1. PTRPG部
  2. 部活動53 変葬
2021-12-06 2:07:21

部活動53 変葬

Podcastで知り合った友人と遊んでみました! 

シナリオ:変葬 

制作者:さんとなな 様 

販売ページ↓ 

https://booth.pm/ja/items/3129552 

サウンドトラック↓ 

https://booth.pm/ja/items/3145602  


DL:さっぱ(https://twitter.com/sappa_trpg) 

PL:朔夜(https://twitter.com/sakuya_naniwadu) 

(敬称略)  


PTRPG部では、主にクトゥルフ神話TRPG、エモクロアTPRGで遊んでいます。 

やったことないけど、気になる方もお気軽にご連絡ください!  


メールアドレス podcast.trpg@gmail.com 

Twitter: https://twitter.com/PodcastTrpg 

ハッシュタグ:#PTRPG部

00:00
スピーカー 1
そうですね。じゃあ、まずはじめに、今回プレイヤーをやってくれる咲夜さんの紹介と、それからキャラクターと、今回持ってきたNPCの紹介をお願いします。
はい。騒ぎますけど何か。それから文ガチャ、そしてこのPTRPG部のポッドキャストもやっています。咲夜です。
スピーカー 2
で、キャラクターですか?
スピーカー 1
はい、キャラで。
今日のキャラクターは、吉森透子ちゃん。16歳の高校生です。
ぽやぽやーっとしている人なんですけど、結構裏が重たくて。
幼い時に母を亡くしていて、父が再婚していて、ママ母とその連れ子に疎まれているため、親元を出て一人暮らしをしています。
運動は苦手ですが、手先は器用で、書道部に入っています。
いつもぼんやりしていて、よく何かにぶつかっているので、自分で気をつけようと意識した時には、勘が良くなります。
刑事をしているいとこがいて、とても懐いています。
正義感があふれる彼女が大好きで、自分も正しくいきたいと思っています。
絵ではちょっと見づらいんですけど、赤いピアスをしていて、これは彼女からもらったものです。
そのピアスをくれた、今日のNPCが一条亜紀ちゃんです。
今までにレッドサインと片白に出ています。
レッドサインの時は、普段は刑事をしていて、巡査で交番に勤めています。
子どもが大好きで、地域の小学生とよく話しています。
怒ると広島弁が出るかもしれないという、使ったことのない設定があります。
レッドサインの時に、都内某所の知らない家で目覚めたことがあって、
その前1週間の記憶がなく、同じ場所にいた石垣さんと天草さんと天童さんに事情を尋ねたんですが、知らなくてもいいと言って教えてもらえませんでした。
以来、毎日同じ夢を見るようになります。
自分が自分を見下ろしていて、あなたが本物だからあなたが生きてと泣いている夢を見ています。
片白まででこんな感じです。
はい、ありがとうございます。
今日は私が一条さんを預かって、NPCをやっていきたいと思います。
はい、お願いします。
めちゃくちゃ緊張する。
あきちゃんをよろしく。
登校はあきちゃんのこと、やっぱりあきちゃんって呼んでるんですかね?
03:02
スピーカー 1
はい、そうです。あきちゃん、あきちゃんって呼んでます。
スピーカー 2
はいはい、わかりました。
スピーカー 1
ではですね、せっかくなんで、2人がどんな関係なのかとか、どんな感じの2人なのかっていうことを、
サッパさん生きてるより、2人がね、どういう感じで仲良くしているのかっていうことを導入の前にやっていけたらなと思うんですが、
そうだな、2人で出かけることとかそういうことってあるんですかね?
スピーカー 2
そうですね、とうこが1人暮らしをしているので、ちょっとした買い物に付き合ったりとか、2人とか。
スピーカー 1
なるほどなるほど、そうですね。
じゃあまあ、導入の前から始めていきたいと思います。
スピーカー 1
エモクロはTRPG演奏を始めていきます。お願いします。
よろしくお願いします。
そうだな、晴れた日に、とうこさん家に新しいベッドが1つ必要になった。
はい。
まあ、布団でもいいのだが、自分がベッドで寝てるのにもう1人が布団なんて、なんかちょっとな、そんな思いもあって、せっかくだしベッド買いに行くかみたいな感じで、
それだったら車があった方がいいじゃない?みたいな、簡易で組み立てられそうなものを買いに行くために、一乗の車で、何かしらニトリ的な、
全然ニトリの何も名前出てこなかったな、行くところですかね。
お昼ご飯でも食べて、最近新しい友達ができたんだって?
うん、そうなの。すごくね、面白いんだよ。
そうなんだ。それは良いことね。
スピーカー 2
女の子からかってばっかりの男の子。
スピーカー 1
あー、そんな子がいるの?
06:03
スピーカー 1
うん。
素直になれないのかしらね。
ねー、しれーっとした顔でいじめるからね。守ってあげてるんだけど。
そうなのね。でも、とこちゃんが学校楽しそうで良かった。
うん、そうだね。楽しいよ。
うん、あ、そうだ。せっかくだし、新しいピアスも買うといいかもしれないね。
本当?また買ってくれるの?
もちろん。
やった。これで今このつけてるやつ募集されても大丈夫。
あ、学校にもつけて行ってるの?
うん、つけてるよ。
そうなんだ。それはちょっと感心しないかな?
スピーカー 2
えー、ダメ?
スピーカー 1
うーん、そうね。校則は守るものだと思うけど。
そっか、あきちゃん、正義だもんね。
うん。
わかった。じゃあ、学校の時だけ外す。
えらいね、と言って、とうこの頭をあきは撫でています。
スピーカー 2
とうこちゃんのそういう素直なところはとっても素敵よ。
スピーカー 1
そうかな。好きになってもらえるかな。
スピーカー 2
好きになってもらいたい人がいるの?
スピーカー 1
うん、いるよ。
そうね。きっと大丈夫よ。大丈夫。
うん、そうだといいな。
スピーカー 2
そう言って、あなたの手をぎゅっと握る。
スピーカー 1
まあそう言いながら、買い物したりして。
まあ、あきは警察官なので、なかなかタイミングが合わなかったりして、会えないことも多いかなと思うので、
あなたは久しぶりに会えた大切ないとこに、すごく幸せな時間を過ごせたなと感じています。
スピーカー 2
はい。
その日から数日経ったある日。
09:14
スピーカー 2
その日は朝から雨が降っていた。
スピーカー 1
あなたがいつも通りの日常を過ごしていると、普段は連絡なんてしてこないはずの父親が、あなたに電話をかけてきた。
電話取りますか?
はい、取ります。
スピーカー 2
もしもし、とうこか。
スピーカー 1
お父さん、珍しいね。何?
ああ、驚かないで聞いてほしいんだが。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
あきさんが亡くなったそうだ。
え?あきちゃんが?なんで?
それは、亡くなったという知らせを受けただけで。詳しいことはまだ、父さんにはわかってないんだ。
どこに行けば会えるの?
あまりにも突然に、一乗あきが死んだという知らせをあなたは受けた。
あきの葬儀は、貴族の意向で、前仮葬という葬式の前に仮葬する方式で行うそうだ。
そのため、彼女と対面できるのは、つやである今夜のみらしい。
ええ、ではあなたは、最後に一目、彼女を見るために、急いでつやの準備をする。
スピーカー 2
つやに参加するために、葬儀会場へ訪れた頃には、さらに雨足が積もっていた。
スピーカー 1
雨が降る。雨が降る。
スピーカー 2
空はどろりと、重く濁った雲で覆いつくされていた。
スピーカー 1
ざざと騒がしく音を立てて、天から降り注ぐ雨は、行き交う人々の足元を静かに流れていく。
12:01
スピーカー 1
たとえ傘をさしていようとも、水の冷気をはらんだ風が、あなたの体から熱を奪い去るだろう。
視線の先にあるのはまるで、濡れたような黒をまとった人々。
模服を着た、参列者たちの姿だ。
