デヴィッド・バーンさんが率いたトーキング・ヘッズのライブ映画『Stop Making Sense』からのメッセージに、AI時代における創造性の本質を考えさせられました。
バーンさんは、この映画について、こんな話をしています。
曰く、
「人づきあいがあまり得意ではなく、とても不安で緊張している男がいます。しかし、音楽とダンスを通じて、少しずつ仲間を見つけ、自分を解放する方法を見つけていくのです。そして、だんだん自然体でいられるようになり、喜びを見つけるのです。」
「これは自分自身へのアドバイスです」
「私は物事をきちんと整理して、論理的に筋が通るようにしようとする傾向があります。でも、実際には、それは私の創作のやり方ではありません。これまで自分がつくってきたものの多くは、理屈が通るからではなく、直感や感情から生まれてきたものなのです」
「文字どおりの意味では筋が通らなくても、感情としては意味が通るのです」
ここから私は思いました。
1、感情が論理(AI)を超える
2、感情がパッションと創造性の源
3、感情を育てることがますます重要に
1、感情が論理(AI)を超える
昨日のセンスノベーションの話をした後に、大好きなデビット・バーンさんのこの映画のことを思い出していました
昨日のセンスノベーションでは、「間」に代表されるような人と人の関係性については、AIのスキルという武器は、人には敵わない、だからこそ、三現主義で磨いていくべきという話をしました
今日は、もう一つ、AIでは完璧には難しいことととして、人の感情という面があると思いました。
バーンさんのインタビューで、改めてこの映画は、論理やスキルを超えたところ、つまり、直感や感情から、創造性が発露されていることをメッセージとしているというお話しされているのを確認して
私の心を揺さぶったのはその部分なのだろうなあと思いました。
私自身も、小さい頃はとても人見知りで、自分から「仲間に入れて」ということができなかったことをよく覚えています
それが、音楽をやることで、バンドの仲間ができて、みんなで一緒に苦労してコンテストに出したりして、曲を作ったり録音したりライブしたりすることが、自分自身の心の成長に、本当に役に立ったし、孤独な魂を癒してくれたと感じています
タイパ・コスパは、AIにお任せする時代が来るとしても、自分自身の感情をいかに育てていくのかは、AIに任せて済むものではなく、人が担う重要な要素にますますなるのではないかと思いました
2、感情がパッションと創造性の源
情熱のポートフォリオを考えてみると、縦軸にポジティブ・ネガティブ、そして、横軸に、オープン・クローズという軸をとっていることからも分かるように
極めて感情面と密接に繋がっているなあと、改めて思いました。
そこからでてくる四象限は、大好きなこと、利他したいこと、個性を出したいこと、成長・脱出したいこと、という、人の感情が大きく関わってくる内容だとわかります
一昨日は、大好きなことは、絶対にAIに渡してはいけない、という話をしましたが、それは、自分の感情までも、感じられなくなるから、とも言えるかもしれません
創造性の源である、パッションが感情と大きく結びついているのだとすると、創造性を人がキープするためにも、感情という資産を大切にして
ストップ・メイキング・センス(つまり何でも論理的に筋を通そうとすることをやめろ)ということに、つながるなあと思いました。
3、感情を育てることがますます重要に
だとすると、AI時代には、感情を育てるということが、人にとっては、改めてとても重要なことになるという時代になるということかもしれないなあと思いました
いわゆる、情操教育としての、音楽を奏でることや、ダンスを踊ることや、アート作品を造ることや
さらには、部活動のように、1人だけはなく、仲間と共に、一つの目標へ向かって、一緒に励み、喜び、時には泣きあう、そんなことが
AIを使いこなすことも必要でありますが、より重要な人としての高めるべき要素になるのではないかと思いました
もちろん、論理的な思考も鍛える必要がありますが、あまりにもスキル寄りになることは、逆にAIに代替されることでもあるので
人としてより大切にすべきことを意識していくことがとても重要と思いました
ストップ・メイキング・センスがパッション、引いては、創造性、そしてイノベーションを高めていくことになる
AIがますます賢くなる時代だからこそ、私たちは、もっと感じ、もっと感動し、もっと仲間と喜びを分かち合うことが必要なのではないでしょうか。
その経験からパッションが生まれ、創造性が育ち、イノベーションにつながっていく。
そして、それこそがAI時代に人間が大切にすべきコアコンピタンスなのだと思いました。
そんなことを思いました
ということで一言でいえば
ストップ・メイキング・センスノベーション
そんな話をしています
参考
映画『ストップ・メイキング・センス』(1984年、監督:ジョナサン・デミ、出演:デヴィッド・バーン/トーキング・ヘッズ)
米国紙『ロサンゼルス・タイムズ』、2023年9月20日掲載、トーキング・ヘッズへのインタビュー記事
リサ・ロビンソンによるデヴィッド・バーンへのインタビュー(1984年、映画タイトルの意味について)
https://hibarr.beehiiv.com/p/david-byrne-84
米国公共ラジオNPR『フレッシュ・エア』、2023年11月1日、デヴィッド・バーンへのインタビュー
https://www.wbur.org/npr/1209679558/david-byrne-talking-heads-stop-making-sense
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