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スピーカー 1
原理がわかってたわけじゃなくて、なんとなーく、こうすると、なんかおいしいトマトができますみたいな、そんな感じ?
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
で、なんとなーく行ってたのよ。ただそれが、いわゆるさ、遺伝の法則っていうものが発見されるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これが1865年に、あのメンデル。これは、このメンデルは有名な人だから、たぶんさ、もう小中学校の教科書に普通に載ってる人だから、まあ名前ぐらいみんな知ってると思うんだけれども、このメンデルが遺伝の法則を発見するんだよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
エンドマメ使ったあの実験の、たぶん話が一番有名なんじゃないのかな?と思うんだけれども、で、このメンデルによって、遺伝子っていう概念が、要は、もちろんその時はまだ遺伝子っていう概念じゃなかったけれども、遺伝子っていう概念の存在が発見されるわけだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう。で、一応、ここで発見されたものを一個だけ紹介すると、有性の法則って呼ばれるものなんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
遺伝子には、簡単に言うと、有性と呼ばれる、まあ表現型が現れやすい遺伝子っていうのと、それが現れにくい遺伝子、まあこっちが劣性遺伝子って言うんだけれども、があって、その両方が同時に存在した場合は、有性の形質が表現型として現れるっていうことなんだよ。
スピーカー 2
おー、なんかちょっと難しい。
スピーカー 1
いやー、すげー簡単に考えると、○×で考えて、遺伝子が2つあって、○と×があったら○が勝つのよ。
スピーカー 2
あー、はいはい。
スピーカー 1
これが有性、○が有性なわけ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、例えばさ、よく血液型なんかがさ、AO型、BO型とかそういうのあるじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあ、あれなんかも似たようなものでさ、例えばAAの人とAAの人が結婚したらさ、子供はもう絶対AAになるわけじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、AOの人とBOの人が結婚すると、A型も生まれるし、B型も生まれるし、AB型も生まれるし、O型も生まれるんだよね。
スピーカー 2
あ、そうなんだ。
スピーカー 1
そう。で、なんでかっていうと、AOっていう型だと、これA型になるのよ。
Oが、ま、劣性って言い方ちょっとよくないんだけど、劣性遺伝子なわけ、この場合は。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、BOもBが勝つわけよ。だから、Oがやっぱり劣性遺伝子なわけ。
でもさ、AOとBOだからさ、あの、こう組み合わせていくとさ、OOっていうパターンが生まれるじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、OOはOになるわけよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
そう、ま、こんな感じで、普段は現れにくいんだけれども、掛け合わせ方によって、ま、劣性遺伝子って呼ばれるものがこう、出てくるみたいな考え方まではここで発見されたわけよ。この辺の時代で。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、トマトの例でちょっともう一回話すけれども、例えば、原種の野生のトマトってめっちゃ美味しくないんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
今、トマトって美味しいじゃん。
スピーカー 2
ま、確かにね。
スピーカー 1
そう、これは人間が品種改良したから美味しくって、ま、原種の野生のトマトっていうのはさ、なんかこう、まず硬いし、色もなんか緑だったり、ちょっと黄色がかってたりとかっていう、なんかま、見た目もそんなにあれ美味しそうな野菜じゃないんだよ。で、実際食べても美味しくないし、なんなら毒持ってんだよ。
スピーカー 2
あ、そうなの。
スピーカー 1
そうそう。中には毒含まれてるやつもあるので、それを、形質の異なる品種同士をこう、掛け合わせていって、そのトマトの子孫から、自分が目的とするもの、例えば大きいトマトとかさ、赤いトマトとかさ、美味しいトマトみたいな、そんなものをこう選抜していった結果、今の、ま、大きくて身が赤くて、ま、もちろん毒もなくて食べると美味しいみたいな、そんなトマトができるっていうのがま、
いわゆる品種改良なんだよね。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
で、トマトで今話したけど、これ、人間でもできるんじゃないの?っていう考えが出てくるのよ。
スピーカー 2
あー、はいはい。
スピーカー 1
で、この考えを出したのが、あの、フランシス・ゴルトンっていう人なんだけど、ま、これイギリスの人で、実はあの、種の起源のダーウィンのいとこなんだよね。
スピーカー 2
あー、はい。
スピーカー 1
で、この人は、いわゆる天才と呼ばれてた人の家系をこう調べていくことで、その家系には天才が多いぞ、みたいなことを調べたのよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ま、他にもいっぱいやってんだけど、要は、そういう天才とかそういうものもこう遺伝するんだな、みたいなのを見つけた、みたいな感じに思ってくれればいい。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
で、この考えがさらに飛躍するとどうなるかっていうと、えっと、まず人で言うと、チャールズ・ダヴェンポートっていう人が今度出てくるのよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
劣等種と優勢種が組み合わさると、いつか劣等種になっちゃうぞっていう考えが出てくるのよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
これさ、あの、別に俺大型が劣等種だなんて全然言う気ないんだけど、ちょっとさっきの血液型の例で言うと一番早いからそれで言っちゃうんだけれどもさ、普通だったら大型ってさ、AとかBとかが混ざると出てこないじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
でもさ、OOっていう型が組み合わさるとOが出てくるでしょ?
