1. サイエントーク
  2. 16. DNAはなぜ解読できる?次..

DNAはどうすれば「読む」ことができるのか?多くの工夫が詰まったDNAの解読法を使いこなし、古代のDNAまで解き明かしてしまう、世はまさに大DNA時代!

・バナナとヒトの違い

・そもそも「配列を読む」とは?

・第一世代「止めて見る」サンガー法

・PCRの酵素の補足:「伸ばせる長さ1000くらい」と喋ってますが、「正確に読めるのがそのくらいの長さ」という意味合いです。

PCRそのものは10000を超えても増幅できる酵素はあります。すごい。

・次世代シーケンサーって何?

・板上にDNAの芝生生やしてみた。

・テクノロジーとムーアの法則

・化石の配列読みまくり時代

・ミイラのDNAの真実

・ヒトゲノム計画は完璧だったのか?

・今回のエピソードで紹介した次世代シーケンサーはほんの1例。様々な手法が開発されていますのでぜひ調べてみてください!

【参考資料】

人間のDNAは、99.9%共通していた! チンパンジー、ねこ、昆虫……ヒトとの遺伝子の類似性を比べてみた

サンガーシーケンスの原理

NGS解析の仕組み

次世代シーケンシング(NGS)とは

・人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 篠田健一 著

・言語の起源 人類の最も偉大な発明 ダニエル・L・エヴェレット 著、松浦俊輔 訳

・サイエンス大図鑑、著 アダム・ハートデイヴィス

・137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史、著 クリストファー・ロイド

・ストライヤー生化学 東京化学同人

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おしゃべりな研究者レンと普通のOLエマが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。

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エマ:自称普通のOL。 よく間違えられるが実は理系。番組のイラスト製作を担当。学生時代カナダに留学していた。

