詩人アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言』からの言葉に、私たちは何をもって戦うのか、ということを考えさせられました。
曰く、
「シュルレアリスムはいつの日か敵にうちかつことを私たちにゆるす『不可視光線』だ
『おまえはもうふるえてなんかいない、
わが瘦軀(そうく)よ』
この夏、薔薇は青い。
森、それはガラスである。
緑の夜におおわれた大地も、私には幽霊ほどのかすかな印象しかあたえない。
生きること、
生きるのをやめることは、想像のなかの解決だ。
生はべつのところにある。」
『シュルレアリスム宣言』より
巖谷國士訳
私は思いました。
1、非暴力による抵抗
2、リアリティを諦めない
3、イノベーションで戦う
1、非暴力による抵抗
ブルトンは、シュルレアリスムを、いつの日か「敵にうちかつ」ための「不可視光線」だと思われていたのだなあと感動しました
敵とは誰なのか?を考えた時に、既存の枠組みや、当たり前と思われているバイアスなど、私はそんなことを思いました
そして、その方法は、たとえば、ガンジーの塩の行進のように、「非暴力・不服従」な形での抵抗、または改革への意思だったのかもしれないなあと思います
ブルトンの「不可視光線」とは、これまでと全く違う表現による詩、アート、音楽、そんな手段による、完全非暴力による抵抗の意思だったのかもしれないと感じました
2、リアリティを諦めない
理不尽なことや、やるせないことがあると、ついつい、現実逃避をしてしまったり、もういいやと諦めてしまったりする私ですが
ブルトンさんは、そのリアリティからは、絶対に逃げない、ましてや、生きる/生きるのをやめる、という二択そのものを超えようとしている
そう言う強い意志を感じました
あくまでも、リアリティの中で、既存の勢力や圧力などには、服従することはなく、それで、諦めることも決してしない
自分なりの方法で戦うことを諦めるな、そんな勇気をいただいた気がしました。
3、イノベーションで戦う
既存の枠組みや、違和感、やるせなさ、抑圧などを突き崩す力を持つのが、イノベーションだと思います
できるわけがないという諦めや、あまりにも課題が大きすぎて、複合化しすぎていて、何から手をつけたらいいかわからない
そんな課題が山積みなところにも、イノベーションのすごいところは、それまでとは全く違う解き方によって、複雑に絡み合った課題を一気に動かす可能性があるところだと思います
シュルレアリスムも、全く場違いなところに、なぜか出会う。そこから、これまで思いもよらなかった新しいものの見方が生まれる
それはシュンペータさんが言われた『新結合』にも通じるものを感じます
それは、目に見えて、何かを攻撃するものではないけれども
見えない可能性を見つけ、それを現実にしていく。
暴力ではなく、創造によって戦う。
それこそが、私たちの時代の「不可視光線」であり、イノベーションで戦うということなのではないかと思いました
ということで一言でいえば
不可視光線ノベーション
そんな話をしています
参考:NHK「100分de名著」アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言』第4回「シュルレアリスムと未来」8月24日(月)放送 https://www.web.nhk/tv/an/meicho/pl/series-tep-XZGWLG117Y/ep/QMWWJ755MR
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