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2020-07-20 27:00

第二回「ブレない自己像の信用ならなさ」

「ショボくてもダサくても、とにかく自分でやってみる」の精神で制作するZINE『poïétique』の作者・柿内正午のラジオです。

なに一人でぶつぶつ喋ってんの?/なんでもない人がわざわざ全世界に言葉を放流すること/なんでもかんでもコンテンツにしないでいい/天気ひとつで簡単に人格はブレる

今週の一本:『ミッドナイト・ゴスペル』(Netflix)

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ポイエティーク
ポイエティーク
こんにちは、ポイエティークRADIOです。
しょぼくてもダサくてもいいから、とにかく自分でやってみるをもとに、
PDFの形で発刊しているデジタルリトルプレス、ポイエティークの宣伝のために、
とりあえず始めてみようと思って、やってみたこのポッドキャストですが、
第一回の録音を聞いてくれた奥さんが、
なんかお風呂で録音してるみたいな音だね、というようなことを言われてしまったので、
ちょっと音声の調整をしつつでやってみていますが、
ポッドキャスト始めたい、みたいな感じで、
ググるとだいたい3万円くらいのマイクをお勧めされる記事ばっかり出てきて、
すごいヘキヘキとしてたんですけど、今はちょっとその気持ちがわかるというか、
いい音でそれは録った方がぽいよね、みたいなことはすごい納得するんですけれども、
普段好きで楽しく聞いているポッドキャストが、
ルチャリブロさんのオムラ味であったりとか、
あとは若林圭さんのこんにちは未来であったりとかっていう、
わりと好きにいろんな外でガヤガヤした環境が入るような場所で喋ったりとか、
あとはそれこそズームだったりの普通の通話の録音レベルのお話であったりとかっていうので、
特段話す内容が面白ければ、
わりと音質に関しては7でもいいんじゃないかな、みたいなことを感じるようなものをよく聞いていたので、
あんまりその音質みたいなことを気にせずにやってみてたんですけど、
実際に自分のものを聞いてみると、
そうは言っても気を使ってないようでいて、
空いたポッドキャストもかなり気を使ってたんだなっていうのがわかって、
それだけでもやっぱりやってみないとわからないことがあるなと思ってたんですけど、
そこでじゃあここは、
俺も3万円のスタンドマイクを買って聞き心地のいい音質を目指すんだみたいな、
そういう音質にフェティッシュな方向を目指していくってなると、
わりと一人でうつくさと何でもないようなこういうことをただ喋っているって、
わりと異様な事態だと思うんですけど、
自分が10代の頃にブログやツイッターを始めた時も、
特に有名人ではないのに、
わざわざ全世界に向けてとても良いこの文字の羅列を掘りしているのって一体何なんだろうなみたいな、
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ちょっとした馬鹿らしさみたいなものをずっと感じてやってたんですけど、
それは今もあんまり変わらないんですけど、
今となるとツイッターぐらいだとあんまりそういう面倒くさいこじらせ方をした自意識みたいなのが、
あんまり現れないままに文字を発表できちゃうんですけど、
実際自分で声を出して何か喋ってみようってなると、
わりと一人でぶつくさ、何喋ってんの?みたいな気持ちになって、
久しぶりにそもそも何か発信するようなことがお前の生活上にあるのか?みたいなことを感じられるのが、
とても楽しいなと思っている最近でございます。
と言いつつ、素人が大真面目に、もしくは特に何の考えもなしに、
何全世界に向けて発信しちゃってんの?みたいな気持ちを忘れてはいけないなというか、
そういう気持ちのままに、初めてブログを始めた時のような気持ちで、
この音声配信みたいなのを続けていきたいなという思いがあるので、
あまり音質へのフェティッシュというのは、こだわりたい気持ちもあるんだけれども、
ひとまずのところは忘れて進めていきたいと思いますが、
とはいえ、下の根も乾かぬうちに3万円のマイクとかを買って来てしまう可能性は無きにしまわらずですが、
そもそも3万円もないので、ないだろうなと思っています。
もう一個同じような話で、ラジオっぽい喋り方というか、
最近めちゃくちゃトラさんを見ているのが日々のルーティンなんですけど、
トラさんの気持ちのイチャキチャキしたエドッコ語りみたいなのに憧れすぎて、
ラジオでもそういう喋り方した方が楽しいんじゃないかなみたいなことを考えだすと、
その方がラジオっぽいっちゃラジオっぽいんですけれど、
それもやっぱり、ただの素人が何それっぽい感じで喋っているのという感じがどうしても拭いされないので、
あんまりそういうことはやらずにおきたいなと思いつつも、
どこかのタイミングで、やっぱりぽさって大事だよねという気持ちもあるので、
どこかのタイミングで急にトラさん張りの前向上を入れながら、
