1. 残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか"
  2. 本当に来なくていいですノベー..
本当に来なくていいですノベーション(1990回)
2026-10-09 14:05

本当に来なくていいですノベーション(1990回)

天皇陛下の手術を担当されたことでも知られる心臓外科医、天野篤さんの言葉に、イノベーションにおける真の課題に辿り着くプロの覚悟に震えました


曰く、


「患者さんはかなりの決断をしてるわけですよ。やっぱり行こうって。。決めるという最後のきっかけが何だったのかっていうことを医療人ってのはアプローチしないといけないわけで。


勝手に胃が悪いと思ってたことが、心臓だったりっていうことを見つけることもある。

一番医療人が怖い結論っていうのは、何かって言ったら、何もないっていう結論。


異常なしっていう結論を出すことが、一番怖いと思わないといけないと。


それが本当に、来なくていいですなのか、面倒くさいから来なくていいですなのか。


でも、一番大事なのは、本当に来なくていいですの、来なくていいです、を見つけないといけないことだと思うんですね。」


ここから私は思いました。


1、違和感を重視する

2、真の課題を諦めない

3、プロとしての覚悟


1、違和感を重視する


患者さんが病院に行こうと決断するまでには、きっとさまざまな葛藤があるのだというのは、本当にそうだなと思いました。


私もよく思いますが、こんなことで病院に行ってもいいのだろうか。気のせいかもしれない。でも、何かがおかしい。そして、ある意味、勇気を出して病院に行く。


天野さんが言われているのは、検査の結果だけを見るのではなく、そもそも、その人がなぜ病院に来ようと決断したのか、そのきっかけにまで向き合うことを言われていて、そこまで想像されていることが、本当にすごいなと思いました。


そして、これはビジネスにおける新規事業でも同じなのかもしれないと思いました。


お客様が何か困っていると言っているのだけれども、こちらから見れば、大した問題ではないように思える。あるいは、お客様自身も何に困っているのか、うまく説明できていない。


こういう状況の時に、どんな対応を自分はしているだろうと、思い返しました。


つい自分たちの知識や経験で、お客様もそんなに困っているわけではないので、たいした話ではないと、判断してしまうことがあるのかもしれない。


もしかすると、お客様が感じている違和感には、まだ言葉になっていない真の課題が隠れているかもしれない。


その違和感が、実は、ものすごく大きな真の課題の種になるかもしれないと思えるかどうかが、とても大切なのだと思いました。


2、真の課題を諦めない


天野さんの「異常なしっていう結論を出すことが、一番怖い」という言葉がとても私には刺さりました。


普通、異常が見つからなかったら、お客様も私もよかったと思うのですが、そこにこそ怖さがあると言います。


本当に何もないのか。

それとも、自分が見つけられていないだけなのか。

あるいは、そもそも探している場所が違うのではないか。


胃が悪いと思っていたら、実は心臓だったというお話は、まさにそのことを表しているのだと思います。


新規事業でも、お客様が訴えている問題を、そのまま解決すればよいとは限らないということかと思いました。


お客様自身が、本当の原因に気づいていないのかもしれない。もしかしたら、こちらが最初に想定した課題が、間違っているのかもしれない。


だからこそ、目の前の課題に答えを出すことだけでなく、本当に解くべき課題は何なのかを、しつこく諦めずに探し続けることが重要なのだと改めて思いました。


医療は、一歩間違えれば、生死に関わる判断が求められるだけに、ここまで真の課題の深掘りを諦めないのだなあと。


もちろん医療とビジネスでは、背負う責任の重さも、その性質も違うと思います。でも、相手が抱えている本当の課題を、簡単に諦めずに探し続けるという姿勢は、ビジネスでも同じなのだと思いました。


3、プロとしての覚悟


そこまで、お客様の真の課題を深く掘り下げて、試行錯誤を繰り返して、お客様も自分自身も納得いくところまで、いったからこそ、初めて


「本当に来なくていいです」

という言葉が言えるのだなと思いました。


そこにあるのは、最後の砦としての、医療人としての、プロフェッショナルとしての覚悟なのだろうなあと感じました。


自分自身、そこまでの覚悟をして、一人一人のお客様に本当に向き合えているのか、と思ってしまいました。


新規ビジネスをやっている人は、楽しそうでいいねえと、よく言われました


そこには、心理的安全性をもとに、自由な発想をして、時には、バカじゃないの?と言われるような議論もして、自分自身のバイアスさえも超えていこうとしながらの作業なので、確かにそう見えているかもしれないし、そういう場面もあるんだと思います。


でも、一旦お客様と向き合ったなら、なんとしても、お客様やその先にいる人たちの真の課題、真の痛みを取り除くために、最後の最後まで諦めずに向き合いたい。


そして、お客様のその痛みが取れて、喜んでもらえた時、もうこれで大丈夫です。もう来なくてもいいです。


腹の底からその言葉が言えるまで、プロとして向き合っていきたいなあと思わせて頂きました。


お客様が抱える課題を、自分が解決できる範囲で探すのではなく、お客様の本当の痛みにたどり着くまで向き合う、その大切さを教えて頂きました


ということで、一言で言えば


本当に来なくていいですノベーション


そんな話をしています


参考


NHK Eテレ『最後の講義 心臓外科医 天野篤』2026年9月19日放送

https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-4N7KX1GKN7/ep/AEEV8DMEX6


感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

14:05

コメント

スクロール