1. セミラジオ ~生き物とサブカル~
  2. 任天堂「夢」のゲーム機・64DD
2023-09-12 49:09

任天堂「夢」のゲーム機・64DD

知られざる任天堂のゲーム機・64DDについてお話しました!


・誰も知らない夢のゲーム機

・FFVII、ドラクエVIIも発売予定だった

・複雑な入手経路

・実際に出たソフトは全10本

・大きすぎた夢の終わり



64DD(wiki)

https://ja.wikipedia.org/wiki/64DD


64DD研究所

https://ksnk.jp/ddlab/


任天堂が生んだ悲劇の製品「64DD」の歴史を振り返る!ドラクエVIIやFFVIIの発売が予定されるも中止に!?(ケントワールド )

https://kentworld-blog.com/archives/64dd.html


NINTENDO64~次世代ゲーム機戦争~(BBブロス)

https://open.spotify.com/episode/3YQwgLMXa4LzFZngxeDSWR


セガハード戦記(書籍/amazon)

https://amzn.asia/d/3FhqGh2


【科学系ポッドキャストの日】


「田んぼ-歴史と構造(前編)」をざっくり紹介(ぶつざく)

https://open.spotify.com/episode/3vL5pNf1Dt6IIdVShAQtGU


寒冷地のカエルとサバンナのカエル(ススムアート)

https://open.spotify.com/episode/0IOWwjP50m67QQSxY3I2gn


科学的に言うと、農業は科学である(工業高校農業部)

