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スピーカー 1
我々ちょっと長いのでQSTっていう組織名を短縮して言ってるんですけど、ここで大型の核融合の実験装置があります。
それを使って地上に太陽を作るっていう目標の下で研究開発を進めています。
スピーカー 2
サイエントーク かっこいい。地上に太陽を作る。
エマ そう言うと分かりやすいですけど、多分実際はめちゃくちゃ複雑なことをやられてると思うんですけど。
ちょっと核融合自体もなかなか難しいじゃないですか、説明するのも。
スピーカー 1
サイエントーク そうですね。
スピーカー 2
エマ なんですけど、ちょっとあえて一回本当にどういう専門をやってるのかっていうのをちょっと最初に聞いてみたくてですね。
スピーカー 1
サイエントーク 分かりました。分かりました。
スピーカー 2
エマ もう専門用語もゴリゴリに使っていただいていいので、一回浦野さんがこれやってますっていうのを本気で説明していただいてもいいですか。
スピーカー 1
浦野 まずいきなり申し訳ないんですけど、僕自身は今もう管理職なので、現在は実験を提案して機器をいじくってデータを解析するといったような研究の第一線にいるっていうわけではありません。
一方でこの核融合、今フュージョンエネルギーって言いますが、フュージョンエネルギーの研究開発っていうのは、いろんな科学技術を結集した総合的な科学、総合理工学って僕ら言うんですけど、
そういった総合理工学なので、いろんな分野との関連があるんですね、研究分野。いろんな研究分野、そしてそこにいる研究者とか技術者たちをつないで融合させるためのマネジメント管理職として中心に行っています。
その中で、今僕が積極的に進めている研究活動っていうのは、ものすごく端的に言ってしまうと、核融合炉の制御に関する研究活動を進めています。
スピーカー 2
核融合炉の制御。
スピーカー 1
これ聞くと核融合炉って制御しなきゃならないんだっていうのがなんとなくわかるかと思うんですけど、制御しなきゃダメなんですよ。
スピーカー 2
暴走したら大変そうですもんね。
確かに事故が起きそう。
スピーカー 1
そういうふうに思いますよね。
じゃあ核融合ってまず何なのかっていう話を多分期待されてると思うんで、そこからちょっと話をしますと、核融合っていうのは原子核同士が衝突して起きる反応です。
原子核っていうのはプラスの電気を持ってるんですよ。それを衝突させないといけないんですね。
お互いプラスの電気を持っている原子核同士をぶつけようとすると、これは空論積力っていう力。
磁石の同じ極同士を近づけたみたいな反発する力が働くのかと思うんですけど、この力が働いちゃうからぶつけたいんだけど簡単にぶつけられないんですよ。
スピーカー 2
普通の環境だったら起きないことを起こそうとしているってことですもんね。
スピーカー 1
そういう反発力が働いている中でぶつけようと思ったら、空論積力っていう力があるんですけど、その力を乗り越えるくらいの運動エネルギーを原子核に与えてあげる必要があるんですよ。
じゃあその運動エネルギーってどのくらい必要なのっていう話になるんだけど、この運動エネルギーっていうのは物理の用語なんだけど、これって言ってみれば温度と等価な量なので、温度で言うとだいたいこれが数億度っていうレベルの高温なんですよ。
数億度。1億度みたいなの聞いたことあったんですけど。
スピーカー 1
そうですね。だいたい1億度以上ですよね。これぐらいの温度にしてあげると、原子核の運動エネルギーがさっきのこの空論積力を乗り越えて核予防反応を起こしやすい状態に持っていけるんですね。まずそれが一番最初の難しさですね。
スピーカー 2
でも説明が上手すぎてめっちゃわかりやすかったです。
めちゃくちゃわかりやすいですね。
スピーカー 1
なんかもっとすっごい難しいの来るかと思ったら。
専門用語いっぱいで言ったほうが良かったですか?
スピーカー 2
いやいや、でも優しい説明だよね。
スピーカー 1
優しい説明。ありがたいです。
スピーカー 2
普通に考えて何億度みたいなやつを制御するって何をどうしてるのか全然わからないんですけど。
スピーカー 1
そうですよね。今ちょっといいフリしていただいたんですけど、制御しなきゃいけないんですよ。
今数億度っていうレベルにするっていう話をしたんだけど、これくらいの温度になると物質っていうのは、物質って3体っていうじゃないですか。
固体、液体、気体って。温度が上がっていくに従って固体、液体、気体に変わるじゃないですか。
だけど数億度までいくと普通の気体から電力体っていう状態になるんですよ。
この原子とか分子を構成しているものがさらにその原子を構成している原子核と電子っていうのがあるんだけど、それがまたバラバラになったような状態のことを電力体って言います。
これを我々プラズマってよく言ってます。
スピーカー 2
プラズマは聞いたことある人多いんじゃないかなって思いますけど、気体のさらに上みたいな感じですね。
スピーカー 1
そうですそうです。気体をうーんと高温にしてあげるとプラズマになりますね。
さっき数億度って言って、数億度にするとプラズマになってるんで、だから結局のところ核融合反応を起こすためにはこのプラズマ状態っていうのを作る必要があるってことなんですよね。
ここまで大丈夫ですかね。
スピーカー 2
大丈夫です。
スピーカー 1
さっき言いました、僕が今積極的に進めている研究っていうのは核融合炉の制御に関する研究ですって話をしたんですよ。
今言ったように核融合炉では十分な核融合反応を起こすためには核融合の燃料を高温にしてプラズマ化させて制御する必要があるんだけど、
プラズマっていうのは今言ったように電力体なので電磁力で操作することができるんですよ、外から。
スピーカー 2
磁石で操るみたいなことをやってる。
スピーカー 1
まさにその通り。プラズマを磁石で浮かせて閉じ込めてあげます。
浮かせてあげないと超高温になってるものが容器の壁とかに当たって溶かしてしまったり壊してしまったりするので浮かせるんですよね。
スピーカー 2
イメージ、容器の中にどこにも接してないようにするってことですね、プラズマを浮かせて。
スピーカー 1
それを電磁力を使っていい感じに浮かせるわけですよ。
スピーカー 2
いい感じに浮かせる。
スピーカー 1
いい感じに浮かせるわけです。
なんだけどこうやって言ってるとなんとなくできそうだなっていうのは感じるかもしれないんですけど、
実はねこのプラズマっていうのはこの核予防反応を起こすためにはこの高温でさらに高密度の状態で作ってあげないといけないんですけど、
そういう状態にすると暴れるんですよ。
