JAPAN PODCAST AWARDSへの投票を是非お願いいたしますm(_ _)m
https://japanpodcastawards.com
作品名:銀河鉄道の夜
著者:宮沢賢治(みやざわけんじ)
図書カード:https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/card43737.html
青空文庫:https://www.aozora.gr.jp/index.html
ブンゴウサーチ for Kids:https://bungo-search.com/juvenile
5・10・14
20・26・29日更新予定
#青空文庫 #朗読 #podcast
BGMタイトル: Maisie Lee
作者: Blue Dot Sessions
楽曲リンク: https://freemusicarchive.org/music/Blue_Dot_Sessions/Nursury/Maisie_Lee/
ライセンス: CC BY-SA 4.0
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作品名:銀河鉄道の夜
著者:宮沢賢治(みやざわけんじ)
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青空文庫:https://www.aozora.gr.jp/index.html
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BGMタイトル: Maisie Lee
作者: Blue Dot Sessions
楽曲リンク: https://freemusicarchive.org/music/Blue_Dot_Sessions/Nursury/Maisie_Lee/
ライセンス: CC BY-SA 4.0
サマリー
ジョバンニは小さな家に帰り、お母さんと日常的な会話をしています。家の中で温かい交流があり、カンパネルラとの思い出が描かれています。
ジョバンニの帰宅
三、家
ジョバンニが勢いよく帰ってきたのは、ある裏町の小さな家でした。
その三つ並んだ入り口の一番左側には、空箱に紫色のケールやアスパラガスが植えてあって、
小さな二つの窓には日覆いが降りたままになっていました。
「おっかさん、今帰ったよ。具合悪くなかったの?」
ジョバンニは靴を脱ぎながら言いました。
「ああ、ジョバンニ、お仕事がひどかったろう。今日は涼しくてね。私はずっと具合がいいよ。」
ジョバンニは玄関を登って行きますと、ジョバンニのお母さんがすぐ入り口の部屋に白いキレをかぶって休んでいたのでした。
ジョバンニは窓を開けました。
「お母さん、今日は角砂糖を買ってきたよ。牛乳に入れてあげようと思って。」
「ああ、お前先にお上がり。私はまだ欲しくないんだから。」
「お母さん、姉さんはいつ帰ったの?」
「ああ、3時頃帰ったよ。みんなそこらを押してくれてね。お母さんの牛乳は来ていないんだろうか。来なかったろうかね。僕、行って取ってこよう。」
「ああ、私はゆっくりでいいんだから。お前先にお上がり。 姉さんがね、トマトで何かこしらえてそこへ置いて行ったよ。
では僕食べよう。」 ジョバンニは窓のところからトマトの皿を取ってパンと一緒にしばらくむしゃむしゃ食べました。
「ねえ、お母さん。僕、お父さんはきっと間もなく帰ってくると思うよ。」
「ああ、私もそう思う。けれどもお前はどうしてそう思うの? だって、今朝の新聞に
今年は北の方の寮は大変良かったと書いてあったよ。」
「ああ、だけどね、お父さんは寮へ出ていないかもしれない。」
「きっと出ているよ。お父さんが監獄へ入るようなそんな悪いことをしたはずがないんだ。」
この前お父さんが持ってきて学校へ寄贈した大きなカニの甲羅だの、トナカイの角だの、 今だってみんな標本室にあるんだ。
6年生なんか授業の時先生が変わる変わる教室へ持って行くよ。 おととし修学旅行で
お父さんはこの次はお前に落っこの上着を持ってくると言ったね。
みんなが僕に会うとそれを言うよ。 冷やかすように言うんだ。
お前に悪口を言うの? うん。
けれどもカンパネルラなんか決して言わない。 カンパネルラはみんながそんなことを言うときは気の毒そうにしているよ。
あの人はうちのお父さんとはちょうどお前たちのように小さい時からのお友達だったそうだよ。
ああ、だからお父さんは僕を連れてカンパネルラの家へも連れて行ったよ。 あの頃は良かったなぁ。
僕は学校から帰る途中たびたびカンパネルラの家に寄った。 カンパネルラの家にはアルコールランプで走る汽車があったんだ。
レールを7つ組み合わせると丸くなって、それに電柱や信号票もついていて、信号票の明かりは汽車が通る時だけ青くなるようになっていたんだ。
いつかアルコールがなくなった時石油を使ったら窯がすっかりすすけたよ。 そうかねぇ。
今も毎朝新聞を回しに行くよ。 けれどもいつでも家中まだ静音としているからなぁ。
早いからねぇ。 ザウエルという犬がいるよ。
尻尾がまるでほうきのようだ。 僕が行くと鼻を鳴らしてついてくるよ。
ずーっと街の角までついてくる。 もっとついてくることもあるよ。
今夜はみんなでカラスウリの明かりを川へ流しに行くんだって。 きっと犬もついて行くよ。
そうだ、今晩は銀河のお祭りだねぇ。
僕牛乳をとりながら見てくるよ。 ああ、行っておいで。
川へは入らないでね。 ああ、僕、岸から見るだけなんだ。
1時間で行ってくるよ。 もっと遊んでおいで。
カンパネルラさんと一緒なら心配はないから。 ああ、きっと一緒だよ。
お母さん、窓を閉めておこうか。
どうか、もう涼しいからねぇ。 序盤には立って窓を閉め、お皿やパンの袋を片付けると、
勢いよく靴を履いて、 では1時間半で帰ってくるよ
と言いながら暗い戸口を出ました。
07:04
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