チャキチャキと喋っていくようなスタイルに変更していく可能性は大いにあります。
遠い今は、適当にあんまり無理しない感じでやれたらなと思っていて、
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遠いのはその、ポッドキャストもそうですし、
もともとそのブログだったり、ミニブログと言われていた頃のツイッターだったりって、
コンテンツだったのかっていうと結構微妙だなというか、
コンテンツではないからこそ持ってた良さみたいなものが僕は好きだったんですけど、
今はどちらかというと、
特にツイッターに関してはだいぶコンテンツの発表のプラットフォームの性格が強くなってきてしまっているなという、
残念さが何となく自分の中にはあって、
コンテンツっていうのはそれこそ漫画であったりとか大喜利みたいなものもそうなんですけど、
有益な情報みたいなものも含めて、
すごいツイッターってそんな風に役に立つものだったっけみたいな気持ちがどうしても10年先週の古い人間からすると思ってしまって、
特にこの最近のCOVID-19以降のツイッターに関しては、
3.11以降、格段に使っている人たちが変わったなというか、
明確に情報発信であるとか政治闘争の場としてのポテンシャルっていうのに気づいた人たちがどんどん活躍していく場になっちゃったなっていうのを
感じていたんですけれども、その傾向がすごい顕著になってきている感じがして、
だいぶツイッターに疲れてきたなというか、
何の役にも立たない、夜4とか、なるほど4時じゃねえのみたいなことをつぶやきながら、
たまたまその時間に同じように寝られなかった人たちの間で、
ほんのりと共感の輪が広がっていくみたいな、クソどうでもいいツイッターが好きだったなというか、
居心地が良かったなという気持ちがすごいあるので、
文字と違って音声の場合って、わざわざ特に何の内容もないような難しさを語っているものに、
わざわざ付き合わない限りまとまった情報というのを得られないので、
最近ポッドキャストを自分がよく聞いているのも多分そういうことなんだろうなというか、
あんまり意味のない情報をたらたら何かのついでに眺めていたい、聞き流していたいという時に、
今一番近いのはこの音声での配信というやつなんじゃないかという予感がなんとなくあります。
なのでどっちかというと、自分はコンテンツよりもコミュニケーションの可能性みたいな方が、
ツイッターを含めて欲しかったんだろうなということを思ったので、
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ホイエティックもちょっと半分クローズドのディスコードのサーバーを作ったんですけど、
サーバーを作って1週間、今のところ参加者0人なので、
僕が一人で延々と気になるリンクとか、気になるメモみたいなものを書いているだけで、
無人島みたいな様子を想定しているんですけど、
いつかここにうっかりと漂流する人がむしろ来なきゃよかったと思われないようにだけ、
一応サビれていない感じだけ騙し騙し作っていきながら、
コミュニケーションの場所として機能する日が来るといいなと思いながら、
今はPDFの3号を作ったり、その3号の取材の一環としてこうやって音声配信を試してみたりしています。
今回特に喋ること、2回目にしてあまりないんですけど、
もう2、3週間ずっと雨が続いているとだいぶ人格に異常をきたしてくるので、
毎日過剰にイライラしていたり、過剰にテンションが迷子になって突然踊りだしたり歌いだしたりしているんですけど、
こんなことそんなになかったなって思うんですけど、
それこそそれは自分の過励のせいなのか、
この世界規模での異常気象みたいなものを含めてなのかわからないんですけど、
気圧だったり天気みたいなものによって人格のありをすらも左右されるなという気持ちがすごい強くなってきていて、
より一層自己同一性というものは当てにならないものなんだなというのを感じているんですけど、
割とこの元気のいい人みたいなものに対してすごい不信感があるなって、
自分であるというか自己イメージと自分というものがそんなに滅多なことではずれていかないだろうみたいな、
くったくのない信頼みたいなものに対してマジかよって思ってしまうみたいな気持ちがあるからなんじゃないのかなみたいなこと。
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この前、奥さんと話しながらカセットを立ててたんですけど、
今の通勤電車とか乗っていると普段より乗車率は多少増しになっているので、
満員電車としての物理的なストレスは多少少なくなっているんですけど、
それ以上に乗っている人たちの一人一人のストレス度は非常に高くなっているので、
そのストレスを感じている人たちが身の回りにいるっていうのは、
それだけでかなり自分の惨事を下げるに十分なことだというか。
天気一つで、それこそその日の気分であったりパフォーマンスみたいなものも全然変わってしまうのに、