暴れるっていうのは物理的な用語で言うと不安定な状態になるっていうことなんですよね。
要は静かな状態でいてくれなくて。
スピーカー 2
単純に磁石で囲って同じような磁石で囲って閉じ込めますっていうだけだったら全然ダメっていうことですか。
スピーカー 1
普通にプラズマを浮かすだけだったら多分それでできるんだけど、
十分核予防反応を起こしたいから温度を上げて密度を上げてっていう状態に持っていくと暴れだすんですよ。
スピーカー 2
じゃあ密度が上がらなくなるというか近づけられなくなるみたいな普通にしたらってことですか。
スピーカー 1
これじっくり喋ってもいいんですか。
スピーカー 2
全然大丈夫です。
スピーカー 1
核融合炉を発電所として成立させようと思ったら当然その核融合の反応率っていうのを上げたいじゃないですか。
たくさん反応させたいわけですよ。
だけど核融合の反応率っていうのはこれねさっきプラズマ化させるっていう話をしましたけど、
スピーカー 1
プラズマの圧力の事情に比例するんです。
だから効率的で経済的な核融合炉っていうのは限られた装置サイズとか地場強度の中で目一杯プラズマの圧力っていうのを上げたいわけですよ。
なんだけどそれだけ聞いたらじゃあそんなのバンバン圧力上げりゃいいじゃんって思います。
ただねこれそうはいかないんですよ。
これは風船イメージしてもらうとちょっとわかりやすいかもしれないです。
スピーカー 2
風船。
スピーカー 1
風船ってこう風船の中に入っている空気の圧力をゴムの力で閉じ込めてますよね。
ゴムの張力ってゴムの一致する力で閉じ込めてるじゃないですか。
どこまでも空気の圧力上げられるかっていうと直感的に上げられないのはわかると思うんですよね。
スピーカー 1
そのまま圧力を上げてったらどうなっちゃいますかね。
破裂しちゃいますね。
割れちゃいますよね。
これなんで割れるかっていうとゴムの張力で支えられる空気の圧力っていうのは当然限界があって
その限界を超えた時にパーンと風船は割れちゃうことになりますよね。
これね実はプラズマも同じようなものなんですよ。
プラズマっていうのは核兵法のプラズマっていうのはもちろんゴムは使ってないんですけど
そのゴムの張力の代わりに電磁力を使ってるんですよ。
電磁力でプラズマの圧力を支えてるってイメージをしてくれればいいかと思います。
スピーカー 2
ってことはプラズマは圧力としていくらでも出そうと思ったら出せるみたいな話なんですかこれ。
スピーカー 1
圧力を上げることができれば核兵法の反応率はもちろん高くなるんだけど
今言ったみたく圧力を上げようと思っても風船が破裂するように
どこかで必ず支え切れなくなるところが来るので
制御できなくなってプラズマは消滅しちゃいます。
スピーカー 2
消滅しちゃうんですか。
スピーカー 1
消滅しちゃいます。
じゃあその圧力の最高位基地みたいなのがすごい高いのが電磁力みたいな感じなんですか。
電磁力を使ってできるだけ風船が割れない
風船に例えるなら風船が割れないギリギリのところまでパンパンにしたいわけですよ。
だけどそれを超えちゃうと風船が割れちゃうからダメですよね。
スピーカー 1
もう一回作り直さないといけなくなっちゃうから。
スピーカー 2
それって普通のものじゃダメなんですか。
例えば鉄で覆ってて
スピーカー 1
でもそれ何億度だからさ。
スピーカー 2
何億度だから浮かせないといけないって話。
スピーカー 1
あーそっかそっか。
スピーカー 2
だからもう電磁力しか手段がないってことですよね。
スピーカー 1
地球上でやろうと思ったら電磁力しかないんですよ。
スピーカー 2
地球上でやろうと思ったら。
スピーカー 1
宇宙版もある。
地球、地上に太陽って我々言ってるじゃないですかよく。
核融合のエネルギー。
要は太陽で起きてるのって核融合反応なんですよ。
それを地球上で実現させたいんですよっていう話なんだけど
じゃあ太陽は電磁力を使ってますかって言うと
太陽は電磁力使ってないんですよ。
スピーカー 2
まあそのまんま存在してますもんね。
スピーカー 1
太陽っていうのは要はある限られた空間に燃料をプラズマ化させて
閉じ込めておかなきゃいけないんだけど
さっき言ったように高温の状態にしてるじゃないですか
要は運動エネルギーをたくさん持ってる粒子が詰まってる状態なんですよ。
これをちゃんと何らかの力で閉じ込められないと
一瞬で四方八方に飛び散ってなくなっちゃうわけですよね。
そのために地球上でやるには電磁力が必要なんだけど
太陽はなんで飛び散らないかっていうと
太陽は大きな重力を持っているので
自分の重力によって閉じ込めてるんですよ燃料の粒子を。
だから自律的に反応を起こしてるんですよね。
スピーカー 2
そうか電磁力の代わりが重力みたいな感じなんですね。
スピーカー 1
我々が言うなら太陽を持ち込みたいので
太陽の重力の代わりが電磁力っていうのが正しいですね。
スピーカー 2
本当に太陽を仮にすごいちっちゃくして地球上に持ってきたとしても
すぐなくなっちゃうってことですか。
スピーカー 1
だから地球上で同じことをやろうと思っても
地球の重力っていうのが太陽に比べるとちっちゃすぎるんで
閉じ込められないんですよ。
スピーカー 1
なので代わりに電磁力を使っているということです。
これでちょっと大まかな仕組みはなんとなくわかったのかなとは思うんですけど
スピーカー 2
僕が説明するよりめちゃくちゃわかりやすく
当たり前だけど
めちゃくちゃわかりやすいですね。
スピーカー 1
制御の話に入っていきたいんですけど
スピーカー 1
さっき言ったみたく風船がパンパンの状態にしたいわけですよ。
だけど割れないようにっていう感じですね。
スピーカー 1
核融合炉っていうのはいろんな構成設備があって
温度を上げるための加熱の装置だったり
密度を上げるための燃料を供給するガスを供給する設備だったり
あとはプラズマを閉じ込めるためのコイルだったりとか
いろんな設備があって
それらを使って上手に制御するんですけど
車の運転ってアクセルとブレーキでスピード調節するじゃないですか。
今言ったみたく核融合炉の場合は
構成している設備それぞれが全部アクセルとブレーキを持っている
みたいなイメージをちょっとしてほしいんですけど
その全部の設備のアクセルとブレーキをバランスよく制御して
プラズマが不安定にならないように
あるいは不安定になってもすぐその不安定を抑え込めるようにして
プラズマを最大限に高温で高密度圧力の高い状態に連れていくような研究
これが効率の良い核融合炉の制御システムになるわけで
こういう仕組みを作りたくて研究を進めているっていうのが
ざっくりとした核融合炉の制御の研究となります。
どう?
