うん。
で、そのパワーアップ版が次世代シーケンサーっていうやつ。
はいはい。
で、これいくつかやり方あんだけど、代表例だけステップごとにちょっと言ってみると、最初はとりあえず解析したやつをバラバラにしますと。
うん。
これは長すぎて一気には読めないから。
うん。
で、その後に次に偽物入れてとかすぐやるんじゃなくて、このバラバラになった断片の両端に目印になるDNAをくっつける。
うん。
次、なんかここからもう結構すごいんだけど、それをガラス、スライドガラスみたいなイメージして持ってるんだけど、そのスライドガラスの上にこのつけた目印とくっつくDNAが生えてる状態。
うんうん。
で、その上に切った断片のやつをバーって流すと、要はガラスの上にDNAの芝生みたいに、
うん。
うわーっていっぱいくっついてるみたいな状態になる。
うんうん。
1平方センチあたり1000万個、1000万本以上DNAがそこにわーって生えてるみたいな感じのイメージで、
で、そこで1回PCRすると、要はその目印にピタッてくっついてたやつの情報がガラスに生えてるDNAにコピーされる。
うん。
ってなったら、調べたいDNAは全部ガラスの上にくっついてるっていう状態になる、まず。ここまでわかる?
まず、DNAの調べたい範囲みたいなのがあって、それを細かくちょっと切って、
で、1個1個をガラスのいろんなところに置いて、だから1個1個全部はつながってるんだよね。
そうそうそう。
で、それぞれについてPCRして増幅させる。
そう。したらガラスの上がDNA生えてますみたいな状態になると。
うん。それはじゃあ、それぞれの場所にDNAがもう何十本も生えてるみたいな感じになってるの?
そうそうそうそう。
同じやつが?
同じやつというか、まあいろんな種類のやつが集団みたいな感じだよね。
ああ、ここのエリアはこのDNAがいっぱい生えてる、ここのエリアはまた別のDNAがいっぱい生えてるみたいな。
そうそうそうそう。で、そうやって一旦ちょっと増やして、検出できるような状態にしますと。
で、そこから今度さらにPCRするんだけど、普通に増やすんじゃなくて、今度また光るATGCが出てくるんだけど。
ただしこれは一発でバーって増えていくんじゃなくて、例えばAならAだけ入れて、とりあえず1個伸ばしますと。
で、1個伸びた状態で止まって、そこで1枚バシャって写真を撮ると、
今そのガラスの表面にいるやつが、とりあえずAなのはここだみたいなのがわかる。
で、1回写真撮ったら、1回それ洗い流して、また次の、例えば次Gだったら、次Gをくっつけて、でまた写真撮る。
ってなったら、この時はGが載ってるのはこことこことってなって、っていうのをもうひたすら繰り返す。
なるほどね。
ってなったら、この芝生の中でDNAの、何番目にAがあるのはこれ、何番目にGがあるのはこれ、みたいな情報がうわーって一気にいっぱい取れる。
っていうのを、この写真を全部積み上げ合わせていくと、ここにあった元々の断片のDNAはこういう並びになってたんだ、みたいな。
っていうのがわかって、しかもじゃあこことここ、この断片とこの断片、かぶってるから一緒のところだなっていうので組み合わせていくと、
全長のDNAにパズルみたいにつながっていく、みたいな感じ。
あと一部かぶってるDNAもいるんだ、別のエリアにいるけど。
そう、なんかね、きれいに全部切ってるわけじゃなくて、
例えば最初20個、最初1から20番目のDNAまでをプチって切ったやつが1つとして、
したら次、5番目から25番目のDNAまで切った断片がある。
ってなったら、5番目から20番目ってかぶってるから、じゃあここは一緒だってなる。
なるほどね。
全部そんな感じで、少しずつ重複させたやつをばらけさせてるっていうイメージなのかな。
そうそうそう。っていうのがずらーって、いろんな切れた断片が並んでて、それをまたパズル。
そのパズルもちゃんと4の南城みたいなので、なかなかかぶらないっていうのがあるから、
ちゃんとパズルとして成立するわけよね。
っていうことをやってるのが、次世代シーケンサーの流れですね。
頭いいね。
頭良すぎるね。
そもそもさ、もうなんか技術詰まりすぎてて、このPCRもそうだけど、
ちゃんと光るATGCをさ、科学的に作ってるっていうのもそうだし、
このガラスの表面にちゃんとくっつけれるっていう物理的なやつもそうだし、
この写真撮って検出するっていうのもそうだし、これもうなんか最先端技術詰まってる感が結構すごい。
すごいじゃないですか。
すごいすごい。ごめん、ちょっとあんまり反応してなかった。
なんかあれだな。
でもすごいと思うよ。
この説明がちょっと悪かったかもしれないけど。
とりあえず考えた人もすごいし、それを可能にする技術もあってすごいなって思った。
あとあれだね、これ出てくるさ、例えば30ぐらいの長さの情報とか、
うわーって出てきてさ、さっき言ったパズルみたいに組み合わせていくとこ、
それもさ、人の手じゃ無理じゃん。さすがに何億文字とか。
そうだね。
だからそれを一気に処理するコンピューターも結構いいやつ必要だったりして、
そっちの発展も今いい感じできてると。
そうだね。
だからこんだけ簡単にゲノムの情報を読めますみたいな世界に今なってきてるっていう感じなんですよね。
次世代シークエンサーのアイディア自体は結構前からあった感じなの?
