1. 残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか"
  2. 人生を笑い飛ばすノベーション..
人生を笑い飛ばすノベーション(1947回)
2026-08-25 17:28

人生を笑い飛ばすノベーション(1947回)

ブロードウェイミュージカル「シカゴ」30周年記念公演を観させて頂き、本場の迫力に圧倒されたとともに、人生を生き抜くヒントをいただいた気がしました


シアターオーブホームページからのストーリーより


”1920年代のジャズ全盛時代、イリノイ州シカゴ。不倫を重ねていた夫と妹を殺した元ナイトクラブ・ダンサー、ヴェルマ・ケリーが収監されている監獄に、新顔がやってくる。


彼女の名はロキシー・ハート。冴えない夫エイモスに飽き飽きしている女優志願の人妻ロキシーは、自分を捨てようとした愛人フレッド・ケイスリーを殺害したのだ。


悪徳敏腕弁護士ビリー・フリンの力でメディアの注目を一身に集め、スターとなっていたヴェルマに負けじと、ロキシーもビリーを雇ってマスコミを利用し、正当防衛の“悲劇のヒロイン”として一躍メディアの寵児になっていく。"


東急シアターオーブの公式サイトでは、『シカゴ』を「実話を基にした二人の悪女のスキャンダラスな物語」と紹介しています


ここから私は思いました

1.生き抜く力

2.物語の力

3.人生を笑う力


1.生き抜く力


『シカゴ』に登場する人たちは、決してきれいごとだけでは生きていません。


追い込まれれば、知恵を使う。人を頼る。時には、自分自身さえ演じる。


もちろん、そのすべてを肯定するわけではありません。


それでも私は、その姿から、


人間が「生きたい」と思ったときに発揮する、ものすごいエネルギーを感じました。


これは、イノベーションリップルモデルにおける、パッションの源とあい通じるものがあると思います


逆に言えば、新規事業や、イノベーションを立ち上げるときに、「これを何としても実現したい」と思えるほどに


自らのパッションを熱くすることができているか


もちろん、そんなふうに自分を追い込まないとうまくいかないというわけではありません


でも、何かを成し遂げようと思う際には、特に、これまで誰もなし得ていないことを成し遂げようと思う際には


それぐらいのパッションの熱さがあるか、と問われているような気がしました


2.物語の力


このお話は、すべて事実ではありませんが、実話をもとにしたお話と言われています


先のストーリーで紹介されている通り、殺人を犯したはずのヴェルマは、悪徳敏腕弁護士ビリーの力で、いつの間にかメディアのスターに登りつめていきます


ここに、人間の物語を紡ぐ力と、心を動かす物語を信じてしまう性が、とてもよく描かれていると思いました


歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリさんは、『サピエンス全史』の中で、


「フィクションは、私たちに単に物事を想像する力を与えただけではない。それを共同で想像することを可能にした」と述べています。


人間は、一人で物語を想像するだけではなく、同じ物語を多くの人と共有することによって、現実には存在しないものさえ社会を動かす力に変えてきたというのです。


『シカゴ』を観ていると、まさに、この『物語が人を動かす力』の怖さと凄まじさを、まざまざと見せつけられた気がしました


悪用することは厳禁としても、イノベーションや、自分が進めたいことを、本当に実現するためには、この「物語の力」を味方につけることができるか、とても大切だなあと思いました


3.人生を笑う力


そして、私が『シカゴ』を観ていて最も魅力を感じたのは、


こんなにも重い題材を扱っているのに、


とにかくエンターテインメントとして楽しい


ということでした。


人間の欲望も、嫉妬も、失敗も、悲劇も、


歌になり、踊りになり、笑いになっていく。


もちろん、悲劇そのものを軽く扱っているわけではありません。


むしろ、


人生のどうしようもなさまで引き受けたうえで、それでも笑ってみせる。


そこに、人間の強さがあるように思いました。


以前、満島ひかりさんの言葉として「人生は茶番よ」という言葉を紹介したことがありますが、今回の『シカゴ』を観ながら、その言葉をふと思い出しました。


人生には、どうしても避けられない失敗や挫折があって、起きてしまったことを、なかったことにはできない


でも、それをどう意味づけるのか。どう語り直すのか。そして、いつの日か笑って語れるものにできるのか。


そこには、人間にしかできない創造があるように思います。


失敗を消すのではなく、失敗から新しい意味をつくる。悲劇を悲劇のままで終わらせず、次の物語へと変えていく。


『シカゴ』の底には、


人生は思い通りにならない。

それでも、生きる。

そして、最後には笑ってみせる。


そんな、したたかで強い人間賛歌が流れているように感じました。


一言でいうと、人生を笑い飛ばすノベーション。


そんな話をしています。


参考:東急シアターオーブホームページ 講演LINEUP  ミュージカル『シカゴ』30周年記念来日講演サイトhttps://theatre-orb.com/lineup/26_chicago/ シカゴホームページ https://chicagothemusical.jp


感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

17:28

コメント

スクロール