スピーカー 1
なんとなくイメージは使いましたね。
全部っていうのはさっきおっしゃってたコイルと温度と他に何でしたっけ?
加熱設備とか燃料を供給する設備もあるんですよね。外から追加する。
スピーカー 2
燃料っていうのはここで言うと何になるんですか?
スピーカー 1
燃料は地球上の核融合でやろうと思うと
DT反応という重水素というものと酸重水素というものを反応させるものですね。
これも太陽とはちょっと違うんですけど
地球上の状況の中で核融合反応を起こそうと思ったら
どういう反応が一番やりやすいですかっていうのを研究していくと
温度ができるだけ低い方が地球上の場合はやりやすいわけですよね。
スピーカー 2
そうですよね。核融合自体は何をぶつけても一応核融合は核融合ですよね。
だけど中でも一番やりやすいやつを探していったっていう。
スピーカー 1
だって変な組み合わせを選ぶと
本来1億度だったやつが10億度必要ですよってなるともっと大変になるわけじゃないですか。
一番やりやすいのがこのさっき言ったDT核融合という
重水素酸重水素を使った核融合というので
今地球上でやる核融合っていうのは
この重水素酸重水素を使った燃料の核融合が最も進んでいます。
スピーカー 2
水素で原子核がもっと重たいやつですよね。
スピーカー 1
ちょっとだけ重たいやつですね。
スピーカー 2
ちょっとだけ重たいやつを使ってそれをぶつけていると。
スピーカー 1
もう1個言わせたんだけど
フュージョンエネルギーせっかく聞いていただいてるんで
メリット言ってもいいですか。
スピーカー 2
メリット欲しいですね。
欲しいですね。
というかこんだけ研究
最近はやっぱりニュースでも聞くこと増えたなっていう気がしてて
スピーカー 1
ありがとうございます。
スピーカー 2
これはちょっと僕が気になってるからなのかどうかわかんないけど
でも世の中的にね
フュージョンエネルギーとか
なんか国の方針みたいなやつで
機会増えてるなと思って
ってことはやっぱりすごいメリットがあるから
お金が投入されてるんだろうなと思ってるんですけど
そう思ってる人多いと思うんですけど
どんなメリットがあるんですか。
スピーカー 1
ありがとうございます。
ちょっとあのそういえば
プラズマの制御の研究をやる前に
なんでそこまでして研究しているのかっていう
メリットの話をしなきゃいけなかったですね。
スピーカー 2
まあまあ確かにそうですね。
なんかでもざっくりこうイメージは浮かんできましたけど頭の中で
スピーカー 1
ありがとうございます。
スピーカー 2
何をやろうとしているのかっていう
スピーカー 1
あのまずこの核融合炉っていうのは
二酸化炭素を足しません。
あとですね
まあちょっと最初に制御の話しといて
よかった点もあるんですけど
原理的にこれ暴走すること絶対ないんですよ。
手を離したら必ず止まってしまうから
スピーカー 1
これは非常に安全です。
逆に言うとこれが難しさでもあって
必ず止まらないように
制御し続けてあげないと
運転が成立しないんですよ。
ここがある意味難しさでもあるんですよね。
スピーカー 2
なんか確かにそれちょっとイメージと違うかもしれないですね。
その圧力パンパンにして
こう無理やり反応させるみたいなのを聞くと
なんか暴走したりしないかなって思っちゃうかもしれないけど
そういうわけじゃなくて
スピーカー 1
あの状態に持っていくのも一苦労なんで
スピーカー 2
確かにさっきの話だと
それがうまくいかなかったら消えちゃうだけみたいな
スピーカー 1
逆に他の今あるエネルギーとかは
暴走する可能性があるんですか?
例えば世間一般で言われているような
原子力発電、核栄光の対応なんですよ
核分裂反応の場合っていうのは
これ連鎖反応が起きるので
放っておいても反応は持続してしまうんですよ
そういう原理なんですよ
スピーカー 2
実際そういう事故とかありましたしね
スピーカー 1
止めるために何かをしないといけない
だけど核融合っていうのは
まず起こすために色々工夫してあげないといけないし
起きてもその起きている状態を持続させるためにもまた苦労が必要で
頑張らないといけない
手離した瞬間に止まるので
安全といえば非常に安全です
スピーカー 2
手がかかる子育てという感じ
世話しないといけない系の子供ということですよね
メリットでもありデメリットでもありそうですね
スピーカー 1
まさにそうです
ただ我々原子力発電とどう違うの?みたいな
さっきの最初の方で言われてた
核融合じゃなくてフュージョンにするとかっていう話もありましたけど
スピーカー 2
そうですねリスナーさんからもその疑問は来てて
原子力発電っていう言葉と核融合発電って
使い分けているけど
方眼関係がめちゃくちゃなんじゃないかみたいな
スピーカー 1
それはおっしゃる通りですよね
スピーカー 2
そうですよね
核分裂発電と核融合発電だったら合ってるんですかね
スピーカー 1
その分け方が正しいんだと思うんですけど
ただ社会的に定着している用語だっていうのが
今の受け止め方です
だって核融合も原子力
物理学の観点から言うと核融合も間違いなく原子力
だけど歴史的な経緯で最初に商用化されたのが核分裂炉で
それを原子力発電という風に言って定着してしまったと
その後に核融合の研究が進んできたので
区別する必要が出てきたから
後から出てきたのを核融合発電というようになった
っていうところですね
スピーカー 2
なるほどなややこしいですよね
スピーカー 1
ややこしい
これはもうみんな違和感
現場の研究者技術者は違和感を感じながらも
でもそういう風に定着してきたんだっていう
飲み込んでやってきてるところですね
スピーカー 2
それもあるからフュージョンエネルギーって
言い換えるみたいな流れなんですか
スピーカー 1
それもまさにそうですよ
やっぱり名前はねとっても大事ですね
核っていう言葉がもうね
核なんとか連想だけど
スピーカー 1
核分裂っていうのは重たい原子核が分裂する反応なんだけど
核融合っていうのは軽い原子核同士をくっつけてあげる反応で
さっきも言ったように核分裂は連鎖反応を起こすんだけど
核融合っていうのはちゃんとせわして制御しない限り
反応そのものが起きないし
スピーカー 1
反応していても制御をやめた瞬間止まっちゃうっていう
暴走しないっていう原理があります
だから最近は核融合って呼ばずに
フュージョンエネルギーっていう風に呼ばれることが
多くなってきています
高市さんが首相になった時にも
最初の所信表明演説でエネルギー問題のことを話す時に
フュージョンエネルギーっていう風に言ってもらって
核融合のことフュージョンエネルギーっていう言葉を使ってましたね
だから理由は多分核っていう言葉から入って
本質的じゃない余計な心配余計な不安を煽りたくない
っていう理由があるんだと思います
スピーカー 2
やっぱ怖いとか閉域化されるみたいなマイナスなイメージが
先に来ちゃうっていうのは
核イコールっていう感じはありますよね
スピーカー 1
僕らもよく見学に来る方々に話をする時っていうのは
なるべくフュージョンエネルギーっていう言葉を
使うように心がけてるんですけど
それでも時々ボロっと言っちゃう時はあります
スピーカー 2
今だから移行期みたいな感じなんですか
スピーカー 1
結構最近なんですかフュージョンエネルギーって言われたら
最近特にやっぱりメディアにも取り上げられるようになってるので
みんな意識するようにはなってきてますね
研究所の名前も昔はナーカ核融合研究所だったのが
ナーカフュージョン科学技術研究所っていう風に変わったぐらいですから
名前のイメージでも大切なんだと思いますね
スピーカー 2
どんどん核融合は言われなくなっていくかもしれないですねもしかしたら
本質的ではないような気がするんだけど
スピーカー 2
イメージってやっぱりありますよね
あと他にフュージョンエネルギーここがいいみたいなやつってあります?
