林真理子さんから教えて頂いた、沢村貞子さんの夫からのラブレターに胸打たれました
曰く
"ご主人が亡くなった時、沢村さんは原稿用紙の中にこんなラブレターがはさまれているのを見つける。
やがて二人のうちのどちらかに死がやってくるだろう。
「そして、その葬送の日のたった一つの心の寄りどころは(来世)という想像もつかない虚空の一点で、今日と同じ笑顔で、今日と同じやさしい眼で、今日と同じ見なれた着物を着て待っていてくれる人がいることを、信じるほかはないのだ」
感動した。私たちが漠然と信じている「あの世」を、こんな風にポジティブに描けるとはなんて素晴らしいことだろう。"
ここから私は思いました
1.死は「待ち合わせ」
2、普通の日に幸せがある
3.信じる物語を紡ぐ
1.死は「待ち合わせ」
人は死を「別れ」と考えるから恐れるのかもしれないなあと思いました
この手紙は、死とは消えることではなく、「待っていてくれる人がいる場所へ向かうこと」と描いてくれているように思います
なんて素敵な場所なんでしょ
哲学者ガブリエル・マルセルが、「愛するとは、『あなたは死なない』と言うことである。」と語ったように
愛とは、相手の存在が自分の中で終わらないと信じる営みということなのだなあと
このラブレターは、死は乗り越えるものではなく、愛が成就するという意味に書き換えてくれてるような気がしました
言ってみれば、時を超えるラブレター、そんなふうに思いました
2.普通の日に幸せがある
この文章で心を打つのは、「今日と同じ」という言葉が何度も繰り返されるところだなあとしみじみします
待ってくれている人は、特別な姿でも、若返った姿でも、美しい楽園のお姫様でもない
いつもの笑顔。
いつもの眼差し。
いつもの着物。
本当に待ってて欲しいのは、劇的な出来事ではなく、何気ない日常なんだなあと思います
哲学者アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で、
「われわれは繰り返し行うことの結果である。」
と言われているように、未来は、死んでからだって、普通の日々のの繰り返しの中に、幸せがあると改めて教えてくれてる気がしました
3.信じる物語を紡ぐ
そして、最後の一言にさらに痺れるのですが「信じるほかはないのだ。」
この一文は、人は、決して証明できない未来を、信じて生きることができるという、人間の凄さを感じました
歴史学者・哲学者のユヴァル・ノア・ハラリは、『サピエンス全史』で、人類は共通の物語を信じることで文明を築いてきたと述べていルように
来世を、一つの物語として、自分が信じる姿として、描くことが人間にはできる
そして、その物語は、今を生きる自分に、少なくとも勇気を与えてくれる
それは人からとやかく言われることでもない
自らのパッションの源に響く、物語を自らが紡ぐことが大切なことなのかもしれないなあと思いました
ある意味、イノベーションも全ては、そこから始まる気がします
ということで一言で言えば
時を超えるラブレターノベーション
そんなことを思いました
参考:本: 80代になるとたいていボケるか死ぬ。70代は神様から与えられた特別な時間 令和8年5月発行 著者 林 真理子 発行所 株式会社幻冬舎
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