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00:01
サイエントーク
はい、こんにちは。レンです。エマです。
サイエントークは、研究者とOLが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。よろしくお願いします。
突然ですけど、僕たち人間とバナナの遺伝子って何%一緒だと思います?
バナナか。50%くらい。
50%。いいところだけど、もうちょい高い。
もうちょい高いんだ。60%くらい。
そう。だいたいバナナと人って60%DNA一緒なんですよ。
すごい。
びっくりするよね。俺最初聞いたときこれ結構びっくりした。
私もびっくりした。
どうせ自分の予想より高いんだろうなって思ってちょっと高めに行ってみたんだけど。
なんかさ、だいたいそういう話聞いたらさ、自分の予想より高いじゃん。
高い。
ってなったら、ほとんどの生物でほぼ一緒なんじゃないかみたいな思っちゃうけどね。
逆に一番違う生物って何で何%くらいなんだろうって思った。
また難しいな。一番遠い。俺が今持ってきたやつで一番遠いのはバナナともう一個60%のやつがいる。
何?
それは何でしょっていうのは難しいよな。
きのことか。
いや、きのことかもっと遠そうだな。確かに。これね、にわとりもね、60%。
じゃあ、バナナとにわとりってどれくらい一緒なんだろうね。
にわとりがどれくらい一緒かわかんないけど。出せると思うよ。
出せるけどね、多分。
どうなんだろうな。60%だから結構微妙なラインだと思うな。にわとりとバナナの違い。
なんかさ、そういうのの関連図みたいな作ってほしいね、誰かに。
でも、図にはできると思うよ。系統図みたいので。
でも、その間のやつと間のやつ何%違うかってまた別なんじゃないか。
そうだよね。
どうなんだろう。
そうか、バナナで一番遠いんか。
いや、たぶんね、そんなことない。生き物の中でってなったら、金とかなんじゃないの。
でも、金でも一部は一緒でしょ、たぶん。
一緒なところはもちろんあると思うけど。
何%台なんだろうね、一番遠くて。10%ぐらいかな。
何%なんだろう。
ごめん、ちょっと変な質問したわ。
いや、ちょっと待って。
いいよ、調べなくて。
いや、気になるな。
それも分かんないねって言ってさ、どうせばいいじゃん。
これ何%って言われたら気になるんだけど。出てこんね。
いや、これさ、普通にデータベースにアクセスして比較すりゃできるんだけど。
そうなんだ。
だって、普通にどっちものって出てくるし、そのDNAの情報とかって、そのジェンバンクみたいな、普通に公開されてて、
03:01
普通にアクセスもフリーでできるし、ダウンロードできるんだけど、配列情報って。
で、それで比較したら出せるけど。
そうなんだ。
まあ、でも人を人でどれ、リファレンスゲノムって言うけど、その代表みたいな配列、どれにすんのかとかによっても微妙には変わってくるかもしれない。
なるほど。
まあ、でもなあ、むずいね。
あと、ハエも60%ぐらいっていうのはあったりするけど。
そっか。だいたいの性別、基本は同じなのかもね。
猫は90%一緒。
で、チンパンジーが96%ぐらい一緒。
じゃ、人間と人間なんて、もうほぼ一緒だよね。
そうだね。
そうなると。99.9%以上一緒って言われてて。
だから、その残りの0.1%で、こんだけいろんな人いる。
すごいね。
そう考えたら、もうほぼ一緒や、みんな。
なんかね、これ面白いテッドトークってあるじゃん。
あれで面白い発表してる人いて、
その人の遺伝子の情報の文字を全部紙に印刷してみたら、
26万2000ページぐらいになって、
まあ、でっかい分厚い本、175冊分ぐらいになりました、みたいな。
で、そんだけのページ数あって、一人一人に特有なのが、500ページ分ぐらい。
26万2000ページの中の500ページ分ぐらいは、人によって違いますよ、みたいな。
残り全部一緒、みたいな感じ。
だから、本一冊にも満たないぐらいで、
私たちはこんな違うんですよ、みたいなプレゼンしてて、
確かに今日面白いな、みたいな。
みたいな話あったんだけど。
で、前回PCRの話したけど、このDNAの配列ちゃんと読んでみれば、
この生き物との関連性とか、あとは人の中でも何が違うとか、
結構細かいことまで分かるわけじゃん。
じゃあ、このDNAを増やして、そもそも何パーセントって分かるためには、
一文字ずつ全部読めてるわけだけど、今人間の状況的には。