スピーカー 1
ありますあります
まず石油とか天然ガスとかいった化石燃料って
ずっと使っていくといつかなくなるじゃないですか
でも核融合の燃料って
これね海水の中に大量にあるんですよ
人類が何百万年も使えるぐらいの量があります
実質無限にあるという状況なので
化石燃料みたく将来燃料がなくなっちゃいますよっていう
資源がなくなっちゃいますよっていう心配がいらないんですよ
スピーカー 2
重水素が海底にいっぱいあるんですか?
スピーカー 1
海水の中に含まれているのでそこから取り出すことでいくらでも取れます
日本って十分なエネルギー資源を持ってないじゃないですか
だけど周囲を海に囲まれている島国じゃないですか
エネルギー問題での国際的な立場っていうものを
多分安定させることができるんじゃないかなと思ってるんですよ
だいたいエネルギー問題って戦争の火金になったりもしたりするので
スピーカー 1
究極的には世界平和とかにも貢献する新しいエネルギーじゃないですかっていうのを
みんなに言って回ってます
スピーカー 2
これちょっとマニアックな質問かもしれないですけど
スピーカー 1
日本にとってのメリットが大きいと思うんですよ
今までやっぱり十分な資源がないっていうことが
ボトルネックになっているところっていうのがあったので
この周囲を海に囲まれた島国である日本にとって
このエネルギー問題を解決、自給できるようになるっていうのは
大きなメリットだと思ってて
究極的にはさっきも言いましたけど
世界平和につながるんじゃないかなと思ってますね
スピーカー 2
一番でかいメリットかもしれないですね
確かに世界平和めっちゃいいですね
世界平和が出てくるとは思わなかったですけど
スピーカー 1
ちょっとそこまで今から言っていいのかっていうのがありますけどね
スピーカー 2
まあまあ夢を語るのはいいんじゃないですか
研究するなら夢語ってなんぼみたいな
スピーカー 1
制御がだいぶ難しそうだっていうのは
なんとなく分かってもらえたと思うんですけど
これね我々も本当に難しいんですよ
これから今ね国の内閣府のフュージョンエネルギーイノベーション戦略っていうのがあって
2030年代までに発電実証しましょうっていう
境界線みたいに引かれてて
我々それに向かって頑張ってるんですけど
その中の一つにこのプラズマの制御っていうのも
重要な課題だと思ってるんですね
スピーカー 2
そうですよね根本ですもんねこれ
スピーカー 1
だっていろんなものを制御しなきゃいけない状況じゃないですか
なので我々どうしてるかって
今最近どうしてるかっていうと
制御技術をより良いものにしていくために
我々の研究所内だけじゃなくて
大学とか企業とかの連携強化っていうのも
今積極的に進めてるんですよ
これは特に企業なんかはそうなんですけど
我々と全然違うフィールドの人たちが
思いもよらない技術を持ってたりするんですよ
そういうものを上手に融合することで
ブレイクスルーが生まれるんじゃないかと思っています
特にこの制御っていうのは
結構いろんな産業界で使われてる技術じゃないですか
スピーカー 2
それはもう普通の工場とか
スピーカー 1
そうですよね
スピーカー 2
そういうところで
スピーカー 1
そういう制御の手法とかっていうのは
もしかしたら核融合の制御に使えるものもあるかもしれないし
全然使えないかもしれないし
でもそれって一回話し合ってみないと分からないじゃないですか
なのでそういうのをマッチングをして
可能性を探ったりっていうのも今僕はやってますね
冒頭でいろんな分野と協力しなきゃいけないっておっしゃってたから
そういうことなんですか
そうなんですよ
どこからどう協力するか想像できないけど
スピーカー 1
そうだよね
スピーカー 2
こういう技術が欲しいっていうやつを持ってる人みたいな
スピーカー 1
でもやってることそれに近いですね
困っていること
なかなか課題として解決できなくているようなことっていうものを
積極的に発信して
一方的に発信するわけじゃないんですけど
もしかしたら協力してもらえそうな大学だったり
企業だったりという方のところに行ったり来てもらったりして
今こういうのでちょっと困ってるんですけど
この研究開発の分野の技術ってもしかして使えたりしませんかみたいな
スピーカー 2
確かにな
なんかこれ結構越境するみたいなやつが研究進めるみたいなめっちゃある気はしてて
前にKEK加速機の方ですね
スピーカー 2
加速機の方の方もゲストに出ていただいたことがあったんですけど
その時もとにかく光に敏感なセンサー欲しいみたいなので
持ってる人いませんかっていうので
どっかの工場みたいなところに作ってもらってるっていう話をしてたりしてとか
なんか全然違うジャンルのね
この間見たのがアラビックヤマトっていうノリ液体ノリが
細胞の培養に使えるみたいな文が出てて
そんな使い方あんのっていうとか
スピーカー 1
マッチングした人がすごいですねよくそこに着眼したっていう
スピーカー 2
それはちょっとほどよく分からないんですけど
要はでもそういうことですよね
スピーカー 1
一個例を挙げると
今まさに僕がやってる制御のところで
プラズマの制御に取り込もうとしている技術に
気象の予測に使われている技術を
融合してやろうとしてるんですよ
スピーカー 2
天気予報ですか
そうですそうです
スピーカー 1
天気予報っていろんなところに観測点みたいなのがあって
観測点って別に地図全部を網羅しているわけじゃないじゃないですか
点でバラバラに存在してるわけじゃないですか
その状態から気象の状態を把握して
将来どうなっていくかっていうのを予測しているんですよ
その技術を今のプラズマの状態
同じように今のプラズマの状態を計測器から把握して
このままいくと将来どうなってしまうのかっていう予測
さっき言った不安定になってほしくないから不安定にならないのかとか
使ったり
今は我々の業界でそれをさらに応用して
目標の状態持っていきたい状態にするには
構成設備の加熱設備だったり燃料供給設備とかを
どうアクセルブレーキ踏めばいいかっていう
ところの指令まで出せるようにしようとしてます
もともとのきっかけが気象予報に使っていた技術ですね
スピーカー 2
それAIみたいな話ですか
これはAIって言っていいのかな
スピーカー 1
今のところAIというよりは
いわゆる数理に立脚した方式なのでもしかしたら
AIって言われるとその分野の人はちょっと違和感を感じるかもしれないですけど
スピーカー 2
窯の中の太陽作ろうと知るところで天気予報してるみたいなことをやってる
スピーカー 1
同じ数理モデルでできるということなんですね
今AIって言いましたけどAIはこれからめちゃくちゃ入ってくると思います
スピーカー 2
そうですよね
最適な条件になるように制御してみたいなのってめっちゃAIっぽいなって思ったんですけど
スピーカー 1
制御しなきゃならないものもたくさんあるっていう話をしたじゃないですか
AIって最適化問題めちゃくちゃ得意なんで
スピーカー 1
一番いい状態に
昔はAIとの技術ができる前は
プラズマの物理を理解してアナログで
制御ロジックを作ってやろうとしてたわけですよ
