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実現化が待たれる新型コロナウイルスの日本製治療薬の開発状況について、産経新聞大阪本社経済部の安田奈緒美デスクが解説します。


【聞き手】安本寿久(産経新聞大阪本社・編集委員)

 

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今晩のゲストは、産経新聞経済部デスクの安田直美さんです。安田さん、こんばんは。
こんばんは。
今晩も引き続きよろしくお願いします。先週は、日本のコロナのワクチン開発がどうなっているのかということで、4社は頑張って今やっていますと、年内もしくは年度内には使えるようになるのではないかという話を聞いて、少し明るい気持ちになったんですが、
今日は一方で治療薬はどうなのかという話を主に聞いてみようと思います。先週お話しましたけれども、ワクチンが日本では作られていないので、アメリカとかイギリス産のワクチンを日本はずっと輸入し続けて、1回目、2回目、そして3回目も打ってきたということで、
そのために、これは国がお金を出しているんですが、2兆4千億円も使ってますよということだったんですね。これが自前で作れば、このお金は世界に出さなくてもよかった。国府が流出しなくてもよかったという気がします。
治療薬のほうこそ作れば、逆にそういう立場ではなくなるということなので、まず治療薬の開発状況というところから伺ってもいいですか。
はい、治療薬の開発状況。今おっしゃっていただいているのは飲み薬を指されているのかなと思っているんですけれども、それに関しては、国内に今あるのはアメリカのメルクという会社のものが1つと、あとファイザーが開発したものが1つ、この2剤なんですけれども、今大阪の潮の犠牲薬が同じように飲み薬の開発を進めていて、
今年の2月末に厚生労働省に対して製造販売の承認申請を行っているという、その審査の結果待ちといった状況になっています。
もう申請して3ヶ月ぐらい経っているわけですが、これ普通だとどれぐらいで回答が国から出るようなものですか。
難しくて、普通だと1年ぐらい。普通は1年かかるんですけど、周内さんが出しているパターンが条件付き早期承認制度といったものを使っているので、ちょっとそこを早めに見てよというような承認申請の仕方をしているので、
2、3ヶ月で出るんじゃないかなと思われていた。早ければ1ヶ月。遅くても2、3ヶ月と思ったところ、もう周内さんが出しているので、どうなんだろうといったような状況なんですが、それは理由というのが、
その条件付き早期承認制度というのは、今、中間解析の部分をもってして申請されているんですけれども、その中間解析、その解析に関しては、オミクロン株が流行化で臨床試験が行われたので、
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ちょっと鼻水とかそういったところに効果というのははっきり疑惑と現れなかったというのがあるらしいんですね。その代わり咳であるとか、発熱に関してはちゃんと効果が見られたというような結果をもってしているんですけれども、
そこに対してどうやら厚労省の方も、まだもう一つ効果というのは明確じゃないんじゃないかという話であったり、その条件付き早期承認制度というのをコロナ薬に使っていいのかという議論も厚労省の中ではあるみたいで、そこでどうやら承認が下りるのにマッターがかかっているようであると。
なるほどね。まあ日本らしい事情ですよね。日本の官僚というのはミスをしたくないので、もし承認を早くしてしまってそれで副作用等でですね、被害が出ると大変だとできるだけ長く長く安全策を取りたいというところが出ているんですね。
一方でやっぱりメルクとかファイザーはもうアメリカで承認が下りているので、それに対して日本でもという、まあついづいじゃないですけれども。
これは意地悪な見方をすると、アメリカが承認してるからOKしただけで、もしものことあってもそれはアメリカの検査結果が悪かったですよと、なんか逃げられるからそうしたのかなと。
まあそういったことはちょっと置いといてですね、日本は治療薬を持つというのはかなりメリットがあると思うんですね。そのあたりも実は厚生官僚たちには考えてもらわなきゃいけないことだと思うんですが、今安田さんが考える治療薬を日本が持つことのメリットというのはどんなものが挙げられますか。
