2023-02-10 29:55

vol.48 地域資源を活用した小水力発電!実現までの長い道のり ゲスト:さとやまエネルギー 前田さん

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前回に引き続きエネルギーについて学んでいきます。

今回は長野県松本市で小水力発電を立ち上げられている、さとやまエネルギー代表の前田さんからお話を伺いました。

元々大型プラントの立ち上げをされていた経験を活かし、地元で地域の皆さんに協力してもらいながら開始したという小水力発電。

その立ち上げまでの長い道のりについて、今回は聞いていきます。


小水力発電/河川/農業用水/上水道/自然エネルギー/再生可能エネルギー

地域密着/水利権/許認可/砂防堰堤


高橋和馬

株式会社東京チェンソーズ / 森デリバリー担当

Twitter @kazuma19850807

株式会社東京チェンソーズ / https://tokyo-chainsaws.jp/

奥田悠史

株式会社やまとわ / 森林ディレクター

Twitter @yujioqda

instagram @yuji_okuda

株式会社やまとわ https://yamatowa.co.jp


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東京チェンソーズと、やまとわの自然資本論。。。
東京チェンソーズの高橋です。
やまとわの奥田です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回からエネルギーの佐藤さんに来ていただいて、前3回にわたって
エネルギー、発電って何ですかっていうのを聞いてきて
自分たちの無知を晒した3回になりましたね。
その後すぐ東京電力のホームページでタービン回ってる動画があったんで
その動画で本当にどうやってタービン回ってるのか見ました。
重要ですね。
タービンってタービンぽくないんだなっていう感じが。
よくわかんないなって。やっぱり設備がすごすぎて想像を超えちゃいますよね。
そうですね。手元にあるレベルの話じゃないんで。
タービンってこれかみたいな。図式化されたものってわかりやすいけど
実際のものってすごくわかりにくいですね。当たり前かもしれないですね。
そうですね。映像で見るとこういう風にやってたっていうのがよりちゃんと理解ができました。
重要ですね。東電のやつはおすすめですか?
YouTubeで調べたら東電のいつ作られたのかちょっとわかんないんですけど
電気がどうやって作られてるのかみたいなとかタービンがどうやって回ってるのかみたいなのがいろいろとYouTubeで出てたので
ちょっと皆さん気になる方は見ていただければと思います。
そこも後で見てみます。
前回に続いて今回もエネルギー関係ということで
水力発電を長野県でやってらっしゃる里山エネルギーの前田さんに来ていただいております。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前田さんとは僕はゼロラボのりくらでやってたゼロラボで
この番組にも出てもらった藤江さんが呼んでくださってそこでお話を聞いて
こんなしっかり小水力発電やられてる人いるんだっていうのですごく感動したので
今回エネルギーつながりでぜひ来てほしいなと思って
しかもさっきちょっと話聞いてたらそれこそプラントを作ってらっしゃる設計をしてたっていう話だったんで
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もうど真ん中ですね。エネルギーの。
ちょっと簡単に前田さんから自己紹介というかいただいてもいいですか?
はい。長野県の松本市の東というすごい山の中で生まれ育って
10年くらい前に地元に戻ってきてこの里山エネルギー会社を作りました。
もともと環境問題にすごく興味があって
チェルノブイリのことを色々調べたりとか子供の頃ですごくショックで
何とか自分も環境問題に解決する仕事をしたいなと思いながら大学とか大学で研究して
全職でエネルギーに関わりたいと思ってプラントの会社に入って
プラントの設計とか実際に海外に立ち上げをするような仕事をしてました。
作るプラントがすごく二酸化炭素とか環境汚染物質を出してしまうものだったので
仕事は楽しいけど作ったものがすごく目指したいものではないなっていうのに
イランのエンジニアにそういう話をしたんですけど海外のエンジニアがたくさんいました。
そうした中で再生可能エネルギーが今すごいんだよみたいな話を聞いて
そうなのってちょっとびっくりして色んな情報を調べているうちに
特に欧州ですごく地域主導でエネルギーが作られるというような社会ができつつあるということを知って
すごく興奮してこんなことがエネルギーの世界でできるんだすごく衝撃を受けて
自分でやってみたいなと思ったのと
あとはすごく山が好きだったので地元に帰ってきたなっていうのもあって
だったらもう自分でやるしかないのかなと思って
会社を作って水力の会社を作って会社を始めて事業を始めたという感じ
すごいですよね
いきなりそこに飛んでいけるのが
すごい飛び込めるのが