あまりにもたくさんのものを制御しなきゃならなくなってくると
やっぱり限界がありますよね
スピーカー 2
何個くらいあるんですか制御のスイッチみたいなのがあるとして
スピーカー 1
どこを見るかによっても違うんですよね
核融合ってプラズマだけじゃないじゃないですか
プラズマの外側のものとかも構成してるものがあるので色々あるんですけど
プラズマだけで言ったとしても
7個ぐらいあったりするんですよ
同時に7個のやつを制御して
スピーカー 1
それをなかなかアナログで制御していくのって難しいなって
なんとなく直感的にわかると思うんですよ
やっぱりこれって最適化問題なんで
今こそデータ科学とかそれこそAIの技術を
まさにこういうところで発揮できるフィールドだと思ってます
だからさっき言った産業界との連携っていうところでも
AIに強い事業だったりあとAIの研究をしてる大学だったりとかと
スピーカー 1
一緒に共同研究をやったりはしてますね
スピーカー 2
なるほど
あとちょっとこれも基本的な部分かもしれないんですけど
リスナーさんから来てる質問で
フュージョンエネルギーと水素爆弾の核融合は
スピーカー 1
ずっと核融合反応を起こし続けるかが課題っておっしゃってたじゃないですか
それって今だったら何秒ぐらい
核融合反応を起こし続けられるとかなんですか
スピーカー 1
いい質問ですね
まず実験装置のスペックによるんですけど
我々の研究所にあるJT60SAっていうのは
スピーカー 1
100秒間の放電実験ができるように作られています
100秒
これ実験装置なんで
100秒の放電実験ができると
プラズマのほとんどの物理現象の我々タイムスケールって言うんですけど
ほとんどの物理現象をカバーできるんですよ
スピーカー 2
100秒あれば
スピーカー 1
例えばプラズマ圧力が上がっていくと不安定になりますよ
勝手に動いたりしますよって話を冒頭でしたと思うんですけど
当然制御して動きそうになったら動かないように戻したりするんですけど
最初に条件でプラズマはこの場所に作ってくださいって命令するんですよ
放電所実験条件として
これリアルタイムでプラズマの位置どこにあるのか計算するんですけど
計算した結果が最初の指令値からずれてました
ずれてた分をどれくらいずれてるのか計算して
スピーカー 1
制御用の電磁石があるので
その電磁石コイルに流す電流をどれくらい変化させれば元の位置に戻りますか
っていうのを計算して元の位置に戻す
フィードバック制御っていうのをやってるんですね
今それは実際にそうやってるんだけど
ちょっとずれてたとしてずれたまま手を離して放置したらどうなるかっていうと
当然ずれたまま力のかかっている方向にどんどん流れて
飛んでっちゃうんですよプラズマって
飛んでっちゃう時間ってどれくらいかっていうと
これがだいたい0.01秒とかのオーダーなんですよめっちゃくちゃ早いんですよ
今のプラズマが動いていく
プラズマが動く物理現象の時間スケールっていうと
だいたい0.01秒とかのオーダーなんですよねすごい早いじゃないですか
っていうことはそれを制御しようと思うと
計測機はどれくらいの時間分解能を持っていかなきゃいけないのかとか
スピーカー 2
確かにな
スピーカー 1
プラズマの位置を計算して求めてるって言いましたけど
計算にかかる時間はどれくらいじゃなきゃいけないかとかっていうと
制御しなきゃいけない現象の
タイムスケールよりも一桁二桁早いところに
性能が求められるっていうのはなんとなく分かりますよね
スピーカー 2
そうですね0.01秒のやつを
コントロールしたのに計算で0.01秒かかりますとか言ってたら
計算終わった時に元書いちゃってるってことですね
スピーカー 1
だからそうやって制御しなきゃいけない現象の
物理の物理現象に合わせて計測機だったり
計算能力だったりアクチュエーターのスペックって決まっていくんですよ
じゃあどれぐらいの物理現象があるんですかっていうと
一番遅いものだと数秒とか
スピーカー 1
10秒ぐらいのやつもあったりするんですけど
一番早いものだとマイクロ秒100万分の1秒とかの
オーダーのものとかもあったりするんですよ
スピーカー 2
今言ってる物理現象っていうのはプラズマが起こす何かってことですよね
スピーカー 1
そうですね100万分の1秒とかっていうのは
磁場で閉じ込めてるじゃないですか
スピーカー 1
その磁場に揺らぎが生じた場合
その揺らぎが伝播する時間ってめちゃくちゃ早いんですよ
100万分の1秒とかで流れてっちゃうんですよね
だからすごい早いものから遅いものまであるんだけど
100秒ぐらいの放電の実験ができれば
一通りカバーできますよっていう意味で
それぐらいの実験装置にしてるっていう理由ですね
スピーカー 2
むしろ今の0点何秒とかの世界の100秒もやっちゃったら
起きすぎちゃうんじゃないかなって思っちゃうけど
スピーカー 1
逆に言うと
そういう短い時間スケールの現象の実験をしようと思ったら
そんなに長い放電時間はいらないんですよね
スピーカー 2
一瞬やったらそこそこデータも取れるけど
本当に持続させて使おうっていう時には100秒ぐらいやっとけば
スピーカー 1
もちろんただ我々プラズマを付けたり消したりっていうのは
繰り返すのは核融合炉として効率が悪いので
スピーカー 1
ずっと連続して付けている状態っていうのを
作ろうとしている
スピーカー 2
発電所としてはそうですよね
スピーカー 1
そういう技術を確立するためには
実験装置としてどれくらいプラズマが付いている時間が必要ですかっていうと
100秒ぐらいあれば十分研究できますねっていうことです
スピーカー 2
これ将来的にはずっと動かせるように
スピーカー 1
ずっと動かします
100秒ぐらい放電していたらさっきの0.01とか
スピーカー 2
マイクロ秒の計算も早くできるっていうことなんですか
スピーカー 1
ずっとあんまり分かってないですけど
早い現象の制御技術が確立していなければ
100秒間維持できないですよねそもそも
スピーカー 2
100秒で取れるデータを使って計算能力を上げたりとか
課題を見つけるみたいな話ですよね
スピーカー 1
今言ったプラズマの飛んでいくような動きを制御する技術は
もう既に確立されていて
これからさらに画期的な発見がない限りできないというレベルではないです
スピーカー 2
さっきも言ってましたけど核予防はできるんですよみたいな
スピーカー 1
今だから複合的な制御なんですよ
求められているのが制御しなきゃならないものがいろいろある中で
一個の現象を制御するんではなくて
いろんな制御対象のものをリアルタイムに同時に
複合的に制御するっていう技術
それがさっきも言いましたけどもAIとかの最適化技術
っていうのが応用できると思ってるんですよね
スピーカー 2
僕のイメージですけど核融合の
核融合って多分一個の水素と一個の水素がぶつかってるだけじゃなくて
いろんなとこでぶつかりまくってるわけですよね
だから反応A反応B反応Cみたいなやつを全部いい感じに制御しつつ
キープするっていうのが難しくて
一個は起こせるけどっていうそこが全然複雑さが
やっぱ違うっていう感じの理解であってます?