実際オミクロン株流行下にメルクとかファイザーの薬出てたはずなんですけど、実際処方された人きっと少なかったと思うんですよ。
というのもこの国が確保、やっぱりその数相当確保がなかなか難しくて、かなり管理された状態で流通していたので、お医者さんもなかなか処方しにくかった。別の要因もあるんですけども、飲み合わせの問題とかそういったことも指摘されていて。
やはり海外から輸入するというのは、ワクチンのときもそうでしたけども、供給制限かかったり、メーカー側も自国のほう優先するのはそれは当たり前なので、あとは適度に分配するということになると、そうするといざ欲しいときに欲しい量が得られないというところがあると思います。
そういった意味で国産の治療があるということは、やっぱり国民にすぐ届けたいときに届けられるというメリットが、これが一番だと思いますね。
06:04
そうですね。やっぱりワクチンのときもそうだったが、総理大臣がわざわざその国まで行って、日本にくださいよということを頼んでようやくあの数を確保したわけですよね。
ただお金だけだとやっぱり買い負けということもできるでしょうし、持っていればそういうことはしなくていいわけですから、やっぱり国内で開発能力を持つということはまさに国益だなという気がしますよね。
そのあたりで中国早く持ったほうが、これ単に薬ができたということでなくて、日本の外交力みたいなものも強くなるということだと思います。
こちらのほうも早く申請を認めたほうがいいのではないかという気がするんですが、そのあたりで政府に何か求めることがあれば、ちょっと安田さんの口から聞いてみたいんですが、
日本ってなかなか許認可行政のスピードが遅い、迅速さがないということなんですが、これは他の業界でもそうなんですが、製薬メーカーに対してはよっぽど遅いということないですか、安全性が一番なので。
先週もお話ししたんですけれども、やはりワクチン科があって、疾病の時もあったようにやっぱり副作業であるとか、そういったリスクを大変恐れる。もちろん安全が第一なので、製薬メーカーもそのあたりはもう安全第一であるということで言っていますけれども、
リスクよりもメリットを取る場合も、感染症のパンデミックであるとか、そういった時も必要である場合がケースがあると思うんですよね。そういった時にちゃんと見極められる仕組みがあるかどうかだったと思うんですね。
アメリカなんかではやはりパンデミックとかバイオテロなんかを想定して、緊急使用許可、よくEUAみたいなこと言ってますけど、そういう制度があって、今回コロナ禍でもワクチンが早く出たり、今回のファイザーのメルクの飲み薬もEUAを使ってるんですけども、ある程度リスクよりベネフィット、影響を取るっていった方針で、
リスクに関してはもう使った人の自己責任っていう、そういう考え方かもしれませんけれども、それでヨーロッパにも上限付き販売承認っていうCMAっていう制度があって、やっぱり欧米はそれによって早く実用化を後押ししてきたっていう背景あるんで、やっぱり日本にもそれがないと、作っても実用化できない、作ってっていうか。
できても使えないという状況が続くということですね。
研究開発費にそのだけお金使っても、実際実用化する前にパンデミック収束したら、本当に企業やったゾーンみたいになっちゃうので、そうじゃなくて、やっぱり届けたいときに届けられるように迅速に承認制度が必要だっていうことで、
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今回もう5月20日施行ですかね、緊急承認制度っていうのが国のほうで、
施行されるんですか。
交付されて施行されたんですね。
これは先ほど申し上げたアメリカのEUAっていうのを参考にして作ってまして、安全性を確認すると。
ただし有効性に関してはある程度の知見のデータを見た上で、推定されれば、確定ではなくて推定されれば承認しますよ。
ただし最大2年。1年ごと見直したりとかして、最大2年。その間に正規の申請をしなさいよっていうような仕組みができたんですね。
なのでこれによって、そういう大きなパンデミックであるとか、バイオテロなんかも含めてリスクヘッジできるんじゃないかと思うんですが、
これも制度は作ったはいいが、運用しないっていうのはよくありそうなことですので。
まあ日本ではそうですね。
やっぱり恐れるので、最初のプレーになること、そうならないように我々も注視しておかないといけないなとは思っています。
伺ってるとね、やはり日本人っていうのはこの医薬の分野だけではなくて、やっぱり緊急事態を考えていない。