しかも水力の会社ってめちゃくちゃ難しそうだなって思いますけど
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最初のところで環境に問題に興味があってみたいな話があったじゃないですか
割と僕も高谷さんもそうなんですけど
3人とも進んだ方向が違うじゃないですか
前田さんはどこの環境もなぜエネルギーに行ったんですか
エネルギーが一番重要だなって思うって結構面白いなと思ったんですけど
やっぱり温暖化にすごく危機感があって
炭化炭素を一番出すのは圧倒的にエネルギー業界だったので
この業界でやっぱり働きたいなっていうのと
多分なんかそうですねそれがすごかったのと
あとはなんか自分が本当にど真ん中で働きたいっていうのがあったので
その環境問題を
すごい
なるほど
すごい賢い感じします
その前のプラントを作ってたっていうのは
その火力発電とかそういう系統っていうことですか
石油プラントとか石油化学プラントなんですけど
なのでサウジアラビアとか東南アジアとか
サウジとかいろんなところでプラントを作る会社だったんですけど
そうなんですね
1年間が成長でサウジ行ったりとかもあって
自分は楽しかったんですけど
ただやっぱり砂漠の中でずっと大きなプラントを作っているので
緑を見る機会とか全然なくて
すごい環境
雨も降らないような環境だったので
1年経験するにはいいけど一生こういう仕事をするのはやっぱり自分は
多分合ってないなっていうのはすごい感じながら
なるほど
プラント作ってもその地域が別に豊かになるわけじゃなくて
大きな資本が利益を
莫大な利益を得るっていう構造だったので
それもすごくこう
イケてないなって話をしてて
俺らの仕事は結構終わってるよねって話をしてて
エンジニア
エンジニアの人たちはそうやってジレンマを感じている方が結構多かったっていうことですか
そうすると
いやでもほんと一部だと思いますね
ほとんどの人はそんなことは感じないし
特に日本人の同僚とかはそういう話を全然しなかったので
あんまり興味ないのかなっていうのはすごい感じ
作るプラントっていうのは
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どれぐらいの発電量って言われても僕はピンとこないんですけど
どれぐらいの
カウジとかだとペットボックスの原料を作る会社だった
工場とか石油化学製品を作る工場ではあったんですけど
でも一つの工場で日本のかなりの需要は賄えるぐらいの
すごいですね
工場だったりするので
すごく大きなものを作ってはいたんですけど
やっぱりあとは
東日本大震災が結構悩み始めてるときに起きて
福島に結構母方の親戚がたくさんいて
すごく原発の事故の後いろいろ苦労したりもしてたりしたので
そういうのを見たときに
結構後悔したんですよね
もっと早くにいろんなこと動いてれば
なんだろうな
事故を止められたとまでは思わないけど
もっと違う社会を早く作れたのかな
すごい
素晴らしいですね
誰かの責任にして避難する人と
あとは言い訳をして逃げる人みたいなのがすごく見えるように感じて
それはどっちもあんまり変わんないんじゃないかな
すごい感じたので
そうじゃない立ち位置で生きてこなかったことにすごい後悔して
今の仕事とか立ち位置ってすごい楽な立ち位置にいるなって感じたので
かっこいいですね
そこが結構原動力になったのはそこの部分が大きいんですね
それはすごく大きかったと思います
ターニングポイントなんですね
前田さんのそれは
そうですね
でもすぐに起業できたわけじゃなくて
起業の準備を始めて今度経営大学院に通ったりとかしてとか
すぐにやっぱ行動を起こせなくて
すごい遠回りをしながら一歩踏み出すのにすごい時間かかった
何年創業ですか
2013とかなのでもう10年になるんですけど
2年ぐらいじゃあもやもやしながら勉強して
でもすぐには飛び込めずにどうしようかなって悩みつつ準備を始めた
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いいですね何かいくつか聞きたいこともありますけど
それで水力発電聞きたいことっていうのは水力発電を選んだっていうこともそうなんですし
欧州で自立分散型にエネルギーを作り始めてるよって話があったっていうところで
その辺りをちょっと深掘りできたらなと思ったんですけど
なんで水力がいいなってなったんですか
水力がいいなってなったのはもともとエンジニア員会社にいたので
その当時日本で全然小水力が進んでなくて複雑性とか
そこがすごく一つボトルネックになってるのかなと思ったので
ここはずっと全職でやっててある程度のイメージ
仕事の流れとかいう意味でのイメージはあったので
自分の持ってるものを活かせるんじゃないかなって思ったりだとか
複雑性っていうのはどこに対しての複雑さなんですか
やっぱり事業がすごく設計とか調査とか設計とか工事とか
複雑な業務フロー
なるほどなるほど
太陽光とかだと屋根とか平らなところがあればできそうだけど
水力だと水利系もそうでしょうけど環境アセスティメントみたいな
作っても環境に影響ないかみたいなことを
かなり調査したりとかしないといけないというのが
