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2025-04-15 23:47

121宮沢賢治「注文の多い料理店」(朗読)

121宮沢賢治「注文の多い料理店」

クリームを塗って塩を揉みこんだ生肉はなんて料理なんでしょうか。今回も寝落ちしてくれたら幸いです。


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Summary

宮沢賢治の「注文の多い料理店」には、二人の若い紳士が山奥の奇妙な料理店に迷い込み、多くの注文を求められる様子が描かれています。彼らは料理を待っている間に不思議な指示を受け取り、その店の真の目的を恐れながら悟ります。また、別の物語では二人の漁師が不思議な料理店に迷い込み、危険な状況に直面しながらも無事に帰ることができますが、元の姿には戻れません。

物語の開始
寝落ちの本ポッドキャスト。 こんばんは、Naotaroです。
このポッドキャストは、あなたの寝落ちのお手伝いをする番組です。 タイトルを聞いたことがあったり、実際に読んだこともあるような本、
それから興味深そうな本などを淡々と読んでいきます。 エッセイには面白すぎないツッコミを入れることもあるかもしれません。
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それと最後に番組フォローもよろしくお願いします。 さて今日は、
宮沢賢治さんの注文の多い料理店です。
読んだことありますか? タイトルはね、知ってるんだけど、
いやーこれに関しては子供の頃読んだけど覚えてないってだけの可能性が結構ありますね。
もう一度大人になって触ってみましょうか、という感じです。 宮沢賢治さん、日本の詩人、童話作家、
仏教信仰と農民生活に根差した創作を行った 作品中に登場する架空の理想郷に、
郷里の岩手県をモチーフとして、伊波東部と名付けたことで知られる。 代表作に銀河鉄道の夜、これ何個か前に読みました。
風の又座風呂 注文の多い料理店、これ今日読みますね。
夜高の星 セロ引きの豪酒 他多数ある ということです。
今日は 注文の多い料理店です。
注文の多いって オーダーが多いって意味?
それとも 物言いをつける客が、クレーマーが多いって意味?
どっちなんでしょうか。 それでは読んでいきましょうか。
それでは参ります。 注文の多い料理店。
奇妙な料理店
二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊の形をして、 ピカピカする鉄砲を担いで、白クマのような犬を二匹連れて、
だいぶ山奥の木の葉のカサカサしたとこ、 こんなことを言いながら歩いておりました。
全体ここらの山はけしからんね。 鳥も獣も一匹も嫌がらん。
なんでもかまわないから、早くタンターンとやってみたいもんだなぁ。 鹿の黄色な横っ腹なんぞに、2、3発お見舞い申したら、ずいぶん痛快だろうね。
くるくる回って、それからドタッと倒れるだろうね。 それはだいぶの山奥でした。
案内してきた専門の鉄砲打ちも、ちょっとまごついて、 どこかへ行ってしまったくらいの山奥でした。
それにあんまり山がものすごいので、 その白クマのような犬が二匹一緒にめまいを起こして、しばらくなって、 それから泡を吐いて死んでしまいました。
実に僕は2400円の損害だ。 と一人の紳士がその犬のまぶたをちょっと返してみて言いました。
僕は2800円の損害だ。 ともう一人が悔しそうに頭を曲げて言いました。
はじめの紳士は少し顔色を悪くして、 じっともう一人の紳士の顔つきを見ながら言いました。
僕はもう戻ろうと思う。 さあ、僕もちょうど寒くはなったし、腹は空いてきたし、戻ろうと思う。
それじゃあこれで切り上げよう。 何、戻りに昨日の宿屋で山鳥を10円儲かって帰ればいい。
ウサギも出ていいだね。 そうすれば結局同じこった。
では帰ろうじゃないか。 ところがどうも困ったことは、どっちへ行けば戻れるのか、一向に見当がつかなくなっていました。