こんな何億文字とか言ってるやつを。
それの技術ってどんな技術使って分かるのかっていう話をしたい。
で、これは次世代シーケンサーって呼ばれるものですね。
なんでこの配列を決めるっていう話です。
まずシーケンサーって日本語を訳すると、配列を決めるってことなんだけど。
シーケンシングっていうのが。
で、これがさっき言ったDNAだとATGCみたいな文字がブワーって並んでて、
それがこの順番で並んでますよっていうのを決めますってこと。
で、今当たり前のようにATGCって言ってるけど、
これがDNAの言語になっててある意味。
で、これが例えばタンパク質の配列を決めている場合は、
ATGって並んだら、それはメチオリンですとか、
CCCはプロリンですとか、
みたいなそういうルールが決まってるよね。
これを並び順とかを正確に決めるのって、
06:02
科学的にはめちゃくちゃ難しくて、それはなんででしょう。
ATGCの並び方を科学的に決めるのが難しい?
そう。これめっちゃシンプルな理由なんだけど。
自分たちで作ろうとしたときってこと?
いや、読もうとしたとき。
読もうとしたとき?
例えばちっちゃい分子だったらさ、
例えばなんか重さ測るとかさ、光当てるとかさ、
そういうのいろいろできるわけじゃない?
でも結構むずい、DNAは。
分子が大きすぎるし、量も大きすぎるから?
そうそうそう。要はデカすぎってことだね。
あんまりにもデカすぎて、
そもそも正確に重さ測れない。
光当てても、なんじゃこりゃみたいなデータしか取れない。
みたいな状況があるんだよね、実際。
で、分子量4桁、5桁とかになってくると、
それ専用の方法を使わないとわからないっていう世界なんだよね。
化学的に言うと。
1000以下とかだったらだいたい光当てる、
磁力当てるでなんとか全部わかるんだけど。
じゃあDNAはどうやって調べてるのか?ってなると、
これ実は前回説明したDNAポリメラーゼが出てくるんですね、ここでPCRの。
そうなんですね。
で、PCR自体はDNA片方を型にして、
2本ペアにするために新しく1本作るっていう構想って言ってたけど、
これ使ってどうやって並び順を明らかにするのかっていう。
これもちょっと問題にしようかな。
使える道具はDNAを長さごとに分離するっていうのはできる。
4個とか5個とかってこと?
そうそう、そういう機械はできて、
それとポリメラーゼを使えばと、もう1個ある道具を使うと並び順がわかるんだけど、
知ってる?そもそもどうやってやるか。
なんか昔習ったよね。
なんか途中で止まるようにしといてATGCのうちの、
そうそうそうそう。
AAでなんかちょっと次に行けないようにするみたいな、
Tでとかそういうのを混ぜといて、
そしたらいろんなところで止まったやつができるから、
それを最終的につなぎ合わせたらどういう順番かわかるよね。
そうそうそうそう。
その止めるやつが光るっていうのも1個ポイントなんだけど、
ATGCの偽物だよね、要は。
光るATGCの偽物をPCRの時に混ぜといて、
そしたらプラレールつなげていくみたいにパチパチいくんだけど、
その途中で例えばGの偽物みたいなのをDNAポリメラーゼが間違って入れちゃうと、
そこから先つなげられなくなっちゃう。
だからもう終点みたいになるわけよ、そこで一旦。
ってなると本来伸ばすやつよりちょっと短いものができて、
で、しかもそれがATGC分あるから、
いろんな長さで止まったいろんな長さのDNAができちゃう。
09:00
で、それをAとTとGとC、それぞれ違うところ。
だから1,2,3,4っていう並びの配列があって、
例えば長さ1で止まってたやつがAの光で光ってたら、
じゃあ1番はAだってなるし、
2番の長さで光ってるのがGで光ってるってなったら、
それだけだと1番は何か分かんないけど2番目はGだっていう情報になって、
それ組み合わせていくと並びが分かります。
そういうことだよね。
これもう頭いいよね。
頭いいね。
よく考える。
よく考えるよね。
長さごとに分離するっていうのもなんかしれっと言ったんだけど、
これもそのゲル電気営道で、
言ったら人ごみの中を大きい人とちっちゃい人、
どっちが早く抜けられますかみたいな原理で、
小さい人の方がスルスルいけるでしょっていうのがあるじゃん。
そんな感じでDNAに電気流して、
DNAマイナス電荷持ってるんで、
プラス電荷の方にスーっていくときに、
ゲル寒天みたいなやつがあると、
人ごみみたいな感じで、
でっかいDNAは進みにくいけど、