プラント設計プラント業務に通じるところがあるってことなんですかね
結構地域主導で進めやすいのかなって思って
太陽光とか風力だと装置産業なので
あれば土地買って土地を抑えればどんどん作れるみたいなことを考えると
勝てる一番の持ってるべきものっていうのは資本力だと思ったので
水力の場合は川なので合意形成がすごく大変
地域の人の方が合意はしやすいので
そこで地域に入っていった方が合意しやすいと思ったので
開発はされにくい環境で
そうした場合やっぱり地域主導の再生可能エネルギーっていうのが
この分野だとやりやすいのかなって思ったんですけど
ただ一方でその事業がすごく複雑なので
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そういった意味では地域で進めるのはやっぱり難しいってなったときに
そこは自分の過去の経験は生かす方法があるのかなって感じ
ちなみに複雑性っていうふうにおっしゃってるところの
調査設計だったり調査したりとか
授業立ち上げるまでの業務フローとか
いろいろなものあると思うんですけど
なんか結構水力発展ってすごい長いイメージあるんですけど
だいたい調査スタートしてから
業務が始まるまでというか発電が始まるまでっていうんですかね
どれぐらいの時間がかかるものなんですか
河川とかを利用すると5年とか6年とかって言われてる
長い
それぐらいやっぱりかかるのかなって
河川以外だと何があるんですか
農業用水を使ったりするとすごく土木の構造物もシンプルになったりするので
3年とかでできると思いますし
あとは浄水道とかですでに缶も全部あって
圧力をバルブで減圧してるようなものだと
そこに発電所付ける機械をつければいいだけなので
そうすると1年とかでもできると思うので
本当に結構場所によったりとか
状況によってだいぶ違うんですねそれは
そうですね
ちなみに前田さんは水路というか
河川のところからやられてる感じですか
そうですねそこは失敗したなって思うんですけど
本当は山の中なので
ラクサは豊富な物なので
農業用水は今別のチームというか
自分たちの地元ではないところでは発電所作ったりしてるんですけど
自分たちの地元では農業水はほとんど長いので
なるほど
失敗したっていうのは最初は大変だったという感じなんですか
そうですね自然エネルギーって大きく4つの分野があると言われて
4つのことを事業として回さなきゃいけないと言われてて
1つが地元の合意形成とか
合意を取っていくということで
2つ目が事業そのもの
例えば小水力だと調査とか設計とか工事とか
事業そのものを回すってこと
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3つ目が許認可
各種いろんな許認可を取っていくようなことと
4つ目が調達
調達
そうですね資金調達ですね
この4つが全部難しいのは水力だったり地熱だと思うんですよね
4つが全部難しいのでやっぱり
その中で4つの分野で1つのプロジェクトで火が吹くというか
いろいろ問題が出てくると結構イメージメントが難しくなっちゃうので
確かに
たくさん失敗しながら学んでいった
2014年3年立ち上げてから
最初に河川をやり始めると
さっきの話だと2018年19年に完成したってことなんですか
全然後で我々
多分2015年ぐらいから調査実際に始め
それまではいろいろ別のことも検討したり
水力ちゃんと始めたのは2015年とかで
別のことやってたんですか
コンサル的なことをやったりとか
転職の経験も活かしたりしながら
あとはコンサルの仕事をしてもらいながら水力のことをいろいろ調査したりして
まず地点を選んだりしていくので
ここでやるって決める前にいろんな調査をしながら
地点を選定していくので
それで地点を選んでから実際の調査を始めるみたいな感じなので
その検討とかに時間をかけて
2015年ぐらいからここでってことで
実際に手元の合意を許可を取りながら調査を開始して
って感じでスタートしました
結局1件目がすごく時間がかかってしまって
コロナでメーカーの人も来れなくなったりして
試験がうまくできなかったりとかもしたので
結局1号を完成できたのは
一昨年の冬とか
2021年ですか
すごい
超長いな6年間
その間に同時進行でいろんなところでも
今何機動かしてらっしゃるんですか
1機しか動いてなくて
3機目を今工事を始めてるみたいな感じで
全部河川ですか
2件目は農業用水
2件目は今また河川なんですけど
その間にもいろいろ調査とかをしながら
結構調査しながらできなくなる案件もたくさんあるので
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結構わからないことが多いので
調査してまた案件を絞っていくみたいなのを
並行してやっていく感じなので
各段階のプロジェクトをいくつも動かしながら
最後できるものを実際に動かしていくみたいなことを
普通のプロジェクトでやってるっていう感じです
なるほど
その今いちご動いてらっしゃるやつは
形っていうのは何て言うんですかね
よくイメージするのは
水力発電ってダムとのセットになってたりするじゃないですか
あれのちっちゃい版を考えると石みたいな石みたいなものを作って
