ご縁してくださるの考察
おはようございます。 花火鑑賞師、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 毎朝更新している、声の日記です。今日も最後までお付き合いください。
今日は、ちょっと珍しい表現、【ご縁してくださる】という言葉についてお話しします。 昨年、秋田では初開催のミセス・オブ・ザ・イヤーというイベント司会をしました。
まさに細い細い糸をたどるようなご縁で、私がやることになったんですが、そこからつながった多くのご縁が、もうありがたくて嬉しくて、
いや今年はどうなるんだろうなぁと思っていたんです。 そしたらお知らせが来てとっても嬉しかったです。一部抜粋してご紹介しますが、こんなお知らせです。
昨年ミセス・オブ・ザ・イヤー秋田大会にご縁してくださり、本当にありがとうございます。 そして今年も秋田大会の開催が決定いたしました。
昨年を超える秋田大会を今年も作り上げたいと思っております。 こんなお知らせです。一部抜粋してご紹介しました。
ご縁ということについては、私はかなり意識しながら生活している方だと思います。 人だけじゃなくて、物やこととのつながりを非常に大切にしていますし、かなり意識して生活をしています。
そんな中でご縁してくださるという形では、あまりこの言葉を使ったことがありません。
文法という面から見ても、ご縁というのは名詞なので、ご縁をいただく、ご縁がある、ご縁を結ぶといった具合に助詞を伴うことが一般的です。
ご縁という言葉自体が非常に丁寧な表現で、人と人との結びつきや運命的なつながり、さらにはそういう機会に恵まれるというか、運命的なチャンスが巡ってくるみたいな、そういうことにもこのご縁というのは使いますけれども、
それに対して、してくださるという表現がくっつくという形はあまり見られないんじゃないかなと思います。
感謝とつながりの重要性
ご縁というのはあくまでも名詞なので、人をご縁するという動詞は 通常は存在しませんからね。
ちょっと似た言葉で、ご紹介する、ご紹介してくださるということは言うと思います。
ご紹介が名詞で、それにしてくださる、するというのがつくということです。
ご縁してくださる、ご縁するというのは、その使い方と同じ使い方をしていることではあります。
調べてみると、完全な間違いではないということも書いてありました。
ただやはり、丁寧な言い回しをしようと思ったら、自然な言い回しの方がいいと思いますので、
ご縁をいただく、良いご縁をいただきました、ご縁を賜り、ご縁に感謝します、というように、やはり助詞をつけて使うのが一般的かなと思います。
ここで、ご縁ということ、そのものについてお話をしますと、
例えば、今、絶好調だと思っている人がいて、その立っている位置を改めて考えてみたときに、
自分だけの力ではなくて、周りのおかげでもあるということを認識していてこそ、ご縁という言葉が発せられるんじゃないかなと思います。
それをいただく側として、感謝とか、異形の念みたいなものを忘れないというところにあるんだろうと思います。
このご縁ということを使うときにはですね、そんな気持ちが込められます。
思えば、あの時、あの人と知り合ったおかげで、こんなチャンスが巡ってきたということがあるんですよね。
それって、出会っているその時には気づかないことなんですけど、ずっと後になって、あの時があったからだなっていうのって、ずっと後から思うものなんですよね。
確かに私たちの生きるその人生は、ご縁の連続だなとも思います。
だからこそ、これからはちょっとした挨拶の場面でも、ご縁にまつわる丁寧な言葉を使うことで、相手への敬意だったり、感謝の気持ちをより伝えられるのかもしれないなとも思います。
そういった時に、大仰じゃなく、ちょっとカジュアルにご縁してくださるという、そういう表現はありなのかもしれないなとも思います。
まさしくそのご縁という言葉、その奥、その先と言えるかもしれませんが、そこにはつながりとかチャンスをもたらしてくださるという感謝とか願いが詰まっているなって思います。
さて、昨日は天皇誕生日で、今日は振替休日。
今日が三連休最終日という方も多いのかもしれませんけれども、寒い日が続きます。
そして雪が降っている地域、たくさんありますけれど、この寒波、ようやく出口が見えてきました。
ただ気温が上がれば上がったで、なだれにも注意が必要ですし、雪どけによる水害にも注意が必要です。
まずは今日は暖かくしてお過ごしいただきたいのと、この先の気温の変化にも十分にお気をつけください。
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それではまた明日。