https://open.spotify.com/episode/0vuWeUTvIdFb3eQm0FLzsS



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00:02
みなさん、こんにちは。 自然を愛するウェブエンジニア、せみやまです。
今日は、知られざる任天堂のゲーム機 64DDについてお話ししたいと思います。
本題に入る前に、少し雑談とお便りをご紹介したいんですけども、前回の配信では、
セントローレンス川のシロエルカというエピソードを、科学系ポッドキャストの日というイベントの環境というテーマに絡めて、お話しさせていただきました。
この科学系ポッドキャストの日の環境というテーマには、普段仲良くさせていただいているポッドキャスト番組さんが多数参加されてまして、
まずは今回企画にお誘いいただいた、生物をざっくり紹介するラジオぶつざくさん。 ぶつざくさんは、田んぼ歴史と構造全編というエピソードで、
田んぼという日本の稲作文化を支える仕組みの解説や、生き物が暮らす環境としての田んぼについて着目されて、それについて深く掘り下げて語られています。
前編だけでもかなり内容が濃密だったんですが、前後編に分かれているということで、後編もすごく楽しみにしています。
そしてセミラジオでもおなじみのイラストレーターのすすむさん。 すすむさんもご自身のポッドキャスト、すすむアートの
寒冷地のカエルとサバンナのカエルというエピソードで、非常に過酷な環境に住んでサバイバルしているカエルについてご紹介されています。
こちらのエピソードですすむさんがご紹介されている寒冷地のカエルもサバンナのカエルも、僕は今回初めて知ったんですけども、特に寒冷地のカエルにはすごくびっくりしました。
まさかアラスカに住んでいるカエルがいるなんて想像もしていなくて、ものすごく驚きましたし、すごく興味深く面白い生態のカエルなんですよね。
こちらもぜひぜひ聞いていただきたいエピソードです。 そしてこちらもセミラジオでおなじみの先日ドラえもんについてのコラボ会を一緒に配信させていただきました
工業高校農業部さん。テーマは農家の方と環境ということで、主にお二人が夏にどんな環境でお仕事をされているかや、いろんなお話をされてたんですが、いろいろと印象的なエピソードがありまして、特に印象的だったのが
ブドウ農家のマスボウさんがブドウをアライグマに食害される。 しかもアライグマの手口というのがブドウの木の上に登って熟した美味しいブドウから手をつけていくというお話と、
03:08
牛会の牛若さんの夏は牛舎に灰が大発生してものすごいことになるというお話でした。 アライグマに大事に育てたブドウを食害されてしまうということで、本当に影響が大きい上に対策しづらい
難しい問題だと思うんですが、美味しいブドウから取っていくというのがいかにもありそうというか 生き物のしたたかさを感じさせるエピソードだなぁと思いました。
そして牛舎で灰が大発生というお話は、 まあ生き物である牛が毎日モリモリ食べてモリモリ出すわけですから、それに引き寄せられた灰がということなんでしょうけど、ちょっと想像して頭がグラグラしそうになりました。
本当に工業高校農業部のお二人とも生き物と自然環境と向き合って日々お仕事をされているんだなぁとエピソードを聞いていて感じましたね。
あと工業高校農業部の環境界ではセミラジオのファーブル界やプルトニウムムーミンのこともご紹介してくださってまして、ご紹介ありがとうございます。
今年の夏本当に暑かったので、僕もうちの奥さんのバクコに体が暑いって連呼してましたね。
体が暑いというのは以前もセミラジオでお話しした僕が制作したプルトニウムムーミンというゲームのセリフなんですけども、手前味噌なんですが特にこの時期使い勝手がとても良いセリフなんですよね。
ということでカウケーポッドキャストの日の環境というテーマで、皆さん本当にそれぞれ全く違う切り口でエピソードを配信されていて、どれもすごく面白いので概要欄に貼っておきますのでぜひぜひチェックしてみてくださいね。
ここからはお便りを2つご紹介したいんですけども、 白イルカのおかいについていつもセミラジオやセミブログをチェックしてくださっている絵描きさんのチョーカマナブさんがブログの方で感想のメッセージを送ってくださいました。
マナブさん、いつもありがとうございます。 読み上げますね。
飼育されているベルーガで飼育員さんに遊んでーとじゃれつく姿が大好きです。 化石、白イルカの神秘ですね。お話とても勉強になりました。
ということで、マナブさんはもともと白イルカ、別名ベルーガがお好きだったということなんですね。
最近白イルカの動画をいろいろチェックしてるんですけども、 本当に表情豊かで愛嬌がある魅力的な生き物なんですよね。
06:10