そのためにいつも平時の対応をしようとするので、逆に手遅れになって被害が大きくなっているというケースが出てきてるなという気がするんですね。
なぜそうなるかというと、国とかそういうことに問題があると言うんですが、基本的には国民意識じゃないかという気がするんですね。
この緊急事態だから多少犠牲が出ても早くやったほうが全体の犠牲としては小さくするんだというような気持ちが国民の一人一人にないからこそ、やっぱり国とか行政もちょっと腰が引けてるというところがあるような気がするんですね。
安田さんには医薬メーカーの取材に詳しいということで来ていただいているんですが、
新聞記者であることは一緒ですので、そのあたりの僕たちの意識改革というのはどうやったらできるのかなという話を後半ではちょっとしてみたいなと思います。
ぜひよろしくお願いします。
はい、ここから後半です。引き続き産経新聞経済部デスクの安田さんとお話を進めていきます。
安田さん、僕実は3回ワクチンは一応打ってるんですね。
3回ともモデルナでした。2回目には熱が出たんです、37.5度ぐらいですね。
その時にこの程度であれば一晩で収まりましたし、我慢してもいいなと思って3回目もそれぐらい出ても仕方ないかなと思って打ったんですが、3回目は全く何もなかったんですね。
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これぐらいで、僕の意識ですよ、これぐらいでなぜ皆さんモデルナを打つのを敬遠されるのかなという気が常にしていたんですね。
ファイザーも熱出たりする人もいます。モデルナの確率が高いということなんですが、この程度で済むのであれば不可能で大騒ぎせずにコロナにかかるよりよっぽどマシなんだからというふうに思う人がなぜ日本人には多くないのかなというような気がしてたんですね。
それの中には僕たちマスコミの責任もあると思います。ちょっと不可能が出ただけでそこだけ大騒ぎして捉えて、熱が出ますよとか、あるいは何人中何人が出ますよとかそういうことばかりフォーカスしすぎている時期もあったと思うんですね。
後半はこの国民意識のことを聞きたいんですが、その中にはマスコミの意識もあると思います。
マイナスの部分ばかりにフォーカスを当てて、大なる利益、ベネフィットの方に全然焦点を当てないというマスコミと、それをいいことだと受け止めてくれている国民意識と、この辺りが日本のワクチン開発が全然進まなかったところの根っこにあるような気がするんですね。
この辺りを僕たちそろそろ変えなきゃいけないなと、緊急事態には多少の犠牲があっても大なる利益のために我慢しなきゃいけないなという意識が必要だと思うんですが、この辺りどうしたら変わるのかという辺り、安田さんの考えを聞いてみたいんですが。
そうですね。ワクチンとか治療薬に限って言えば、もう本当に国民も流れてくる断片的な情報だけじゃなくて、例えばその知見の情報である程度調べたら、公になっているものも多くて、そういうのを取りに行って納得するであるとか、
そういうのを見れば副反応で、どれぐらいのものが発熱って何パーセント出てるのかとか、死亡例みたいなのがどんだけあるんだろうみたいな情報もニュースなんかでも手に入れられるんですよね。だからこれがデマであるとか、そういうのが判断国民一人一人ができると思うんです。
そんな中で情報を得た上で、我々も発信しないといけないと思いますけど、得た上でやはり先ほどおっしゃったように、パンデミック時、緊急時にはやっぱり社会全体のベネフィットを取ろうっていうような決断が必要なんじゃないかなとは思いますね。
そのために我々も絶対怠けずに情報発信をね、そういった不安に思われる、そういうのは心がけて記事書いてきたつもりですけれども、地形の正しいデータの見せ方であるとか、部分だけ切り取るんじゃなくて、こんだけの症例があって、こんだけの規模数でやってますよとか、我々も伝え続けたいとは思いましたね。
15:18
有事と平時ということで、日本人は平時しかないと思っているところが非常に強くて、有事だからこうしましょうと言っても、なかなかそこに意識が切り替わらないというところがあると思うんですね。
今回のコロナ、亡くなっている方がかなりは出ているんですが、考えてみると日本人というのは年間に130万人から140万人くらい亡くなるんですよね。その数字から見るとコロナで亡くなった人というのはそのうちの何パーセントかということですよね。
