複数年日記の魅力
おはようございます。 花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 昨日届いた友人からの手紙に、私は2022年から5年日記をつけていると書いてありました。
その話を聞いた時に、ああわかるなぁと思ったんです。 日記という形ではないんですが、私は記録することにとてもこだわりがあります。
朝のラジオワイドを担当していた頃は、毎日の放送をエバーノートというノートアプリに記録していました。
エバーノートの中に366日分のノートを用意して、その日に喋った内容を書き残します。
翌年同じ日にまた同じファイルに書き足していくという方式をとっていました。 そうすると、去年はこんな話をしていたんだなぁとすぐにわかりますし、まるで10年日記のような仕組みになっていました。
スタジオで何を話したのか、どんな季節の話題を盛り込んだのか、 あるいは祭りとか食べ物のことまで全部残っています。
そのおかげで、あ、去年も同じこと話してるなぁということを気づけたりとか、逆に同じテーマでもこんな角度から話せるよなぁと工夫できたりしました。
今はエバーノートは使ってなくて、ノーションを経て現在はクラフトを使っています。 クラフトがいいのはカレンダー機能がすでにあるっていうことなんですね。
例えば1月1日のファイル、8月20日のファイルと作らなくてもいいんです。 そして使い方としては、今日この日を書き溜めていくだけです。
さらに見返したいなぁと思った時には、8月20日と検索しますと、 過去の8月20日の記録がずらっと並んで見返すことができます。
これはとっても便利で、自然に複数年日記の仕組みが出来上がっちゃってるっていう感じですね。
自己の成長を振り返る
さて、この複数年日記ですがどんな魅力があるのか、体験を通して実感したことを整理していくと5つぐらいあるかなって思います。
まず一つ目は、季節とか文化のリズムを感じられるってことですね。 地域のお祭りとか伝統芸能、旬の食べ物っていうのは毎年同じ時期にやってくるじゃないですか。
なので去年の今日は何をしていたなぁということを思い出すことで、1年間のリズムの中のその自然とか文化のリズムと繋がることができると思います。
2つ目は過去との比較ができるってことですね。 今年の夏は暑いと思っていても去年の体感ってすぐに忘れてしまうものですよね。
実際に2年前ですけども2023年ってものすごく暑かったんですよ。 そのことを思い出したのは記録を見返していた時なんですね。
秋田県でも最高気温を50年ぶりに塗り替えたのが2023年のことでした。 気象の変化だったり自分の感じ方を比較できるのは大きな価値だと思います。
3つ目は同じことを繰り返さない工夫になるということです。 日記を読み返せば、記録を読み返せば去年と同じ話をしているなぁということを気づくことができます。
同じテーマであっても切り口を変えるきっかけになったりとか 表現の幅を広げてくれるものだなって思います。
4つ目は記憶が鮮明に蘇るっていうことです。 写真とか資料を添えて残しておくとその日の空気感まで蘇ってきます。
この日はこんな景色を見ていたんだなぁと五感ごと蘇ってくる感覚です。 今写真を撮ると位置情報だったりあるいは日にち時間っていうことも全部記録されているので
わかりやすくはあるんですが、私はスマホには残していなくて、後で見返しやすいようにやはりこの複数年日記の形で残しています。
そして最後5つ目ですが自分の歩みを俯瞰できるっていうことなんですね。 1年前、3年前、5年前の自分は何を考えていたかということが一目でわかります。
5年前って言うと私は気象予報士の受験生でした。 そう考えると成長とか変化を感じられて自分を励ます材料にもなるということですね。
こういう記録って紙の形でもいいでしょうし、デジタルアプリでもいいと思います。 大切なのは去年の今日を見返す仕組みを持つことだろうと思います。
複数年日記はただの記録だけじゃなくて、こうやって過去と未来をつなぐ地図のような存在なんじゃないかなという気がしてきます。
今年の出来事を未来の自分にプレゼントするようなつもりで続けていきますと、去年の今日と対話できる楽しさが来年の今日待っているということです。
友人の言葉に背中を押されて改めて複数年に来ていいなと実感しました。 この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
LISTENではこの配信のテキスト版を公開しています。合わせてご覧ください。 それではまた明日。
