海洋プラスチック汚染の現状
今回は海でゴミを集めている企業が、どのようなテクノロジーでゴミを集めて、そしてそれをどう活用しているのかという話をしてみたいと思います。
サイエンスポットは、最新の科学技術にスポットライトを当てるポッドキャストです。ホストはサイエントークのレンです。
ということで、今回初めてリスナーさんからいただいたテーマで話してみたいなと思っています。
こちらは、サイエントークラボというノートのコミュニティの方をやっているんですけれども、
そちらのディスコードサーバーでいただいた質問になっています。
これサイエンスポットを始めたとき、一番最初に透明なプラスチックが海のゴミ問題を解決するかもっていう、
サイエンスポットの一番最初のエピソードがあるんですけど、
それを出したときに、ちょっとだいぶ前になっちゃったんですけど、その時にいただいたコメントです。
モさんからいただいています。
この海中のゴミの話題が出たので、全然サイエンスではないかもしれないんですが、
ウォーシャンクリーンアップという会社が海洋生物に危害を加えないでプラスチックゴミを集める取り組みをしているんですが、
海の中から大量のゴミだけ集める網がどうなっているのか、いまいち仕組みがわからなくて、
もしご存知だったらポッドキャストで取り上げていただけたら嬉しいですというコメントをいただきました。
ありがとうございます。
これちょっと僕も調べてみました。
ものすごい完全にサイエンス系の話題かと言われたらそうじゃないかもしれないんですけど、
結構取り組みとして面白いなと思ったので、ちょっと紹介してみようかなと思いました。
こういう質問とかあったら、この番組の最後でもちょっと案内しますけども、
ぜひ送ってもらえれば取り上げるかもしれないということでやっています。
まずこの一番最初海洋プラスチック汚染の話なんですけど、
これはこの番組サイエンスポットの紹介を聞いていただいたら、
どれだけ海にプラスチックが出ているのかなとかそういう話もしたんですけども、
いま陸上から800万トンぐらい1年間でプラスチックが海に出ていっていると。
その量もすごいんですけど、太平洋ゴミベルトっていうのがありまして、
これちょっと笑えないですけど、集中的にゴミが集まっちゃう場所っていうのがあります。
これはいろんな海流の影響とかそういうのがあって、
局所的にやっぱりプラスチックの量がすごい増えている場所とかがあって、
そういったところが生態系にかなり影響を与えていると。
推定ですけど、年間1億匹の海洋生物がプラスチックによって命を落としたり、
あとは900種類ぐらいの海洋生物が影響を受けていると言われています。
これは要はプラスチックが絡みついちゃったりとか、
誤ってこっそり飲み込んじゃって死んじゃうとか、そういったものがあったり、
最終的にこれ、僕らも無関係ではなくて、
食物連鎖を通じて何か有毒な汚染物質がもしそこに入っていたら、
最終的に僕らが食べる魚とかにも影響する可能性があるので、
そういったものは解決したいですよねっていうことですね。
実際こういうプラスチックって1回抽出しちゃうと回収するのがむちゃくちゃ難しいと言われています。
単純にマイクロプラスチックとか、あとナノプラスチックとかもいるんですけど、
ものすごいちっちゃい粒子のプラスチックになってしまうともう回収が難しいと、
そもそもこれはわかるかなと思います。
じゃあそこのバラバラになっちゃう前になるべく回収しましょうねっていうのが、
今回やられている取り組みになっています。
清掃システムの仕組み
このオーシャンクリーンアップっていうところがやっているのは、
だからバラバラになる前にプラスチックを回収して、
その回収したプラスチックを使って別の商品にしましょうとか。
2040年までに浮遊する、浮かぶか浮いている海洋プラスチックの90%を削減するっていう目標を達成に、
これ動いている団体だということですね。
肝心のどう集めるのかっていうことなんですけど、
これ独自の海洋清掃システムっていうのを作っています。
今回その中からシステム03っていう、01から順番にバージョンアップしてやっていっているみたいですけど、
その最新版にあたるんですかね03になっています。
これどういうものかっていうと、全長が2.2キロぐらいあります。
2250メートルで、巨大なU字型のまずはプカプカ浮いている網を想像してもらいたいなと思っています。
よく魚捕まえる時の漁とかでも船2台使って、
その間を橋渡すように網をつなげて、船走らせるとU字型になってバーっと魚取るみたいなやつありますよね。
それは同じで、それのゴミバージョンで、
要は2隻の船で2キロぐらいの網を引っ張って、
その網でゴミを越し取っていくみたいな感じのイメージになっています。
海面に浮かんでいるバリアンになっている部分と、
あとはその下に透過性スクリーンって言っている網があると。
この網が結構改良されているみたいですね。
垂直に約4メートルぐらい垂れ下がっているスクリーンがあると。
実際、水は透過するけどプラスチックは透過させない目の細かい素材でできているということで、
ここが重要なところで、生き物はそこに捉えられないと。
生き物はこの網の下を通り抜けられるっていう形になっているのが一つ重要ですね。
材質は普通に高密度ポリエチレンを使っているみたいなので、
普通に耐久性あるプラスチックという感じです。
このU字型になっているバリアの一番深い部分、一番Uの底みたいなところで、
ゴミが一旦回収されるようなキャプチャーゾーンと言われているところがあって、
これで大体時速2.8キロでゆっくり引いていくっていうことらしいですね、この網を。
効率的に集めるために重要なポイントはあって、
相対速度差を作ることっていうことらしいんですね。