受付で貴重を済ませ、と顔を上げる。
行儀よく並べられた椅子の先にあるのは、祭壇に掲げられた一乗秋の家だ。
色の抜けた写真に映るのは、あなたにも馴染み深く、彼女らしい表情そのものだった。
スピーカー 2
辺りに漂う白断の香りは、日本における死をぼんやりと想起させる。
どこか現実感のないままに、刻々と式は進み、あなたは促されるままに、彼女の死体と再面することになる。
スピーカー 1
彼女と深い信仰があったあなたが、間違えるはずがない。
そこにいたのは、確かに、あなたの知る一乗秋、その人であった。
敷き詰められた物価に囲まれた、彼女は、静かに杉の中で横たわっている。
だけど、だけど、変だ。
どうして自分は、彼女の顔を見ることができないのだろう。顔が見えない。これは一体誰なのだろう。
涙で視界が歪んでいるわけでもない。
15:06
スピーカー 1
無意識のうちに顔を反らしているわけでもない。急な死の知らせを受けたことによる精神的なものが原因などでもない。
スピーカー 2
あなたの視線は確かにまっすぐ、一乗秋の顔へと注がれている。
それでもあなたには、彼女の顔が見えなかった。これが彼女との最後の対面になると理解しているにもかかわらず、
あなたの隣で様々な表情を浮かべてきたその顔を全く知覚できないのだ。
スピーカー 1
まるでインクが水で滲んだかのように、その顔だけがぼんやりしていて認識できない。
スピーカー 2
顔の滲んだこの死体が、一乗秋であると頭ではきちんと理解できているにもかかわらずだ。
スピーカー 1
共鳴判定お願いします。
はい。
強度8、上昇1、共鳴感情は同型理想です。
はい。一致してないですね。失敗です。
スピーカー 2
はい。もう一回。
スピーカー 1
彼女の死に直面したあなたの心に強く響いてくる感情がある。
それは葬式という死者との別れの場にはあまりにもふさわしくないものだった。
ましてや不思議と顔が見えないような死体に抱くようなものではない。
スピーカー 2
にもかかわらず、あなたの心に響いてくるのは紛れもない同型の感情だ。
死を遂げた一乗秋への強い、強い憧れの感情。
その奇妙さにあなたは強いめまいと恍惚を覚えるかもしれない。
18:02
スピーカー 2
どれだけの時間、棺の前に立っていたのだろうか。
気がつけば葬儀会場からはほとんど参列者がいなくなっていた。
すでに帰宅していたり、出破る前の席に移動している者もいるようだ。
スピーカー 1
ではここから探索パートに移ります。
この場にあるのは一乗秋の死体と、それからこの会場にまだ数人残っている彼女の知り合い、それから親族、異族ですかね、がいます。
はい。じゃあまず異族の方に話を聞きに行きたいです。
はい、わかりました。
あの、おばさんがいるはずなんですけど。
そうですね。
はい。
おばさま?
あら、桃子ちゃん、来てくれたのね。
スピーカー 2
はい。あの、秋ちゃん、どうしちゃったんですか。
スピーカー 1
どうしちゃった。もうね、わからないのよ。
わからない?
スピーカー 2
ええ、どうして死んでしまったかが、わからないの。
スピーカー 1
え?
でも、それって何か変なことかしら。
え?普通、死因とかって調べてもらうんじゃないんですか。
スピーカー 2
そんなことを調べたって、もう帰ってこないのよ。
はい、わかりました。
スピーカー 1
桃子ちゃんも、信じられないかもしれないし、今は受け入れられないかもしれないけど、確かに秋は死んでしまったの。
21:02
スピーカー 2
はい、ありがとうございます。
え?
スピーカー 1
さらに他の人に聞きに行けますか。
はい、大丈夫。
じゃあ、えっと、ちょっと変だなぁと思いながら、お仕事先の人でしたっけ、知り合いに行きたいです。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
あの、すみません。
スピーカー 2
ああ、何か。
スピーカー 1
一乗、秋さんのお知り合いの方ですか。
ええ、この度は非常に残念なことで。
あ、ありがとうございます。
スピーカー 2
私、秋さんの死因を知りたくて、ご存知ですか。
いいえ、知りません。
スピーカー 1
あなたも、そうですか。
スピーカー 2
ええ、知ったところで、彼女はもう。
スピーカー 1
わかりました。すみません、お邪魔いたしました。
ええ。
え、ちょっとキョロキョロしながら。
はい。
左耳のピアスを触りながら、えっと、あとどこでしたっけ。
あとは、そうですね、日常秋の死体を見ることができます。
はい、じゃあ、秋ちゃんのところに行きます。
ければ、そうだな。
検索。
はい。
検索をお願いします。
はい。
ダブル。
スピーカー 2
はい、素晴らしい。
スピーカー 1
え、あなたが日常秋の死体を見てみると、目視できる範囲に傷などはないようです。
さらに、なぜか死後に出るはずの皮膚の表面に現れる痣状の変化、痴犯なども見られない。
24:04
スピーカー 2
だが、呼吸は完全に止まっており、ふぶや喉が、わずかにでも動く気配はなかった。
スピーカー 1
秋ちゃん、なんかね、みんなが変なんだよ。
スピーカー 2
秋ちゃんの死因、どうでもいいみたいなこと言うの。
スピーカー 1
こんなの、変だよね。秋ちゃんのお顔が見えないのも、変だし。
死んでないんじゃないのかな、秋ちゃん。
どっかにいるんじゃないのかな。
それなら、絶対探すから。私が探すから。
あなたはそう言って、彼女の手に触れるかもしれません。
はい。
唾液にさらされている手は、触れてみれば固く硬直しており、手筋がゾッとするような冷たさが伝わってくる。
その冷たさは、氷や鉄などとはまるで違う。
スピーカー 2
生命が失われたことのみを淡々と伝えてくるような、忌避すべき温度だった。
スピーカー 1
奇妙な葬式に対して、これ以上わかることはありません。
はい。
どちらにせよ、夜が更けてくれば、あなたは葬儀会場を後にすることになるでしょう。
ええ、このまま。
ええ、そうですね。
スピーカー 2
ああ。
スピーカー 1
ええ、翌日、仮葬の場に訪れたとしても、相変わらず、彼女の顔は水で滲んだように見えないし、仮葬されることを止めることもできない。
スピーカー 2
仮葬が済み、遺骨となった彼女を確認したところで、慈した相手に対して、もはやあなたにできることなどないのだ。
うん。
スピーカー 1
ええ、そのまま。
はい。
一ヶ月後まで飛びます。
はい。
はい。
一乗秋の葬式から一ヶ月後、そう、一ヶ月も経ってしまったのだ。
27:07
スピーカー 2
人間が一人死んだとしても、そこに喪失の悲しみだけを残して、何事もなかったかのように世界は回る。
スピーカー 1
彼女が受け持っていた社会の枠組みは、一ヶ月かけて別の者へと受け渡され、彼女と関わることなく、その役割は別の者の手によって果たされていく。
スピーカー 2
葬儀に参列した者のほとんどが、一乗秋の死を受け入れ、前へ進み始めていた。
そう、彼女の最後の顔が見えなかったあなた以外は、
スピーカー 1
失礼しました。
彼女の死への現実感がないまま、日常を送っているあなたは、
とある青々とした空が広がる、晴天の日に、外出先で、とある人物とすれ違う。
ああ、変だ。
雑踏の中を歩いている人のうちの一人、その人の顔が、なぜか、見えないのだ。
それは、
次に横たわっていた、一乗秋に感じた違和感と一緒だった。
あなたのなんてことない日常に溶け込む、あなたと関わりのないどこかの誰か。
あなたはその誰かの顔を、見たことがないし、これまでの人生でこれっぽっちも関わったこともない。
だが、その誰かの存在を認識した途端、あなたの心に何かが響き、伝わってくるものがある。
共鳴判定お願いします。
はい。
強度6、上昇1、共鳴感情は尊敬括弧関係です。
はい。
きらめで振ります。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
成功です。
はい。
次は1、上昇してください。
スピーカー 2
はい。
全く様子が異なるにも関わらず、その人物が一乗秋かもしれないとあなたは思うだろう。