じゃれつく姿が大好きというのもめちゃくちゃ共感します。 ということでマナブさん、いつも聞いていただいてありがとうございます。
そしてもう一通、ヤマチキさんという方がセミラジオにお便りを送ってくださいました。 早速ご紹介したいんですけども、
メールフォームからは初めまして。 宅席番号BZ2308172のヤマチキです。
本来自分的初ポッドキャストのセミラジオへのお便りが先にと思っていたのですが、
各回あまりにも幅広いテーマに自分の中の感想が溢れてしまい、 お便りに尻込みしているうちに宅席番号を先にいただいてしまいました。
お便りの途中なんですが、ここで少し解説を入れさせていただきます。 ここでヤマチキさんがおっしゃっている宅席番号なんですが、
ご存知ない方もいらっしゃると思うので解説させていただきますね。 こちらは先ほどもお話にあがった
生物をざっくり紹介するラジオぶつざくというポッドキャスト番組のリスナーさんに お便りを送った順番に授与される番号でして、ちなみに僕もぶつざくのリスナーとして
BZ21128という宅席番号をいただいてるんですけども、 ヤマチキさんはまずセミラジオを聞き始めてくださってから、セミラジオを聞いたのがきっかけで
ぶつざくを聞かれるようになったという経緯がありまして、 ヤマチキさんとはXの方でやり取りさせていただくことがありまして、
そちらでもそういうお話をされてたんですよね。 まさかセミラジオへのお便りに宅席番号を書いてきてくださる方がいるとは思いませんでした。
びっくりしたんですけども面白かったです。 ありがとうございます。
ということでお便りの続きを読みますね。 まずは最近のドラえもんコラボ回前編&後編の感想を
自分もドラえもんは大山ドラ、わさびドラどちらもそれぞれ好きですが、 それ以前にもアニメが存在していたとは知りませんでした。
コラボ先の工業高校農業部のお二人とのトークも面白く、 知っているエピソード、知らなかったエピソードともに興味深く楽しませていただきました。
自分の中の思い出ではドラえもんズのドラザキッドの好物 ケチャップ&マスタードドラ焼きを弟と試したことをたまに思い出します。
09:07
特段美味しくなるわけではないですが不思議な味わいにしばらくハマってやっていた時期がありましたね。
まあお勧めはしませんが。 そしてセミラジオを聞き続けようと思ったきっかけになったのは、
自分もプレイしていたデザイモンに隠されたメッセージの話でした。 隠しメッセージがあることをそれまで知らなかったということもあり、
とても新鮮に胸が熱くなるエピソードで感動しました。 ゲームつながりだと46億年物語の回を聞いて懐かしくなり、
物置の奥にしまっていたソフトを引っ張り出してプレイしました。 恐竜で進むか、翼竜になるべきか、
哺乳類に進化するか、人類に進むかと悩みどころで止まっています。 比較的最近の回だとアニメ映画のスーパーマリオブラザーズを懐かしい思いで聞きましたね。
というのも近所の同級生がそのビデオテープを持っていて、 よく借りに行って弟と見ていたのですが、あまりに頻繁に借りに行くので、
しまいにはその同級生も呆れた様子で、 そんなに気に入ったならもうあげるよとテープを譲り受けてまでとにかく何度も見ていたので、
今でもたまにあの挿入歌が頭の中で流れます。 と各回もっと感想やテーマにまつわる思い出を語りたいんですが、 もう終わらなくなってしまうのでこの辺にしておきます。
まさに自分の耳に合うポッドキャストだと思っているので、 今後ともぜひ長く続けてください。
では初メールこれにて失礼致します。 というありがたいお便りをヤマチキさんが送ってくださいました。 ありがとうございます。
いろんなエピソードの感想を送ってくださってますので、 順番にお話ししたいんですけども、まず最近のドラえもんコラボ会ですね。
このドラえもんズのドラザキッドの好物 ケチャップ&マスタードドラ焼きを弟さんと試して食べていたということなんですが、
こちらは工業高校農業部さんの枠の方で配信された ドラえもんコラボの後編の方についてですね。
これは実際にドラえもんズのドラザキッドのように ケチャップとマスタードをドラ焼きにかけて弟さんと一緒に食べていたということですよね。
いやーこれはすごいですね。 ケチャップとマスタードをかけたドラ焼きって頭の中でどんな味になるのか全くシミュレーションできないんですが、
12:02
ヤマチキさんは不思議な味わいにしばらくハマってやっていたということで、 お便りの文章からすると、
何度か試されてたということなんでしょうか。 そしてヤマチキさんがセミラジオを聞き続けようと思ったきっかけのエピソード、
デザエモン回だったんですね。 スーパーファミコンのデザエモンというソフトに隠されたメッセージを読み解いて、
スーファミのコントローラーポート経由でソフトのデータを外部に書き出す機械を自作してしまった ヒローミンさんについてのエピソードですね。
