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2020-06-29 25:01

第3回「西瓜糖の日々」リチャード・ブローティガン著 ~アイデスと忘れられた世界~

文学カフェ 空飛び猫たち 第3回目リチャード・ブローティガン著、藤本和子訳「西瓜糖の日々」(河出文庫)です!!

このカフェは硬派な文学作品を楽もう、をコンセプトに

文学好きの二人がゆる〜く文学作品を紹介するラジオ番組です。

毎週月曜日朝7時配信!!

案内役は東京都内で開催している「小説が好き!の会」のダイチと

京都祇園にある「羊をめぐるカフェ」のミエの二人でお送りします。

文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を

東京と京都を繋ぎ、読書会のようなテイストで

それぞれの視点で紹介していきます!

今回第3回目でご紹介するのは

リチャード・ブローティガンさんの「西瓜糖の日々」です。

西瓜糖と鱒の油から出来ている、不思議な、コミューン的な場所アイデス、

そこで暮らす主人公たちが送る「西瓜糖の日々」

解釈の幅がある、この小説を2人なりの視点でご紹介します!

お楽しみに!!

今回番組内で紹介された本

「西瓜糖の日々」リチャード・ブローティガン著 藤本和子訳 河出文庫

https://www.amazon.co.jp/dp/4309462308

番組の感想・リクエスト等は bungakucafe.catwings@gmail.com

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聴いた人は是非 「#空飛び猫たち」 をつけて、発信してください!

よろしくお願いします!