30:00
スピーカー 1
秋ちゃん。
スピーカー 2
え?
あれ?
スピーカー 1
秋ちゃん。
スピーカー 2
あなたがこの人の名前を呼ぶと、彼女はあなたの方を向いた。
スピーカー 1
全くもって予想外といった黄色で。
スピーカー 2
ぽうこちゃん。
スピーカー 1
秋ちゃん。
スピーカー 2
秋ちゃん。
スピーカー 1
生きてたの?
やっぱり?
スピーカー 2
どうして分かったの?
だって、みんなが変だったんだもん。
スピーカー 1
もう、秋ちゃんはいないからって。
スピーカー 2
どうでもいいみたいなこと言ってて、どうしても信じられなかったもん。
少し話そうか。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
じゃあ、そう言って、彼女はあなたの手を引いて、近場のカフェに入っていく。
はい。
スピーカー 2
まさか、変装を見抜かれるなんて思ってなかった。
スピーカー 1
変装?
うん、変装。
何、それ?
私、変装をしたの。
スピーカー 2
変装じゃなくて、変な葬式って書いて変装。
スピーカー 1
そんなに心配しなくても、本当に死んだわけじゃないのよ。
よかった、よかった。
私の葬儀に参加してくれたのね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ありがとう。
びっくりしちゃったよ。
でも、なんでいなくなっちゃったの?
スピーカー 2
うん、なんで、どうしようもなく自分の人生が嫌になってしまうこと、今までトウコちゃんにもあったんじゃないかな。
33:08
スピーカー 2
うん、いっぱいある。
スピーカー 1
私にもそういうことがあって、そんな時に変装をして。
スピーカー 2
それって、違う人になるってこと?
変装っていうのはね、今までの自分とは別の人間に見えるように、一度死ぬことで、生そのものを変えてしまうことみたいなの。
スピーカー 1
変装と一緒で、元の自分を消すことで、全く別人に生まれ変わる。
スピーカー 2
いや、死に変わるのよ。
だから今の私は、一条秋じゃない。
スピーカー 1
名前、性格、利用し、職業、年齢、それから、精神状態や人間関係も全部、自分の望んだ姿に変装したの。
そんなに嫌なことがあったの?
うーん、そうね。
スピーカー 2
でも、変装はね、一時的なものであって、元に戻る方法もあるのよ。
スピーカー 1
えっ、じゃあ、戻ってよ。
うん。49日内に、変装を解く、よみがえりっていうものをすれば、元の自分に戻れるらしいの。
だって、秋ちゃんがいなかったら、誰も私のこと愛してくれない。
そんなこと?
お父さんも、お母さんも、弟も、みんな私のこと愛してくれない。
おばちゃんに、何も言わずに、変装してしまったのは、申し訳なかったね。ごめんね。
そう言ったあなたの頭を撫でます。
スピーカー 2
だけどね、ちょっと申し訳ないんだけど。
スピーカー 1
今の私、今は、津島和音と言うんだけど、和音として約束をしている人がいてね。
36:11
スピーカー 1
だから、今すぐに戻るってことはできないの。
スピーカー 2
でも必ず、必ず戻るから。
うん。分かった。待ってるからね。絶対だよ。約束だよ。
スピーカー 1
うん。約束ね。あ、そうだ、これ。今の私の連絡先。
うん。じゃあ、私からもこれ、と言ってピアスを外します。
どうして?
スピーカー 2
うん。絶対返して。返しに来て。私のところに。
そうね。
うん。で、あなたは、日常秋と海洋を交わすうちに、気づくことでしょう。
スピーカー 1
変装をした彼女の言葉の端々に、隠しようのない喜ばしさがにじみ出ている。
スピーカー 2
この人物は、日常秋が変装する前より、ずっと生き生きとしているような気がするのだ。
スピーカー 1
彼女の顔は、相変わらず水でにじんでしまったかのように見えない。
スピーカー 2
だけど、人はこれをきっと、希望に満ち溢れた表情と呼ぶのだろう。
スピーカー 1
あなたの見覚えのない、美しい希望を浮かべた彼女は、全く別人の顔で、あなたに提案をしてくる。
スピーカー 2
ああ、そうだ。
スピーカー 1
とうこちゃん。
何?
スピーカー 2
よかったら、とうこちゃんも、変装してみない?
スピーカー 1
変装?
えー、共鳴判定お願いします。
はい。
強度6、上昇1D2、表明感情は希望かっこ理想です。
はい。
じゃあ、これも平目で大丈夫ですね。
はい、大丈夫です。
スピーカー 2
わーおー。
スピーカー 1
あら。
ダブルでーす。
ダブルね。
はい、じゃあ1D2。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
おおー。
やるー。
えー、2上昇ですね。
39:02
スピーカー 1
はい。
彼女の提案が非常に魅力的なものに思えてしまう。
あなたにだって、今まで生きてきて、自分の人生が嫌になることがあったはずだ。
スピーカー 2
彼女のように、変装をすれば、理想の自分に変われる。
スピーカー 1
彼女の提案通りに、変装をして一時的な死を迎えれば、きっと不満に満ちた今日よりもより良い明日が待っている。
スピーカー 2
えー、あなたはここで、変装をするかしないか選択することができます。
スピーカー 1
うーん、します。
スピーカー 2
なるほど。
変装したら、アキちゃんみたいな赤になれる?
赤?
スピーカー 1
うん。あのね、アキちゃんはね、燃えるような赤色なの。
私いつもその色が大好きで、きらめく赤が大好きだったの。
スピーカー 2
だから私もそんな風に、なれるかな。
スピーカー 1
そうだね。トウコちゃんには、私ってそんな風に映ってたんだね。
スピーカー 2
うん。
変装すれば、
容姿も職業も年齢も精神状態や人間関係も全部、自分の望んだものになれるから。
そうなりたいとトウコちゃんが望むなら、なることができるんだと思うよ。
そっか。同じ高校生でもいいの?
スピーカー 1
うん、いいと思う。けど、そう思うだね。
ん?
スピーカー 2
詳しいことは、変装してくれる装着会社があるから、そこに行って聞いてみた方がいいかな。
スピーカー 1
わかった。どこに行けばいいの?
あー、今日は雨が降ってないから。
雨?
スピーカー 2
うん。変装はね、雨の日にしかできないの。
スピーカー 1
へーなの?
そうだよね。だから今度、雨が降った時に一緒に行こう。
うん、わかった。
42:01
スピーカー 1
うん、じゃあ、そうだね、さっき連絡先も交換したし、また連絡するね。
スピーカー 2
わかった。
スピーカー 1
うん、と言ってじゃあ、あなたの頭を撫でて、またねと言って別れました。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
えー、後日。えー、明日は雨の予報。で、そんな日に、えー、日常期から明日一緒に抗議会社に行こうと連絡が来ました。
はい。じゃあ、はい。
はい、どうぞ。
ごめんなさい。どこに行けばいいの?
あー、そうだね。えー、桃子ちゃん家の公園に集合しよう。そこから一緒に行こう。
わかった。預けてるピアス持ってきてね。
うん、わかったよ。
スピーカー 2
うん。
えー、そう言って次の日、あなた達も、えー、抗議会社に行くために一度公園に集まりました。
はい。
スピーカー 1
じゃあ、早速行こうか。
うん、行こう。
スピーカー 2
うん、と言って、えー、日常期に連れられてきたのは、何の変哲もないビジネス側にある抗議会社だった。
希望抗議者と書かれた看板が掲げられており、作り自体は一般的な抗議会社と変わらないように見える。
スピーカー 1
中に入ると、これまたどこにでもいるような模伏のスタッフが。
スピーカー 2
おや、個人様でいらっしゃいますね。
スピーカー 1
と、日常期を呼ぶ。
スピーカー 2
私は演奏専門スタッフの霧雨と申します。個人様とご一緒ということは、演奏について詳しくお聞きになりたいのでしょうか。
スピーカー 1
はい、そうです。
スピーカー 2
かしこまりました。では、こちらにどうぞ。