これは本当にそのことを知った時に驚いて 胸が熱くなってエピソードとしてまとめたんですが、
それがきっかけで聞き続けようと思ってくださったということで、 本当にやって良かったなぁと改めて思いますね。
そして生き物の進化をテーマにしたスーファミのゲームソフト46億年物語についても セミラジオのエピソードを聞いて懐かしくなってプレイしてくださったということで、
恐竜で進むか、翼竜になるべきか、哺乳類に進化するか、人類に進むかと悩みどころで止まっています というふうに書いてくださってるんですが、これすごくわかるんですよね。
この46億年物語、ゲームを進める中でいろんな生物に進化できまして、 ゲームクリアの時点でどんな生物になっているかはプレイ次第なんですよね。
人間に進化するというのが隠し要素として存在しているので、 普通にプレイすると四足哺乳類としてゲームをクリアすることが多いんですが、
人間にもなれますし、または哺乳類に進化することを選ばずに恐竜として、 あるいは空を飛べる翼竜の姿でもゲームをクリアすることはできるんですよね。
そしてスーパーマリオの映画についても感想をくださってまして、 これはスーパーマリオブラザーズ
ピーチ姫救出大作戦のことですよね。 この映画ヤマチキさんは好きすぎてお友達のところに何度も借りに行ってお友達が
そんなに好きならあげるよとビデオテープをくれたということなんですね。 いやー
いいお友達じゃないですか。 そして今もこのテープお持ちだとしたら
すごく貴重なものでもありますよね。 あの主題歌も耳に残りますよね。
ということで本当にいろんなセミラジオのエピソード、 そして工業高校農業部さんとのドラえもんコラボ会のご感想を送っていただきました。
15:11
ヤマチキさん本当にいつも聞いてくださってありがとうございます。 これからもマイペースに続けていきますので聞いていただけたら嬉しいです。
ということでそろそろ本編に行きたいと思います。 あまり光の当たらない
マニアックな題材を好んでご紹介している当セミラジオなんですけども 今回はその極致と言いますか
日の当たらなさ加減においては少なくともテレビゲーム関連のネタとしては これ以上ないくらいマニアックな題材をご用意させていただきました。
そんなあまりにも知られていなさすぎる かつて任天堂が開発したゲーム機
より正確に言うとゲーム周辺機器 64DDなんですけども まずざっくり概要を言いますとこれは当時
任天堂が主力商品として打ち出していた 家庭用ゲーム機である任天堂64
通称64の機能を拡張するための周辺機器だったんです 64本体にこの64DDを接続することで
64だけでは不可能なインターネット接続や 書き換え可能な専用磁気ディスクを使うことができる
そういう機器だったんですね ゲーム機本体の機能を拡張する周辺機器ということで
ファミコンに対するディスクシステムを連想させるようなところがあります 概要だけでは実際
何ができてどういうふうに遊ばれていたものなのか わかりづらいと思いますので詳しくご説明していきたいんですけども
ここからのお話は任天堂64というゲーム機をよく知らない方でも 任天堂64、64が任天堂が発売していた末大きき
つまりプレステやxboxのように携帯機でない 家庭用ゲーム機だったということを押さえておいていただければ大丈夫かなと思います
ただより詳しく64について知りたいという方は 僕がいつも楽しく聞かせていただいているレトロゲームを題材にした
ポッドキャスト番組ブライトビットブラザーズ 通称BBブロスのステージ164任天堂64次世代ゲーム機戦争という回で詳しく取り上げられてますのでぜひチェックしてみてください
18:16
こちらのエピソードは任天堂64についてのお話は もちろん90年代中頃から勃発し
64やプレステ、サターンなど当時次世代ゲーム機と呼ばれた家庭用ゲーム機が 熾烈なシェア争いを行った
次世代ゲーム機戦争という現象についても詳しくご紹介されてまして 当時を知る人にとっても知らない人にとっても非常に聞き応えがある
面白い内容になっています で64は任天堂が1996年に発売した家庭用ゲーム機でした
この1996年というのは まだ家庭用のインターネットサービスが本格的に開始していない時期になりますので
64本体にネット接続機能が搭載されてなかったのはごく自然なことだったのかなぁと思います
ただこのネットワーク機能と書き換え可能な 磁気ディスクを扱うことができる64DDは64本体の発売直後から発表されてまして
64DDでは数多くの専用ゲームソフトの発売が計画されてました 実際に発表されたものだけでも結構そうそうたるタイトルが並んでまして
まずスーパーマリオ64Ⅱ これは64のキラータイトル スーパーマリオ64の正統続編で
