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2022-12-29 07:26

【0209】2022/12/29 日本花火と世界の花火 大きく違う3つのポイント

2022/12/29
響屋大曲煙火(秋田県大仙市)が業界初のCEマークを取得

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おはようございます、鶴岡慶子です。この配信では、司会者として、花火鑑賞士として、そして気象予報士として日々感じたことなどをお話ししています。
今日は花火のお話です。昨日の秋田の地元市で紹介されていたんですが、秋田の花火会社、響や大曲家が花火業界としては初めてCEマークを取得したという記事なんです。
このCEマークって何かって言いますと、EUヨーロッパ連合の安全性基準認証なんです。
この認証を得ていることで輸出がスムーズになるということなんですよね。
これまでは花火に関する検査機関というのは、もう海外にあるだけだったので、検査をするには海外からまず招いて、そして検査機関をまず見つけること、さらには交渉とか調整するのに非常に時間がかかったんですよね。
それが国内で、まずはこの花火業界として、この認証を得たというのは大きな一歩だと言えると思います。
これまでも日本の花火というのは世界中で打ち上げられているんですけれども、特に大曲のそのグループはあちこちで打ち上げをしているんですよね。
でもきっとその度にものすごくハードルが高くて、いろんな経費もかかって、大変なところをくぐり抜けてやっと打ち上げてたと思うんですよね。
それがこのCEマークの認定、認証によってよりスムーズになるということのようです。
社長の斉藤健太郎さんとは私もいろんな現場でご一緒をするんですけれども、本当に気さくな方なんですよね。
その方がfacebookで今フランスですっていう写真をアップしていたので、そうか今オフシーズンだしそちらに旅行に行ってるんだなって思っていたんですけど、こういうことをされていたんですね。
どの業界でもそうですけれども、パイオニアってすごいんですよね。何か始めるという時に何が足りないのか、何が問題点なのかも分からずにまずは進んでいくわけですから、
この斉藤健太郎社長も言ってたんですけど、その問題点がありすぎてびっくりしたっていうことなんですよね。
だけど道のりは長いけれども実現は可能なはずだと信じて進んできたということなんです。
響き屋大曲原演歌で国際事業部を立ち上げたのは2019年のことだったそうです。そこに英語を話せる社員を採用したんですけれども、
まず採用されたのが輸出乳業務に携わった経験のある地元大曲原出身の36歳の女性の方。この方が秋田に寄居するのを機に響き屋に就職したそうなんですね。
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この方はスペイン語と英語が堪能ということで、英語だけじゃなくてスペイン語も堪能っていうと世界の中で相当の地域をカバーできると思うんですよね。
スペイン語も堪能っていうのはすごいですよね。さらにこのビジネス交渉ができるぐらいのレベルで堪能っていうことは日常会話レベルではないわけですから、すごい人材だったなと思うんですよね。
さらに有望な社員なのは国際教養大学出身の方。この方は東京のご出身なんですけれども、東京では隅田川の花火とか有名ですけど歴史がありますからね。
歴史が一番古いのが隅田川の花火なんですけど、でもまあ都会で上がる花火ってせいぜい一番大きくて4号玉ぐらいなんですよね。
でも大曲がりの花火って10号が上がりますから、規模はもう全く違うものなんですよね。
土肝を抜かれたっていう風にその方は言ってるんですけど、花火って本当に素晴らしいっていうことを感じてくれる方が増えてすっごい嬉しいなって思います。
さらに世界中にそれが広がったらもっと嬉しいなって思うんです。
それは花火は火薬だからです。戦争が起こっているところではその火薬は人を殺すための武器になりますが、一方でそれを芸術に使うと花火になるわけです。
世界中にその芸術の花火が広がっていくっていうことは、世界で平和な地域が増えていくっていうことにもつながるんじゃないかなって思うんですよね。
これまでも日本の花火は世界のあちこちで打ち上げが行われてはいるんですけれども、やっぱり価格の安い中国の花火の方がたくさん上がっているんです。
芸術性の高さって言うとやっぱり日本は世界一なんですよね。
大きな違いは3つありまして、一つはまんまるかどうか。まんまるかどうかって日本だけが追求していることなんですよね。
諸外国ではそれがちょっと楕円になろうが賑やかならいいでしょっていう感じなんです。
日本はいかに丸く形整っているかっていうのを追求する、それが職人技だっていうことで全く違う品質なんですよね。
さらに二つ目、そのまんまるの中にまんまる芯を入れてしまったのが日本花火です。
その芯が今50丸の芯まで作り上げる職人の人たちがいます。
芯が50丸っていうことは一番外側と合わせると60丸なんですよね。
これ護衛芯の花火とか密衛芯の花火といったりしますが、その芯もまんまるっていうところを追求しているんですね。
そして三つ目、まんまる花火の一番外側ですけれど、色が変化するっていう花火を追求しているのが日本花火なんです。
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諸外国の花火は一色でしかないんですけど、日本の花火は打ち上がってから色が変化していくんです。
例えば緑色から赤にとか赤から銀にとか、そうやって変化していくんです。
2回変化するのが2花、3回変化するのが3花といったりしますが、一つ一つの花火の火薬が色んな色にそれ自体が変化していくっていう花火を追求しているんですよね。
こういう芸術性の高い花火は諸外国では見ることができないので、本当にこういう花火追求している日本のものづくりっていうのが世界中に広がったらいいなって思います。
そしてやがて世界中の人たちが日本の花火その本場で見るぞっていうふうに思ってもらって、その芸術性を競っている日本最高峰の大曲りの花火を是非諸外国の人たちにも見てほしいなって強く思います。
これからの花火業界の動向も見逃せないなって思います。また工場見学行きたいなと思いました。
鶴岡慶子の花火と天気と言葉と日本の秋田県から発信しています。コメントやいいねでつながってください。鶴岡慶子でした。
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