スピーカー 2
あー、はい。
そうそう。こんな感じで、もう何度も言うよ。大型が劣等種じゃないからね。あの、なんだけれども、遺伝上のあの優勢と劣等っていうところで見ると、要は組み合わせ次第で劣等種が混じってると、いつか劣等種がまた出てくるわけよ。表に。
うん。
スピーカー 1
で、これがすごい飛躍されて、劣等種を排除しようみたいな考えになってくるのね。
スピーカー 2
あー、はいはい。
スピーカー 1
そう。いわゆるこれが優勢学なわけよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、そこからこの優勢学っていうのが流行ったのが、いわゆる1900年代の始めとか、もうあれだよね。そのぐらい。1900年代前半っていうのは優勢学がものすごく流行った時代なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
でさ、これよくさ、ドイツとかさ、日本がとかって言われるじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
全然そんなことないから。世界中で流行ったから。
スピーカー 2
あー、はい。
スピーカー 1
なんならアメリカなんて真っ先にやってたしね。っていう。
スピーカー 2
へー。
スピーカー 1
うん。で、別に、だからもちろんドイツや日本を擁護するわけじゃないけれども、世界的に要は流行りだったわけ。優勢学っていうものが。
スピーカー 1
で、別にさっき人種の話で言ってたけれども、結局そういう障害者っていうのも、いわゆるヒトラーが言う劣等種の方に入るっていうカテゴライズされてたわけね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう。だから、じゃあそんな劣等種は排除しようっていうことで、大量に安楽死させてもいいっていうような感じになってたとされる。これも諸説ありだから、一応疑問符はつけとくけれども。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、もちろんそのいわゆる一番有名なユダヤ人迫害あるじゃん。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
これもその極端な優勢思想から来たものなんだよね。
ユダヤ人は劣等種だからゲルマン人の邪魔になるし、もう排除しようって言って、まあドイツから追い出しただけでなくて、最終的には強制収容所に収容して、まあこれも諸説はあるんだけれども、大量に殺害したっていうところね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
まあこんな感じで優勢学っていうのは世界中で流行ったというか、その一時期そういう政策と結びついて、多くの人を結局のところ大量に死に追いやるっていうような側面を持っていたんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
そう。で、日本においての部分にちょっと入ってきたいんだけれども、
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
日本においては、これは最近ニュースでもやってたから、まあ名前ぐらいみんな知ってると思うんだけれども、優勢保護法っていうのがあるんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
でさ、これすごいのが優勢保護法っていうのは、実は制定されたのは1948年なんだよ。
スピーカー 2
あ、戦後なんだ。
スピーカー 1
戦後なんだよ。
で、簡単に言うと、いわゆる障害者だったり、何病を患っている人、特定の疾患を持つ人々に対して、強制的に不妊手術を行うことを合法化してたんだよ。
スピーカー 2
あー、はい。
スピーカー 1
そういう法律。で、この不妊手術のことをいわゆる優勢手術なんて呼んだりもしてたんだけれども、こんな法律が戦後にもあったんだけど、
一応言っとくと、戦前に国民優勢法っていうのが、まあ1940年だけど成立してたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、この国民優勢法の大部分がこの優勢保護法に継承されてたのよ。
ちょっとそれぞれ違う部分の説明はちょっと後でするけれども、優勢保護法の条文に、この法律は優勢上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護することを目的とするっていう、まあ目的が書かれてるんだよ。
だから優勢保護法っていうのは二段構えなんだよね。不良な子孫の出生の防止でしょ?一個は。もう一個は母体の健康保護なんだよ。
スピーカー 2
あ、そうなんだ。
スピーカー 1
そう、この二段構えだったの。で、もちろん問題なのは前者の方だよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
不良な子孫の出生を防止っていうところなんだけれども、当時、親の障害とか疾患っていうのはもう子供に遺伝するんだっていう考えがもう大前提にあったのよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
だから、じゃあそんな障害とか疾患が子供に遺伝するぐらいだったら、その子供は生まれない方がいいよねっていう考えから、強制的に不妊手術を受けさせられてたわけ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
でもさ、これはさ、もう今だから言えるけどさ、もう間違ってんじゃん。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
絶対じゃないんだよ。早話が。あの、もちろん遺伝する可能性がゼロじゃないし、遺伝するものもあるしっていうところなんだけど、そもそもじゃあ絶対遺伝するかっていうとそこも絶対じゃないし、