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#読書

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00:04
どうもみなさんこんにちは。文学カフェ空飛び猫たちです。このカフェは、広派な文学作品を楽しもうをコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーく文学作品を紹介するラジオ番組です。お相手は、小説が好きの回の私、ダイチと
はい、羊を巡るカフェのミエの2人でお送りします。文学のプロではない2人ですが、東京と京都をつないでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、第0回で話しているので、そちらを聞いていただければと思います。
今回はですね、第3回目になりますね。
3回目ですね。
そうですね、なりますね。で、第3回目はリチャード・ブローティガンさんの西瓜糖の日々をご紹介したいと思います。
で、なんかこれ、大体2本を連続で撮っているんですけど、さっきね、前回放送のレイモード・チャンドラーのロンググッドバイの後にこれを話してるんですけど、結構落差の激しい小説ですね。
そうですね。なんかちょっとそれぞれで使っている脳が違っているような感覚がありますね。
ちょっとなんかうまく話せるか、最初からあれなんですけど不安になってます。
はい、まあそんな感じなんですけど、始めたいと思います。よろしくお願いします。
はい、お願いします。
じゃあちょっと私の方から署名とかちょっとお伝えしたいと思います。
リチャード・ブローティガンさんが書いた西瓜糖の日々です。
で、これ川出文庫を多分お互い今回読んでるんですけど、まあ単行本でも出てたりするんですけど、多分現在手に入るのは川出文庫さん書かれている文庫本だと思います。
で、役は多分変わらないと思うんですけど、藤本和子さんが役しております。
では、あらすじを簡単に説明したいと思います。
コミューン的な場所、愛ですと忘れられた世界、そして私たちと同じ言葉を話すことができる虎たち、
生命で静かな西瓜糖世界の人々の平和・愛・暴力・流血を描き、現代社会を鮮やかに映した著者の代表作とあります。
はい、これAmazonからのあらすじなんですけど、
これだけで全くわかんないですね。
人間と同じ言葉を話す虎たちとかで、ちょっとなんだろうってなっちゃいますよね。
なんて言ったらいいのかわかんないんですが、すごく話しにくい小説なんですけど、
っていうのはこれ、解釈の幅がすごいある小説なんですよね、余地がある小説なんですよね。
この小説の中では答えっていうのはあまり提示されないので、
これを受け取った自分たちが答えを見つけたりとか、いや答えなんてないんだとか、
そういうことを考えることができる作品なのかなと思ってます。
もうちょっと私の方であらすじの補足をしたいと思います。
これ、解説がそもそも不思議で、
スイカ糖と魚のマスの油で作った手物とか、
これドレスとかもスイカ糖で作ったりしてるんですよね。
03:02
うん、そうですよね。
そう、切る物とかもスイカ糖とかで作られてて、
その辺が頭が追いつかないとこ、多分あると思うんですけど、
とにかくスイカを煮詰めて作った砂糖等で、
いろんなものを作ったりしてる世界で、
かつて一億虎がいたんですが、それは退治されました。
で、アイデスって呼ばれてる町みたいなところで主人公たちは暮らしてるんですけど、
その外側には忘れられた世界っていうのがありまして、
この後話したいんですけど、二つに分かれてて、
そこを行き来する人もいれば、
それは別に行けないわけじゃないんですけど、
アイデスの人たちは基本的にあえて行かないようにしてるけれども、
でも好奇心持って行ってしまう人間もそこにはいて、みたいな世界観です。
この話は基本的に大きく3ペンに分かれてて、
スイカ糖の世界でインボイル、
インボイルってちょっと人物名なんですけど、
マーガレットっていう町があって、
マーガレットも人物名なんですけど、
このスイカ糖の世界でインボイル、マーガレットという3ペンで構成されています。
一つ一つその中でも、すごく長くても多分3ページぐらいですよね。
そうですよね、本当に。
すごい短い、次々展開していくという。
これは何て言ったらいいんだろうな。
小じゃないし、節なのかな。
分からないですけど、タイトルがちょっとついてて、
それに関してちょっと短い文章でまとめられたものが、
ずっと連なっていくような、断片的に連なっていくような構成してるんで、
何ていうかすごく詩的な作品だなって思います。
ちょっとイメージが多分しにくいと思うんですけど、
それで正解です。