ちっちゃいDNAは先進むから、
うまいこと分かれるっていう。
これを使って、ある意味もう料理みたいなもんだと思うんだけど、
これも調理法みたいな寒天にDNA入れて電気流すっていうね。
その前にさ、DNAもともとめっちゃでかいから切らなきゃいけない?
そうだね。
今とりあえず結構短めのDNAの場合って感じだよね。
そう。で、その30億文字とか一気に思うとすると、
1回でそんなにはできない。
だからPCRの長さってだいたい1000ぐらいが、
限度のやつがほとんど多くて、
伸ばせる限界が。
だから1000以下ぐらいに切んないといけないんだよ。
バラバラに。
だから作業としてはでっかいDNAをまず1000以下になるようにプチプチ切って、
で、それぞれ偽物ATGC混ぜてPCRやりますみたいな。
でもさ、これいちいちやってたらさ、
ものすごい数の情報出てくるじゃん。
うん。
それって大変じゃん。
うん。
だからもっとDNA全体を、しかもいろんなやつを一気に調べたいよねみたいな。
うんうん。
需要が出てくる。
で、だから今言ったのが第一世代のシーケンサー、産画法ってやつなんだけど。
時間かかるっていうのは、それはちっちゃい1000以下のやつしか入れないから時間かかるってこと?
もっとより、現実的に30億とかの文字をまず1000以下にプチプチ切ったら、ものすごい数のDNAの断片になるじゃん。
それをいっぺんにPCRはできない。
うんうんうん。
で、一個一個PCRやったとしても、そっから出てくるさ、ATGCのいろんな配列の長さあって、
こういう順番に並べ替えてみたいな作業が、パソコンでやるんだけど。
うん。
一個やのにもうめちゃくちゃ大変なわけじゃん。
うんうんうん。
だからそれが結構時間も手間もかかる。
うん。なるほど。
だから効率がすごい悪い。で、いちいちさ、その電気鋭銅みたいなやつさ、全部やるの大変じゃん。
うんうんうん。
1回1回それでいいって流して、こんぐらいの長さのがあって、一個ずつやるのは超大変。
うんうんうん。
だから、もっと効率よくやりたいっていう人間の欲が出てくるわけですよ、これ。
12:03
うん。
で、そのパワーアップ版が次世代シーケンサーっていうやつ。
はいはい。
で、これいくつかやり方あんだけど、代表例だけステップごとにちょっと言ってみると、最初はとりあえず解析したやつをバラバラにしますと。
うん。
これは長すぎて一気には読めないから。
うん。
で、その後に次に偽物入れてとかすぐやるんじゃなくて、このバラバラになった断片の両端に目印になるDNAをくっつける。
うん。
次、なんかここからもう結構すごいんだけど、それをガラス、スライドガラスみたいなイメージして持ってるんだけど、そのスライドガラスの上にこのつけた目印とくっつくDNAが生えてる状態。
うんうん。
で、その上に切った断片のやつをバーって流すと、要はガラスの上にDNAの芝生みたいに、
うん。
うわーっていっぱいくっついてるみたいな状態になる。
うんうん。
1平方センチあたり1000万個、1000万本以上DNAがそこにわーって生えてるみたいな感じのイメージで、
で、そこで1回PCRすると、要はその目印にピタッてくっついてたやつの情報がガラスに生えてるDNAにコピーされる。
うん。
ってなったら、調べたいDNAは全部ガラスの上にくっついてるっていう状態になる、まず。ここまでわかる?
まず、DNAの調べたい範囲みたいなのがあって、それを細かくちょっと切って、
で、1個1個をガラスのいろんなところに置いて、だから1個1個全部はつながってるんだよね。
そうそうそう。
で、それぞれについてPCRして増幅させる。
そう。したらガラスの上がDNA生えてますみたいな状態になると。
うん。それはじゃあ、それぞれの場所にDNAがもう何十本も生えてるみたいな感じになってるの?
そうそうそうそう。
同じやつが?
同じやつというか、まあいろんな種類のやつが集団みたいな感じだよね。
ああ、ここのエリアはこのDNAがいっぱい生えてる、ここのエリアはまた別のDNAがいっぱい生えてるみたいな。
そうそうそうそう。で、そうやって一旦ちょっと増やして、検出できるような状態にしますと。
で、そこから今度さらにPCRするんだけど、普通に増やすんじゃなくて、今度また光るATGCが出てくるんだけど。
ただしこれは一発でバーって増えていくんじゃなくて、例えばAならAだけ入れて、とりあえず1個伸ばしますと。
で、1個伸びた状態で止まって、そこで1枚バシャって写真を撮ると、