スーパーマリオ64には登場しなかったルイージの登場が予定されていました そしてファミコンスーファミで大人気を博した
糸井重里監修のマザーシリーズの続編である マザー3 豚王の最後というタイトルも発表されていました
ちなみにこのマザー3 豚王の最後なんですが 当時マザーシリーズが大好きな友人が
豚王の最後 見届けてー
と言っていたのを今でも記憶しています ちなみにプルトニウムムーミンという概念を考案したのと同じ人なんですけども
そしてバイオハザードやゼルダの伝説 ポケモンや頑張れゴエモンなど他のハードの人気シリーズのタイトルも多数発表されていました
21:07
さらに未発表ながらファイナルファンタジー7 ドラゴンクエスト7もこの64DDの専用ソフトとして発売が計画されてたんですよね
めちゃくちゃ豪華なラインナップなんですけども ただ結論から言うと今挙げたゲームタイトルは
最終的に64DDの専用ソフトとしては 発売されることはありませんでした
今挙げたタイトルに関して言うとスーパーマリオ642は発売中止
マザー3豚王の最後は同じく開発中止となりましたが その後内容に大幅なアレンジを加えた
マザー3がゲームボーイアドバンス専用ソフトとして2006年に発売されています
そしてファイナルファンタジー7は1997年 ドラゴンクエスト7は2000年に無印プレステから発売されています
最終的に64DDの専用ソフトとして実際に世に出たのは わずか10本しかありませんでした
今挙げたタイトル以外にも本当に豪華なラインナップが発表計画されていたにも関わらずです
今では任天堂の看板作品の一つになったスマッシュブラザーズ スマブラや動物の森も当初は64DDの専用ソフトとして準備されてたんですよね
近年は任天堂スイッチの大成功でゲーム業界で大きな存在感を示している任天堂なんですが
この64DDに関しては黒歴史という認定をされることが多いんじゃないかなと思います
任天堂って結構バーチャルボーイとかWiiUとか 商業的にはうまくいかなかったハードを出している会社だと思うんですが
64DDに関して言うと黒歴史の以前にほぼほぼ知られていないというか
僕も今回セミラジオで取り上げるために調べるまであんまり理解してなかったんですよね
当時ゲーム雑誌を読んで存在は知ってたんですが
なんかよくわからないけど64を拡張するための機械なのかな
巨人の土神というゲームがどうやらキラータイトルみたいだなぁ程度の認識でした
この64DD 当初は任天堂がスクウェアと事業を進めるための合弁会社を作ろうという計画がありました
24:11
スクウェアは現在スクウェアエニックスとして
ドラクエやファイナルファンタジーを販売している会社の前身になった会社ですね
ファイナルファンタジーを作っていたスクウェアとドラクエを企画販売していたエニックスが合併して
スクウェアエニックスという会社になったんですが
90年代にはまだそれぞれ別個の会社だったんですね
ただこの時期スクウェアがプレステ陣営に入り
64DDと任天堂のゲーム機から一時撤退したことを受けて
64DDに関する計画は大きな変更を余儀なくされたようです
そもそも64DDの前提となる64本体の販売台数が国内で伸び悩んだことも
64DDのリリース時期をずるずると遅らせる要因になってたんですね
そんな64DDなんですが発表から約3年後の1999年12月
ついに世に出ることになりました
ただその入手方法というのが通常のゲーム機やゲームの周辺機器とは
あまりにもかけ離れてたんですね
ようやく世に出た64DDだったんですが
実は通常のゲームショップで購入することはできなかったんです
じゃあどうすれば手に入ったのかというと
ランドネットという月額2500円のプロバイダー兼インターネットサービスと
契約する必要があったんですね
このランドネットと契約することでリースという形で
64DDが家に届いてこれを64本体に装着することで使うことができたわけです
ちなみに64DDの物としてのサイズ感なんですが
一応64本体の周辺機器という扱いなんですが
この64DDって64本体より大きかったんですよね
64本体のサイズが幅26cm 奥行き19cm 高さ7.3cm
重さ約880gだったんですが
64DDは幅と奥行きは64本体と同じで
27:00
高さが約7.9cm 重さは1.6kgあったんですね
合体させると幅26cm 奥行き19cm 高さ約15cm
重さ約2.5kgになったわけです
64DDを装着した64は高さが倍以上になったんですね
個人的にはデカいなぁというのが率直な感想なんですけども
ちなみにこのランドネットというサービスは株式会社ランドネットDDという
リクルートと任天堂の合弁会社によって提供されていました
ランドネットというサービスを展開するために作られた会社だったんですね
そして64DDで遊べる64DDソフトは