風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はカサカサ、木はゴトンゴトンとなりました。
うーん、どうも腹が空いた。 さっきから横っ腹が痛くてたまらないんだ。
うーん、僕もそうだ。もうあんまり歩きたくないな。 歩きたくないよ。ああ、困ったなあ。何が食べたいなあ。
食べたいもんだなあ。 二人の紳士は、ざわざわ鳴るすすきの中でこんなことを言いました。
その時、ふと後ろを見ますと、立派な一軒の西洋造りの家がありました。 そして玄関には、
レストラン、西洋料理店、 ワイルドキャットハウス、山猫圏、という札が出ていました。
君、ちょうどいい。 ここはこれでなかなか開けてるんだ。入ろうじゃないか。
おや、こんなとこにおかしいね。 しかし、とにかく何か食事ができるんだろう。
もちろんできるさ。看板にそう書いてあるじゃないか。 うん、入ろうじゃないか。僕はもう何か食べたくて倒れそうなんだ。
二人は玄関に立ちました。 玄関は白い瀬戸のレンガで組んで、実に立派なもんです。
そしてガラスの開き戸が立って、そこに金文字でこう書いてありました。
どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません。
二人はそこでひどく喜んで言いました。 こいつはどうだ。やっぱり世の中うまくできてるね。
今日一日難儀したけれど、今度はこんないいこともある。 このうちは料理店だけれども、ただでご馳走するんだぜ。
どうもそうらしい。決してご遠慮はありませんというのは、その意味だ。
二人は通して中へ入りました。そこはすぐ廊下になっていました。 そのガラス戸の裏側には金文字でこうなっていました。
ことに太ったお方や若いお方は大歓迎いたします。 二人は大歓迎というのでもう大喜びです。
君、僕らは大歓迎にあたっているのだ。 うん、僕らは両方兼ねてるから。
ずんずん廊下を進んでいきますと、今度は水色の天気によりの戸がありました。 どうも変な家だ。どうしてこんなにたくさん戸があるんだろう。
これはロシア式だ。寒いとこや山ん中はみんなこうさ。 そして二人はその扉を開けようとしますと、上に黄色な字でこう書いてありました。
当県は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください。 なかなか流行っているんだ。この山ん中で。
そりゃそうだ。見たまえ。東京の大きな料理屋だって大通りには少ないだろう。 二人はいいながらその扉を開けました。
するとその裏側に、 注文はずいぶん多いでしょうがどうかいちいちこらえてください。
俺は全体どういうんだ。一人の紳士は顔をしかめました。
うーん、これはきっと注文があまり多くて支度が手間取るけれどもごめんくださいと。 こういうことだ。
うーん、そうだろう。早くどっか部屋の中に入りたいもんだな。 そしてテーブルに座りたいもんだな。
ところがどうもうるさいことはまた扉が一つありました。 そしてその脇に鏡がかかって、その下には長い柄のついたブラシが置いてあったのです。
扉には赤い字で、 お客様方ここで紙をきちんとして、それからは着物の泥を落としてください。
と書いてありました。 これはどうも最もだ。僕もさっき玄関で山の中だと思って見くびったんだよ。
作法の厳しい家だ。きっとよほど偉い人たちが食べてゆけるんだ。 そこで二人はきれいに紙を削って靴の泥を落としました。
そしたらどうです。ブラシを板の上に置くや否や、そいつがぼーっと霞んでなくなって、 風がどーっと部屋の中に入っていきました。
二人はびっくりして互いに寄り添って、扉がガタンと開けて次の部屋へ入っていきました。
早く何か温かいものでも食べて元気をつけておかないと、もう途方もないことになってしまうと、二人とも思ったのでした。
扉の内側にまた変なことが書いてありました。 鉄砲と弾をここへ置いてください。
