Snow Man、最近音楽チャートやテレビ番組、雑誌の表紙などで、彼らの名前を見ない日はない、と言っても過言ではないかもしれません。
ファンクラブの会員数は、なんと176万人。これはあの伝説的なグループ、嵐に次ぐ数字だと言われています。
一体彼らは何者なんでしょうか。アイドルの世界が、まるで戦国時代のように次々と新しいスターが生まれては消えていくこの現代。
なぜSnow Manだけが、これほどまでに多くの人々を惹きつけ、熱狂させ、そして売れ続けるのでしょうか。
彼らの物語は、決して華やかなエリートコースではありませんでした。むしろ10年以上に及ぶ長い長い下積みから始まったんです。
何度も夢を諦めかけ、それでもステージに立ち続けた彼らが、なぜ今、日本のエンターテイメントの頂点に立っているのか。
これは、9人の男たちが逆境を力に変え、時代を味方につけ、誰も見たことのない景色にたどり着くまでの汗と涙、そして笑顔の物語です。
こんにちは。株式会社カザオリの矢澤彩乃です。
推し勝つ未来研究所へようこそ。
この番組では、ますます盛り上がりを見せる推し勝をビジネスの視点から、そして時には私自身の経験も交えながら、楽しくそして深く紐解いていきます。
私は普段、推し勝つをテーマにしたビジネス、例えばファンの皆さんがイベントを一緒に盛り上げられる、プクートというサービスを提供しています。
それと同時に、ベーシストとしてアーシッドさんのバックでベースを弾かせてもらっているので、推す側と押される側、両方の視点を持つ私だからこそ見えてくる推し勝つの面白さや可能性を皆さんと共有したいなと思っています。
さて、今日のテーマは、「会員数176万人、スノーマンはなぜ売れ続けるのか?」です。
実は私の母と妹もすっかりスノーマンにハマっていて、その影響もあってスノーマンを意識するようになったんですが、もう毎日常にメンバーの誰かがテレビやCMに出ていますよね。
正直、ジャニーズは自分の若い頃のグループまでしかわからなくて、私自身はカトゥーンあたりで思ってたんですが、今回色々調べてすっかりファンになってしまいました。
2020年のデビューからわずか数年で、音楽業界の記録を次々と塗り替え、今や国民的グループとなったスノーマン、ファンクラブ会員数176万人、この数字がどれほどすごいか想像できますか?
これは、あの伝説的なグループ、嵐に次ぐ業界第二位の数字なんです。
その人気の秘密は、単に歌が上手いとか、ダンスが揃っているとか、それだけでは説明がつかない、もっと深いところにあるような気がするんです。
今日は、このスノーマンという巨大な成功事例を、私たち推し勝未来研究所ならではのビジネス視点で徹底解剖します。
彼らが歩んできた長い道のりと、9人だからこそ生まれた奇跡の科学反応、その成功の裏にある緻密な物語戦略、商品開発、そしてファンとの新しい関係構築の秘密に迫ります。
メンバー9人それぞれの際立ったキャラクター性や、同時デビューしたストーンズ、そして国民的アイドルだったスマップや嵐といった偉大な先輩たちとの比較も交えながら、その革新を紐解いていきましょう。
番組を聞いての感想や、あなたのスノーマンへの思いなど、ぜひハッシュタグ推し勝未来研究所でシェアしてくださると嬉しいです。
それでは早速本編に入っていきましょう。
スノーマンの強さを理解するためには、まず彼らの物語の始まりに目を向ける必要があります。
それは、輝かしいエリートコースとは程遠い、長くそして過酷な下積みの時代でした。
スノーマンの物語を語る上で、まず知っておかなければならないのは、彼らが決してエリート街道ではなかったということなんです。
物語の始まりは、2009年に結成された全新ユニット、ミス・スノーマンに遡ります。
当時のメンバーには、現在のスノーマンのメンバーも多く含まれていました。
彼らは先輩グループのバックダンサーを務めたり、滝沢歌舞伎といった舞台で経験を積んだりと、ジャニーズジュニアとしてのキャリアをスタートさせます。
しかしその道は決して平坦ではありませんでした。
2011年には、ユニットが事実上の活動休止状態となり、メンバーはグループ名もないただのジュニアとして、先の見えない日々を過ごすことになります。
周りからは岩本たちなんて呼ばれていた、そんな悔しい時期もあったそうなんです。
天気が訪れたのは2012年5月3日。
舞台滝沢歌舞伎2012の公演中、ステージ上のスクリーンにスノーマンというグループ名がサプライズで映し出されました。
深澤達也さん、佐久間大介さん、渡辺翔太さん、宮舘龍太さん、岩本光さん、安倍良平さんの6人。
こうしてスノーマンの歴史は正式に幕を開けたんです。
しかしグループ結成後も、すぐにデビューへの道が開かれたわけではありませんでした。
初期メンバー6人のジャニーズジュニアとしての活動期間は異例の長さでした。