ランドネットのユーザーに対して定期的に郵送で配布されました
月額2500円のサブスクに契約しているので
専用ソフトは無料で届いたんですね
一部有料で購入する必要があるソフトもあったようです
ただその月額2500円のサブスクによる定期的なソフト提供という時期は
わずか1年ほどしか続きませんでした
今回この配信のためにいろんなサイトを参考にさせていただいたんですが
当時リアルタイムで64DDを遊んでいたケントさんという方がいらっしゃいまして
この方はブログやyoutubeチャンネルでご自身の体験込みでの64DDの歴史についてまとめられてるんですが
ランドネット終了のお知らせについての生々しい思い出をそこで語られています
2000年11月当時64DDの基盤となっていたランドネットに加入していたユーザーさんのもとに
一通のお知らせが届きました
そこにはランドネットが2001年2月28日にサービス終了するということが書かれていたそうです
突然の終了のお詫びとして
3ヶ月分の利用料の無料化と利用規約上はリースされているという扱いだった
64DD本体に関しては返却を求めないということも書かれていました
そしてその段階でランドネットのつまり64DDの利用者が約15,000人だったということも明らかになりました
ランドネットは先着10万名の限定サービスと銘打って会員を集めてたんですが
30:03
実際の会員数は10万名を大きく下回っていたわけです
2001年というのは任天堂の末置きゲーム機ゲームキューブが発売された年でもありまして
2001年の2月にランドネットのつまり64DDという壮大な構想が終焉を迎えて
2001年の9月にゲームキューブが発売という時系列なんですね
ゲームキューブも本体にネット接続機能はついてなかったんですが
別売りで3800円のアダプターを装着することでネット接続ができるようになっていました
こちらは64DDと違って専用のサブスクなどに登録する必要はなく
通常のインターネット回線を契約していれば対応するゲームソフトでオンラインに接続することができました
64DDと比べるとネット接続のハードルがだいぶ下がっていたんですね
この時期任天堂は新しいゲーム機であるゲームキューブを起動に乗せようとしていたわけで
64DDとランドネットというのはサービス開始した時点ですでに配線処理という色合いが濃厚だったんじゃないかなと思います
ちなみに少し前の1999年にはセガのドリームキャストが発売していて
こちらはネットに接続するためのモデムが本体に標準で組み込まれており
しかもセガは自前のプロバイダであるセガプロバイダまで立ち上げてたんですよね
さらに初期段階ではそのプロバイダ料金を無料にしていたんです
本体すべてにモデム、つまりネット接続機能をつける必要があるのかというのは
当時セガの社内でも議論の対象になったそうなんですが
当時のセガの社長である大川勲さんが
すべてのドリームキャスト本体にモデムを搭載するんだという決断を下して実行されることになりました
最近買ったセガハード戦記という本にもそのドリームキャストにかけたセガの思いについてページを押さえて語られてまして
ドリームキャストの本体すべてにモデムを搭載、プロバイダ料金無料というのは
ある意味再三度返しで本当に革新的な新しいゲーム体験ができるゲーム機を作って
ゲームを愛する人たちに未来を見せたい
そういうセガの心意気が詰まったゲームハードがドリームキャストだったんだというふうに僕は読みました
33:06
当時僕はドリキャスは持ってなかったんですが
そのくだりを読んでかなり胸が熱くなりましたね
64DDが本当に一握りの人にしか認識されていない存在だったのに対して
ドリームキャストはより多くの人にゲームがオンラインで繋がるという新しい世界を見せたゲーム機だったのかなというふうに思いました
ドリームキャストと連携したセガプロバイダは2000年3月の時点で会員数55万人ということだったので
64DDの15000人と比べて圧倒的な数字なんですよね
64DDが当初思い描いていた構想とドリームキャストが目指したものはそう遠くなかったと思うんですが
その認知度や実際のゲーム体験の質、実際に触れた人の人数は大きく明暗が分かれることになりました
やっぱり64DDのゲームショップで買えない専用のサブスクに登録しないといけないというのはあまりにもハードルが高かったわけです
ちなみに2000年3月に発売されたプレステ2もモデム内蔵とはいかなかったんですが
別売りのネットワークアダプターを発売するという程よい力加減でネットワーク対応がされていました
で、そんな結果的には失敗に終わってしまった64DDなんですが
先ほどもお話ししたゲーム系ブロガー、ユーチューバーのkentoさんという方が
実際に当時、つまりランドネットのサービス期間中に64DDを所有し
リアルタイムで遊んでいた思い出を交えながらどんなゲームを64DDで遊んでいたのか