スピーカー 1
多分一個か三個になったくらいじゃほとんど変わらないと思うんだけど
高温高密度の状態にしたい
風船がパンパンになる状態にしたいじゃないですか
それってものすごい核融合反応が起きているような状態を作りたいっていうことなんですよ
そのために高温で高密度の状態に
持ってきたいんだけどそこに持っていく間に
プラズマが不安定になって暴れだしたりする
それを暴れないように抑えつけたり
この先暴れますよっていうのを事前に知りたいですよね
不安定な状態に近づいてますよっていうのもちょっと前に知ることができたら
その前に回避させることもできるし別の工夫ができるかもしれないですよね
そういう制御を今研究として進めています
スピーカー 2
なんとなくわかった
抑え込めようとして溢れ出てきちゃうやつをモグラ叩きみたいに
スピーカー 1
いい表現ですね
スピーカー 2
僕の頭の中のイメージはスライムを握って
めちゃくちゃ強い力にしていって
ちゃんと手を閉じないとスライムがどっかからピュって出てきちゃうから
起こさないように
スピーカー 1
イメージ的にはそれですね
実際どうかどうかはちょっと分からないですけど
例えばさっき複合的にいろんなものを制御しなきゃいけないって言いましたけど
あまり一個に集中するとそれを調節するあまり
他の部分が手薄になって
スピーカー 1
全体としては整合しないような状態になっちゃうんですよ
スライムを例に出してもらって
踏み出すところを抑え込むっていうのはいい例だと思います
スピーカー 2
スライムを抑え込もうとして人差し指のところから漏れそう
人差し指に力を入れたら小指のところから漏れちゃうみたいな
そういうめっちゃ単純化してるし
スピーカー 2
全然そんなスライムみたいなもんじゃないけど
要はそういう制御をずっと閉じ込めておけるかっていうのをやってるってことですね
スピーカー 1
制御したいものが一つ一つが独立なものだったら
簡単だと思うんだけど今のスライムみたく
全部がくっついているので一個頑張っても
他が追いついてこなかったりするし逆に悪い方向に行っちゃったりするんで
スライムみたく
スピーカー 2
意外といい例だったスライム
めちゃめちゃ解像度上がりました今
まだちょっとよくわかってないのが結局100秒間
スピーカー 2
核融合を起こし続けられるっていうことなんですか
そういうわけではない?
スピーカー 1
実はJT60SAの装置は
スペック的にはそれができるように作られていて
いるんですけど実は本格的な科学実験っていうのは
今年の暮れから始まるんですよ
JT60SAっていうのは世界最大の装置なんですけど
装置として完成したのが2020年のことです
スピーカー 2
結構前なんですね
スピーカー 1
そこから核融合炉を構成している設備を一つ一つ
試験していってちゃんと動くかどうかっていうのを
全部確かめてから統合試験運転っていうのを
行うんですねそれ2023年のことです
統合試験運転って何かっていうと構成している設備が一個ずつが
動くのはもちろん当たり前なんだけどそれがバラバラに
動いたんじゃ全然核融合炉として成立しないし制御もできないんですよ
すべてが協調動作して
動いてくれないと制御ってできないんですよね
0.01秒とかそれより速かったりするものを制御しようとしているわけですから
バラバラに動いてくれないととても制御成立しないので
スピーカー 1
協調動作の試験っていうのを2023年に
行ってちゃんと設備機能しますよって
コイルにも通電してちゃんと
磁場作ることできますよっていう試験が終わった後一番最後の
試験のアイテムっていうのがプラズマの試験なんですよ
プラズマを作りましょうっていう試験それが2023年の
10月の末の頃で
その時に初めてこのJT60SAっていうのは
スピーカー 1
最初のプラズマをつけましたその時のプラズマっていうのは
一番最初はごく一瞬でそこから
1ヶ月ぐらいかけて少しずつ後ろを伸ばしていって
当時試験運転なので
スピーカー 1
放電時間も限りがあるような設定でやっていたので
大体10秒くらいかなただつけるぐらいの
バンバン核融合反応が起きるようなものではなくて
ただまずプラズマをつけますっていうような試験ですね
試験運転の時っていうのはまずちゃんとつけられますか
設備がちゃんと機能しますかっていう試験なのでそういうのを
2023年に行いましたそこから一旦装置は
休止期間に入って今度は本格的な実験を
行うための計測器を導入したり
プラズマをさらに高温にするための加熱装置とかも導入したり
っていうのを続けてきて今
まだやってますねもう少しで終わるんですけれども
それが終わってから今年のこれからようやく
化学実験のフェーズに入っていくところですそこの化学実験の
フェーズではさっき言いました本来のスペックである100秒間の
放電実験を行う予定です
スピーカー 2
6年くらいかけて完成してから6年かけて
動くか確かめてパーツみたいな計測器つけるのは
ロボットのパーツつけてってるみたいなイメージなんですけど
スピーカー 1
だから少しずつ増強してるっていうイメージで捉えてもらえると
いいかもしれないですね実験を作るわけではなくて試験運転の時って
そんなに高性能なプラズマを作るわけじゃないので最小限の計測器でいいし
最小限の設備でいいんだけどちゃんと
実験をしようと思うとそれなりの設備が必要になってきて計測器も必要になってくるので
やっぱり1回止めて増強するっていうフェーズが
必要ですよね
スピーカー 2
最初にできた時はまだ全然裸のガンダムみたいな
最低限歩きますみたいな状態だったけど今フルスペックで
それこそ本当に
スピーカー 1
ここからまた何年か後に少しずつ増強していくんですよ
今後も追加していくんですか?
