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戦後史開封 昭和100年あのとき私は
第5回 5分でわかる昭和61年
令和7年は昭和元年から数えて100年目 つまり昭和100年にあたります
100年にわたる我が国の歩みを1年ずつ切り取って振り返ります
第5回目の舞台は昭和61年 昭和61年の出来事や世相を12歳の子供の目線でお届けします
女性の社会進出と問題
いとこのお姉さんはこの春4年生大学を卒業して私でも知っているような有名企業に入った 4月に男女雇用機会均等法という新しい法律が始まって
去年ぐらいから女子学生も就職活動がしやすくなったと言っていた ただ実際に働いてみると男の人ばかりの職場は大変らしく
仕事が回ってこなかったり女にはわからんとか言われてしまうらしい それでもお姉さんはこれからは女性も男性と同じように働くのよ
が口癖で夜中まで残業することもあるんだって キャリアウーマンだねというと恥ずかしそうに笑っていた
国会でも9月に社会党の土井たか子さんが日本の政党で初めての女性党首として 社会党の委員長になったし女性の社会への進出がどんどん進むのかもしれない
海外では1月アメリカでスペースシャトルが打ち上げ直後に爆発したり ソ連では4月にチェルノブイリ原発で大事故があったりした
特に原発事故は日本にも放射能が来るという噂が流れて 学校でも怖くて話題になったけれど
男の子が最近なんとなく調子が悪いのはそのせいとか言っていたのは嘘か 考えすぎだったと思う
その証拠に6月になると男の子たちはサッカーのマラドーナという選手が手でボール を入れた真似をしてふざけていた
神の手ゴールというらしい 私はよく知らないけれど
サッカーにはワールドカップという世界大会があってテレビでも夜中に放送しているみたいだ 日本は関係ないので私は全く興味ないけれど
私たちの学校でもちょっとしたいじめはある ただニュースで繰り返しやっていた東京都中野区の中学生の自殺はいじめなんていうものではなかった
先生まで一緒になって生徒の机の上に寄せ書きを置いて葬式ごっことかしたらしい このままじゃ行き地獄になっちゃうよ
そんな衣装を残して亡くなったと聞いて 私まで気持ちが落ち込んだ
この年はアイドル歌手の岡田由紀子さんもビルの屋上から飛び降りて亡くなった 学校に友達が持ってきた写真週刊誌にはその時の写真が載っていて
ちょっとやりすぎだと思った なんだか
一人の人を集中して追い詰めるような出来事が増えているような気がする もっとも年末にはこの写真週刊誌の編集部に私の好きな
ビートたけしさんがたけし軍団を連れて殴り込みに行く事件があり ちょっとスカッとした
いとこのお姉さんは男性社員と同じように頑張れば課長とか部長にもなれるらしいけど 私は
お母さんと同じように専業主婦がいい アカシアさんまさんと大竹忍さんが出ていた男女7人夏物語のドラマに出てくるような
かっこよくておしゃれな働く女性になれる自信はない お姉さんによるとこの年末くらいから景気がすごく良くなっているそうだ
お姉さんの仕事も急に増えたようで残業が続いているという お姉さんが定年の60歳まで働くとするとその頃は
2024年くらい まだバリバリ頑張り続けているのかな
事件と社会状況
昭和61年 その時日本は
終戦から40年余りが過ぎ バブル経済が始まりかけた昭和61年生まれの人は
2024年に38歳になります 男女雇用機会均等法が施行されたこの年は
社会党の土井孝子さんが県政史上初めて女性党首に選ばれ 女性の時代が注目されました
一方で東京中野では教員も一緒になったいじめで 生徒が遺書を残して自殺
アイドル歌手の岡田幸子さんがビルから飛び降りるなど やりきれない出来事もありました
写真週刊誌の報道をきっかけにしたビートたけしさんの高段車襲撃事件もこの 年です
海外では米国でスペースシャトルが打ち上げ直後に爆発 ソ連ではチェルノブイリ原発で大事故が起きました
戦後四海風昭和100年あの時私は 最後までお聞きいただきありがとうございました
次回第6回は昭和52年をお届けします 案内役は私ナレーターの武井百合でした