読んでみないと分からないというか、読んでもよく分からないという。
でも不思議な魅力のある作品なので、ちょっと話していきたいと思います。
そうですね。
じゃあちょっと私の方から、スイカ糖の日々の感想をちょっとお伝えさせていただきたいんですけど、
これですね、とにかくさっきも言ったんですけど、文章は詩的で、ものすごく素敵なんですね。
例えばもうすごい短い断片あるんですけど、
64ページの「手」っていう断片があるんですけど、
これ2行しかないですよ。
でもすごい素敵なんで、ちょっと読ませてもらいます。
私たちは手を繋いで愛で生もとった。
手というのは素敵なものだ。
とりわけ愛し合ったその後の手というものは。
っていうだけの断片があって、
こういうのが結構多くて、なんかすごく素敵だし、
あと、自分最初に読んだ時にもう一瞬でこれめっちゃいい写真だなって思ったのは、
13ページから始まる私の名前っていうとこなんですけど、
読み上げると結構長いんで読み上げませんけど、
ちょっとだけ読むと、例えばずっと昔に起こったことについて考えたりする。
誰かがあなたに質問をしたのだけれど、
あなたは何と答えているかわからなかった。
それが私の名前だっていう感じで、
それが私、なんか変な状況が並んで、
それが私の名前だって出てくるんですけど、
もう一つ一つがなんか詩のように綺麗な表現になってて、
ここだけでだいぶ私はもうこの小説にのめり込みました。
そうですね。
ここいいですよね。
そうですね、本当になんか詩を読んでいるような感覚ですよね。
ずっと私、私、私の名前、私の名前っていうのが。
そう、主人公名前ない、出てこないんですよね、これね。
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他は結構出てくるんですけど、他はそれが私の名前だって。
だからこれなんか私の名前はあなたが決めていいよって言われてると思うんですよ。
読んでるあなたが私の名前決めていいよって、
多分メッセージで。
で、多分この小説の内容も意味も、
あなたが決めていいよって言われてるような気がしました、最初のところで。
すごくいい入り方してるなと思った小説です。
非常になんていうか、結構これ初読の時も思ったんですけど、
これ今回やっぱり収録する前に一回読み直してるんですけど、
一回読んでるんですけど、
アイデスと外に広がる忘れられた世界なんですけど、
これのその忘れられた世界に行ってしまうインボイルっていう人物がいて、
で、その人物にどんどん引き寄せられるように人が集まっていって、
その忘れられた世界を行き来する集団が出来上がっていくんですけど、
そこの人たちと、アイデスにいて暮らしてる人たちの相容れなさがすごいっていうか、
この溝がすごい深まっていくっていうか、
もうなんか理解し合おうとしない感じになっていくんですね、最終的に。
で、これ解説とかにもあったのかな?
現代社会を映してるみたいなことを。
で、これ当時は結構昔で書かれたのは、いつ?
1964年ですね。
なるほど、64年なんでかなり昔なんですけど、
今は現代って、なんか本当にSNSが発達したせいもあると思うんですけど、
なんかこうお互い趣味の違う人同士って、
もう交わらなくなってきてるなっていうのが、私は最近感じるんですね、なんか。
で、読書会っていうやってる人間でもあるんですけど、
私は小説が好きの会っていう、小説に限定した読書会をやってますが、
私自体はものすごくビジネス書を読む人間なんですよ。
で、なんですけど、そういう人間から見ると、
ビジネス書だけしか読まない人間と、小説しか読まない人の人間の溝ってめちゃめちゃ深いっていうか、
会えない感じがあって、それに近しいことが、
このインボイルとアイデスの人たちの間にもあるなって思って。
そういう意味で、これすごい昔に書かれた小説ですけど、
なんか普遍性がある、なんか全然古びない感じがしてるなって、個人的には思いました。
そうですね、なんか世界と世界は繋がっているんですけど、
なんかもう完全に相入れなさっていうところって、分断されてしまってるんですよね。
なんかね、隣にいる人を理解できない感じっていうのは、
なんかちょっと現代にも通じるところなのかなってちょっと思ったりします。
再読したときはやっぱり面白いなって思いました。
で、あと最後にちょっと、10人読んだら10人の解釈ができると思うんで、
これはちょっと私の解釈になっちゃうんですけど、
なんとなくこれ、終わりに向かっていってる世界なんだなっていうのをすごく感じてました、読んでるときに。
なんか穏やかに死んでいくっていうか、忘れられた世界に行く人たちって、
何ていうか、何かを求めて動くんですよ。
で、愛せる人たちって無欲だから、なんか少ないもので満たされてて、