スピーカー 1
はーい。
えー、そう言って、あなたたちは社内の応接室へと案内されます。
45:01
スピーカー 1
演奏とは、死者を余命へと贈る儀式であり、葬儀の一種です。
49日の時間をかけて、演奏前の個人様を弔うことで、個人様の演奏前のせいは、完全なる死を迎えることになります。
完全なる死とは、誰の記憶からも失われてしまうことです。もちろん、演奏をされた個人様自身も例外ではありません。
え?
完全なる死とは言いましても、個人様の死は戸籍上や公式的な記録としては残ります。ただ、誰からもその存在を思い出されないだけですね。
そっか。誰も私のこと知らなくなっちゃうんだ。
はい、そうでございます。
スピーカー 2
それはアキちゃんも?
スピーカー 1
そうですね。今回は個人様の紹介ということもありましたので、特別にあなた様が望むのであれば、個人様との縁も演奏させていただきます。
あ、うんうん。アキちゃんのことは忘れないの。アキちゃんだけ覚えててくれればいいの。それはダメ?
難しいことでございますね。あなた様自身も自分のことを忘れてしまいますから、そもそも…
スピーカー 2
ごめんなさい。
スピーカー 1
はい、大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。
スピーカー 2
あなた様自身も自分のことを忘れてしまうわけですから、そもそも一条アキ様をあなた様も覚えていることはできないのです。
スピーカー 1
え?だって私はアキちゃんのこと覚えてたよ。
現在はまだ49日が経っておりませんので、49日が経つと忘れてしまいます。
えー。忘れられないように努力することくらいはできますか?
スピーカー 2
努力したところで、これは抗えないものです。大変申し訳ありませんが。
今、アキちゃんが49日を迎えたら、覚えてる私も忘れちゃうの?
48:08
スピーカー 2
そうでございますね。
スピーカー 1
どっちにしても忘れられちゃうし、忘れちゃうんだったら。いいです。演奏してください。
かしこまりました。
それから、演奏をした場合、元の性に戻りたくなることもあるかと思われます。
スピーカー 2
その場合は、よみがえりというものを行うことになります。
はい。
スピーカー 1
49日以内の雨の日であれば、いつでもよみがえりは可能です。
スピーカー 2
ふん。
スピーカー 1
周囲の人々は多少なりとも、久しぶりに顔を見たなどと驚かれるかもしれませんが、
そう時間をかけずに、演奏前の性へと戻ることができます。特に後遺症などはございません。
スピーカー 2
わかりました。お願いします。
はい。
スピーカー 1
事前に契約書に目を通していただく必要はありますが、後ほどご確認くださいませ。
はい。
あなた様が変相について、他に何か疑問に思うことがありましたら、どうぞご遠慮せず聞いてください。
スピーカー 2
はい。まあ、いっか。
スピーカー 1
どうせ忘れられてるようなもんだし。じゃあ、お願いします。
かしこまりました。
では、こちらが契約書となります。
そう言って、あなたに契約書を渡してくるのですが。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
契約書に書いていただく内容は、どうぞあなた様のご自由に。
基本的には思い通りの人間に変相できます。ただし、一つだけ異例がありまして。
はい。
あなた様が今まで関わってきた人物たちとの関係性をそのまま引き継いだり、別の形で関係性を作るというのは非常に困難なものとなります。
特に、あなた様のように変相を行った人物に対して共鳴してしまうものであれば、なおさら難しいです。
51:10
スピーカー 1
あなた様は別の人間に生まれ変わる、いえ死に変わるわけですから。
以前のあなた様を連想させてしまう人物や、関連づけてしまう人物は、演奏においての大きな危険要因となります。
ですので、以前の関係性を引き継げる可能性は極めて低く、ほぼほぼ可能なものと思ってください。
えー、
スピーカー 2
先ほども申し上げましたが、私にいらっしゃるつしまカズネ様との、ご縁を演奏することは可能です。
スピーカー 1
そっか、あきちゃんとは繋がれるんだ。
スピーカー 2
うん。一乗あき…というか、今の私は…
うん。
スピーカー 1
うん。あきちゃんじゃなくて、かずねちゃんってこと?
スピーカー 2
そういうことになるね。
スピーカー 1
うん。いいよ。あきちゃんはあきちゃんだもん。
そっか。
スピーカー 2
うん。私の憧れであることに変わりはないから。
うん。ありがとう。
スピーカー 1
では、きりさめが。
スピーカー 2
契約書、あなたに渡してきます。
スピーカー 1
あなたはどのような人物に変装したいですか?
どんな人物でもかまいません。
ご自分の理想の人物を書き出してください。
それは一体なぜですか?きちんとした理由を明記していただくことで、より理想に近い変装が行えます。
NPC様になっていますが、津島かずね様との理想の関係はありますか?
今回はかずね様からのご紹介でしたので、特別にかずね様とも縁を変装させていただきます。
変装より49日を過ぎた場合、元の生はよみへと送られます。
スピーカー 2
よみがえりをご希望の個人様は、49日以内に葬儀会社にお申し付けください。
54:07
スピーカー 2
えっと、かずねちゃんとは絶対つながってる。いとこ。
いとこでございますか。なるほど。かしこまりました。
理想の人か。
あきちゃんみたいな、燃える赤の人。正義感にあふれて、正しくて、人の助けになって、みんなに愛されてる人。こんなのじゃダメ?
スピーカー 1
いや、それを私の目の前で言われるとね、ちょっと恥ずかしいんだけど。
えへへへ。だってそれがね、私の理想なんだもん。
スピーカー 2
かしこまりました。お名前は?いかがいたしましょうか。
名前?あ、一条あき。
スピーカー 1
大変申し訳ありません。同姓同名の別人になることは難しいのです。
ええ?だってもう一条あきさんいないじゃん。
もしもご神様がよみがえりを望まれた場合、ご神様は一条あきに戻ることになります。
そっか。そっか。あきちゃんが戻れなくなっちゃったら困っちゃうもんね。
スピーカー 2
うーん。お名前、お名前、えー。
スピーカー 1
え、ちょっと待って、ほんとに待って。さすがにそんなことまで考えてなかったぞ。
ちょっと一旦名前だけ決めてもらいたいですね。
そうですよね。私、いつもキャラクターの名前が一番苦労するんですよね。
ねえ、人にいつも名前つけろって言っといてね。
うーん。
えー、どうしよう。
57:08
スピーカー 1
ちょっと待って。
スピーカー 2
まじでなんかないか。
スピーカー 1
じゃあ、きさらぎさくら。
きさらぎさくら様でございますね。
うん。
かしこまりました。ではこちらにあなたがですね、まあ契約書を記入すると、こちらの契約書はあくまで返送後にお客様との希望が一致しているかどうかの確認用です。
スピーカー 1
時節、契約書に書いていない人物に返送することもございますか。
その場合、お客様が本心から返送したかった人物ですので、ご了承くださいませ。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
そう言って、えー。
葬儀会社内にある別室にあなたは通される。
もちろんそこに。
スピーカー 2
えー。
スピーカー 1
いちじょあきもついてきてくれます。
はい。
えー、そこには、いちじょあきの葬儀に使われていたものと同じ棺が置かれていました。
スピーカー 2
白い花が敷き詰められたそこに横たわるように指示される。
はい。
わあ、なんかドキドキする。
スピーカー 1
少しだけヒヤリとした棺の中は、やけに外から聞こえる雨音が響くような気がした。
スタッフが棺の蓋に手をかける。
この蓋が閉まれば、一ヶ月前のいちじょあきの露の時と同じように、
あなたの葬儀が行われるのだろう。
あなたの死の知らせを受けた参列者たちは、一体どんな感情を抱くのだろうか。