ブログや動画でご紹介されています
ブログ記事では画面写真込みで64DDのソフトの様子を見ることができますので
ご興味がある方は概要欄からぜひチェックしてみてください
ここからはそちらの記事や他の資料を参考に
64DDでプレイすることができた全10本のソフトのうち代表的なものについてご紹介したいと思います
最初にご紹介する64DDの専用ソフトランドネットディスクなんですが
こちらはゲームソフトではないんですよね
これは何かというと64DDで使うことができたwebブラウザが収録されていました
36:04
このランドネットディスクを使って64DDでインターネットのサイトを閲覧することができたり
専用の掲示板にアクセスすることができたんですね
ただ文字変換などが使いづらく利用者からの評価は低かったようです
続いてご紹介したいのがマリオアーティストというシリーズです
64DDの全10本のソフトの中でも実に4本がマリオアーティストシリーズということでして
内訳で言いますと
マリオアーティストペイントスタジオ
マリオアーティストタレントスタジオ
マリオアーティストポリゴンスタジオ
マリオアーティストコミュニケーションキット
の4本がラインナップされています
10分の4がマリオアーティストだったんですね
このマリオアーティストシリーズのざっくりそれぞれのタイトルの内容を言いますと
マリオアーティストペイントスタジオは
スーファミで発売されたマリオペイントの続編的な立ち位置のソフトで
磁気ディスクの書き換え機能を使うことで
自分で書いた大量の画像データを保存することができました
64DDの専用磁気ディスクというのは
容量が全部で64MBだったんですが
そのうちの20MBを書き換えることが可能だったということで
書き換え可能な大容量ディスクという64DDの強みは
こういうところで活かされていたわけなんですね
続いてマリオアーティストタレントスタジオは
用意されたパーツを組み合わせて
3Dモデルのキャラクターを作ることができるソフトで
さらにそのキャラクターを使って
テロップや効果音入りのムービーを作ることができるものでした
ゲーム系ブロガーのkentoさんは
この64DDのマリオアーティストタレントスタジオを使って
なんと何百本ものムービーを作成されたそうで
このソフトを通じて創作活動の楽しさを知り
そのことが後にブロガーやYouTuberとしての活動に繋がっていったんだそうです
マリオアーティストシリーズ僕は今回初めて知ったんですが
64DDは磁気ディスクの書き換え機能を駆使した
こういうクリエイト系のソフトが充実していたんですね
続いてマリオアーティストポリゴンスタジオなんですが
こちらも用意されたパーツを組み合わせて
39:01
3Dモデルを作ることができるのと
さらには3Dモデルのデータを直接いじって
オリジナルの3Dモデルを作ることもできました
ちなみにこのマリオアーティストポリゴンスタジオに収録されている
サウンドボンバーというミニゲームは
後にメイドインワリオに受け継がれているそうです
そしてマリオアーティストシリーズの最後
マリオアーティストコミュニケーションキットなんですが
こちらは他のマリオアーティストシリーズのソフトで作ったデータを
インターネット経由でアップロードダウンロードすることができるというものでした
例えばマリオアーティストタレントスタジオで作ったムービーを
マリオアーティストコミュニケーションキットを使ってアップロードすることができたんですね
自分で作ったイラストやムービーをネットを通じて
他の人と共有することができたんですね
でですね今回64DDについて調べていて一番びっくりしたのが
64DDのソフトの中で直接インターネットに繋げるソフトというのは
ブラウザであるランドネットディスクと
マリオアーティストコミュニケーションキットの2つだけなんですよね
マリオアーティストシリーズのうちコミュニケーションキット以外の3本は
直接インターネットには接続できなくて
自分で作った画像なり動画をネットで共有するためには
マリオアーティストコミュニケーションキットが必須だったんですよ
なので64DDで直接ネットに繋げられたソフトというのは2本しかなくて
そのうち一つはランドネットディスクというウェブブラウザ
もう一つはマリオアーティストコミュニケーションキットという
他のソフトのハブ的なソフトなので
64DDにはいわゆるゲームソフトでネットに接続できたものは1本もなかったんですよね
いやーちょっとすごいなと思ったんですけども
ネット接続が売りのゲーム機なのに
ネットに接続できるゲームソフトがなかったんですよ
例えばネット経由で離れたところにいる人と対戦ゲームで対戦するとか
協力プレイをするとかは64DDではできなかったんですよね