そういったことをフォーカスしすぎると、なかなか本来の姿が見えないんじゃないかなという気がするんですが、そのあたり、僕たち何を伝えればいいかということで、安田さんの意見はどんなところでしょうか。
全体像から見ると、ビビタルもんだよという意識もある意味あっているのは必要だと思うんですよね。
ただし、薬があれば、私は薬とかを取材しているので、治療薬があれば、ワクチンがあれば守れる、特にワクチンですね、要薬があれば守れる命は我々の英知をもってして守るべきだと思うので、そういったものが作れるとか、そういったものが実用化できる仕組みを促していくっていうのは、そういった形で報道していきたいなと思いますし、
それを見たり聞いたり、そのニュースを見たり聞いたり、ラジオを聞いている皆さんとかも、そういったふうにリスクとベネフィットについて考える機会に、今回のコロナ禍はなったと思いますし、ちょっと意識は変わってきているのかなと思う。
そういった意味では、元の話に戻していこうと思いますが、日本でワクチンを作っている治療薬もある、必要であればいつでも供給できますよ、これが必要ですよね。
さらに前回も池本さんおっしゃったんですけども、それをまた余れば、多く作れれば、海外にもグローバルヘルスにも貢献できる。これやっぱりG7というか先進国である日本の責務でもあると思うんですね。
特にお薬に関しては、アメリカ、スイスについて、日本が創薬国としては3番目に大きいと言われていますので、やっぱりそういう責任というかミッションがあると思いますので、それはやっぱり日本がワクチンなり治療薬は作っていかないといけないなとは思います。
18:19
それに関して、ちょっとこれは大阪の放送局でやってますので聞きたいんですが、世界第3位の薬を作る能力がある日本で、大阪の比重ってどれくらいなんですか、今。
ちょっと難しいですね。
塩野さんの話は何回もやってますけど。
大阪で言うとちょっともうね、武田さんが東京に本社を移してしまわれたので、ちょっとかなり東京が。
でもただ、大阪には大きいところで言うと、塩野さんもそうですし、田辺美津美智さんがワクチンを作っているので、オプジボで有名な女薬企業さんであるとか、スミットモファーマさんとか、この辺りがやっぱり我が国の主要な製薬企業さんでありますし、それ以外にも開園作っているところ。
観光客も来てると思うね。
いろいろありますので、かなり日本のお薬。その理由としては、兄弟半代、親代で優秀な理系の学生さんと、あとお医者さんとかと、競業もオープンイノベーションもよくやりやすいっていう環境がありますので、そういったので、なかなか日本のお薬、創薬に関するイノベーションにはかなり大阪貢献しているとは思います。
なんか急にドメシティックな話をして申し訳なかったんですが、やっぱり大阪がこの日本を引っ張っている、そしてその日本が世界で存在感を示すという姿に、なかなか他の分野では日本の存在感というのは落ちてますので、もう一度この一種これを機械としてその立場を取り戻してほしいなという気がするんですよね。
ですから、日本人だけのための開発ではなくて、もっと大きな使命感というか目的意識を持った活動とか企業運営とかいうのをしてもらいたいなと思うんですが、実際安田さん取材してみて、製薬メーカーの経営者たちの意識の高さみたいなのはどの程度あるでしょうか。
非常に高いと思います。私が製薬メーカーを長く取材しているのの面白みの一つはやっぱり大阪からグローバルを見ているというのもあるので、そういったところで非常に頼もしいと思いますし、イノベーションを途絶えさせないという意識も非常に高いので、同じものを作らないというか、新薬を作らないと役がつかないという事情もありますけれども、
そういったところで非常にイノベーションが起きやすい産業であると思うので、すごく期待しています。
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はい、安田さん2週にわたって貴重な話を伺いました。僕もどうやらコロナが怖いという度合いがグーッと低くなったような気がしますので、リスナーの皆さんもおそらくそうだったのではないかなと思います。2週にわたりましてどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
サンキュー
レビューをお待ちしております。ぜひ皆様のご感想をお聞かせください。
22:19

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