全然関係ないものも多かったわけよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
そう。だから間違ってたんだよ。もう簡単に言うと。間違ってたんだけれども、これがなんと1996年まで続くんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
これが1996年に母体保護法っていうものに改正されるのよ。要はさっきさ、前者後者言った方の後者だけが残ったみたいな感じね。
スピーカー 2
あーはいはい。
スピーカー 1
で、1996年までだからなんと実に48年間もこの郵政保護法っていうのはもうずっとオープンになってた状態なんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、この間強制的に不妊手術された人っていうのは、まああのいろいろ説はあるから、一般的に言われてる数だと1万6500人って言われてるの。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
で、なお本人の同意を得てやった、要は強制じゃなくて本人がちゃんと手挙げてやったケースまで含まれるとプラス1万人ぐらいいるとされてるんだよね。
スピーカー 2
あーすごい多いね。
スピーカー 1
そう。だからまあ本人の同意を得たケースはちょっと1回除外しても、まあ2万人弱ぐらいは強制的に不妊手術された人がいたんだよね。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、もともとその国としては当時は合法であったって言って、もう全然謝罪とか補償もしなかったんだよこれ。訴えがあっても。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
ただ、その不妊手術受けさせられた女性が裁判を起こしてだんだん社会問題になってきたわけね。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
これはさ、もちろん1948年の時にそんな裁判を起こしてもきっと社会問題にならなかったんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
当時はそういう倫理観だったから。でも時代とともに倫理は変わってきたわけよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
今、うちらのさ、その考えっていうかさ、倫理観で言ったらさ、やっべえ法律だなとしか思わないじゃん。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
それが、やっぱ倫理観が変わったことで訴えを起こしてた人が、え、そんなのひどくない?みたいな感じにこう同調する人が多くなって、社会問題となって、最終的に2024年7月。
あ、これ最近だね。めっちゃ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
最高裁がこの優勢保護法を憲法違反として認めて、国に賠償を命じたんだよ。
だからこれ最近のニュースでやってたんだよね。
スピーカー 2
うん。
で、その時、まあ岸田首相、あの今も首相だけどこの放送の段階ではが、それを受けて明確に国の責任であることを認めて、その被害者たちに謝罪をしたんだよね。
はいはい。
スピーカー 1
で、この時にまあ岸田首相が言ってたのが、旧優勢、あの優勢保護法ってもうこの時は変わってるから旧優勢保護法って呼び方してるんだけれども、旧優勢保護法は憲法違反で同法を執行してきた立場として、その執行のあり方も含め、政府の責任は極めて重大である。
心から申し訳なく思っており、政府を代表して謝罪を申し上げる。
で、もう明確に政府の責任を認めて、憲法違反であったことも認めて謝罪をしたっていうことなんだよね。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
そう、だから国としてもう本当にこの法律間違ってたんですっていうのをちゃんとしっかりと真摯に向き合って認めたっていうところで、まあ岸田首相の謝罪っていうのは一定の評価は得られたところなんだけれども。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、ちょっと軽くまとめるけれども、国民優勢法っていうのがもともとあったわけよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
これは、いわゆる優勢学に基づいた劣等種を排除しようっていう法律だったわけ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
その後、1948年優勢保護法にこれが生まれ変わるんだよ。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
で、ここでいわゆる母体保護の名目が追加されただけなんだよ。まあ正確に言うともうちょっと細かく違うけれども、大枠で言えばそこが追加された。要は妊娠中絶のところができるようになったの。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
国民優勢法の時っていうのは、妊娠中絶は別にできなかったとかじゃないんだけれども、優秀な人同士の子供は優秀になるんだから、妊娠中絶を認めないケースがあったわけ。そんな感じ。
で、それを母体保護の第一として、優勢保護法ではそれを認めたわけ。
スピーカー 2
うん。はい。
スピーカー 1
で、最後母体保護法になると、いわゆるその優勢学、優勢思想の部分を削って母体保護の部分だけ残した。この3つの法律はそんな感じで推移してたっていうところね。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
で、最後になるけれども、池田松事件って覚えてる?