今そのガラスの表面にいるやつが、とりあえずAなのはここだみたいなのがわかる。
で、1回写真撮ったら、1回それ洗い流して、また次の、例えば次Gだったら、次Gをくっつけて、でまた写真撮る。
ってなったら、この時はGが載ってるのはこことこことってなって、っていうのをもうひたすら繰り返す。
15:02
なるほどね。
ってなったら、この芝生の中でDNAの、何番目にAがあるのはこれ、何番目にGがあるのはこれ、みたいな情報がうわーって一気にいっぱい取れる。
っていうのを、この写真を全部積み上げ合わせていくと、ここにあった元々の断片のDNAはこういう並びになってたんだ、みたいな。
っていうのがわかって、しかもじゃあこことここ、この断片とこの断片、かぶってるから一緒のところだなっていうので組み合わせていくと、
全長のDNAにパズルみたいにつながっていく、みたいな感じ。
あと一部かぶってるDNAもいるんだ、別のエリアにいるけど。
そう、なんかね、きれいに全部切ってるわけじゃなくて、
例えば最初20個、最初1から20番目のDNAまでをプチって切ったやつが1つとして、
したら次、5番目から25番目のDNAまで切った断片がある。
ってなったら、5番目から20番目ってかぶってるから、じゃあここは一緒だってなる。
なるほどね。
全部そんな感じで、少しずつ重複させたやつをばらけさせてるっていうイメージなのかな。
そうそうそう。っていうのがずらーって、いろんな切れた断片が並んでて、それをまたパズル。
そのパズルもちゃんと4の南城みたいなので、なかなかかぶらないっていうのがあるから、
ちゃんとパズルとして成立するわけよね。
っていうことをやってるのが、次世代シーケンサーの流れですね。
頭いいね。
頭良すぎるね。
そもそもさ、もうなんか技術詰まりすぎてて、このPCRもそうだけど、
ちゃんと光るATGCをさ、科学的に作ってるっていうのもそうだし、
このガラスの表面にちゃんとくっつけれるっていう物理的なやつもそうだし、
この写真撮って検出するっていうのもそうだし、これもうなんか最先端技術詰まってる感が結構すごい。
すごいじゃないですか。
すごいすごい。ごめん、ちょっとあんまり反応してなかった。
なんかあれだな。
でもすごいと思うよ。
この説明がちょっと悪かったかもしれないけど。
とりあえず考えた人もすごいし、それを可能にする技術もあってすごいなって思った。
あとあれだね、これ出てくるさ、例えば30ぐらいの長さの情報とか、
うわーって出てきてさ、さっき言ったパズルみたいに組み合わせていくとこ、
それもさ、人の手じゃ無理じゃん。さすがに何億文字とか。
そうだね。
だからそれを一気に処理するコンピューターも結構いいやつ必要だったりして、
そっちの発展も今いい感じできてると。
そうだね。
だからこんだけ簡単にゲノムの情報を読めますみたいな世界に今なってきてるっていう感じなんですよね。
次世代シークエンサーのアイディア自体は結構前からあった感じなの?
アイディアというか、この最初に言った3画法まず自体は、
18:01
でもこれも年数的にはまだそんなに経ってないんじゃないかな。
30、40年ぐらい。
なるほどね。じゃあパソコンとかも現れだしたぐらいだね。
ちょうど同じぐらいにパソコンも現れたし、
そういうアイディアも現れたから、いい感じに実現できたわけだね。
そうだね。いい感じに出てきたっていうか、何が立足だったんだろうな。
検出とかかもしれないよね。
ガラスの表面にでもDNAつけますとかいう技術とかもあるし、立足は何かわかんないけど、やっぱりパソコンは結構でかかったんじゃないかな。
よく言われるのが、2000年の頭ぐらいにヒトゲノムって初めて解析全部されたって言われてるんだけど、
それってもう10年ぐらいかけて、数千億円ぐらいかけて、結構アメリカの一大国家プロジェクトみたいな感じで。
で、やっと1つ人間のゲノムデータ全部読めましたって言って、めっちゃ大盛り上がりしてたんだけど、
今って1日で10万ぐらいでできちゃう。
技術の進歩、すごい。
とんでもないじゃん。
よく半導体とかと比較されるんだけど、これ。
半導体が、このムーアの法則って、だいたい半導体の収積率、だからこの同じ面積の中でどれぐらい情報詰め込めるかみたいな。
が18ヶ月で2倍になるみたいな。
こういう半導体業界の経験則的なやつがあるんだけど、それを圧倒的に上回ってるぐらいのスピードで、
このDNAの読む1文字あたりのコストとかがどんどんどんどん下がってて、今それぐらいになってて。
すごいね。