見るとすぐ横に黒い台がありました。 なるほど鉄砲を持って物を食うという方はない。
いやよほど偉い人が始終来ているんだ。 二人は鉄砲を外し帯皮を解いてそれを台の上に置きました。
また黒い扉がありました。 どうか帽子と外套と靴をお取りください。
どうだ取るか。 仕方ない取ろう。確かによっぽど偉い人なんだ奥に来ているのは。
二人は帽子とオーバーコートを釘にかけ、靴を脱いでペタペタ歩いて扉の中に入りました。 扉の裏側には
ネクタイ瓶、カフスボタン、メガネ財布、その他金物類、ことに尖ったものはみんなここに置いてください。
と書いてありました。 扉のすぐ横には黒塗りの立派な金庫もちゃんと口を開けて置いてありました。
鍵まで添えてあったのです。 ははぁ、何かの料理に電気を使うと見えるね。
金毛のものは危ない。ことに尖ったものは危ないと。 こう言うんだろう。
うーん、そうだろう。してみると勘定は代わりにここで払うのだろうか。 どうもそうらしい。
うーん、そうだきっと。 二人はメガネを外したり、カフスボタンを取ったり、みんな金庫の中に入れてパチンと錠をかけました。
少し行きますとまた戸があって、その前にガラスの壺が一つありました。 扉にはこう書いてありました。
壺の中のクリームを顔や手足にすっかり塗ってください。 見ると確かに壺の中のものは牛乳のクリームでした。
クリームを塗れというのはどういうんだ? これはね外が非常に寒いだろう。
部屋の中があんまり暖かいとヒビが切れるからその予防なんだ。 どうも奥にはよほど偉い人が来ている。
こんなとこで案外僕らは貴族と近づきになれるかもしれないよ。 二人は壺のクリームを顔に塗って手に塗って、それから靴下を脱いで足に塗りました。
それでもまだ残っていましたから、それは二人とも明々こっそり顔へ塗るフリをしながら食べました。
それから大いすぎで扉を開けますと、その裏側には クリームをよく塗りましたか?耳にもよく塗りましたか?
と書いてあって小さなクリームの壺がここにも置いてありました。 そうそう、僕は耳には塗らなかった。
危なく耳にヒビを切らすとこだった。 ここの主人は実に用意周到だね。
ああ細かいところまでよく気がつくよ。 ところで僕は早く何か食べたいんだが、どうもこうどこまでも廊下じゃ仕方ないね。
するとすぐその前に次の戸がありました。 料理はもうすぐできます。15分とお待たせはいたしません。すぐ食べられます。
早くあなたの頭に瓶の中の香水をよくふりかけてください。 そして戸の前には金ピカの香水の瓶が置いてありました。
恐怖の真実
二人はその香水を頭へパチャパチャ振りかけました。 ところがその香水はどうも酢のような匂いがするのでした。
この香水は変に酢臭い。どうしたんだろう。 間違えたんだ。下女が風邪でもひいて間違えて入れたんだ。
二人は扉を開けて中に入りました。 扉の裏側には大きな字でこう書いてありました。
いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。 もうこれだけです。どうか体中に壺の中の塩をたくさんよく揉み込んでください。
なるほど。立派な青い瀬戸の塩壺は置いてありましたが、今度という今度は二人ともギョッとしてお互いにクリームをたくさん塗った顔を見合わせました。
どうもおかしいぜ。 僕もおかしいと思う。
たくさんの注文というのは、向こうがこっちで注文してるんだよ。 だからさ、西洋料理店というのは、僕の考えるところでは西洋料理を来た人に食べさせるのではなくて、
来た人を西洋料理にして食べてやるうちとこういうことなんだ。これはその つまり僕らが
ガタガタガタガタ震え出して、もう物が言えませんでした。 その僕らが
ああ! ガタガタガタガタ震え出して、もう物が言えませんでした。
逃げ! ガタガタしながら一人の紳士は後ろの塔を襲おうとしましたが、どうです。塔はもう一分も動きませんでした。
奥の方にはまだ1枚扉があって、大きな鍵穴が2つ付き、 銀色のフォークとナイフの形が切り出してあって、