だからそれこそスイカ堂とマスの油で満たされてるような感じなんですよ。
どんどん少ないもので満たされていき、最終的には終わっていくんじゃないかなって、
09:01
この世界が閉じていくんじゃないかなとか、
そんな未来が待ってるように自分は最後の方とか感じました。
そんな感じです、私は。
じゃあ次、僕の感想を最初に言おうと思うんですけども、
僕は初めて、最近読んで、好き嫌いがはっきり分かれる小説だなと感じましたね。
それでも途中から引き込まれて、結構最後はしんみりしたりしたんですけども、
大地さんが言われていたように、すごく不思議な設定が多くて疑問も多い作品なんですけども、
そういった中で最初の一編ですね、スイカ堂の世界でというところは、
あまりその世界観に入り込めなかったんですけど、
でもやっぱりこの第2編のインボイルのブーですね、
ここから一気に血なまぐさくなるというか、
急に自分のいる世界がお花畑からプロレスリングになったみたいな、
そうなんですよね。結構血みどろの世界になっていくんですけど、
そこから引き込まれたというのがありますね。
だからその血が通ったというか、小説になったというか。
で、最後の第3編のマーガレットのブーというのが、
これがすごく死の問題というのにクローズアップされていて、
この小説では死ぬことへの感覚というのが、現実の僕たちの住んでいる世界とはもう完全にずれているんですね。
第2編インボイル、第3編マーガレットで小説に引き込まれてから、
でもこの小説の中で死ぬことの意味というか感覚のずれというのに直面すると、
結構悲しい意味でモヤモヤしたなと。
それが本を読んだ後の感想ですかね。
わかります。穏やかな世界なんですけど、死ぬんですよね。
そうですよね。
それに関してのセリフで、自分もちょっと衝撃的っていうか、
受け入れられないなって思ったところはありますか。
死ぬ描写でも結構最初というか、その瞬間は反応ってあると思うんですね。
登場人物の、びっくりしたとか、悲しいとか。
でも次のページに行くと、死んで、あの死というのがもういつの間にかどっかに置き去りになって、
なんか世界は変わらずにあり続けているというか。
死によって変わらないですよね。
それは死んだというか不思議でしたね。
死を処理しちゃってる感じとかもあった。
そうですよね。
なんかさっき大地さんが、この小説が結構その死に近いところにある世界ですかね。
僕が思ったのは、本当死後の世界そのものかもしれないなって思って。
12:01
これは解説で柴田茂之さんも書かれていて、そこに解説読んで影響を受けたところもあるんですけど、
死後の世界だから改めて死というものに対しての存在価値というのが、
現実の世界とはずれているのかなっていうのも思ったりしましたね。
確かにそうですよね。
もちろん解釈の資料が本当にたくさんあって、絶対に死後の世界とか死に近い世界とか決して言えるわけではないんですけど。
でもやっぱり死が出てくるんで、この死は何なんだろうって考えると思います。
そういうの結構突きつけられてくる本ですよね。
ちょっとですね、いろいろ出てくるんで、愛ですとか忘れられた世界とか、
これって何なの?っていうのを話してみたいなと思います。
そうですね。
ちょっとこれがうまく話せるかちょっと不安なと思うんですけど。
確かに気になる単語がちょっと多いんですよね。
愛ですって何なんだって。
愛です、これ私、何でか2回目読んでもさらに分かんなくなりました。
ここ何だって、世界は忘れられた世界と愛ですだけじゃないんですよね。
愛ですの周りに小屋みたいなのもあって、そこで住んでて、
そこからまた愛ですに通ったりしてる人とかもいたりして。
愛ですって夕食みんなで通ったりするんですよね。
愛ですって街の中心地のことなのか、ちょっと分かんない。
その位置関係がちょっとぼんやりしちゃいました、2回目読んで。
街そのものではなさそう。
そうなんですよ。
その中の位置部分っていうことなんですかね。
忘れられた世界と比べると、多分圧倒的にものが少ない。
あ、すごく少ないもので満たされた世界なんだな。
みえさんどうですか、この愛です。
そうです。なかなか想像しづらい。
頭の中でうまく描こうと、描けない。
そうなんですよね。
でもこの愛ですにいると、この人たちなんか安心なんだ感が少しですよね、この主人公たちの。
そうですよね。
なんで他のとこ行くのみたいな、忘れられた世界行くのみたいな。
そうですよね。それは確かに共同体としての愛ですというか。
じゃあちょっと次、忘れられた世界のところちょっと話したいんですけど。
そうですね。
愛ですの大局にあるようなところで位置づけられているのが、この忘れられた世界っていうところで。
忘れられた世界なんですけど行けるんですよね。