でもパソコンとかもさ、スマホとかもどんどんスペック上がってるもんね。
そうそう、それと一緒っちゃ一緒。
それはパソコン側のスペックが上がったからなのか、それともその生物の技術的なところで上がったのか、どっちなんだろうか。
でもこの読むの自体は、次世代シーケンサーのこの機械ができた時点で、こんな18ヶ月で2倍どころじゃないぐらい安くなってるから、
もうその時点で、要は技術と技術の組み合わせで一気にコスト下がってるから、半導体の進化だけではないんじゃない?
かかる時間も両方ともさ。
かかる両方とも。
すごいね。
もちろんね、いいパソコン使ったらもっと一瞬でできるんだろうけど、データ解析自体は。
だからそれぐらいね、これもう本当にね、秘密道具ぐらいのインパクトあると思うんだよね、ドラえもんの。
自分の設計図が1日でわかっちゃうんだよね、10万円で。
ちょっと意味わかんないじゃん。
なんかさ、人間って神秘的なものなのに、こんな1日10万円でさ、全部記号に置き換っちゃうんだって考えるとね、単純なのか。
なんかね、害虫とか普通にできる。
だろうね。
21:07
でさ、これで現代人のさ、いろんな、例えばゲノム読んだら、この病気はここから来てるというか、これが原因かもねみたいなのもわかったりするっていうのが、
まあ医療方面だとよくそういう使い方するんだけど、でもさ、これ前回の話からするとさ、PCRで増やしたやつ、化石から取ったDNAもこれだけ一瞬でわかっちゃうってことよ、今。
だから2010年代ぐらいになって、次世代シーケンサーみたいなのができて、どんどん誰でもできるようになっていってるから、化石の研究してる人とかもみんなこれやり始める。
だから今までさ、例えば取れてて化石が、だけどこれ何だろうみたいなとかいろいろあるわけじゃん。
だけどそれからDNA取って読めば、じゃあこの動物のこの部分だとか、もうわかっちゃったり。
例えば、まあ人の話もしていくんだけど、人間って今までチンパンジーから分かれて、いろんな種類はいれど、わりとまっすぐここまで向かってきたのかなって思いきや、
DNAを読んで初めてわかった僕らの祖先とかいるんだよね。
ほうほう、というのは?
なんか今までネアンデルタール人とは混ざってましたとか、いうのは言われてたんだけど、実はそれ以外にもいるぞってなってて。
僕らのDNAに混ざってる人類って他にもいるなって。
はいはいはい。
だから第三の人類みたいなの出てくるよね。
これめっちゃおもしろいじゃん。
そうだね。
DNAのほうがいろんな情報がじゃあ得られるそうだね、なんか。
そうそうそう。
化石とかってさ、ほぼ見た目とあとは物質どんなのあるかみたいな、それくらいだよね。
うんうん、そうだね。
そっか、DNA読めば。
要はタグついてるみたいなもんじゃん。
うんうんうん、そうね。
すげー。
いや、すごいよこれ。
で、昔の化石の学者とかも偉くてさ、当時取れた化石にもしかしたらそういうDNAの証拠とかが残ってるかもって言って、冷凍保存ちゃんとしてる人とか結構いて。
だから、今それが掘り返されて、調べろーっつって、わーって調べまくってるみたいな、そういう時代なの。
でも、冷凍保存しなくてもDNAって保存できないの?
えっとね、あまりにも昔すぎたり、熱とかにはやっぱ弱かったりするから、だからね、アフリカとかね、残りにくいのは残りにくいんだよね。
だけど、たまたま洞窟の奥底の冷たいところに埋まってた化石とかは結構残ってるとか。
だから、それは取り出したら、いったん地上で調べるんだけど、ちゃんと冷やしてもう一回保存しておきましょうみたいな。
なるほどね。
ちゃんとやってた人とかいたみたいで、ある意味でもこれによって、昔のエジプトのミイラの研究とかで、最初にDNAが分析できる形で残ってたぞって報告してた人とかいたんだけど、
24:00
最近になって、それ解析してみたら、実は現代人のDNA混ざってて、それ増やしてただけでしたとかいう論文もある。
混沌しちゃって、なんか混ざっちゃってる。
ミイラを取った人の、例えば指とかからポロって細胞が混ざっちゃって、そのDNAを見てましたとか。
なるほど。その人生きてるかな?まだ。
わかんない。この人が誰だったのかちょっとわかんないんだけど、でもこれ大問題だと思うんだよね。
いや、そのさ、ポロって落ちちゃった人ってさ、たぶんさ、見つけましたって論文書いた人でしょ?
その人がまだ生きてたらさ、あちゃーってなるよね。
あちゃーってなるよね。
だって、それ間に受けたらさ、このミイラ、俺と同じようなDNAなんだけど、みたいな結果になってさ、