落差を起こして
そこに調査タービン回すような仕組みを設置するような感じなんですか
普通に川が流れてるところに
そういう石みたいなものは作らないんですか
作るんですか
1件目はもうすでにあったサボエンティっていう大きな石があったので
それを使ってそれを利用するっていうプロジェクトだったんですけど
それ確かに使えればいいなって今思ったんですけど
審査とかっていうのは誰がそれを使うのかっていうのは結構問題なんですか
誰が使うのかもそうだしその使い方とか
穴を開ける穴を開け落としてたのでサボエンティの横
で描くんで
その横から
はい
国の砂防課とか県の河川課も絡むんですけど、国の砂防課も絡むので、そのときもしなきゃいけないですし
確かに
そうですね
前例が全然作れてないからこそ、すげえ大変なんでしょうね
そうですね
福島とかいくつかの場所ではもう前例はあったんですけど、やっぱり離れてる場所だとやっぱりなかなかその前例っていうのも
なかなか共有が難しいと思うので
関係者がみんないくつもの壁を乗り越えなきゃいけないっていう、それは多分銀行さんもいるし
みんなそういう状態で壁を乗り越えてって初めてできるような状態だったので
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すごいな
すごいちょっと気になるんですけど、6電係ってスパンとしてはめちゃくちゃ長いじゃないですか
当然ですけど、最初起業したところで6電係の調査をして水力発電をするための
プラントというほどのサイズではないのかもしれないですけど
機械を入れていくっていう風な形に至るまで相当な資金もかかるじゃないですか
そこはもう前例がない中で、地域の銀行の方とかにお願いをして有志してもらいながら
あとは女性金とかももちろん入ると思うんですけど
そういうのを全部最初の段階で取っていって、6年がかりでやるっていう風な感じなんですか
それはできなかったので、有志はすぐにもらえるような状況ではなかったので
県の補助金とか市の補助金とかを使いながら、まずは県の補助金を使いながら調査して
ある程度事業ができそうだってなって、許認可の事前相談とかも全部して
本当にある程度の形ができた段階で、共同事業主さんに入ってもらって
共同事業主さんが地製エネルギー一生懸命地元主導で進めたいっていう事業主さんだったので
そこと一緒にやらせていただけることになって、すごく運が良かったんですけど
それでスポンサー的な形でお金も出してもらって、かなり出していただいて
それで詳細設計とか事業を進めていったという感じですね
設計業務とかでも詳細設計とかで2000万ぐらいとか
すごいですね、その辺りから全然想像つかなくて
どうやって走って
そうですね、私もイメージが全然なかったので
海外にちょうど繋がりがあったので、カナダでコンサルやってるような会社さんにもサポートしてもらったりだとか
国内外の専門家の方に本当にいろいろサポートしてもらいながら進めたんですけど
地域主導でこの規模の事業をやるっていうのはあんまり前例がなくて
700キロワットといって大体800世帯分ぐらいの電気を起こすような発電所なんですけど
何キロワットですか?
700キロワット
水力だとちょっと大きめで小水力で
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700キロワット海外電力計算がやるようなことが多かったりとか
800世帯分って結構大きいですよね
1つの村ぐらいはいけそうな
いけちゃいますね
やっぱり土木工事がすごくお金がかかる分、何百年、100年とか回していく事業ではあるので
土木工事がお金がかかるので8億円ぐらいは使っていて
そうするとなかなか地域主導だけでやるのはかなり難しくて
同事業員さんと連携して進めさせてもらう
面白い
それってその事業計画としては何年で回収できそうですね
20年固定回取制度ってものを使うの?
19年とかで融資返済していくんですけど
19年ぐらいで回るように事業計画は立てるんですけど
OMとかにも運営にも関わるので
補修で収益事業にしていくみたいな感じで
急いで銀行のお金を返さずに19年かけて返済していくという形
補修でお金を稼ぐといった時には主体は
里山エネルギーにあるわけじゃなくなるんですね
補修が自分たちで補修をするので
なので補修費用は自分たちに入っていく
水力発電の売り上げを得る人たちは里山エネルギーとは別になるんですか?
共同事業主とSPC特別目的会社を作っているので
我々と共同事業主さんで
第三の会社みたいなところが母体になって
里山エネルギーさんは補修点検で
お金をもらう
売り上げからお金をもらっていくという仕組みなんだ
なるほど
面白いですね
すごい色々聞きたくなってきたんですけど
いつも最近長いなって
40分長いなっていう感じになってきたんで
今日はちゃんと30分で終わろう
そうですね1回
一度ここで終わって
この続きをまた来週聞いていきたいと思います
すみません唐突な終わりですけどありがとうございました
ありがとうございました
29:55

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