岸辺露伴の話は、一見、荒唐無稽な想像の世界の話から、現実における真実を突きつけてくるので、大好きなのですが、今回も岸辺露伴の言葉に、痺れました
曰く
「一つだけ言っておこう。君は僕を乗り越えると言ったが、君よりも長く生きているから教えてやるよ
他人を負かすってのはそんなに難しいことじゃないんだ
もっとも難しいことは、いいかい、もっとも難しいことは
自分を乗り越えることさ
僕は自分の運をこれから乗り越える。」
ここから私は思いました
1、成功体験を捨てれるか
2、自分の常識を壊せるか
3、慣性の法則を飛び越えられるか
1、成功体験を捨てれるか
認知心理学・行動経済学のダニエル・カーネマンは、人は利益よりも「損失」を強く恐れると語りましたが
著書「ファストアンドスロー」では、システム1の感情的判断により、システム2の論理的な判断を駆逐してしまうことがあるということを言われいています
だから、過去の成功体験に、縛られてはいけないと分かっていながら、損失を恐れるあまり、知らない間に、同じ判断をしてしまう
しかし、心理学者のキャロル・ドゥエックは、「マインドセット理論」で、能力は固定されていると捉えずに
「人は成長できる」と捉えた時、変化に向かいやすくなると語りました。
損失を恐れているな、どうしても過去の成功に縛れているなと感じた時、成長のためには、それを変えてみよう、変えることができるというマインドセットにできるかどうか、それが鍵を握るのかもしれないなあと思いました
2、自分の常識を壊せるか
脳科学者のカール・フリストンは、脳は常に予測と現実のずれを無くそうとしている。つまり“不確実性”を減らすように働くと言われています
だから、自分の常識を壊すと言うのは、一気に不確実性を高める行為につながるため、抵抗感が生じてくると言うのはとても感覚に合っていることだなあと思います
一方で、発達心理学者のジャン・ピアジェは、人は既存の枠組みで理解できないものに出会った時、認知の枠組みそのものを更新すると言われています
つまり、理解できないものに出会った時に、子供が成長していくように、変わることができる存在でもあると言うことかと思います
ある意味、自分の常識を壊せるかどうかは、既存の枠組みで理解できないものに、出会うことを、どれだけ積極的に取り入れることができるか
それは、出口さんが言われている、人・本・旅などの出会いの数を増やす、それが突破口になるのかもしれないなと思いました
3、慣性の法則を飛び越えられるか
社会心理学者のクルト・レヴィンは、人間には「現状を維持しようとする力」が働く
だからこそ、解凍、変化、再凍結という変革プロセスが大切とのことのことを言われています
経営学者の伊丹敬之教授は、
「決断には、発想、検証、跳躍、この3つのステップが必要である」
「この3つのステップを支えるものが、直感、論理、哲学である」
と語っています。
つまり、慣性を飛び越える最後の力は、合理性だけでは足りなくて、「なぜ自分はそこへ向かうのか」という哲学や大義が必要になると
それは、イノベーターリップルモデルのパッション、仲間、そして大義にも通じると思っています
ということで一言でいうと
自分を乗り越えるノベーション
自分を乗り越えるためには、
成功体験を捨てられるマインドセットと、自分の常識を超えられる数々の出会い、そして慣性の法則を飛び越える哲学・大義による跳躍
それほどまでに大変なことなのだと、岸辺露伴から教えていただいた気がしました
参考: NHK.総合 岸辺露伴は動かない(8)「ジャンケン小僧」2026/5/3(日)https://www.web.nhk/tv/an/kishiberohan/pl/series-tep-YM69Q8456J/ep/ZNNY97QVGP
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