じゃあ昔も今も変わんねえのかみたいな間違った結論が出ちゃうから。
なるほどね。
ちゃんと読むのって大事だなっていう、DNAをね。
そう、だから昔の取った化石とかは、だから結構そういうリスクはあるらしくって、
その当時取った人が、要はさ、考古学者とか、その発掘現場で実際に化石を掘ってる人とかさ、
そんな触ってDNAがついちゃうとか考えないじゃん。
だからもうガンガン取ってやるから、結構昔のそういう結果とかって間違ってたみたいなやつが、
割と本当に問題になってて。
だから今ではそういうのが起こらないように、直接触らないようにして、
で、取ったらすぐ冷蔵で保管して、見たのでコンタミンして混ざらないように考慮されてるっていう話らしい。
なるほど。
これ隕石と一緒だなと思った。
隕石でもこういうことある?
隕石でも全く一緒のことがある。
最近のハヤブサのニュースとか、ハヤブサ2のやつとかも。
それまではさ、隕石バーッと取ってきて、分析いざしてみたら、
あれ普通に地球でDNAみたいなの入っちゃいましたみたいな。
昔だとね、あったけど、今はだからでっかいコンテナみたいなやつに厳重に入れて、
絶対外気に触れないようにしてやってんのも、
そういう間違った結果を導かないように厳重にしてるっていうのはあるね。
だからね、大変だと思う、今これ取る人、隕石も化石もだけど。
すごいよなっていう。
それなんかさ、中の方から取ったらいいとかないのかな?
表面に何かもしかしたら、私たちの体から来た細胞とかあるかもしれないけど、
中の方だったらちゃんとしたDNAがあるみたいな、ないんかな?
骨の中身ってことね。
それはもちろんあるんじゃない?
それだとしても、表面にコンタメしてたらよくないよねっていうことか。
表面についたやつが割った時に、もしかしたらくっついちゃってとかもありそうだしね。
その辺は気をつけないといけないっぽいな。
っていう感じのね、今問題をいろいろ解決しながら、化石を気をつけて取ってくるっていうこと。
あと、一応DNAも核のDNAとミトコンドリアのDNAって2種類あって、
27:05
ミトコンドリアのDNAって必ず母親から遺伝してるから、
母親の情報ずっと辿れたりするんだけど、ミトコンドリアって。
みたいなのから、ちゃんとPCRで増やして、こういうシーケンサみたいなので解析して、
で、それの情報をめちゃくちゃ蓄積して積み上げた結果、
今、なんとなく人類の起源ってこんな感じだったかもねとか、
こういう経路で人って移動してきたよねとかが分かりつつあるっていう状況。
だから、2020年前後とかも結構その辺の情報がアップデートされてて、
もう結構分かってきてる感じはするなっていう背景があるよっていうので、
人類の歴史の話がやっとできそうって感じですね。
これが序章ってこと、今から人類の起源の話するんですか?
次回からね。
これが序章。
要は秘密道具紹介です。
なんでそんなん分かるんだっていうのがいっぱい出てくるね、たぶん。
そういうことだったのか。
確かにそれはなんで分かるんだろうって思ってた、私も。
そう。ただなんか人間、こういう人類がいて、さっき言ったネアンデルタール人みたいな、
今のホモサピエンスとは別な人類とどっかで接触して交雑しましたみたいなのも、
なんで分かるんだよみたいなのっていうのもDNAを見れば分かるっていうことだね。
っていう準備が整いました。
どうですか?
いや、すごいなって思った。
いや、うすい。
うすいな。
人類のさ、技術の発展すごいなって思った。
ここまでするっていう感じもちょっとね、するけど、いいよね、これ。
ここまでするっていうのは?
だってさ、人類の自分たち何者なんだろうって、常にさ、科学の根底ってあるじゃん。
だけどさ、昔の人の化石の中のDNAまで引っ張り出してきてさ、それ調べようっていう、この好奇心が素晴らしいなと思って。
そうだね。
でも、調べられる手段があるんだったらさ、調べようってなりそうだよね。せっかく取ってきたし。
そうね。
特に、昔の人類だったら結構気になるな。
気になる気になる。
動物とかもそうだけど、今でもね、この動物の全部のゲノムを初めて読めましたみたいな論文もちょいちょい出てたりして、
で、それがわかるとまた人とどれぐらい近いとか遠いとかわかるしとか、もう大DNA時代ですよ、今。
いや、でも、今ってさ、1日で人のだったら10万円で読めるんだったら、もうほとんどの生物のゲノム情報ってわかるんじゃないの?私たちが認識してるものは。
