ナイキってすごい日本っぽいっていうか、アメリカっぽくない、
冗長的表現が多い珍しいブランドなんですけど、
これ知ってる?
Believe In Something Even If It Means SacrificingEverythingっていう。
聞いたことない。
これあるキャンペーンで使ってたんですけど、
日本語にすると、何かを信じろ、たとえそれが全て失うことだったとしてもっていう。
不思議な表現じゃないですか。
これとあるフットボールプレイヤーの話でして、
コマーシャル映像とかも超感動的なやつがあるんですけど、
フットボールプレイヤーって、サンフランシスコの49ersっていうアメフトチームにいた方で、
黒人の方なんですけど、ほらBLMみたいなのあったじゃないですか。
それよりも前なんですけど、
フットボール業界が結構白人社会らしいんですね。
マネジメントとかオーナーみたいな人たちが。
やり方がちょっとフェアじゃないっていうことに対して、
彼が抗議をしたんですよ。
試合の時のセレモニーに立ち上がらないとか。
それに対してアメフトの協会の人たちが、
あれはスポーツマンシップに反するみたいなことになって、
結局チームを辞めることになっちゃったんですね。
それだけを見ると、ちょっと問題を起こした人って感じだったんですけど、
Nikeがその人を採用したんです。ブランドアンバサダーとして広告に。
その人を出演させて、このキーワードを使ったキャンペーンをやった。
これもNikeらしい反逆的なね。
それが受けたっていう。
生き方とかアティテュードみたいなものを表現した例で、
まあまあ珍しい例だったりします。
あとはアメリカのキャッチコピーで、
ジョークっぽいのもあって、キニクっぽいやつ。
これも僕の好きなタイプのものなんですけど、
ペプシをひき肉って言った人がいるっていう話。
これペプシのキャッチコピーじゃないんですけど、
When there's no Cokeっていう風にもじってた人がいたっていう。
これはペプシの公式じゃない。
ペプシはそんなことは、比較広告とかライバル広告をやるにしても、
それはやらない。ペプシはそんなことは言わない。
日本語にすると、コークがない時の飲み物っていう表現なんだけど。
誰かがもじってただけで。
結構、ペプシ対コーラ、コカ・コーラ、
あとはマクドナルドとマガキングとかで、
キャンペーンで相手のことを結構意識してるのはありますよね。
やってる。キャッチコピーもその中に含まれるけど、
日本でやってなくてアメリカでやってるものの多くが、
ライバル同士を若干ひにくる、お互いひにくり合うもの。
例えば、今言ったものだけじゃなくて、
実は車のBMWとメルセデス・ベンツって、
ロサンゼルスのビルボードに広告合戦をやってて、
近くにあるビルボードにお互いを若干ディスるような、
間接的にディスるような表現を。
誰が見てもこれはメルセデスのことを言ってるなみたいな。
そう、それを出してたりとか、
あとハロウィンとかよくやってるんだよね。
メルセデスとBMWが、
ハロウィンくらいヒーローの格好したいって言って、
相手の車の上に自分の車のカバーをかぶせてるような絵をしたりとか、
相手が中身のある本物はこっちだみたいな表現をして、
そこを合戦させたりとか。
名物なんですね。
名物。見てて面白くて、裏見っこなしみたいなところが、
確かに見てて気持ちがいいです。
日本だと絶対ありえないよね。
問題になりそうですよね。
すごい問題になる。
AppleのMacとMicrosoftのWindowsも結構やってて、
昔Switch to Macみたいな、Macに乗り換えましょうキャンペーンっていうのをAppleがやってた時は、
もうコマーシャルで、
イケてないサラリーマン風のおじさんとかっこいい若い男の子が出てきて、
そこで君のやつそんなに時間かかんの?とか、イケてないの?みたいなので、
どっちがWindowsかっていうのはすぐ分かるような表現をしてたりとか、
あとは最近のやつだとMicrosoftの逆にSurfaceっていうパソコンが、キャッチコピーが、
MacBook says Surface has a touch screen.
MacBookがSurfaceはタッチスクリーンがあるって言ってたよって。
イコールMacBookはタッチのスクリーン持ってないよっていうのを言いたいっていう。
そういう表現をしてて、
それで言うとキャッチコピーのローカリゼーションで、
これは、あえてブランドをキャッチコピーをローカライズしすぎなかった経緯な例ですが、
多くのブランドはその地域に合うように、
ある程度ナチュラルに。
ブランドの価値を最大限伝わるような、
その国、その地域にフィットした表現をするのをお勧めしていますし、
うちの会社は結構それをやってたりしますが、
実はここにいる彩香さんも、
現在進行形で、
日本のブランドのアメリカ向けの、
ブランドローカリゼーションとそれに関わるマテリアルとしてのウェブサイトとか、
いくつか作っているけど、
どうですか、そういうプロジェクトをやってみて。
そうですね。
コンテンツじゃそのまま、
日本のものをアメリカに持ってくればいいかって言うと、
そうでもないですし、
ウェブサイトの目的一つとっても違ったり、
ユーザーが全然違うので、
とかもそうですし、
ナビゲーションバーの名前一つとっても、
やっぱりこだわり持っていかないと直感的なのかどうかとか。
そうだよね。
そもそもさ、ほとんどの場合は、
日本の会社、ブランド、サービス、商品って、
アメリカに持ってきた時に、
日本と同じぐらいの知名度であることはないですよね。
ほぼないじゃないですか。
多くの場合は、新しく入ってきたものだから、
市場開拓していく。
開拓し中なので、自己紹介から始める状態なので、
みんなが知っているブランドである時と、
まだこれから知ってもらうフェーズでは、
伝え方、表現の仕方も変えないと、
なかなかうまくいかないと思いますね。
そうですね。
それを、この仕事をしていて、
一番重要だなと思うのが、
クライアントさんがそれを理解していただくことに、
非常に頑張らなければいけないと思っておりますね。
クライアントさんは基本的には、ブランドの人、
そこを運営している人たち、販売している人たちなので、
盲点になりがちじゃないですか。
簡単に言うと、日本でやっている伝え方とか表現とか、
ブランド訴求が、なぜアメリカでそのままじゃダメなんですか?
聞かれたときに、ちゃんと理解していただけるように説明するのと、
ユーザーの声を聞くとか、
同じタイプのプロダクトを提供している他の会社がどういうところがあるのかとか、
市場の状況とかによっても変わってくるので、
訴求ポイントをちゃんとアジャストしなければいけない。
それに応じたキャッチコピーを書かなければいけないんだけど、
ものによっては、
日本では全然珍しくもないようなことが、
アメリカでとてもいい価値になったりするときもありますよね。
そうですね。
日本にたくさんあるような商品をアメリカに持ってきたけど、
アメリカだと、あまりその商品カテゴリーが数がなかったりとか、
新しいものがあったりすれば、それ自体がもう価値になるので、
それを表現するだけで、消費者が興味を持つかもしれないし、
そこは多角的に見なきゃいけないから、
キャッチコピーという言語だけの話でもないですよね。
そうですね。まずはやっぱり、そもそもどういう人たちが住んでいるのか。
アメリカだったらアメリカだし、
さらにアメリカの中でもどういうユーザーがメインのターゲットなのかとかによっても、
また変わってくると思いますし。
本当に奥深いし、この仕事のブランディングの面白いところだなと思うんですよね。