の高い強度を持ってるんですね。
アルミの軽さと、鋼の強度を合わせ持つすごい材料で、この超超っていうね名前にふさわしいですよね。
スーパーサイヤ人2みたいな感じです。 その代わり非常に高価なんで、基本的にはね飛行機の構造体材料とかそういうところによく使用されてます。
最後ですよ、8000系は、今回紹介したくくり以外のその他っていう分類ですね。 なんで、いろいろ種類があるんだけど、一番身近なのはアルミ白です。
あれが8000系のアルミですね。 というわけでね、つらつらとお話ししましたけども、全部は覚えなくていいんですけど、こういう種類分けがあるんだなってことを知っておくと、
なんか調べ物をする時とかね、役に立つかもしれませんね。 頭のね、引き出しの片隅にちょっと入れていただければなと思います。
銅の特徴と種類
ここまでがアルミのお話でした。次はですね、ちょっと銅のお話に移りたいと思います。 銅、銅思いますか?
僕は割とベタなのが好きなんでね、こういうの言いますけど。 まあ、そりゃいいんだけど、人類が初めて手にした金属と言われているのが銅です。
歴史の勉強するとさ、装飾品とか武器とかね、食器、大仏などなど、銅でできたものってたくさん出てきますよね。
それだけ古くから使われている歴史ある材料だということです。 鉄の有点っていうのはね、1500銅に対して、銅の有点っていうのは鮮度と低いので、
昔の技術であっても、まあ比較的入手しやすかったのが、銅が最初に普及した理由だと言われています。
銅の特徴なんだけど、最も代表的なの特性は、導電性です。 電気が流れやすいよっていうことですね。
電気配線とかでよく使われてますよね、導線。 ただ電気の流れやすさだけで言えば、実は銀の方が優れてるんですけど、
値段が安くて入手性が良いっていうこともあって、銅が広く使われてます。 なんかね、オーディオマニアの人なんかはね、音質向上のためって言って、
銀の線使ったり金の線使ったりしてますけどね。 あれどんだけ変わるんですかね。
まあそれはさておきですけど、もう一つの特徴は熱伝導率の高さです。 これさっきアルミの時も話したんだけど、熱の伝わりやすさですね。
実は熱伝導率はアルミよりも銅の方が優れてるんですね。 この特性を生かした製品としては、銅鍋などがありますね。
銅鍋ってね、熱がすごく伝わりやすいんで、鍋の底と側面の温度差をなくして、材料を均等に加熱することができるみたいな特徴があるんですよ。
あとね、アルミ同様に高い熱伝導率を生かして、冷却品とかね、に使用されることもあります。 ただコストの観点から、やっぱメジャーなのはね、アルミの冷却品ですね。
高スペックのPCとかだと、性能にこだわって銅製の冷却品を使ってる場合もあるみたいなんですけど、それもまたね、さっきのオーディオの話と一緒ですけど、気の持ちような気がしますけどね。
ただ銅っていうのはね、耐熱温度っていうのは低くて、200度を超えると難化してくるんで、高温環境下での使用は不向きですね。
だからね、構造体として銅を使うっていう時はかなり注意が必要です。 そんな銅なんですけど、隠れた特性として、隠れたというかあまりメジャーじゃない特性として、
銅っていうのは金以外で唯一金色の発色を持つ金属なんですね。 銅っていうとさ、金色とは言い難い茶色のイメージがあるでしょ。
それはね、だいぶ錆びた10円玉のイメージに侵食されています。 例えば銅と亜鉛の合金であるね、黄銅っていうのは、すごい黄色みがかった綺麗な色してて、
ほんとね、金と見間違うような金色の光沢を持っています。 そういう美しさが銅にはあるので、工芸品にも使われることが多いんですよ。
あとね、銅って耐色性にすごく優れています。 一般的にね、金属が苦手としている海水に対しても耐性があるんですよ、銅って。
ただね、10円玉で皆さんご存知の通り、経年劣化による変色っていうのはすごくします。 まあ、あれもね錆による影響なんだけど、あくまでも表面上だけの話で、
磨き直せば元の輝きを取り戻すんですね。 皆さんもタバスコを使って10円玉ピカピカに磨いた経験とかありません?