あー、100%読めたらっていう感じかもしれないけど。
100%読めないとやっぱ難しいってこと?
うーんとね、例えば最近ちょっとニュースになったんだけど、人のすべてのゲノム、要は100%のゲノムをその人ゲノム計画の時に読めてたかっていうと、実はそうじゃなくて、
30:12
DNAってくしゃくしゃくしゃーって絡まって収納されてるって話だけど、なんかね、例えばGとかがいっぱい入ってる。
G、G、G、G、G、みたいな連続してるやつとかって、なんかガチガチの構造を組んでて、なんかそこは精度よく読めないとかいう、ちょっとね、弱点になるみたいな配圧も実はあって、
そういうのは読めてないみたいな、まあそれもパーセントにしたらもうめちゃくちゃ低いパーセントなんだけど、っていうのが残されてたりしたんだけど、
2020年の9月ぐらいに残り5カ所以外は全部読めましたっていう人のゲノムが、論文が出てて、で、2021年の5月に完全に全部読めたっていう論文が出てる。
めちゃくちゃ最近その、やっぱり苦手としてる配列があったりして、そのゲノムって言っても、その全体の長さのうち意味がある配列の並びと、もう全然意味がない配列の並びってあって、
その意味がない配列の並びの中には、そういうちょっと読めないみたいなところが残されてる、みたいな状態だった。
それをね、たぶんね、今でもね、そこを専門で研究してる人がいたら読まなきゃいけないけど。
でも、今の技術をもってでしても、そんなに時間かかるっていうことは、そんな難しいんだね。
なんかさ、もともとの話としてさ、他の生物のゲノムはすぐ読めそうだよね、みたいな話したけど、そこから来たじゃん。
だから、他の生物も結構、そんな1日で読めるとかではなくて、結構長い間、時間かけて読まなきゃいけないっていうことなんですね。
その難しい配列があったりとか、あとはね、他の生物に関してはね、もはや優先度の問題ではあると思うけど、
どうしてもその人とか人に近い生物の生き物のデータがバンバン今取られてる状態だから、
今さらかよっていうタイミングでなんか微生物の全ゲノム読めましたとか、出てんのもそういう事情もあったりするかもとか。
なるほどね。
なんかいろんな事情ある気がするな。
じゃあ、まだまだこれから読んでいくべき動物がいるっていうわけですね。
まあ、その読む研究で何が生まれるんだろうみたいな、いっぱいいるからな。
たしかに。ただ読めばいいっていうもんじゃない?
っていうのもある。
基礎研究としてはすぐ大事だと思うけど。
将来もしかしたら何かに役立つかもしれないですね。
だから、それの近しいやつの情報がもっといっぱい揃えましたとか、
あとはその人でもさ、人によって違う箇所が0.1%とはいえあるっていう話だったけど、
それでもいろんな人のDNAを読むことによって、初めて人である場所はここだよねみたいなのがわかるとか、
これが人を人をたらしめてるというか、わかったりとかね、そういうのもあるし。
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だから、今一番おもしろい時代なんじゃないですか、そういう意味では。
そうだね。じゃあ、100年後とかにはもっとさ、なんか人と他の生物の関係だったりさ、
あとはどの遺伝子が何に関係あるのかみたいなところがもっとわかってくるのかもしれないね。
なんかよくHIVみたいな配列が人に入ってるみたいな、
ウイルスの情報とかが人のゲノムに残ってるとか結構有名だったりするんだけど、
そういうのもさ、今はわかんないけど、実はこういうのも昔感染症として流行ってたんじゃないかとか、
そういう情報もね、まだね、すごい眠ってる状態だと思う。
隠れ祖先とかまだ出てくるかもしれないし。
実はこういう種類とも人間交わってましたとか。
出てきてもおかしくはない。
そうね。
いや、おもしろい時代に生まれたもんだ。
はい。もっとわかってくるといいね。
なんでちょっと次回からは、そんな状況の中、
2021年いっぱいぐらいまででわかってる情報をなるべく盛り込みつつ、
人の辿った道というか、歴史っていうところを遡っていきたいなと思います。
チンパンジーと人間の境目ぐらいからスタートしたいんで。
お願いします。
というわけで今回はこんなところで、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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