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自分でもそれをしてみるノベーション(1809回)
2026-04-06 22:33

自分でもそれをしてみるノベーション(1809回)

京都大学人文科学研究所准教授で文学博士の岡田暁生さんの言葉に、わかりたいことへの取り組み方について教えて頂いた気がしました


曰く

''「する」と「聴く」と「語る」が一体になった親密な音楽共同体を作り出すために何より大切なのは、「よりよく味わうためにこそ自分でもそれをしてみる」ということであるように思う。


どんなジャンルでもいい。もう少しその音楽について知りたいと考え始めたら、思い立ったが吉日で、すぐにレッスンに通い始めてみることだ。それが何よりの「聴き上手」への道ではないか。"


"「もっと聴いて楽しみたいから学ぶ」というアマチュアにとって何より必要なのは、一方的ではない学び、つまり巧みに弾くことだけを至上目的としない学習であるはずだ。''


"何より確保されねばならないのは、経済営為とは無縁でありつつも、一種の公共性を備えた社交空間としての、真摯なる「アマチュアの領分」ではないだろうか。"


ここから私は、思いました。


1、受け手から当事者へ

2、学びは目的ではなく“感受性の拡張”

3、非経済空間が創造を育てる


1、受け手から当事者へ


「よりよく味わうためにこそ自分でもそれをしてみる」


これって、とてもシンプルなんですが、本質的だなと思いました。


音楽でも、ビジネスでも、イノベーションでも、

“わかった気になる”ことはできるんですよね。


でも実際にやってみると、まったく違う景色が見える。


アカペラを楽譜のとおりに歌ってるつもりなのに、なぜか気持ちが良くない

あんなに楽に歌ってるように見えたのに、やってみると全然できない


とかとか、やってみて気づくことだらけです

でもだから、より聴いていて、素晴らしさがわかってくる


これは、デューイが言うように、

「経験こそが学びである」という話にも通じると思いました


つまり、聴いてるだけ、調査してるだけなどの、観察者でいる限り、そこにある本当の面白さや辛さは、わからない


当事者になった瞬間に、“めちゃくちゃわかってくる”


いろんな趣味や、音楽や、イノベーションも同じで、机上で外から評論しているだけではわからない


とにかく自らが少しでも突っ込んでいく


その瞬間から、世界がびっくりするほど、変わり始める


世界を変えるためには、自分が自ら突っ込んでいく、これしかないのかもしれないなと思いました


2、学びは目的ではなく“感受性の拡張”


「もっと聴いて楽しみたいから学ぶ」


この順番が、とても大事だなと思いました。


つい私たちは、

「うまくなるために学ぶ」と考えてしまう。


でもここでは逆なんですよね。


“楽しみたいから学ぶ”


この違いってすごく大きいと思いました


たとえば、ピエール・ブルデューが言う「ハビトゥス」のように、

人は自分の経験の枠の中でしか世界を感じ取れない。


だから、学ぶというのは

“上達”というより、“感じ取れる幅を広げること”。

そこでなんらかの成果を出すためだけではない


音楽が深く聴こえるようになるのも、

ビジネスの構造が見えるようになるのも、

本質的には同じことなんだと思います。


つまり学びとは、

“世界の見え方を変える行為”。


イノベーターにとって必要なのは、

スキル以上に、この“感じる力の更新”なのかもしれないなと思いました


3、非経済空間が創造を育てる


「真摯なる『アマチュアの領分』」


この言葉に、すごく大きなヒントがある気がしました。


今はどうしても、

「それは儲かるのか?」

「意味があるのか?」

という軸で物事を見がちです。


でも、本当に面白いものって、

最初は“役に立たない場所”から生まれることが多い。


ハンナ・アーレントも、

人間の営みの中で「活動(アクション)」は

必ずしも経済的合理性とは一致しないと言っています。


つまり、

無駄に見えること、遊びのようなこと、

そこにこそ公共性や創造性が宿る。


アマチュアの領分って、

評価されない自由がある場所なんですよね。


だからこそ、試せるし、失敗できるし、語り合える。


イノベーションも、

いきなりビジネスの中で生まれるのではなく、

こういう“余白”から芽が出てくるのかなと感じました。


一言でいうと、

なんか気になったら、やってみること

目標も上手くなることも、年来も経験も関係ない

そしたら、ある日、世界が変わって見えてくる


自分でもそれをしてみるノベーション


そんな素敵なお話かと思いました


参考:本: 書名:音楽の聴き方 ――聴く型と趣味を語る言葉 著者名:岡田暁生(おかだあけお) 発行:中央公論新社 電子書籍制作日:2013年2月28日

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