視界が塞がり、意識が遠のく、
しとしと、しとしとと静かな雨音と、
スピーカー 2
ともに、死の恐怖があなたに忍び寄ってくる。
そしてあなたは死んだ。
スピーカー 1
深い深い、黄泉の底から吐息に意識が浮上し、
1:00:07
スピーカー 2
あなたは息を吹き返す。
生を終えたばかりの目覚めは、ひどく清々しかった。
あなたは文字通り、生まれ変わった、いや、死に変わったのだ。
スピーカー 1
続きから身を起こせば、津島和音と、スタッフがすぐそばに佇んでいた。
新しく死に変わったその姿は、演奏前のあなたが望んでいた自分の姿に間違いなかった。
えー、共鳴判定お願いします。
スピーカー 2
はい。
強度4、上昇1、共鳴感情は希望かっこ理想です。
はい、そのまま回します。
成功です。
スピーカー 1
お、成功。
成功ですんだ。
成功ですんだな、めちゃくちゃ7出てる。
あなたは葬儀会社のスタッフに案内を受けて、演奏後の身分証や住所などを教えてもらうことになる。
スタッフ曰く、演奏後の人物の知識は頭に入っているらしい。
スピーカー 2
意識して思い出せば、確かに演奏後の自分自身の経歴が自然と理解できた。
じゃあ、この家に行けばいいのかな?
スピーカー 1
ということになるね。
ここから先は、あなたは時間が来るまでに存分に演奏後の生を楽しむことができる。
スピーカー 2
もちろん、演奏したままで以前のあなたの関係者に会いに行くことも可能だ。
スピーカー 1
葬儀の直後なので、演奏前のあなたに対しての本心からの言葉が聞けるかもしれない。
じゃあ、まずは、え、これ名前出していいのかな?
はい、誰だろう?
レオレオとタイガー。
レオレオとタイガー、はい。
1:03:00
スピーカー 1
前に違うシナリオで回った友達です。
レオレオとタイガーね。
どうする?
今日は私は、用事がないから、よかったら付き合うよ。
本当?やった!
さくらちゃん。
なんか、ちょっと照れちゃうね。
そうね。せっかくだし、私のことは、パズネちゃんって呼んでくれる?
うん、パズネちゃん。
ん?
あ、そうだ。ピアス預けたままだった。
うん、これ持ってきてたよ。
ありがとう。と言って付けます。
はい、では、一応、変装中について。
変装した共鳴者は、理想の名前、性格、容姿、性別、年齢、職業、資筋、才能、人間関係、精神状態、トラウマの解消なども含む、など全てをあなたが望んだ通りの生として手に入れることができます。
なお、同性同盟の別人になることはできません。
はい。
今回は一乗明の名前も使えないということにさせてもらいました。
はい、変装したことで人格や性格自体は理想のそのものになっているのですが、49日が経つ前は変装する前の吉森透子としての記憶や感情自体を覚えています。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
そのため、シナリオ中の選択や言動などのロールプレイは、変装前と変装後、どちらを基準にするかは、咲夜さんに委ねます。
はい。たぶん本人は、自分が嫌いなわけではなくて、自分のプリムと環境が嫌いなだけなので。
はいはい。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
じゃあ、そうですね。葬儀会場に、葬儀かな?葬儀後になるのかな?
会いに行ってみますか。
スピーカー 2
はい。
雨の方がいいかな?
スピーカー 1
じゃあ、葬儀会場の近くですか?
1:06:08
スピーカー 1
はい。
はい。行って、パパッと周りを見渡してみます。
そうですね。あなたの見知った学生服を着た人間が3人いますね。
3人ということは、男の子が2人と女の子が1人ですね。
はい。
はい。
来ています。
じゃあ、こそっと寄って行ってみます。
はい。
女の子はしきりに、泣き声をあげて泣いている。
スピーカー 2
どうしてですか?どうして?こんなのって悲しいです。これからもっとたくさん遊ぶ予定だったのに。
スピーカー 1
そう言っている彼女に、慣れない手つきで無茶髪の男の子が頭を撫でている。
そんなこと言ったって仕方ないだろう。吉森はもういないんだよ。
それに対して黒髪の男の子が、そうだよな。俺たちにはどうすることもできないよなと言いながら、女の子の手を置いてトントンとしました。
じゃあ、またこそっと離れて、かずねちゃんのところに行って。
かずねちゃん、かずねちゃん。
ん?どうしたの?
これ、結構えぐいね。
うーん、そうね、私は、葬儀会場に来る勇気はなかったから来れなかった。
スピーカー 1
そっか。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
じゃあ、ちょっとお父さんのところにも行ってくる。
うん、わかった。私はここで待ってるね。
1:09:05
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
お父さんのところに行きます。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
父親は?
そうですね。家族とともにそこにいます。
肩を落としている父親をあげますように、あなたの義理の母親が背中をさすっている。
スピーカー 1
お父さん、落ち込むんだ。落ち込むんだ。もうちょっと近寄ることってできますか?
はい。
スピーカー 2
話が聞けるぐらい。
スピーカー 1
こんなことになるなら、もっとあの子の話を。俺は父親失格だ。
そんなことないわよ。
お母さんはわかんないけど、お父さんはそうだったんだ。
そっと離れます。
はい。
で、またかずねちゃんのところに行きます。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
かずねちゃん、かずねちゃん。
1:12:01
スピーカー 2
うん。何?
スピーカー 1
お父さんがね、反省してた。
おお、なんだ。
だってさ、
うん。
かずねちゃんが、私を一人暮らしに誘ってくれて、家を出るよって言った時も、何も言ってくれなかったお父さんだよ。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
父親失格だだって。
お母さんはさ、
うん。
スピーカー 2
そんなことないよって、お父さん励ましてたから、お母さんの言いたいことはわかんなかったけど、お父さんは反省してた。
うん。
スピーカー 1
ねえ、かずねちゃん。
何?
かずねちゃんも、こんな寂しい思いしたの?
スピーカー 2
かずねちゃんも、他の別れたくない人と別れるの寂しくなかったの?
スピーカー 1
そう。
ねえ、それが怖くて、私は見に来れなかったから、今まで、そうだね、とうこちゃんのお母さんを失くしてしまった時、くつらかった。
ママ?のこと?
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
かずねちゃんが変装した時は、他の誰のことも寂しくなかったの?
うん。私は、そうだね。寂しくなかったと言ったら、嘘になるかな。
1:15:26
スピーカー 1
とうこのことは?
とうこちゃんが悲しんでる姿を見れる自信はなかった。
スピーカー 2
見ないで、お別れするつもりだったの?
スピーカー 1
そうは言っても、変装して元に戻ることができるから、確かに一時的に悲しい気持ちを多くの人に与えてしまうかもしれないけど、
よみがえりすれば、それも忘れてしまう。なかったことになる。
スピーカー 2
よみがえることが前提だったの?
もちろん。今だって、私はよみがえりするつもりよ。
スピーカー 1
そうなの?
スピーカー 2
そう言ったのに。
スピーカー 1
だってさ、どっか行っちゃいそうだったんだもん。
スピーカー 2
うーん、そうだったかな。
スピーカー 1
だって、あきちゃん時々元気なかったもん。
ああ、うーん、まあ、私も大人だからね。いろいろ考えることがあるんだよ。
あのね、とうこのことをあきちゃんが引っ張って助けてくれたみたいにね。
1:18:01