そこで忘れられた者たちを集めてくるインボルトが、あとマーガレットっていう主人公の元恋人みたいな位置づけの人がいるんですけど。
その人たちが忘れられた世界に行くと、何か物を集めて帰ってきたりするんですけど。
面白いのが、主人公たちからそれが何なのか全くわかんないんですよね。
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確かに。
認識できてないに近いですよね、なんか。
すごい不思議で、なんとなくこの中では過剰な世界として描かれている欲が多いっていう言い方が正しいのかちょっとわかんないですけど。
確かに僕もすごく気になったところがあって。
この小説って主人公目線の一人称で書かれるんですけど。
忘れられた世界にいるインボイルトと仲間たちって常に酔っ払っていて、ならず者という認識で描かれているんですけど。
一方でマーガレットステンではそこは述べられてはいないんですけど、でもマーガレットはどうやらただの酔っ払いたちとかただのならず者とは思っていなさそうだと。
そうですね。
だから主人公が見えていないものが実はあるのかないのか、そこがすごく気になりましたね。
わかりますね。
これ一番最初に象徴的な、橋覚えてます?橋。
主人公の家の小屋の前にある橋。そこってマーガレットとインボイルたちだけ踏むことができる板があるっていう描写があって、これすごい象徴的なんですけど。
主人公の小屋に行くには川にかかってる橋を渡らなきゃいけないんですけど、忘れられた世界の世界を浸りつつあるインボイルとかマーガレットたちは板を踏んでしまって、その板が大きな音を立てるんですよ。
で、主人公はマーガレットが来たとかわかるんですよね。
なるほど。
でも主人公とか。
12ページですね。
そうそう。
この板は主人公には見つからないんですよね。主人公は踏むことができない。音を立てることができないんですよね。
他の人たちもそうなんですよね。この主人公の友人とか訪ねてくるじゃないですか。
はいはい。
でも板は踏まないから音が立てないんですよね。
なんかこの忘れられた世界とアイデスの中でなんかもうずれちゃってるっていうのがすごい面白い。
何かこう象徴してるでしょうけど、明確な答えがないので、やっぱり読んだ人がそれぞれこうなのかなって。
そうでしたね。本当に読んだ人が何を感じるかっていうところに寄ってくるかなって思いましたね。
ちょっとこの話また変わっちゃうんですけど、マスがめっちゃ好きです。
長老マスですか。
長老マスめっちゃ好きなんですよ。なんか幼い頃から主人公は長老になるマスを知ってて、認識してるみたいですけど。
結構川、川っていうかマスのなんて言うんですかね。工場ってなんて言うんですかね。
あ、そうですよね。
養殖所っていうのかな。なんて言うのかな。
なんかその工場みたいなのがあるんですね。
あるんですよね。マスがたくさん。
川は繋がってるからどこでも長老マス現れるんですけど、なんかじっと見てるシーンが長老マスが、主人公のこと。
それがすごい忘れられない、不思議に印象に残りますね。
あとトラですよね。
そうですよね。この本語る上でマスとトラは避けて取られないっていう。
人の言葉を話すトラってものすごい印象的でしたね。
18:01
でもトラはトラなんですよね、やっぱり。
人を食べちゃうというか。
最終的にはトラはアイデスの人たちに駆られてしまって、燃やされちゃって、燃やされた後にマスの孵化状が生まれるっていう不思議な流れになってますよね。
他にもいろいろあるんですけど、アイデスとか忘れられた世界とか、トラ、マスって何なんだろうって考えていかなきゃ。
考えなくても読めるんですけど。
そこにある引っかかってしまうと思うんですけども、その言葉一つ一つに。
でもそこで考えてしまうというところが仕掛けかどうかわからないですけども、ついそこで立ち止まって考えてしまうっていうのが、この小説のいいところかもしれないなと思いますよね。
みなさん他にどうですか、この小説で。
そうですね、この小説で読んで面白かったなと思うところは、最後の第3編のマーガレットの風で、やっぱりアイデスと忘れられた世界という2つの象徴的な場所があって、
登場人物はみんなその当たり前の中で生きてるんですけども、マーガレットだけがそうじゃないようにと描かれていて、
マーガレットだけが本当に自分の意思というのを持ってこの世界で生きているキャラクターのように思えたんですね。
小説を読むとすごくアイデスにしても忘れられた世界にしても、一つの理想郷として描かれているんじゃないかなと思うんですけど、
マーガレットはそこから離れていくというか、自分の意思があるからこそ、ある意味他の人たちとは違う選択をしたという、
そのマーガレットのその姿、ちょっと寂しい姿に見えたんですけど、そこがすごく小説を読んでいる中でグッときたというか、面白いなと思ったところですね。