いや、わざわざご苦労です。大変結構にできました。 さあさあお腹にお入りください。と書いてありました。
おまけに鍵穴からはキョロキョロ2つの青い目玉がこっちを覗いています。 ガタガタガタガタ
ガタガタガタガタ 二人は泣き出しました。
すると、塔の中ではこそこそこんなことを言っています。 ダメだよ、もう気がついたよ。
使用を揉み込まないようだよ。 当たり前さ、親分のカキオがまずいんだ。あそこはいろいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。
なんて、まぬけたことを書いたもんだ。 どっちでもいいよ。どうせ僕らには骨も分けてくれやしないんだ。
そりゃそうだ。 けれどももしここへあいつらが入ってこなかったらそれは僕らの責任だぜ。
呼ぼうか。呼ぼう。 おい、お客さん方、早くいらっしゃい。いらっしゃい。いらっしゃい。
お皿も洗ってありますし、ナッパももうよく塩でもんでおきました。 あとはあなた方とナッパをうまく取り合わせて真っ白なお皿に乗せるだけです。早くいらっしゃい。
いらっしゃい。いらっしゃい。それともおサラダはお嫌いですか。 そんならこれから火を起こしてフライにしてあげましょうか。
とにかく早くいらっしゃい。 二人はあんまり心を痛めたために顔がまるでくしゃくしゃの紙くずのようになり、
お互いにその顔を見合わせ、ぶるぶる震え、声もなく泣きました。 中ではフフフと笑ってまた叫んでいます。
料理店の不思議な遭遇
いらっしゃい。いらっしゃい。そんな泣いてはせっかくのクリームが流れるじゃありませんか。 へい、ただいま。じき持ってまいります。さあ早くいらっしゃい。
早くいらっしゃい。親方がもうナフキンをかけてナイフを持って舌なめずりしてお客様を待っていられます。
二人は泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました。 そのとき後ろからいきなり、ホッホッホッ
という声がして、あの白クマのような犬が二匹、 頭を突き破って部屋の中に飛び込んできました。
カギ穴の目玉はたちまちなくなり、犬どもはウーと唸ってしばらく部屋の中をくるくる回っていましたが、また一声、
ホッ と高く吠えていきなり次の扉に飛びつきました。
戸はガタリと開き、犬どもは吸い込まれるように飛んでいきました。 その扉の向うの真っ暗闇の中で
ニャーゴオニャー、ゴォー
という声がしてそれからガサガサ鳴りました。 部屋は煙のように消え、二人はさむさにブルブル震えて草の中に立っていました。
見ると上着や靴や財布やネクタイピンはあっちの枝にぶら下がったり、
こっちの根元に散らばったりしています。 風がどうと吹いてきて草はざわざわ、この葉はかさかさ、木はごとんごとんとなりました。
犬がふーと唸って戻ってきました。そして後ろからは、
「旦那!旦那!」と叫ぶ者があります。
二人はにわかに元気がついて、「おい!おい!ここだぞ!早く来い!」と叫びました。
身の帽子をかぶった専門の漁師が草をざわざわ分けてやってきました。 そこで二人はやっと安心しました。
そして漁師の持ってきた団子を食べ、途中で10円だけ山鳥を買って東京に帰りました。
しかし、さっきいっぺん紙くずのようになった二人の顔だけは、東京に帰ってもお湯に入っても、もう元の通りに直りませんでした。
元の姿を失った漁師たち
1990年発行 新庁舎新庁文庫
注文の多い料理店 より読料読み終わりです。
絵本みたいですね。 やっぱ自動文学に
分類されるのかな。 あんまり教訓めいたことがないもんね。
漁師が二人とも悪さを働いてて、それがちょっとおっかない目にあったとかだったら、なんかね、
そういうことしちゃいけないよみたいな、まっすぐ 生きなきゃいけないよみたいな教訓がありそうだけど、そんなことないもんね。この漁師たちね。
山に分けて入っていったら、なんか騙されそうになったっていう感じでしたもんね。 はい、あーそうか。こういう話でしたか。
白クマのような大きな犬2匹ってのは、ちょっとボルゾイをイメージしましたけどね。 どうですか?