スピーカー 2
いや、わかんない。
スピーカー 1
2001年に大阪府の池田市にある池田松学校っていうのがあるんだけれども、そこで無差別殺傷事件が起きたんだよね。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
で、児童8名が亡くなって、その他15名が重刑所を追ったっていう、もうすごい大惨事が起こったんだよ。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
この時の犯人、拓磨守っていう人なんだけれども、元死刑手よね。もう死刑、執行されてるから。
で、当時ニュースとかで、この人が逮捕された。すぐ逮捕されたんだよ。逮捕された時に、精神科病院に通院歴があるってめちゃめちゃ報道されたのよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、実際この事件の前に、もう15回逮捕されてるんだって。
スピーカー 2
うん、はい。
スピーカー 1
全然違う事件でね。で、ただそのほとんどが心身喪失を理由に不寄所処分になってたんだよ。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
で、最終的に児童8名が亡くなるような大惨事を起こすっていう事件が起きたわけね。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
もちろんこの拓磨守は、元死刑手は死刑になって死刑執行されて、今はもうこの世にはいないんだけれども。
スピーカー 2
うん。
スピーカー 1
やっぱこの時もそういう精神障害者に対する論議っていうのがちょっと湧き起こったんだよね。
で、最後ちょっと小片郎にそこを意見求めたいんだけれども、小片郎はこの精神障害者が起こす事件に対してどういう意見を持っている?
スピーカー 2
どういう意見を持ってる?
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
そうだね、被害者は被害者でいるから、それは法律で裁かなきゃいけないかなって思うけど。
スピーカー 1
そう。で、実際この拓磨守は、この池田松の事件は裁かれたけど、その前の事件っていうのは全部心身喪失の理由に不規則処分だったんだよ。
スピーカー 2
あー、はいはい。
スピーカー 1
そう。だから問題になったわけ。精神障害だったら何しても許されるのかみたいな。
スピーカー 2
そこは難しいよね。
スピーカー 1
まあそうなんだよ。これ難しい問題でさ、いわゆる自理弁識能力がない人間を法で裁いていいものかどうかっていうところがまずあって。
で、結論拓磨守は全然そんなもんがあったわけだから、別に裁かれて当然だった。
当時の首相の小泉純一郎も死刑になって、そんなの当然でしょって言って結構有名になったんだけれども。
それが多分一般的な感覚だし、全然間違ってないとも思ってるんだけれども、そこは1個置いといて。
ただ、例えばそのいわゆる自理弁識能力がない人が事件を起こした時に、それが裁かれるべきか裁かれるべきでないかって言った時に、
これが結局その時の倫理観によって絶対俺ブレると思ってるんだよ。
感覚論で言ったらさ、こんなのは公平性の観点からさ、裁くべきじゃん。
まあ変な話さ、まともな人が人殺すのとさ、なんか頭狂った人が人殺すのでさ、そこにさ、結果に差はないわけじゃん。
一般的な感覚から言えば別にそこに差をつけるべきではないんだけれども、ただ本当に何もわからない状態で、
自理弁識能力のない人間が殺傷した場合に、じゃあそれは人が、すごい悪い言い方だけどさ、普通の人が殺したのとはやっぱり同じ尺度で考えちゃいけないよねっていうのが、やっぱり常に倫理的な問題に引っかかってくるんだよ。
この話っていうのはもちろん俺も答え持ってるわけじゃないからさ、俺は公平性を重視する人間だから、そんなやった結果に対して裁くべきでしょとしか言えないんだけれども、
ただこういうさ、いろんな意見があると思うんだよ。こういうところに関しては。センシティブだし。で、ちょっと一個紹介したいのが、俺の大好きな佐藤修法先生のブラックジャックによろしくっていう漫画があるんだよ。
これで、今言ったあの池田翔実験を、まあもちろんちょっと名前とか色々書いてるんだけれど、これとほぼ同じことを漫画で書いてるのね。
で、いわゆるその精神障害者に対する偏見だったり間違った知識だったり、今言ったその自理弁識能力とか、統合主張をベースに書いてるんだけれども、そういったところを読者に突きつけて、あなたはどう考えるみたいな感じのちょっとテーマの話があって、