これはドリームキャストが2000年にファンタシースターオンラインという
オンラインゲーム初期のヒット作を発売したり
42:01
オンラインで対戦ができるゲームを送り出しているのとは対照的なんですよね
64DDでは過去のいろいろなゲームをダウンロードして遊べるようにするという構想もあったんですが
様々な事情からそれは実現することはありませんでした
ただその構想自体は今でいう任天堂オンラインのレトロゲーム配信などに形を変えて受け継がれてはいます
ということでここまで64DDの全10本の専用ソフトのうち5本をご紹介してきました
あと5本しかないんですが今回はあと2つ64DDの代表的な専用ソフトをご紹介したいと思います
続いてご紹介したいのがシムシティ64というタイトルなんですけども
シムシティはパソコンゲームから始まって人気を博し
家庭用ゲーム機でもたくさんのタイトルが発売された都市発展シミュレーションゲームです
自分で作った都市を災害や犯罪などいろんな問題に対処しつつ発展させて人口を増やしていくのが目的のゲームですね
64DDのシムシティ64では3Dモデルで描写された都市を開発することができる上に
なんと一人称視点でその街を散策することができました
ただ街が発展して要素が増えてくると街のデータ量に処理能力が追いつかなくなるようで
全体の処理が重くなりゲームに影響が出ていたようです
これがシムシティ64ですね
最後にご紹介するのが巨人の都市1というタイトルです
こちらは飯田和俊さんというゲームクリエイターの方が制作したソフトで
クリエイト系のソフトが多い64DDの中にあってその独特なゲーム性によって強い印象を与える作品でした
巨人の都市はバルド島という地図にない島が舞台でして
このゲームではプレイヤーは巨人を操作することになります
このゲームの巨人は巨大でのっぺりした質感の黄色い人型の生物です
この巨人の都市とても作家性が強いタイトルでしてゲームにはっきりした目的がないんですよね
割と自由に行動することができて島に住んでいる住民を助けてあげると集落が発展していくんですが
45:06
建物を壊したり嫌われるような行動をとると大砲や砦のような建造物を住民が作って巨人を遠ざけようとするみたいです
巨人はその強力な力で地面を上げ下げすることができます
浅瀬の地面を上げて埋め立て地のように陸地を作ったり逆に地面を陥没させたり地形を変化させることができるんですね
このマップや地形を自由に変化できるという部分ちょっとマインクラフトっぽいなと思いました
島を散策するもよし住民を助けてあげるもよし戦ってみるもよしという感じで極めて自由度が高いのがこのゲームの特徴です
集落が発展すると住民はモニュメントを作り始めるんですが一応すべてのモニュメントを完成させた時点で
スタッフロールからエンディングという流れになりました 64DDといえば巨人の土神という印象があったタイトルで気になってたんですがこういうゲームだったんですね
64DDの巨人の土神1はその後の2002年ゲームキューブ用ソフト 巨人の土神としてリメイクされ発売されました
というところで64DDの代表的なソフトについてお話しさせていただきました
ということでマリオ642、マザー3、ドラクエ7、ファイナルファンタジー7など
早々たるラインナップが計画されていた64DDだったんですが国内で64本体の普及が進まなかったことや
壮大な構想に対して現実的なネットワークの環境や諸々が整っていなかったこと
発売が大きく遅れたことによるゲームキューブや他社の次世代機とのバッティングなど様々な理由により
最終的にその構想は頓挫することになってしまいました
ただ64DDで企画されたソフトの多くは他のゲームハードから形を変えて発売されることになりましたし
64DDが目指した過去のゲームをダウンロードして遊ぶことができるというコンセプトは
形を変えて任天堂オンラインのレトロゲーム配信などに今も息づいているという見方もできます
64DDはゲーム史の中にあって光の当たらない忘れ去られた存在ではあるんですが
48:07
初期の壮大な構想と最終的に実現した内容のギャップの余りの凄さに今回掘り下げてみてとても強い印象を受けました
余談ですが今回比較対象として名前の出たドリームキャストなど
セガのゲームハードについてまとめられたセガハード戦記という本がありまして
この本もとても興味深い内容になっていますのでご興味があればぜひチェックしてみてください
セミラジオではお便りを募集しています
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今日は知られざる任天堂のゲーム周辺機器64DDについてお話しさせていただきました
ご視聴ありがとうございました
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