僕もね、サイゼリアで料理待ってる時とかね、どんだけ10円玉を綺麗にできるかみたいなことやってましたけど。
最近だとね、調味料の配置変わっちゃってもうできないんですけど。 あれはね、10円玉表面に発生した酸化銅をタバスコに含まれる酸が溶かすっていうことでできる
酸化還元現象なんですよね。 あと銅には抗菌作用っていうのがあって、細菌とかウイルスの働きを抑える効果があります。
その特性を生かして医療分野などでもよく使われています。 クッセイ靴の中に10円玉いる時みたいなやつもありますよね。
あれもそうです。 最近ではね、新型コロナウイルスの流行もあって、殺菌とか抗菌に高い注目が集まってますんで、
この銅コーティングを施す工作機械とかも研究されてたりします。 じゃあね、あのアルミ同じく銅の種類の話に移るんですけど、これもね
アルミと同じように記号で表されるんだけど、 頭にCがついてその後ろに4桁の数字がきます。
例によって何の金属が混ざり合わさっているのかで種類が分かれています。 これまたアルミと同じようにCの1000系からCの7000系まで7種類があるんですね。
ただ銅の特徴としては、ジスっていうね、規格で 規定された区分けと和名の材料の区分っていうのが全然整合性が取れてないんですよ。
これはね、こうやって規格が制定されるずっと前から銅っていう材料が使われてきて、 その文化がまだ残ってるんですね。
なんで今回はこの規格ベースじゃなくて、和名で説明していきます。 覚える必要はないんですけど、ざっくりと知っておいておくといいかなと思います。
まず一つ目、純銅ですね。これはまあそのままですけど、純粋な銅です。 高い導電性や熱伝導率を生かして、銅線や電子機器に使われています。
強度はね低いのであまり構造物には使用しません。 これが純銅ね。
次、黄銅です。これね黄色い銅と書いて黄銅と読みます。 またの名を真鍮とも言いますけど、銅と亜鉛の合金です。
加工性、強度、導電性、耐色性と非常にバランスの良い材料で、幅広い製品に使われています。
銅の中で最も使われているのがこの黄銅だと言っていいんじゃないかなと思います。 黄銅だけに黄銅みたいな。
わかったかな今の。漢字で書かないとわかんないかな。 まあいいんですけど。
続いて錬成銅です。これはね銅と錫の合金です。 高いバネ性があってですねスイッチの接点なのによく使われます。
最後、ベリリウム銅。銅とベリリウムとコバルトを加えた合金です。 炭素粉を超える引っ張り強さがある非常に高強度の材料で耐熱性も高くてですね
600度付近まで使用可能なんですよ。 その代わり非常に高価なんであとね加工性も悪いんで
用途としてはすごく限定的です。 あとね特徴としてこの金属同士を接触されてもこのベリリウム銅
ドルドルドル言えなかった。ベリリウム銅ってね火花が出ないっていう特性があるんで防爆工具って
いうね爆発する可能性があるようなところで使う。 引火するものがいっぱいあるようなところで使う工具として火花が出ないってことでよく
使用されています。 4つ紹介させてもらいました。アルミと比べてちょっと少なかったんだけどこれが大まかな
銅を使った製品とお金
銅の種類です。またまだあるんだけどね。 ちなみに我々の生活で最も身近な銅を使ったものといったらそれは何か
それはねお金なんですね。そう言われて10円玉をイメージした人多いと思うんですけど 5円10円50円100円500円
これ全て銅なんですね。 5円が真鍮です。10円が青銅。50円100円が白銅。500円がニッケル黄銅です。
1円以外は全部銅なんですね。 で1円は純アルミと。もう火鉄金属のオンパレードですよ
ちなみになぜ1円だけがアルミなのかといえばですね これ1円を他の材料にしちゃうと材料としての価値が1円を上回っちゃうからです
例えば1円が銅だった場合って 1円をね1000枚集めて1000円分集めるとするじゃないですか