スピーカー 1
もともと100秒間放電できるスペックだったんですよね
スピーカー 2
それをさらにパワーアップさせて
スピーカー 1
時間だけ長くすればいいわけではなくてさっき言ったみたいに
プラズマの圧力を高めるためにどう工夫していきますか
っていう実験もしていかなきゃいけないんですよね
性能のいいプラズマを長時間維持したい100秒間維持したいと思ったら
それなりの実験機関っていうのはやっぱり必要ですね
これからやっていく分野になるので
スピーカー 2
いやすごいなー地球で一番複雑な
メカの一つだと思うんですけど
人間が生み出すものの中で
トップクラスに複雑なんじゃないか
年単位で増強するやつで
スピーカー 1
でも完成したら世界平和に繋がるやつですよね
スピーカー 2
100秒動かすのに6年かかるんだよ
でもまだ動いてないんですよね
今年動いたらいいですよね
世界的には100秒とか動くところってあるんですか
スピーカー 1
我々が持っている核融合の装置っていうのは
プラズマの圧力を
十分な核融合反応を起こすために
必要な圧力までうんと高められる
ポテンシャルを持っている装置なんですね
そういう装置で100秒間を維持した
そういう圧力の状態で100秒間維持した例っていうのは
世界でも一つもまだありません
このJT60SAで実現できると思っています
スピーカー 2
低圧のだったらあるけれども
スピーカー 1
ただつけているとかちょっと低めの圧力で
維持するっていうのはあります
ただ圧力が低い状態っていうのはプラズマがあまり不安定にならなかったりするので
制御も簡単なんですよ
暴れまくるプラズマを0.01秒とか
それよりもさらに早いオーダーで検出してスライムを抑え込んで
しっかり維持していきますよっていう
やろうと思うとやっぱり研究開発しっかりして
やっていかないと難しいですよね
スピーカー 2
低圧のやつで100秒間とか維持したとしても
スピーカー 1
取り出せるエネルギーとかがあんまり少ないから意味がなくて
スピーカー 2
高圧じゃなきゃいけないみたいな感じですか
スピーカー 1
それはそうですね。それはおしたことにまとえていると思います
やっぱり投入したエネルギーよりも十分出てこないとペイしませんからね
スピーカー 1
安全っていうことだったんですけど、さっきの
例えで言うと、風船が
破裂しないギリギリのところでコントロールする必要がある
スピーカー 2
っていうことだったと思うんですけど、破裂しちゃったらプラズマとか
飛び出て安全じゃなさそうなイメージがあるんですけど
そんなことはないんですか?
スピーカー 1
なるほど。まず爆弾みたいに爆発するってことはないですね。
ただ何でもないかって言うと、ほぼ何でもないようには作ってるんだけど
あんまり良くないぐらいかな。
要はプラズマに蓄えられてるエネルギーが
スピーカー 1
一気に解放されて装置に
力としてかかっちゃうので、何度も起こしたくはない
現象ですよね。やっぱだんだん調子悪くなってくると思うので
何度も起こすとね。だけどその程度
本当に薄いんですよ、核融合のプラズマって
スピーカー 2
プラズマの密度を考えたことがないですよね
感覚がわからないですけど
スピーカー 1
これはどういうふうに
説明すればいいかっていうと、今数億度にしなきゃいけないじゃないですか
核融合のプラズマって。そうすると
安全っていう観点から容器に閉じ込めるって話しましたけど
磁場で浮かしてるから大丈夫っていう話もしたけど
ぶつかることないの?ぶつかったらやばいんじゃんって
スピーカー 2
思うじゃないですか、数億度に。確かに。普通にぶつかる可能性もありますよね
スピーカー 1
壁ぶつかっちゃったみたいな。ぶつかること実は実験とかだと
あるんですよ、実際に。あるんですね。ただ基本的には
運転としてはもちろんぶつけないように制御してるんですよ
だけどプラズマが不安定になっちゃったりして壁にぶつかっちゃったり
することっていうのはたまには起きるんですよ、それでも
そういう時に1回で装置壊れちゃいますかっていうと
全然そんなことはなくてですね、これなんで大丈夫なのかって
なんで大丈夫なのかってそこにプラズマの薄さっていうのが関係してくるんですよ
例えば水って100度で沸騰するじゃないですか
ちょっと想像してほしいんだけど
鍋に水を張ってコンロで沸騰させて
ぐつぐつと100度になってる状態のものが目の前に
あるとして、それを持ち上げて取っ手を持って
持ち上げて、ちょっと間違って体にぶっかけて
しまいましたってなったらこれはもうおやけどですよ
スピーカー 2
ちょっと想像したくないですね。暑ってなりました。
スピーカー 1
だけど100度のサウナを想像してほしいんですけど
暑いけど普通に入れるし
流石に火傷もしないですよね
スピーカー 2
水の濃度っていうことか
スピーカー 1
水は同じ100度なのに鍋のお湯は火傷するけど
サウナは大丈夫っていうのは密度が違うからなんですよ
お湯ってのは水分子の密度がすごく高くて
多くの熱を蓄えられるんだけど
スピーカー 1
サウナの中の水蒸気っていうのは密度が低いので
そんなにたくさんの熱を蓄えられないんですよ
核英語のプラズマってめっちゃくちゃ薄いんですよ
我々が高温で高密度の状態作るって高密度って言ってるじゃん
って言うかもしれないけどここでいう高密度っていうのは
プラズマっていう状態にとっては高密度っていう意味であって
我々の周りにある空気に比べると
めっちゃくちゃ低くて空気で言うと多分
何十万分の一とかっていうぐらい薄いものなんですよ
それでもプラズマの状態にとっては高密度なんですよね
スピーカー 2
もっと詰まってるイメージでしたね
スピーカー 1
我々の扱っている数億度のプラズマっていうのは
サウナみたいなものだとイメージしてもらえるといいかなと思います
スピーカー 2
めっちゃわかりやすい
スピーカー 1
数億度のプラズマが間違って容器の壁に接触したら
壁溶かしちゃうんじゃない?最悪壊すんじゃない?って
スピーカー 2
溶けるのかと思ってました
スピーカー 1
だからそもそも数億度に耐えられるような素材自体もあるの?