アイディアというか、この最初に言った3画法まず自体は、
最近になって、それ解析してみたら、実は現代人のDNA混ざってて、それ増やしてただけでしたとかいう論文もある。
混沌しちゃって、なんか混ざっちゃってる。
ミイラを取った人の、例えば指とかからポロって細胞が混ざっちゃって、そのDNAを見てましたとか。
なるほど。その人生きてるかな?まだ。
わかんない。この人が誰だったのかちょっとわかんないんだけど、でもこれ大問題だと思うんだよね。
いや、そのさ、ポロって落ちちゃった人ってさ、たぶんさ、見つけましたって論文書いた人でしょ?
その人がまだ生きてたらさ、あちゃーってなるよね。
あちゃーってなるよね。
だって、それ間に受けたらさ、このミイラ、俺と同じようなDNAなんだけど、みたいな結果になってさ、
じゃあ昔も今も変わんねえのかみたいな間違った結論が出ちゃうから。
なるほどね。
ちゃんと読むのって大事だなっていう、DNAをね。
そう、だから昔の取った化石とかは、だから結構そういうリスクはあるらしくって、
その当時取った人が、要はさ、考古学者とか、その発掘現場で実際に化石を掘ってる人とかさ、
そんな触ってDNAがついちゃうとか考えないじゃん。
だからもうガンガン取ってやるから、結構昔のそういう結果とかって間違ってたみたいなやつが、
割と本当に問題になってて。
だから今ではそういうのが起こらないように、直接触らないようにして、
で、取ったらすぐ冷蔵で保管して、見たのでコンタミンして混ざらないように考慮されてるっていう話らしい。
なるほど。
これ隕石と一緒だなと思った。
隕石でもこういうことある?
隕石でも全く一緒のことがある。
最近のハヤブサのニュースとか、ハヤブサ2のやつとかも。
それまではさ、隕石バーッと取ってきて、分析いざしてみたら、
あれ普通に地球でDNAみたいなの入っちゃいましたみたいな。
昔だとね、あったけど、今はだからでっかいコンテナみたいなやつに厳重に入れて、
絶対外気に触れないようにしてやってんのも、
そういう間違った結果を導かないように厳重にしてるっていうのはあるね。
だからね、大変だと思う、今これ取る人、隕石も化石もだけど。
すごいよなっていう。
それなんかさ、中の方から取ったらいいとかないのかな?
表面に何かもしかしたら、私たちの体から来た細胞とかあるかもしれないけど、
中の方だったらちゃんとしたDNAがあるみたいな、ないんかな?
骨の中身ってことね。
それはもちろんあるんじゃない?
それだとしても、表面にコンタメしてたらよくないよねっていうことか。
表面についたやつが割った時に、もしかしたらくっついちゃってとかもありそうだしね。
その辺は気をつけないといけないっぽいな。
っていう感じのね、今問題をいろいろ解決しながら、化石を気をつけて取ってくるっていうこと。
あと、一応DNAも核のDNAとミトコンドリアのDNAって2種類あって、
ミトコンドリアのDNAって必ず母親から遺伝してるから、
母親の情報ずっと辿れたりするんだけど、ミトコンドリアって。
みたいなのから、ちゃんとPCRで増やして、こういうシーケンサみたいなので解析して、
で、それの情報をめちゃくちゃ蓄積して積み上げた結果、
今、なんとなく人類の起源ってこんな感じだったかもねとか、
こういう経路で人って移動してきたよねとかが分かりつつあるっていう状況。
だから、2020年前後とかも結構その辺の情報がアップデートされてて、
もう結構分かってきてる感じはするなっていう背景があるよっていうので、
人類の歴史の話がやっとできそうって感じですね。
これが序章ってこと、今から人類の起源の話するんですか?
次回からね。
これが序章。
要は秘密道具紹介です。
なんでそんなん分かるんだっていうのがいっぱい出てくるね、たぶん。
そういうことだったのか。
確かにそれはなんで分かるんだろうって思ってた、私も。
そう。ただなんか人間、こういう人類がいて、さっき言ったネアンデルタール人みたいな、
今のホモサピエンスとは別な人類とどっかで接触して交雑しましたみたいなのも、
なんで分かるんだよみたいなのっていうのもDNAを見れば分かるっていうことだね。
っていう準備が整いました。
どうですか?
いや、すごいなって思った。
いや、うすい。
うすいな。
人類のさ、技術の発展すごいなって思った。
ここまでするっていう感じもちょっとね、するけど、いいよね、これ。
ここまでするっていうのは?
だってさ、人類の自分たち何者なんだろうって、常にさ、科学の根底ってあるじゃん。
だけどさ、昔の人の化石の中のDNAまで引っ張り出してきてさ、それ調べようっていう、この好奇心が素晴らしいなと思って。
そうだね。
でも、調べられる手段があるんだったらさ、調べようってなりそうだよね。せっかく取ってきたし。
そうね。
特に、昔の人類だったら結構気になるな。
気になる気になる。
動物とかもそうだけど、今でもね、この動物の全部のゲノムを初めて読めましたみたいな論文もちょいちょい出てたりして、
で、それがわかるとまた人とどれぐらい近いとか遠いとかわかるしとか、もう大DNA時代ですよ、今。
いや、でも、今ってさ、1日で人のだったら10万円で読めるんだったら、もうほとんどの生物のゲノム情報ってわかるんじゃないの?私たちが認識してるものは。
あー、100%読めたらっていう感じかもしれないけど。
100%読めないとやっぱ難しいってこと?
うーんとね、例えば最近ちょっとニュースになったんだけど、人のすべてのゲノム、要は100%のゲノムをその人ゲノム計画の時に読めてたかっていうと、実はそうじゃなくて、