もっとガッチリ系をイメージしましたか? でもセントバーナードじゃないよな、多分な。
グレートデインとかでもなさそうな気もしますけど、まあどうでしょうか。 猫を悪者にするなよな。
猫好きとしては。 そんなこと思いましたけど。
あの春になりまして、全国春の交通安全運動キャンペーンみたいなのをやってると思うんですけど、
町々の角々にこう、簡易テントみたいなものを持ってきて、
テーブルと椅子その下に並べて、その町の町会の豪族みたいな人たちが交差点を睨んで、交通安全を願うっていうのをやってるじゃないですか。
ちょうど昨日ね、朝、ランニングしてたら、その交通安全運動キャンペーンのおじいちゃんたちを出くわしましてね、
ちょうど目の前、僕の目の前の信号赤だったんで待ってるんですけど、 交通安全運動キャンペーンのおじいちゃんたちは僕と同じブロックのテントの中で交差点を見つめとるわけですよ。
そしたらですね、赤信号の向こうから、チンピラのような風邸というと、皆さん派手なジャケットとかイメージするかもしれないですけど、もっと、
もっと身近なチンピラですね。上下ジャージみたいな。 昼からパチンコ打ってますみたいな感じのチンピラ邸の男が
ワイヤレスイヤホンを耳にスポッスポッとはめて、赤信号を悠々と渡ってくるわけですよ。僕の正面からね。
そうすると、僕の斜め後ろに控えてたその交通安全運動のおじいちゃんたち、 当然それを見とがめてですね、何してるんだとなるわけじゃないですか。
そのおじいちゃんも、白髪をキャップに収まりきらないぐらいの猛量で、
口ひげ、顎ひげも白い毛がたくましい感じで、若い頃は血気盛んだったろうな。 今は、
社会から引退されて、街の活動に貢献されている、その正義があふれるおじいちゃんなんだろうなという感じなんですが、
そのおじいちゃんの目の前でですね、
三下家ですよ。チンピラ家ですよ。 赤信号を無視しとるので、
赤だろ!と注意するわけですよ。信号の対面向かいからね。 そしたら、チンピラですから、
分かってるよと。 分かって渡ってんだと。
おじいちゃんも、分かってんなら渡るな!と。 そしたらチンピラは、うるせーよと。
僕もランニングで赤信号を待ってるだけですから、おやおやってなってるんですけど。
ちょっとした言い合いでそれでまあ終わるかなって思ったら、
もうチンピラ君はもう僕のこと通り過ぎて、僕にとっては後ろの方に行ってるわけです。
おじいちゃんはもうずっと口でイヤイヤ言ってて。
青になったんで、行こうかなと思って一応後ろ振り向いたら、チンピラが通り過ぎた後でこっち戻ってきてるんですよ。
ジジイに向かって。
質敬像みたいな感じでね。 これチンピラとおじいちゃんの言い合い、
結末まで見てもなんか幸せなことないなと思って、僕はそのランニングの途中で目の前の青信号が進めを指してますから、
しーらない!って言っちゃいましたけど。
交通整理のおじいちゃん、安全運動キャンペーンのおじいちゃんはおじいちゃんでね、一度振り上げた拳の落とし所が見つからないから最後まで
やるでしょうし。まぁもちろん若い頃はね、ちょっとしっかりバリバリ仕事されてた方でしょうから、そんな
厳格な俺が一度言ったことを取り下げるなんてことはしないでしょうし。まぁ正しいしね、言ってることね。
赤信号渡るのは正しいからね。 かといってね、その
チンピラくんはチンピラくんで、分かっててやってんだよこっちはっていう、黙ってみときやっていう感じになってるっていうのも、もうね
結末が全然幸せじゃないんで。 またあの交通安全運動キャンペーンって一人でやらないじゃないですか。おじいちゃんの
なち何人かで座ってる。 オーディエンスがいるわけですよね。それに加えて交差点で待ってる
僕も含めた一般の市政の民たちも見てるわけですよ。一部指示を。
全員でオーディエンス総勢15人ぐらいいるわけですよ。お互いどうどうなろうともね、みんなに見られてることが2人とも
知ってる状態だから、なんかね、どうなっていくのかなとも思いましたが、 無視して僕はランニングに専念しました。
どうなっても多分ね、そんなに面白いことにならないと思うんで。 まさか
極真空手とカポエラの夢のような対決が起こるはずもなかろうと思ってね。
はい、そんなことがありました。 皆様も僕も交通安全を守って暮らしていきましょう。
それでは終わりに しましょうか。
無事に寝落ちできた方も、最後までお付き合いいただいた方も、ごはんにお疲れ様でございました。
といったところで、今日のところはこの辺で。また次回お会いしましょう。おやすみなさい。
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