第7話の内容とテーマ
さて、今回は共有いただいたテキスト、「アポカリプスホテル ロボットから人間へ」について、一緒に見ていきたいと思います。
アニメアポカリプスホテルの第7話と第8話の感想と考察ということですね。
特にヤチオっていうキャラクターの変化、ここがポイントみたいですね。
そうですね。単に話の流れを追うだけじゃなくて、ヤチオがどうやってロボットから人間らしさみたいなものを得ていくのか、
その過程を深く読もうとしている。
うーん、なるほど。
すごく面白い視点だと思います。
じゃあ早速ですけど、第7話の内容からいきましょうか。
お願いします。第7話、冒頭からホテルに異星人を呼ぶためにベントラベントラって。
あー、ありましたね。
これもう、明らかに嬉しい奴らですよね。
こういうの、なんか嬉しいです。
ええ、わかります。
で、そこから話がガラッと変わって、人工衛星で宇宙に宣伝しようと。
壮大な計画。
そうなんですよ。ちょっとフレデリック・ブラウンの狂った星座みたいな、ああいうレトロなSF感もありますよね。
あー、なるほど。
で、一歩でポンコが神の杖っていう兵器ですね、これを乗せようって言うんですけど、それはここでは一旦なしになる。
うんうん。
はい。そのロケット開発に70年。
そう、70年。
なんか王立宇宙軍みたいな雰囲気とか、エヴァっぽい打ち上げシーンとか、すごく作り込まれてるなって。
ええ。
でもその後、ヤチオが宇宙に出て、太陽フレアで。
そうなんですよ。
外側に放り出されて、で、磁爆シーケンスが作動するっていう。
ええ。
いやー、結構衝撃的でしたよね、あそこは。
ええ。宇宙服なしで宇宙空間にいる描写とか、トップを狙い2をちょっと思い出したりもしました。
あー。
で、提供されたテキストだと、筆者の方はこの辺りで、なんかそれまでのオムニバス形式の面白さとか、ちょっとSFとしての話の軸が少し薄れたように感じたと。
なるほど。
そういう指摘がありましたね。あと確かに神の杖もこの時点では物語に絡んでこなかったですし。
うーん、まあ確かに。
で、続く第8話ですね。
第8話のヤチオの変化
はい、第8話。
時間がまあ、かなり経っていて。
うん。
ポンコも成長してて、ホテルも様子が変わってる。
そこにヤチオが帰ってくる。
そう、これもまたなんかエヴァっぽいBGMで大気圏突入して。
まさかの生還。
ええ、ただその代償が。
大きいんですよね。
ええ、大きかった。修理に50年かかって戻ってきたヤチオの姿が、その下半身が戦車で手がマジックハンドっていう。
テキストの表現だとザクタンク状態?
そうそう、それです。もう元の可愛い姿とは全然違う。
いやー、これはきついですよね。
自分の体も変わっちゃったし、ホテルも知ってる場所じゃないし、前みたいにメイドの仕事もできない。
それでヤチオがグレちゃう。
ええ。
なんかすごく気持ちがわかるというか。
わかります。そこを成長したポンコが強化服を着て留めに入る。
ああ、あのシーン。
ええ、あの2人のぶつかり合いが8話の一番の見せ場ですよね。
ポンコ、ヤチオって叫びながら殴り合って。
あれは言葉以上になんか気持ちがぶつかってる感じがしました。
そうですね。この経験を通してヤチオは変化を受け入れて、もう一度ホテルで働こうって決めるわけです。
ここが提供されたテキストが一番重要視してるところなんですよね。
ええ、まさに。ここがまさにプログラムされた存在から自分の意思を持つ存在への転換だと。
テキストではアシモフのバイセンテニアルマンをレアに出してましたね。
ああ、映画にもなったアンドリューNDR114の原作ですね。
あの話だとロボットが200年かけて人間になるわけですけど、ヤチオってもう500年以上生きてるわけじゃないですか。
確かに。
だから姿形はむしろより機械的、ロボット的になったけど、その精神、内面はもう人間と区別がつかないんじゃないかと。
へえ、面白い。逆転してるんですね。
そう、その逆転が面白いと。
なるほどな。じゃあこの7話8話っていうのはヤチオがその機械的な存在から意思とか感情を持つ、ある意味で人間的な存在に大きく変わったっていうのがこのテキストの言いたいことだったと。
ええ、そういうことになりますね。その身体的には失ったものが大きいけど、精神的にはすごく大きなものを得たっていう。
うーん、不快ですね。
最後にテキストは私たち自身に問いを投げかけて終わるんです。
おっ、というと?
じゃあ、ただ役割として言われたから仕事をしてるだけの人間っていうのは、自分の意思を獲得したあのヤチオとどう違うんだろうかって。
わあ、それは考えさせられますね。
でしょ、なんか自分自身の働き方とか日々の選択とかにもちょっとこう響いてくる問いかけかなと。
確かに、私たち自身が果たして意思を持って選択しているのか、それとも単なる役割をこなしているだけなのか。
そんなことをふっと考えさせられる、そういう独語感でしたね。