絵画の全体構図と印象
ボイスドラマ、ロイスダールの「ワイク・バイ・ドゥールステーデの風車」。
ヤーコプ・ファン・ロイスダールが描いた17世紀オランダ絵画の傑作、
「ワイク・バイ・ドゥールステーデの風車」。
その雄大な景色を、マリアがtomyに伝えます。
マリア、よろしく頼むよ。
この絵がどれほど有名なのか、話には聞いているんだ。
ええ、tomy。さあ、一緒にこの景色を見ていきましょう。
絵画の全体の構図と印象。
マリアが絵の前に立ち、全体を指し示しながら。
この絵はね、私たちから見て、
左側には圧倒的な存在感の風車が、
右側には川の広がりと街の風景が、
そして空は画面の約3分の2を占めるほど高く広く描かれているの。
まるで風車がオランダの魂を象徴しているみたい。
空がそんなに広いのか。
ロイスダーヌは空の画家とも言われていると聞いたことがある。
その通りよ。
画面の重心は左上に向かって力強く伸びる風車。
そして手前から奥へ、私たちが見上げているような構図になっているわ。
全体を支配しているのは、薄い灰色の雲が流れる空と、
緑と茶色が混じり合った大地と水の色よ。
中央の風車と建築物。
マリアが風車の部分を撫でるようにして。
この絵の主役、風車は、
私たちが立っている場所より少し高い土手の上に立っているわ。
色は、土とレンガを思わせる赤みがかった茶色で、とても重厚な印象。
風車の羽は、今にも回りだそうなほど力強く描かれているわ。
少し向こう側を向いているわね。
その羽は木製で頑丈なんだろうね。
ええ。
その風車の足元には、古い障壁のような石造りの砦の跡が見えるの。
砦の壁は風車と同じ茶色だけど、
もっと歴史を感じさせる苔むしたような暗い緑の混じっている。
その砦の上には、数人の小さな人影が見えるわ。
彼らの洋服は、当時の庶民的な濃い青や茶色ね。
右側の風景、町と川。
色彩と光の描写
マリアが視線を右に移動させて。
風車から右下へ視線を移すと、
そこには、ワイク・バイ・デュールステイでの町の風景が広がるわ。
川に沿って三角ヶ谷の家々が並んでいて、
そのほとんどは白羽べに赤い屋根。
遠近感で小さくなっているけれど、
教会の塔が少しだけ空に突き出しているのも見える。
川はどれくらいの広さなんだろう。
手前には川の岸辺、つまり土手がある。
土手の草は湿気を帯びた濃い緑。
そして、その土手の向こうに広がる川の水面は、
空の色を映して銀色に近い薄い青と灰色。
波は穏やかで、静かに町を囲んでいるわ。
川のほとりには小さな木の船が停泊しており、
そこには漁師や船頭のような人物が一人座っています。
彼の洋服は黒に近い紺色で、水の色に溶け込んでいます。
次に色彩と光、人物の描写。
この絵の色彩は土の茶色、水の灰色と青、
そして空の白と薄い青が中心で、とても落ち着いているわ。
光は左上、つまり風車の少し後ろから差し込んでいるようで、
風車の影が身のもにも手前の土手にも落ちている。
その光が、町の白い壁や川の水面をキラリと輝かせているの。
ということは、左側は少し暗く、右側の水面が明るいんだね。
ええ、そして私たちから一番近い画面の最下部には、
土手を歩く二人の人物と一匹の犬が見える。
彼らは背中を向けているから表情や瞳の色はわからないけれど、
服装から長旅の旅人か農夫に見えるわ。
彼らの視線は私たちと同じ。風車と遠くの町を向けているの。
ロイス・ダールはただ風景を描いただけではない。
この画面に大地の重みと空の広がり、
そしてその中で懸命に生きて人々の静かな営みを凝縮させたのです。
マリア、どうだったかしら、このワイク・バイ・デュールステイでの風車の景色は。
ああ、マリア、君の説明のおかげで、この画が持つ力強さと静けさ、
そしてあの高い空をはっきりと感じることができたよ。
ありがとう。