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
私もあきちゃんのこと助けてあげたかったの。
うん。
スピーカー 2
時々元気なくて、なんか考え込んでるみたいで。
スピーカー 1
だから、私にも何かしてあげられないかなって思ってたの。
そんな風に思ってくれてたんだね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ありがとう。
今はさ、かずねちゃんだとさ、悩んでなさそうなの。
スピーカー 2
そう、ね。
スピーカー 1
かずねちゃんのほうがいいの?
スピーカー 2
うーん、どうだろうね。
スピーカー 1
かずねちゃんになったら、支えてくれる人がいるの?
スピーカー 2
うーん、支えてくれる人か。そういうわけじゃないけどな。
ひとりぼっちじゃないの?
今までだって、私は別にひとりぼっちだったわけじゃないよ。
スピーカー 1
うん。でも今、いろんな人との関係切れちゃって、ひとりぼっちじゃないの?
スピーカー 2
ああ、それは。もちろん、かずねとしての周りの人との人間関係とかはあるからね。知り合いもいるし、友人もいるよ。
スピーカー 1
よみがえる前提で、付き合ってる友達?
スピーカー 2
うーん、かずねになった時から、もうすでにみんなは知り合いだし、友達なんだよ。
とうこちゃんもさくらちゃんになったから、さくらちゃんとしての友達。
それからお父さんやお母さんもいるんだよ。
1:21:04
スピーカー 1
さくらのお父さんとお母さんがいるの?
スピーカー 2
うん。思い出してみてごらん。
スピーカー 1
ひどかも。
スピーカー 2
さくらちゃんは文献とかないの?
あっ、8時だ。
スピーカー 1
もう8時になっちゃう。今日は帰ったほうがいいんじゃない?
う、うん。帰って大丈夫なのかな?
スピーカー 2
うん、大丈夫だよ。
スピーカー 1
わかった。じゃあ、かずねちゃん、また連絡するね。
ああ、家まで送っていくよ。危ないしね。
スピーカー 2
うん。
言って、かずねがあなたを家まで送ってくれて、あなたは。
そして、家に帰っていきます。
スピーカー 1
そこには確かに、きさらぎさくらとしての両親や兄弟はいますか?
義理の弟がいたはずです。
義理の弟いる?
義理?じゃない。きさらぎ家の兄弟。
そうそう、きさらぎ家の兄弟ですね。きさらぎ家はどんな構成なんだろうなと思って。
一人暮らしですか?それとも。どっちでも大丈夫で。
いやー、そうですね。両親と兄弟いたほうがえぐいかな。
はい。
はい。じゃあ、両親と弟がいます。
はい。あなた、きさらぎさくらとしての両親と、それから弟がいる。
もうギリギリになって帰ってきたあなたに、
もうさくら、遅くなるならちゃんと連絡しなさいって言ってるでしょ?
そう言った、あなたにそう言っているのに。
あ、なんだ、かずねちゃんと遊んできたのか。
スピーカー 2
あー、もうそうならそうと言ってくれればいいのに。ご飯は食べたの?
スピーカー 1
食べてないです。
あー、はいはい。じゃあ、さっさとご飯食べちゃって。
もう早く帰ってこないから、他の人ご飯終わっちゃったよ。
あ、姉ちゃんおかえりー。
ただいま。
お、あなたの家族がそこに普通に過ごしている。
スピーカー 2
え、なんだこれ、こわ。
1:24:05
スピーカー 1
と言いながらご飯を食べます。
はい。こわと思うんですけど、あなたは頭でよく考えてみると確かに、
えー、自分はこのような生活をしてきたのではないかというふうにも思う。
はい。じゃあ、頭の中で、これはかずねちゃんがニッコニコなわけだと思います。
はい。
おかあさん。
スピーカー 2
なに?
スピーカー 1
あ、ごちそうさまでした。お皿洗います。
あー、ありがと。
おかあさん。
んー、なに?
んー、なんでもない。
ん?今日のさくら変ね。なんか、なに?かずねちゃんとなんか変なことでもしてきたの?仲がいいのはいいことだけど、あんまり変なことするのはやめてよ。
スピーカー 1
変なことね。わかった。
スピーカー 2
んー、まあ、かずねちゃんのことはちゃんとしてる人だと思ってるから心配はしてないけどね。
スピーカー 1
うん、大丈夫。
えー、そのようにしてあなたが、えー、変装をしたままで、えー、数日、えー、過ごします。
はい。
えー、とある日、あなたが外を歩いているときに、とある男の子とすれ違った。
スピーカー 2
あ。
スピーカー 1
しかしあなたは、今のあなたは、その人にとって、顔も知らぬどこかの誰かだった。
スピーカー 2
それはたった一瞬の開口だったので、この詳細な表情は確認できなかった。
スピーカー 1
このまま演奏を続ければきっと、この関係者にとって、吉森東子は本当の死人になる。誰からも忘れられ、過去のものになる。
1:27:15
スピーカー 1
えー、共鳴判定をお願いします。
はい。
強度4、上昇1、共鳴感情は孤独、傷です。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
ルーツ一致です。
はい。あ、ルーツじゃないですね。
スピーカー 2
ん?
スピーカー 1
あ、違う?
完全一致じゃないかな?
ルー、ん?あ、そっかそっか、ルーツも完全一致だと完全一致になるんですね。
はい、そうです。
スピーカー 2
了解です。
スピーカー 1
うわー、次な。
うわー、ダブル、ダブルだ。
すげー。
はい、じゃあ、上昇1。
あなたは急に、この世界に一人、取り残されたかのような気分になる。
果たして、演奏をする前の自分の性は、どんなものだっただろうか。
このまま、49日が経てば、誰もが、あなたという一人の人間を、
スピーカー 2
吉森東子という人間を、忘れ去る。
スピーカー 1
そしてそれは、自分も例外ではない。
スピーカー 2
それが、完全な死ということなのだ。
はい。
スピーカー 1
はい、えー、そして、えー、ね、失礼しました。
はい、えー、
日常秋が変装してから、49日が経つ前の肌寒い雨の日。
えー、和音から連絡が来ますね。
はい。
最近はどう?楽しんでる?
うーん、楽しんでないかも。
う、そうなんだ。
スピーカー 2
さあ、よかったら、話を聞かせてくれない?
スピーカー 1
私も話したいことがある。
うん、あのね。
あ、せっかくだし、顔を見て話そう。
1:30:01
スピーカー 1
うん、うん。と言って。
スピーカー 2
えー、じゃあ、近くの公園にまたあなたたちは、えー、集まって。
スピーカー 1
えー、雨が降っているので。
でも、えーと、屋根のあるベンチで話をする。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
楽しんでないって聞いたけど、何かあったの?
ううん、何にもないの。
何にも?
うん、すっごい優しいお母さんと。
うん。
スピーカー 2
お父さんと。
スピーカー 1
かえでって弟と。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
すごく幸せなの。
うん。
スピーカー 2
でもね、それだけなの。
それって、いけないこと?
うーん、なんかね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
今まではさ。
スピーカー 2
うん。
家族に無視されてて、大っ嫌いで。
スピーカー 1
愛されてない自分も嫌いだったんだけど。
スピーカー 2
うん。
でもね、幸せなんだけど、どこかに何か忘れ物してるみたいな。
憧れの気持ち。
あきちゃんみたいな、キラキラした、きらめくような赤に憧れる気持ちが、なくなってきてるの。
スピーカー 1
なんだ。
でも、自分がその赤に慣れてるんだったら、もう憧れる必要はないんじゃない?
ううん。私は全然赤じゃない。
そうなの?
今までずっとね、自分は灰色だと思ってたの。
うん。
どこにでもあるような、その辺に転がってるような、ありふれた灰色だったの。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、あきちゃんみたいな赤に憧れたの。