っていう話になるわけですよ
でも実際今の話でプラズマがコントロールを失って壁に接触したとしても
プラズマ自身は薄いのでそんなにたくさんの熱容量を持っていないので
だいたい一般的に言うと1000度ぐらいの温度に耐えられるような
素材のものを対応材料と言って壁の材料として
配置しておけばちょっとやそっとでは溶けたりしないんですよね
スピーカー 2
これ完全にイメージ間違ってました
もうてっきり1億度そのもののやつが
ギリギリ浮いてて接触したら溶けるみたいなイメージをしてたんで
スピーカー 1
もう使えなくなっちゃうんですよね
一瞬でダメになりそうですよね
スピーカー 2
そっかよく考えたらおかしいもんな
1000度ぐらい耐えれたらいけるんだ
スピーカー 1
そう考えると有名なエネルギーって感じしますね
さっき核融合炉で水素爆弾みたいなの
起きるんですかみたいな質問の話あったじゃないですか
要は今の話で薄いんですよ核融合のプラズマって
だから核融合炉に蓄えられてるエネルギー自体は
その瞬間に蓄えられてるエネルギー自体って意外に小さいんですよね
だからこれは装置にとって
もちろんプラズマが風船がパーンと割れたりすると
確かに良くないんだけれども
それが水素爆弾のような爆発になるかっていうと
全然そのレベルにはないぐらいの薄さしかないんですよね
スピーカー 2
空気の何万分の1って言いましたっけ
スピーカー 1
何万分の1か何十万分の1とかそのぐらいですね
スピーカー 2
逆だと思ってました空気の何万倍以上
ぐらいの高密度なイメージを完全に持ってたんですけど
圧かけるって言ったらね
超高密度みたいな
それがギュって
スライムの例えも濃い感じがしちゃうな
めっちゃ低密度のスライムの制御みたいな
すごいスカスカのスポンジじゃないけど
スピーカー 2
そういうやつの方がいいかもしれないな
スライム高密度ですもんね
スピーカー 1
スポンジがちょっと飛び出たところで
そんなにダメージがないっていう
スピーカー 2
めちゃくちゃ具体的にイメージできるようになってきた
こんな長い時間話を聞いてしまって
あれなんですけど
スピーカー 2
そろそろ最後の質問にしようと思うんですけど
核融合で生み出されたエネルギーで
ご飯を炊けるようになるのは
どのくらい先の未来でしょうかっていう質問来てて
要は今後の話ですかね
スピーカー 1
実用化
実用化ですね
スピーカー 2
多分実用化の壁みたいなやつもまだ
存在はするのかなと思うんですけど
スピーカー 1
ちょっと正直に言っちゃうと
実用化がいつかっていうのは
私も正確にはわかんないです
でも研究者視点で言うと
今国家戦略で2030年代に
発電実証っていうマイルストーンを
明確に置いているので
そんなに遠くない
その先ですよね
10年20年っていうスパンの中で
確実に実現すると思っています
だからご飯を
核予防で発電した電気でご飯を炊くっていう意味では
もしかしたら今の小学生ぐらいの子たちが
大人になった時に実現していることもあるかもしれない
スピーカー 2
可能性としてはそうですよね
それを目指して研究してるわけですもんね
意外と
意外と近いですね
あるかもしれない
スピーカー 1
なんかもう生きてる間じゃ無理かもレベルのことかと思ってたんですけど
そうでもない
スピーカー 2
10年20年30年ぐらいの単位
それはでも浦野さんみたいな方が
スピーカー 2
頑張ってる
っていうのは知っておいてほしいですけど
スピーカー 1
確かにね
スピーカー 2
これ解決したらもっといけるんだけどなーみたいなやつもあるんですか
ブレイクスルーここみたいなやつはあるんですかね
スピーカー 1
やっぱり総合理工学なので核融合って
今僕はちょっと中心的に自分のパークグラウンドからプラズマの話ばっかりしてましたけど
いろんな科学技術を結集して作り上げていくものなので
よりその横の連携っていうのが求められている分野だと思ってるんですよ
スピーカー 2
さっきの関係ない技術持ってくるとかもそうですよね
スピーカー 1
一人の研究者が夜遅くまで残って研究するっていうだけだと
なかなか前に進まないと思っていて
スピーカー 1
やっぱりいろんな研究分野の人たちが横のつながりをしっかり大事にして話し合う場があって
目指すゴールっていうのをしっかり共有しながら足並み揃えてやっていくような仕組みを作っていかなきゃいけないなというふうに思ってます
それもまさに僕の今の立場から積極的にやらなきゃいけないところだと思ってますね
スピーカー 2
そこの連携が一番鍵なんじゃないかっていうところですね
研究能力個々の研究能力だけじゃなくて
スピーカー 2
全部をまとめて推進していくためのプロジェクトマネジメント能力みたいなのも強そうですよね
本当ね経営者みたいな感じ
スピーカー 1
そう思いますよやっぱりいろんな分野研究分野があるのでそれぞれが勝手に別の方向を向いて研究してるんだと
全体としては前に進んでいかないのでマネジメントはとても大事だと思います
スピーカー 2
いやなんかこんだけいろんな分野横断してね一個のフュージョンエネルギーっていうのに向かうとか
なかなかない気がするんでもっとね研究って細分化されてね
いろんな研究者によってバラバラなことやってると思いますけど文字通り一致団結しないと
しかも国家プロジェクトですからね
みんなの気持ちがフュージョンしないといけないわけですね
そうですね
スピーカー 1
めちゃくちゃいいじゃないですか
スピーカー 2
これどっかで使ってください
会議とかでまずは俺たちがフュージョンしようみたいな感じ
でも本当そういうことですよね力を合わせないとっていう
それはすごくよくわかりましたお話聞いてて
スピーカー 2
いやでも日本のため世界のため頑張ってほしいですね
いや本当に
めちゃくちゃ応援してます
めちゃくちゃ応援したいですねこれは
もうすでにいろんな方がね応援してると思うし
とりあえず今年のねその稼働するかどうかもちょっと見どころかもしれないし
スピーカー 1
そうですねきっとフォト発表もされると思うので
フュージョンとかっていうワードに敏感に反応してもらえればと思います
スピーカー 2
そうですよねこれ聞いてる人はぜひ
今日話したようなことをねぜひ
いやもう実は100秒じゃなくて短い時間だったら書く以後いけてるらしいよみたいなね
ちょっと解像度上がったんじゃないかな
だいぶ意外と薄いとか
スピーカー 1
そうだね
スピーカー 2
これ一般のこのプロジェクトを応援したいっていう人は