マーガレットって元恋人で、ちょっと別れるというか嫌いになってしまうには、やっぱり理由があったんじゃないですか。
そういう仮定という視点で読んでいると、マーガレットってあんまり感情移入しにくいポジションにあると思うんですけど、
この小説の中のマーガレットって一番人間らしいですよね。
僕ね、それ本当に思いましたね。
生きてる感じがしますよね。
現実世界側に近いというか、そっちの人なのじゃないかと思ったりもしましたね。
マーガレットに果たす役割って結構大きいんだと思うんですけど、
カット読むと、もしかしたら主人公に感情移入しちゃうとわかんなくなるかもしれない。
そうですよね。
最後にどんな人に読んでもらいたいかを話したいと思うので。
じゃあお願いします。
じゃあ私から行きます。
21:00
でもこれもう今日多分繰り返しになっちゃうかもしれないですけど、
明確な答えがほんとない小説なので、解釈の幅がとても大きいです。
そういうのが楽しめる人向きだと思いますし、
あと答えが決まってないとか、解釈こういう風にしかできないとか、
そういう風な小説好きな人って言っていると思うんですね。
そういうタイプの人は多分この小説許せないと思うので、
読まない方がいいと思います。
自由に解釈を考えられる人が読むとめちゃめちゃハマる小説だなと思います。
文章がすごく詩的なので、表現がとにかく美しいです。
そういう美しい表現が好きな人にはかなり向いていると思います。
変わった世界観なんかも惹かれることができる人にも、
この現実とは全く違うんだよな、
こういう世界観面白いなって楽しめる人には向いている作品だなと思います。
三重さんどうですか?
僕も第一さんと意見が近いんですけども、
あえて大局にある世界に触れたい人とか、
もしくは現実には存在しない世界に触れたい、
そういう作品を読んでみたいなと思う人に会うのかもしれないなと思いましたね。
ちょっと死後の世界のように思えるっていう話をしましたけども、
この小説の中の世界では死ぬことがあまりにも身近にあって、
しかも世界を構成しているものが現実世界とは全く違っているということで、
地球ではない別の星の話にも思えてくるという、
会う会わないは別にして、
そういった全く別の世界を見せてくれる小説ではあるかなと思っています。
あとこれは初めて読む人に読み方の一つとして、
僕は後書きと解説を先に読んだんですけど、
その方が前提をつかめてすんなりと読めたんですね。
読む人にとっては後書きと解説を先に読んだ方が、
リタイアせずに読み切れるんじゃないかなと、
と思っています。
ありがとうございました。
第3回、リチャード・ブローティガン、スイカ島の日々でした。
じゃあちょっと次回予告をしたいと思います。
次回なんですけど、
次回はですね、作品紹介の回はちょっとお休みしたいと思います。
ちょっと休憩会を挟みさせていただきたいと思います。
休憩させてください。
なんでちょっと自由に15分から20分くらい話す会になるんじゃないかなと思います。
まだどういうことを話すかっていうのはちょっと何も決めてないです。
ちょっと何を楽しみにしていただければっていうのがちょっと言えないっていうところなんですけど、
お楽しみにしていただければなと思います。
たぶん本の話をするのはするんでしょうね。
とは思いますけどね。
そうですよね。
あえてそれ以外の話をするのも面白いかなと思いますけど。
バーとかコーヒーとかネットとか。
24:00
バーとかコーヒーの話ちょっとしたいですね。
そうですね。
結構共通の趣味があるんで。
まだ私、ギブネットにまだ早いかもしれないですからね。
そうですね。
番組の感想やリクエストに関しては、
Twitterやインスタを始めてますので、
DMやリプライでお待ちしております。
メールアドレスも番組情報欄に載せていると思いますので、
そちらからいただいても大丈夫です。
本当に感想とかいただけると励みになると思います。
聞いていただけた方は積極的に拡散していただけると助かります。
リアルでも友達とかに進めてもらっても全然大丈夫です。
何か拡散とか共有してくれるときは、
ハッシュタグ空飛び猫たちをちょっと使っているので、
そちらを使っていただければと思いますのでよろしくお願いします。
じゃあ次回ちょっと自由な感じになると思うんですけれども、
よろしくお願いします。
そうですね。
じゃあまた次回の配信お楽しみにしていただければと思います。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
25:01

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