スピーカー 2
だけど、この生活の中でも、結局、燃えるような赤には、なってない。
1:33:01
スピーカー 2
うーん。なんだ。
うん。
スピーカー 1
私はね。
スピーカー 2
うん。もう49日になる。
うん。
変装をした直後は、ちゃんと49日以内に、変装をやめなければいけないって、思っていたの。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
だけど、こうやって、理想の人物になったからわかる。前の自分に。
スピーカー 1
一生あきに、戻るのが怖いの。
明日だよね。
うん。
スピーカー 2
今、雨だよね。
うん。
スピーカー 2
ねえ、あきちゃん、一緒に戻ろ。一緒にあきちゃんととうこに戻ろ。
とうこちゃんには、話してなかったことがたくさんあってね。
うん。
私、どうやら、誰かを犠牲にして、生き残ったみたいなの。
スピーカー 1
誰かを?
うん。でもその人が、誰なのかはわからない。
でも、誰かを犠牲にして、生き残るって、私の正義に満してるんだよ。
うん。
スピーカー 2
それに、ある人の人生を左右する決断を、私がした。
それも、その子にとって、正しいことだったかどうか、本当にわからなくて。
1:36:00
スピーカー 2
そうなんだ。
とうこちゃんも、言ってくれてたけど、私は、正義を貫く人間で、そうでありたいとずっと思ってた。
だけど、それがわからなかったら、自助はきっとやって生きていくのが怖いの。
誰の自分に戻ったら、また、また、正義って何なのか考えてしまう。
かずねちゃんになったらさ、誰かを犠牲にしてないの?
福島かずね自体は、そういう人生は今までは歩んできてない。
それに仕事だって、警察官を辞めた、ただの会社員をやってる、誰かの命を預かるかもしれない仕事をするのが怖くて。
わかってるんだよ。これは本当の私の人生じゃない。戻るべきだとも思ってる。
スピーカー 1
でも、戻るのが怖い。自分が自分で、なることが苦しくてたまらない。
だけど、死んでしまえば楽になる。死んで変われば楽になれる。
スピーカー 2
でも、そんなのはダメだってわかってるの。私のために死んでくれた人、私の選択で人生が変わった子、
スピーカー 1
その子たちを、その人たちを連れちゃいけないってわかってるんだけど、私は、私は、
1:39:01
スピーカー 2
顔を上げた彼女は、嬉しそうな声色であなたに聞いてくる。
スピーカー 1
ねえ、私の名前ってなんだと思う?
スピーカー 2
見つめた顔を両手でパチンと挟みます。
あきちゃんに決まってるんでしょ?
スピーカー 1
そう、だよね。
ごめんなさい、どうぞどうぞ続けてください。
あのさ、あきちゃんはさ、誰かを犠牲にしたのかもしれないけどさ。
誰かの選択を惑わせちゃったかもしれないけどさ。
かずねちゃんになったらそれなくなるの?
スピーカー 2
違うでしょ。忘れるだけじゃ。
スピーカー 1
あきちゃんの心臓はずっと動いてんでしょ?動き続けてるんでしょ?
その体だって、脳だって、一緒でしょ?
忘れないでよ。キラキラしたあきちゃんでいてよ。
相変わらず、彼女の顔は見えない。
なのに不思議と、あなたは彼女がひどく人間らしい表情を浮かべているのだと理解できた。
しかし、すぐにその表情は恐怖で滲んで塗りつぶされる。
スピーカー 2
わたしは、わたしは死にたくない。
スピーカー 1
幻想をやめて、よみがえるってことは、今の理想の自分は死ぬってことでしょ。
でも、どっちが本当の私なの?今の?前の?
わたしは誰?わたしは一体?
1:42:05
スピーカー 1
誰なの?死にたくない。戻りたくない。変わりたくない。忘れたくない。
そう思ってるのは、どっちの私なの?
ここから、ラウンド進行によって対話をしていきます。
このラウンド進行におけるイニシアチブはですね、
知力プラスリベートの技能レベルとなります。
はい。
ので、4だっけ?
知力が3ですね。
3ですね。3しかないんだな。おばかちゃんだからな。
3か。
リベート0。
はい。
ラウンド進行終了条件をお伝えします。
はい。
ちなみにNPCですね。今回のは、どっちの名前で呼ぶのか私がわからないですが、
一条アキのイニシアチブは6です。
はい。
ラウンド進行終了条件をお伝えします。
はい。
あなたが彼女に対して行う交渉技能の成功数が合計3となることです。
はい。
交渉技能は、持っているのは魅力。
魅力と、交渉そのものと。
2つです。
ですね。
なので、今回は一番高い魅力で頑張ってください。
魅了か。
魅了ですね。失礼しました。魅了ですね。魅了で頑張ってください。
3つ?
えっと。
はい。
あなたは交渉技能をロールする前に、彼女が変装したままでいいか、それか彼女がよみがえりをするべきか選択することができます。
これはターンごとに変わっても構いません。
はい。
ただし、成功数が3になった時に発言していただいよう採用します。
はい。
戦闘敗北条件をお伝えします。
はい。
あなたの共鳴レベルが10になり逸脱することです。
はい。
逸脱した場合は、あなたの意思に関わらず彼女と共に変装したまま前の線を忘れることになります。
1:45:00
スピーカー 1
はい。
えっと、ごめんなさいねサッパちゃん。確認です。
はい。
ターン数が3?
ターンは何個でもいいです。
ただ、
何個でもいい。
何個でもいいです。その代わり、
共鳴が上がりきるまで。
上がりきるまでで終了です。
はい。
ので、3ターンかからないかもしれないし。
うん。
はい。
はい。で、えっと、ダブルが出たら2?
そうですね。はい。
なので、トリプルが出たら、1回でトリプル出たら終了です。
はい。トリプル出ないけどね。
えっと、
一応言っておきますね。
ハーモニー?
そうですね。お任せはします。
ハーモニーでいいのかな?
そう、ハーモニーがあれば、たぶん終了する。
ああ、はい。そうですね。
一応理解はしています。
わかりました。そこはお伝えしておきます。
それはどうしてもあなたが彼女に戻ってほしいと願うのであれば、その選択もあると思います。
はい。
では、いきましょうか。
はい。
まずは、こちらの行動になります。
行動を決定します。
私のために犠牲になった人がいるって、その人たちが変わるわけじゃないって、トウコちゃんは言ったね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
でも、私が福島和音になれば、私はそのことを忘れてしまう。
スピーカー 2
でも、忘れたら考えなくて済む。
スピーカー 1
秋に戻るとね、毎日夢を見るの。
スピーカー 2
あなたが本物だから、あなたが生きてって、ずっと、ずっと誰かが私に語りかけてくる。
スピーカー 1
それはやっぱり、つらいのよ。
共鳴判定をお願いします。
はい。
強度4、上昇1、共鳴感情は絶望、傷です。
あれ?
ルーツ1でお願いします。
スピーカー 2
はい、4か。
スピーカー 1
えー、そっか。
1:48:00
スピーカー 1
はい、ダブル。
ダブル、ダブル。
では、1、上昇お願いします。
はい。
では、続いてトウコのターンです。
スピーカー 2
はい、はい。
えー、どうしようかな。
スピーカー 1
もう、一撃で決めます。
わかりました。
ハーモニー使います。
わかりました。では、残響を消費お願いします。
はい、消費します。お好み焼き。
お好み焼き!
お好み焼き、消費、保存。
はい。
では、えー、7dm5ですかね。
はい。
はい。
いやー、ちょっとやめてよ。やめてよ。
で、その前にシャア言うんですね。
そうですね。お願いします。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
おー、けど。
あれ?失敗。
あー、イコールとか全然入ってないからじゃないですか。
失礼しました。7dmイコールですね。かっこ悪っ。
いや、いいんだ。
やっちまったよ。
魅了のやつをそのまま前顔を変えるだけでいいと思います。