身の回りにどんな人たちがいるかみたいな、すぐそこにどんな気分の人たちがいるかっていうことが
何の影響も及ばさないわけがなくて。
何だろうな、向上的に自分のことが嫌いというか自分のことを好きになれないなみたいな状況の時って、
多分それは個人としての初期設定としての人格というものがクズなことよりもむしろ、
自分という個体と周りの環境というものとの環境の相性が最悪なのではっていうことを疑うべきだなという、
普段からずっと考えているようなことを改めて、やっぱりそうだよねっていう気持ちを強めている感じなんですけど。
先週もちょっと話した、ネットフリックスのミッドナイトゴスペルってアニメの何が面白いかっていうと、
いわゆるスピ系の人たちがたくさん出てきて、そういう人たちがひたすらに瞑想のやり方であったりとか、
内面というものをどう豊かにしていくかみたいなことを割とフラットな感じで、
エセ科学に寄りすぎもせず、かといってスピに対して冷静的になりすぎもせずみたいなフラットな態度でみんなが真剣に話していて、
そこにどんな切実さがあるのかみたいなところも終盤にいくにあたって明らかになっていくっていうところも、
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一つの連続ものの構成としてもとてもよくできたアニメなんですけど、
今、日本でああいう話をしようと思うと、瞑想とかマインドフルネスみたいなことを言った時点で、
あ、そっちなんですねみたいな感じで、距離を取られてしまいそうな風潮があるんじゃないのかなみたいなことを勝手に感じてたんですけど、
多分向こうの西洋におけるスピリチュアリティって、割ともう少し真面目に聞かれうるトピックというか、
西洋においてはどちらかというと物質主義というか、自分たち人間というものが自然というものに対して、
いかに人間様の都合のいいものに形作っていけるかっていうのは、自然というものの素材として見ていくみたいな発想が、
割と強い文化圏だと思うんですけど、かなりこれ大きな括りで、すごい雑な議論をしているのであまり鵜呑みにすぎるのもありですけど、
あんまりただ自分の無意識であったりとか、自分の心みたいなものを何か形作っていったりとか、
加工するような素材的な対象としてではなくて、ただあるがままに受け入れるものであるっていうような捉え方をするっていうのは、
それこそ今エコロジーというものであったりとか、逆にフィルチュアリティというものも含めて、
ただあるがままを受け入れていきましょうっていうような発想、それ自体が割と新鮮なものなんじゃないのかなというか、
日本だとどうしてもそこに、それこそアニミズム含め、神道、仏教含めて、
割とそういう今のあるがままを受け入れていくっていうことをゼとするような、
それこそ雑多で相互に複雑に絡み合っているものを無理に解き明かしたりとか分析したりするのではなく、
ただあるがままに受け入れることで何とか心穏やかにやっていきませんかみたいな宗教が、
もともと強かったような文化圏だと、むしろ今となっては、
今さらそんな近代的なというか、全近代的な話をお真面目にしちゃいますか、
それって科学的なエビデンスあるんですかみたいなことを言いたくなっちゃうんですけど、
むしろその科学的なエビデンスに今すぐには回収しきれないような複雑な状況というものを
そのままに受け入れていく技術というか心構えみたいなものが、
西洋においては割とある意味新しい技術というか、
新しい新発想みたいなものとして受け入れられていっているんだろうなという気がしていて、
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割とその瞑想にハウツーを求めるなよみたいなところも、
なんとなくこっちは思っちゃいますけど、
こういうふうに行えばマジでガチで決まる、瞑想できるぜみたいなことが、
そのミッドナイトゴブスティフィールドの中でもいくつか紹介されるんですけど、
そういうのを見ていても、もしかしたらこれって僕たちがアハハって見ているような感じよりも、
もうちょっと大真面目な感じで受け入れられている部分もきっとあるんだろうなみたいなことを思っていたんですけど、
もしかしたら日本でも割とこの辺りって話が変わってきているのかもしれないなと思っていて、
ドミニクシアターさんとかがウェルビーングみたいな形で、
人としての心地よさだったりとか、人生の満足度みたいなものってどうやって決まっていくんだろうみたいなことを、
それはどちらかというと西洋的なアプローチから探っていこうみたいな研究をされてますけど、
びっくりしたのはこの前通勤で電車に乗ってたら、
東京メトロの美容の広告で、週だか月替わりでその時々の美と健康に関するトピックを紹介するみたいな、
よくあるしょうもない広告があるんですけど、その広告の中で、
マインドフルネスのための呼吸法みたいなのを紹介している週があって、
ただの美容広告だと思ってたら急にマインドフルネスの話出てきたよみたいな感じで結構びっくりしたんですけど、