特に深澤達也さんと安倍良平さんは、実に15年もの歳月をジュニアとして過ごしており、これは歴代でも最長記録と言われています。
15年、それは人が生まれて中学校を卒業するまでの時間です。
その間、彼らは自分たちより後に入所した平成ジャンプやキング&プリンスといった後輩グループが先にデビューしていく姿を何度も目の当たりにしてきました。
メンバーの深澤さん自身も何度も心が折れましたと語っています。
しかしビジネスの視点で見ると、この逆境こそがスノーマンというブランドの最も重要な原点であり、最強の武器を育む期間となりました。
単にデビューを待つのではなく、彼らはどうすればこの厳しい世界で生き残れるかを考え抜き、一つの答えにたどり着きます。
それが他の誰にも真似できない圧倒的なパフォーマンス、特にコーナーインドのアクロバットを極めることでした。
彼らは職人集団と称されるほどのスキルを磨き上げ、ジャニーズの伝統的な舞台である滝沢歌舞伎などでその実力を遺憾なく発揮します。
年間200ステージ以上に立つこともあり、デビュー組よりも忙しいジュニアと言われるほど彼らはステージに立ち続けたんです。
彼らのパフォーマンスは単なるアイドルのダンスではなく、もはや体操選手レベルの身体能力を要求される芸術の域に達していました。
他のグループがデビュー後に市場で揉まれながら成長していくのとは対照的に、スノーマンはデビューという市場に出る前に長すぎるほどの下積み時代を経験していたんです。
彼らは若さや新鮮さでは勝負できなかったからこそ、10年以上かけてスキルという決して揺らぐことのない競争優位性を築き上げました。
この長い下積み時代は彼らにとって不遇の時代ではなく、他の追随を許さない唯一無二のブランドを開発するための不可欠な時間だったのではないでしょうか。
彼らの苦労話は単なる同情を誘う物語ではなく、スノーマンが持つ圧倒的な実力と信頼性の証明そのものなのだと思います。
長い下積み時代を経て職人集団としての地位を確立した6人。 しかし彼らの物語はここでは終わりませんでした。
2019年1月、プロデューサーである滝沢秀明さんの主導で、グループの運命を根底から揺り出すある経営判断が下されます。
それが関西ジャニーズジュニアで活躍していた向井浩二さん、宇宙6というグループに所属していた目黒蓮さん、そして当時まだ15歳だった少年忍者のラウールさんという3人の新メンバーの加入でした。
これは単なるメンバーの増員ではありません。ビジネスで言えば既存の安定した事業体に外部から全く新しい血を入れる大規模な事業再編です。
その目的は明確でした。6人体制のままではスキルは高いものの、アイドルとしての高齢化やデビューへの起爆剤をかいていた状況を打破すること。
考えてみてください。それまで職人集団としてどちらかというとクロート好みのグループだったスノーマンに全く異なる背景を持つ3つの個性が加わったんです。
関西で鍛え上げられたトーク力と明るさでグループの対応となった向井浩二さん。
モデルとしても活躍する抜群のスタイルと秘めたる情熱で多くの女性ファンを虜にした目黒蓮さん。
そして圧倒的な存在感と企画外の才能でグループの先端に新しい風を吹き込んだラウールさん。
彼らの加入はグループの人的資本を戦略的に多様化させ、ブランドの可能性を飛躍的に拡大させるための劇薬でした。
しかし当時、この決断は6人のスノーマンを長年支えてきたファンからの戸惑いや反発の声も少なくなかったと聞きます。
6人でスノーマンだから。ファンの抵抗は自分たちが愛したブランドのアイデンティティが失われることへの当然の危機感でした。
このすでに出来上がっているグループへ加入するメンバーの苦悩や、新しいメンバーを受け入れる既存のメンバーの気持ち。
実はこれはタイムレスプロジェクト、通称タイプロというオーディション番組で目黒蓮さんが手紙に気持ちを綴ったり、渡辺翔太さんが当時を語っていました。
渡辺翔太さんは当時、後から加入した3人を守れなかったことを今でも後悔していると語り、15歳だったラウールさんが批判の声に涙していた過去も明かされました。
そして極めつけは、目黒蓮さんからの手紙。
全方位に配慮されながらも本音が綴られたその内容は壮絶でありながらも誠実さに満ちていて、とても胸を打たれましたね。
加入という一言の裏にある人間模様と覚悟の重さを改めて感じさせられるエピソードでした。
目黒さんの手紙はYouTubeにノーカットで公開されているので、ぜひこちらも聞いてみてくださいね。
そして新メンバーの加入によって、スノーマンの物語は第2章へと突入します。
エーマはデビューできるかから、この9人は果たして一つになれるのかへと変わったのです。
この内部対立ともいえる危機を彼らは見事に乗り越え、むしろより強固な物語へと変化させました。