了解です。
はーい。
これを7にすれば。
成功か。
は?
嘘やろ。
あー。
1:51:01
スピーカー 1
まじか。
じゃあ、成功数は1ですね。
いやー。
うわー。
えー、まじか。
最悪だな。
あー。
終わったぞ。
やばいな。
やばい。
やばいな。
おーっと。
よし。
戦うぞ。
頑張ってくれ。
確かにそれは。
そうだけど。
だけど。
スピーカー 2
だって。
今の方が。
笑ってられる。笑ってられる時間が。
スピーカー 1
多いの。
スピーカー 2
辛いことも忘れて。
スピーカー 1
周りの人と。
スピーカー 2
ただ、何も考えずに笑える時間が。
スピーカー 1
すごく多い。
スピーカー 2
だから。
スピーカー 1
共鳴判定お願いします。
はい。
強度2、上昇1d3。
共鳴感情は希望かっこ理想です。
お。
普通でいいんだ。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
平目の2か。
頼む。
はい、頼むよ。
頼むよ、ファンブラー。
成功。
あー、1d3ですね。
1d3。
これ、ファンブラーこれやばいんだけど。
あー。
あー?
ハーモニーがダメだったね。
いやー。
使いどころはバッチリだったはずなのにな。
ねー。
あそこでイコール入れ忘れが大失敗だったね。
ごめんね。
ごめん。
スピーカー 2
ごめんね。
スピーカー 1
どうして謝るの?
スピーカー 2
だって、アキちゃんが辛いの全然知らなかった。
私が言わなかったから。
知らなくて当然だよ。
1:54:01
スピーカー 1
悲しそうな顔知ってたよ。
辛そうな顔も知ってたよ。
でも、私が何もしなかったの。
アキちゃんは助けてくれたの。
私を家から引っ張り出してくれたの。
なのに、私は何もしようとしてなかったの。
だから、アキちゃんの気持ちが折れちゃったんだね。
ごめんね。
スピーカー 2
何もできなくて。
ううん。
多分私は、その時ココちゃんに何かを聞かれたとしても、きっと答えることができなかったと思う。
スピーカー 1
大丈夫だよって笑ってたと思う。
それがアキちゃんの正義だからでしょ?
そう。だけど、でも、もう謝るのはやめよう。
スピーカー 2
アキちゃんはいなくなっちゃうんだね。
うん。私はこれから、津島和音として生きていく。
ぎゅっと抱きしめます。
はい。
スピーカー 1
辛かったね。いっぱいいっぱい辛かったんだね。
うん。そうだった。
楽しいことは、素敵なこともたくさんあったけど、苦いことも多かった。
一緒に楽な道歩こっか。
1:57:03
スピーカー 1
トウコちゃんはそれでいいの?桜ちゃんになっていいの?
スピーカー 2
アキちゃんを助けられなかった私はトウコじゃないよ。
じゃあ、桜ちゃんになって、これからも私のいとこでいてくれるんだね?
うん。そうだね。
うん。
でもね、今度はね、辛いこと言って。
スピーカー 1
うん。わかった。ごめんね。
謝らないってさっき自分で言ったのに。
スピーカー 2
うん。
ありがとう。
スピーカー 1
うん。桜もありがとう。
スピーカー 2
うん。あなたと一場アキは、変装したままにすることを選択した。
スピーカー 1
あとは49日が経つのを待つだけだ。
スピーカー 2
これはなんと理想的で、希望に満ちた明日なのだろうか。
これから49日という時間をかけて、ゆっくりゆっくりと変わった自分を受け入れるだけの時間が進んでいく。
人一人が死んでから忘れられるまでの時間が進んでいく。
喪失の先にある完全なる死、そのさらに先にあるのは新たな生なのだろう。
おそらく先に、そうですね。
一場アキが福島和音となって、変装を終える。
2:00:06
スピーカー 2
たとえ誰もが、変装前の一場アキのことを忘れてしまったとしても、今こうして繋がった新たな縁は生きていくはずだ。
雨はまだ続いている。
スピーカー 1
ザーザーと堂々しい雨音は人の気配を隔て。
スピーカー 2
絶え間なく流れる水の帳はすぐ。
スピーカー 1
隣に立つ人の存在されも滲ませる。だけど変だ。顔が見えない。
まるでインクが水で滲んだように、その顔が見えない。
雨の中で隣を歩くこの人は知っているはずだ。
知っていたはずだ。だけど変だ。
記憶が雨粒のように溺れ落ちていく。
スピーカー 2
これは一体誰なのだろう。
ああ、嘘、そうか。
彼女は、宇島和音、木更木さくらの従子だった。
スピーカー 1
そうだった。
生は変わる。人間は生き方を変えられる。
きっと思ったよりも簡単に、誰かが望む、誰かになれる。
スピーカー 2
その死を見送って、あなたは顔を上げた。
スピーカー 1
エモクロワーティーRPG、演奏終了でございます。
お疲れ様でした。
お疲れ様でした。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
折れちゃったかー。
いやー、残響を切ったのに、こうなってしまったのがすごいこう。
2:03:00
スピーカー 1
お好み焼きじゃダメかー。
お好み焼きじゃなかったな。
ダメかー。
そのまま使わないつもりでもいたんです、あきちゃんね。
はいはいはい。
だけど、とあるリスナーさんから、使わないんだったら使わないで、
何かエピローグを用意してあげてくださいっていう話をチラッとされて、
ちょうどこの変装の話が来たので、最初からそのつもり、失うぐらいのつもりではいたんです。
はいはいはい。
いやー、辛い選択をさせてしまったな。ごめんよって感じです。
まあそうですね。その話をもらった時に私は、この変装っていうシナリオの中身をね、私だけは知っているわけなので、
戻ることによって、自分が迷っていた正義を受け入れて、
こうしていくことが正義なんだって、また一条明が決められればいいなって思ってはいたんですけど、
ちょっとダイスが、そうはさせんぞと言っていたので、こういう流れになってしまいましたね。
一応お伝えしておくんですが、変装したままエンドを迎えた吉森透子ですね。
はい。
シナリオ内では逸脱したキャラクターとなり、ロストとなっていますが、あくまでこのシナリオに参加した共鳴者という名前、吉森透子ですね、
という名前のキャラクターが逸脱してロストした扱いになるので、変装後に死に変わった存在を新たな共鳴者としてキャラメイクしても良いというのもあります。
はい。
また、ロストしたキャラクターをNPCとしてシナリオを回すことによって、その展開によってはまた彼女が吉森透子に戻ることができるかもしれません。
はい。
ここら辺は咲良さんにお任せします。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
はい。では最後に感想をいただいて終わりますか。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
そうですね、話をいただいたリスナーさんの望む形のエピローグができたかどうかはすごく不安なんですけど、
うん。
2:06:00
スピーカー 1
ですけど、私的には、あきちゃんは、「ああ、折れたんだな。」って納得しました。
うーん。
もう、耐えきれなかったんだなって。本当に一本切りの人なので、
そうですね。
ぽっきりいく弱さっていうのは絶対あると思ってたので、
はいはいはいはい。
ぽっきりいったんだなと思います。で、透子はもうそれに心中するぐらいのつもりで、
うん。
変装した時点で何も考えてはいないんですけど、彼女は。
うん、そうですね。
うんうん。ちょっと逃げてみようかなぐらいの感じだったんですけど、
うん。
多分最後、じゃあもうあきちゃんに寄り添ってそのまま死んじゅうぐらいの感じかなって思います。
うーん。
うん。そうですね。タイガーとレオレオも忘れてくれ。
悲しいなぁ。
はい。ということで、今回の配信は終わっていきたいと思います。お疲れ様でした。ありがとうございました。
はい。お疲れ様でした。ありがとうございました。
02:07:21

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