もしかしたらそのぐらいカジュアルなものになっているのかもしれないし、
もともとそういう美と健康みたいなところとスペケの話っていうのはかなり相性がいいので、
もとからそういう世界だったのかもしれないんですけど、
割とそういう精神性みたいなものに対しての関心っていうのが高まっているっていうのは、
それはそれでいいことというか、真っ当なことだなとは思うんですけど、
そうやってただ外見の年収であったりとか、社会的なステータスっていうものをただ追い求めているだけではなくて、
その内面世界の充実というものを考えていきましょうというか、
内面っていうものがかなり重要だよねっていうことを主張すること自体はもちろんいいんですけど、
さっきちょっと話したように、僕らは気圧の上下であるとか、周りにいる人たちがどんな体調でいるかっていうものにすら簡単に影響を受けて、
ある意味その時々のウェルビーングっていうのは、周りの環境によって決まってくる部分っていうのはかなり大きいだろうなというのは、
特にこの長い雨の中でぐったりしているとより一層切実なものとして感じるところなんですけど、
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だからこそその内面の充実というものを本当に考えるのであれば、
ただ瞑想をしたりとか、ただその外界というものをなるべくシャットアウトして、
自分にとって心地の良い空間というものの中に引きこもっているというだけでは割とすぐに限界が来るだろうなと思っていて、
ミッドナイトゴスペルの意図はそういう瞑想みたいな話を、
主従関係というか、瞑想を教える側を教えられる側とか、瞑想を実践してみて自分としてはこういうような悟りを得たんだという話よりもむしろ、
そういう瞑想みたいなものだったりスピリチュアルなものをとっかかりにインタビューという形で対話がなされているというところがすごい良いなと思っていて、
ただ自分の内面を耕していくというだけではなくて、耕したものを誰にどう差し出していくのかというところがすごいちゃんと書かれている。
内面の重要性というものをちゃんと描きつつも、とはいえ外界、周りの人、他者というものを無視してはいけないよねみたいなところがきちんと書かれているというのは、
僕としてはすごい良いなと思うところだったんですけど。
こうやって語るとすごいこう、めちゃくちゃ真面目なアニメに聞こえるかもしれないんですけど、
もともとそのアニメの作家の人が作っていたのがアドベンチャー・タイムっていう知る人ぞ知る、
というか割と多くの人が知っているであろうめちゃくちゃ楽しいアニメを作っている人が作っていて、
アドベンチャー・タイム以上に大人向けのというか、絶対に何か悪い薬を決めながら見たほうが絶対に楽しいだろうなというか、
むしろこれを見ること自体が一つのトリップ体験なのではっていうようなすごいぶっ飛んだ世界というか、
楽しい最低な世界観で楽しい絵が動いていく様を見られるアニメなので、
そんな真面目なアニメなのかと思って見出すとおそらく騙された感じになっちゃうと思うんですけど、
割とそういう僕としては内と外のバランスというか、
スピリチュアルな部分とコミュニケーションの部分と社会に対して開かれる部分と
自閉していって自分の内面を見つめ直していく部分とというところのバランスがある意味理想的なスタンスでもあるんだよなみたいなことを見ながらぼんやりと考えているので、
なかなか開けそうで開けないツールの中ちょっともうくたびれてしまったなみたいな時には見るといい感じに癒されたり、
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もしくは逆にただれさえ不安定な精神がより一層揺さぶられて吹っ切れてしまったりというような効能があると思うので、
疲れている時にこそおすすめの作品としてミッドナイトゴスペルはあるなと思っています。
ちょっと今もう見終わっちゃったので、もう一回一話から見直すか、それともアドベンチャータイムをランダムにどんどん再生していくかというところで迷っているんですけど、
ひとまずはもう一回トラさんに戻って、トラさんも何も起きない循環型社会そのものなので柴又というのは直線的な成長というものとは無縁の
常に同じようなことがぐるぐる起きていくっていう、そのある意味レビストロースやマルセルモスなんかが描いてきた文化人類学的な
玄関の世界というものが今見えるという意味では延々と47作、ただほとんど何も変わらない反復の中でその反復と際だけを楽しんでいくっていう
ある意味、刺激の少ない映像の需要というのをぐったりした精神にはかなり効くなぁと思いながら見ているので、
あんまりバットトリップの危険性がないという意味ではトラさんの方が安全な映像かもしれないなということに思ったりしますが、
ちょうどいい感じなので、今日はこの辺にします。
それではまた来週。お家で行くなじみ。
27:00

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