海洋のプラスチックって水面の表面かそのすぐ下ぐらいにぷかぷか浮いているっていうことで、
実際今言ったシステム03っていうこの網々がプラスチックよりわずかに速く動くっていうことが大事らしいんですよね。
だからそれが大体時速2.8キロぐらいで走ってあげると、
このU字の回収ゾーンに効率的にプラスチックのゴミが集まっていくっていうのが一つあって、
だからそういうあえてうまくU字に入っていくような水流を作るぐらいの速度で走っているっていうのが一つありますね。
あとはこのU字型のバリアの下に端に向かって浅くなっているっていう。
で、このU字の中央の部分が深くなっているっていうテーパー形状っていうらしいんですけど、
そうなると水の抵抗の差っていうのが生まれてこのU字型を綺麗に形を維持しやすいっていうこととか、
頑張って船で動かしてこのU字を保とうとしなくても自然とこの網の形がこのU字型に綺麗になるっていうそういった技術も入っているみたいです。
ちょっと僕が調べてわかるこの網の情報はこれぐらいかなっていう感じですけど、
頭の中のイメージは2隻の船がものすごい巨大な網を端と端持ってブーンと進んでいって、
効率的な海洋清掃技術
その間にゴミがどんどん溜まっていきますよっていう結構システムとしてはシンプルかなと思います。
あとこれ賢いなって思ったのがホットスポットハンティングっていうんですけど、
これはプラスチックがさっき言ったように海のどこに集まっているのかっていうのは海流によって決まるので、
これを計算のモデリングでプラスチックが高密度に集まっている場所を予測して、
そこにこのシステムを持っていくっていう。
そうすると生息効率がやっぱり上がってコスト削減につながりますよっていうのも分かっているみたいですね。
なのでこのプラスチックの居場所をピンポイントで特定して効率的に回収していっていると。
だいたい4日ごとに集まったゴミを回収してサポート船でまた陸上にゴミを持って行って、
そこからリサイクルに使われるっていうことがやられているみたいです。
なんかこの回収したゴミでサングラス、ウォーシャンクリーンアップサングラスとかそういうのが作られてたりするみたいですね。
あとはこのプランクトンとかもあんまり殺したくないということで、
さっき言った網々のサイズはプランクトンとかはちゃんと投下できるようになってますよっていうこととか、
あとは複数動物が脱出できるような場所っていうのを作ってるみたいです。
例えばウミガメとか魚とかそういったものが安全にリリースできるような、
実際もしそういうの見つけたら緊急リリースできるっていう機能とかも備わっていたりとか、
あとは視覚的に明るい色の網を使って魚が見えやすくしているとかLEDライトを使って見えやすくしている。
あとは音響的高周波数のこの音みたいものを出して、
それを他の生物が認識して遠ざかっていくつに使ってたりとか、そういった工夫もされているみたいですね。
だから結構テクノロジーてんこ盛りな感じでなんかすごい面白いなと思いましたし、
実際に僕これ動画とか見てゴミごっそり集めてる動画とかもYouTubeに上がってたんで見てみたんですけど、
確かにこれは効率よくゴミ集めれてそうだなっていう感じはすごく分かりました。
一応地球の地図で今ここでやってますよとかも分かるようになってました。
ちょっと僕は全然この取り組み知らなかったんで面白いなと思いました。
コミュニティとの交流
ということで今回このオーシャンクリーンアップっていう海洋プラスチック汚染に取り組んでいる活動についてちょっと紹介させてもらいましたけど、
これがもしかしたらそもそもゴミ流出させないっていうのは大事なんですけど、
どうしても流出しちゃう部分はあるのでそれを回収する取り組みとしてはすごく面白い活動だなというふうに思いました。
興味ある人ぜひぜひこれリンクも貼っておきますので調べてみると面白いんじゃないかなと思います。
こういう感じでリスナーさんからの質問とかも随時募集はしたいなと思ってますし、
そのほうが聞いてる人も一緒になって番組もしかして作っていってるみたいな感覚が出てくると
なんかウィンウィンなのかなというふうにも思ってますんで、
これはXよりもちょっとLINEやってる方はぜひLINEコミュニティに参加していただいて、
そこにこういうニュースありましたよみたいな投げてもらえると僕もキャッチアップできるかなと思っているので、
ちょっと一旦LINEで募集してみようかなというふうには思ってます。
LINEのコミュニティのほうですね、サイエンチャットというものがありまして、
これサイエンスポットのリスナーさん向けの場所でもあるので、
今この間100人行きそうって言ってたとこから今160人を超えましたね。
それぐらいの人数が一個のオープンチャットに集まってきていて、
皆さんすごいマナーとかを守っていただいて、
いいコミュニケーションができているかなと思いますので、
もし面白い話題とかある方いたらまずちょっとそちらのほうにポイッとURL投げるなり、
コメントしてもらえると嬉しいなと思います。
僕がちょっと気づきやすいというのがあるかもしれないですね。
あともしよろしければもっと活動支援したいという方向けには、
こちら有料にはなるんですけど、
ノートのコミュニティのほうサイエントークラボですね、
最初に言ったコミュニティのほうもありますので、
そちらは本当に支援してくださるという方がもしいらっしゃればですけど、
毎月限定音源出したりとか、
あとはそっちの独自のコミュニティとかもあったりしますので、
そちらもサイエントークラボ概要欄に貼っておきますので、
もし興味ある方はチェックしてもらえると嬉しいなと思います。
ということで、すみません。
日本の祝日は一旦休みでもいいかと思って全然更新しなかったんですけど、
また更新していきますのでよろしくお願いします。
ではまた。