その量の銅として売った場合って1000円を上回ってしまうんですね こうなると効果としての価値が崩壊してしまうんで
そうならないために1円はアルミになってるんですね 1948年頃は実はね1円も銅だったんですけど
銅の価値が上がってきたのでまあそういうね 材料の価値が貨幣の価値を上回っちゃうということでアルミに切り替わったんですね
これなかなか面白い話ですよね 皆さんもこの雑学としてねドヤ顔で語っていただければなと思います
前のねあの第51回の時も言ったんだけど 金属に興味のない人に興味を持ってもらうときに一番こう食いつきがいいのって
やっぱお金の話なんですよ これ何でできているとかねそういう話から入ると
あそうなんだとなります やっぱり何事もこう自分ごとに落とし込んであげるとですね
技術も科学も興味を持ってもらえますね というところで今日の話は締めに入るんですけど
今回は誰もが知っている秘訣金属であるアルミと銅に絞って紹介させてもらいました 特にアルミは実務で使用する頻度が高いんでね
しっかり製造業に関わる人は理解しておくといいと思います 今日の内容が即時何かに役立つかと言われれば微妙なんですけど
勉強のね足掛かり的なものとして活用してもらえると嬉しいですね 秘訣金属の中には銅とかアルミ以外にもチタンとかマグネシウムとかね
金属界のエリートとも言うべき高性能な材料も含まれます 秘訣金属って聞いた時ねこちらをイメージした方も多いかもしれません
これらの材料はね普通の機械を設計してもなかなかお目にかかれないんですよ 私ももうかれこれ10年ほど機械設計の仕事してましたけど
チタンとかマグネシウム取り扱ったこと一度もないですからね 僕はね工作機械っていう金属を削る機械を普段は開発してるんですけど
お客さんが機械を使ってチタンとかマグネシウムを削ったってね そういうことはあるんだけど
自分が作った機械の部品の中でチタンとかマグネシウムを使ったってことはないんですね 一度は使ってみたいんですけどまぁなかなか機械がないですね
非鉄金属の魅力
でも魅力的な材料ですよね 僕車好きなんでね
タンゾーマグネシウムホイールなんて聞いたらもうその響きだけで白飯3杯いけますから 本当にねそういったひてつ金属のね話もいつかしたいなと思います
というわけで長々とお付き合いいただきありがとうございました 今日のものづくりのラジオはここまでとさせていただきます
皆さんもね身近なひてつ金属探してみてはいかがでしょうか ここからお知らせです私は今日刊工業新聞社さんとコラボしておりまして
全国の書店にてマジで設計者の出読書 支部長ベストセレクションという企画を開催中です
私が今までブログやXで紹介してきた技術書籍が専用コーナーを設けて実店舗に並んでおります 詳細のリンクはこの番組の説明欄に貼っておくので別に本を買えとは言わないんでね
開催店舗近くに寄ることがあればチラ見していただいて 見ました支部長さんとお声かけいただけるか
Xでポストしていただけると嬉しいです 私は支部長技術研究所という技術ブログを運営してます
周知更新を目標に更新してますのでそちらもぜひ覗いてみてください 今回話した内容はブログ記事になってます
文字で読みたい図が見たいという方はね説明欄にリンク貼っておきますのでぜひ読んで みてください
今回話した内容よりもまあ詳しく解説してある部分もあります またXでも毎日役立つ技術情報の発信を行ってます
朝7時20分夕方18時20分に投稿しておりますのでそちらもチェック良かったらフォロー していただけると嬉しいです
あとものづくりの視点というですねボイシーでのおいせい配信もやってます 今言えた音声配信もやってますこちらは月曜日から金曜日までの集合で配信中です
10分ぐらいで聞けるものづくりの話ですぜひそちらも聞いてください では今回のラジオはここまで以上支部長でしたではでは
32:26

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