6人が長年かけて築き上げてきたパフォーマンスの土台の上に、3人の新しい個性が加わることで、予測不能な科学反応が起きたんです。
興味深いのは、この9人体制になってからわずか1年でデビューが決まったという事実です。
6人で7年以上待ち続けたデビューが、9人体制になった途端に現実のものとなった、これは偶然ではなかったのだと思います。
6人だったらデビューはなかった、とオリジナルメンバーが新メンバーへの感謝を口にし、プレッシャーに押しつぶされそうになってなくラウールさんを目黒さんがそっと支える。
こうした一つ一つのエピソードがファンに公開されることで、グループ内の葛藤と和解のプロセスが感動的なコンテンツとして消費されていきました。
そして当初の反発や危機は、結果的にファンをより深く物語に引き込むための最高のフックとなったのです。
この試練を一緒に乗り越えたファンは、単なる応援者からこの9人体制の成功を見届ける当事者へと意識を変えました。
平坦な道ではなく、共に逆境を乗り越えたという共通体験こそが、スノーマンとファンの間に何者にも変え難い生存者の絆とも言うべき強固なエンゲージメントを築き上げたのだと思います。
そして2020年の1月22日、ついにスノーマンはストーンズと同日デビューという形で念願のメジャーデビューを果たします。
さて、9人体制という大きな変化を乗り越えたスノーマンが手に入れた最大の武器、それが9人9色と称される圧倒的なキャラクターの多様性です。
これは現代のエンターテイメント市場を攻略するためのポートフォリオ戦略と言えるかもしれません。
彼ら9人はそれぞれが異なる市場にアプローチできる独立したブランドとして機能しています。
結果としてスノーマンは驚くほど多様な魅力を持つグループへと進化したんです。
まずリーダーであり振付も手掛ける岩本光さん。ストイックで寡黙な肉体の核としてパフォーマンスの質を重んじるファン層に訴えかけます。
最年長でMCとしてグループをまとめる深澤達也さん。いじられキャラでありながら安定感抜群で長年の舌積み経験を生かしたトーク力で、バラエティファンやグループの科学反応を楽しむ層の入り口となります。
10代でセンターに抜擢されたラウールさん。身長190センチ超えのモデル体型をおぶきに、ハリコレにも出演するファッション性と企画外の才能で、若く感度の高い層や世界的な注目も集めています。
メインボーカルであり美容男子としても知られる渡辺翔太さん。その繊細な歌声で音楽ファンと美容マニアとして美容コスメ市場をつなぐ重要な架け橋です。
関西出身のムードメーカー向井浩二さん。その明るさとトーク力でバラエティ番組での突破口を開き、子供たちにも大人気。
写真好きが浩二でカメラ雑誌で連載を持つなどマルチな感性を発揮しています。 城地大学大学院卒で気象予報士の資格を持つ安倍良平さん。
クイズ番組で無双する知性の核として知的な層やファミリー層からの支持を集めます。 大ヒットドラマサイレントなどで俳優として大ブレイクした目黒蓮さん。
社会現象を起こし彼はお茶飲むからファン層への最大の入り口となっています。 伊達様という唯一無二のロイヤルなキャラクターを確立した宮舘龍太さん。
一度見たら忘れられない強烈な個性で熱狂的なニッチ史上を創造しています。 そしてアニメオタクを講演しアクロバットの切り込み隊長でもある
佐久間大輔さん。 巨大なサブカルチャー史上とファンをつなぎ声優業にも活動の場を広げています。
どうでしょう、9人9色の誰一人としてキャラクターが被らないこの多様性こそが スノーマンの老若男女
幅広いファン層を獲得できた大きな理由の一つなんだと思います。 この戦略の強みはリスク分散と市場カバー率の最大化にあります。
誰か一人の人気が停滞しても他の8人が別の分野でブランドを牽引できる。 結果として日本のエンタメに興味がある人なら
誰かしらスノーマンのメンバーにどこかで接触するという状況が生まれます。 この無数の言い口がファンクラブ会員数176万人という驚異的な数字を生み出す原動力となっているのかもしれません。
こうした多面体とも称されるスノーマンの魅力はメンバーそれぞれが自分の強みを生かして 個々に輝きつつグループとして見ると驚くほどの一体感とチームワークを保っている点です。
9人の個性が複雑に絡み合い、互いに補い合い、高め合っている。 実際スノーマンは自分たちの関わる仕事についてメンバー全員で話し合い、アイデアを出し合って作り上げてきた歴史があります。
一人一人が主体性を持って企画に参加し、自分たちのビジョンを明確に描いて進んでいく。 そんなプロ意識と結束力もスノーマンが強いグループである秘訣なのだと感じます。
さて、推し勝つ未来研究所、スノーマン特集の前半はここまでとなります。 彼らがデビューに至るまでにいかに強固な土台を築き上げてきたか、その片鱗だけでもお分かりいただけたのではないでしょうか。