2025-05-13 20:03

#3【メニュー選びに潜む心理学】なぜ私たちは「あなたは何にする?」と聞いてしまうのか

📻 番組概要

走りながら聴ける "学びのジョグ"。医師ランナー・ねごが、日々の出来事を〈抽象⇄具体〉で往復しながら、モヤモヤを学びに変える15分ポッドキャスト──『思考を走らせる ねごラジオ』。朝 6 時、あなたのイヤホンにスタートの号砲をお届けします。一緒に "思考ランニング"、始めませんか?

レストランでの「あなたは何にする?」という何気ない会話から人間心理の奥深さに迫ります!なぜ私たちは自分のことなのに他人の選択を気にするのか?この現象の背景には「社会的参照」や「最適区別理論」という興味深い心理メカニズムが。さらにランニングの「ペーサー効果」との意外な共通点も発見。日常の小さな行動から人間の本質的な欲求を読み解く15分間の思考ジョグです。次に友人と食事する時、あなたの選択行動が少し違って見えるかも?

根来和輝(ねご かずき):総合内科医、ランニングドクター。「主人公型リーダー」とも称される共感力と巻き込み力の持ち主。消化器内視鏡を専門としながら、自身もランナーとして活動し、マラソン自己ベスト3時間13分。泳げない状態からトライアスロン完走まで達成した挑戦者でもあります。🏃‍♂️📚

#メニュー選び #社会心理学 #ペーサー効果 #社会的参照 #決断疲れ

🍽️ 今回のトークテーマ👨‍⚕️ ねごについて

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おはようございます。思考を走らせるねごラジオ、ランニングドクターねごが、日々の出来事を学びのジョークに変える15分。
今日のテーマは、メニュー選びの社会心理学。なぜ私たちは他者の選択を気にするのか。
では、一緒にスタートしていきましょう。
先日ですね、ランニング仲間と一緒に定食屋に行きました。
そして、メニューとか見てるわけですよね。
そしたら、こう、え、何にする?何にする?っていう風に、こう、聞いたりしません?みなさん。
僕もよく聞いたりするんですけど、そしたら、いやいやいや、ねごさんも何にするの?みたいな感じのやり取りが始まるわけですよ。
で、あれこれね、こう言ってますと、5分ぐらいですかね。
いやいやいや、いや僕はカレーにしようかなとか、いや待てよ、オムライスの方がいいんじゃね?とか、いや唐揚げでしょ?
いや、俺決めたからな。いや、やっぱり迷ってきたな、みたいな、こう、謎のやり取りですよね。
皆さんもありませんか?この無限ループしていくような感じです。
これって、ちょっとなんか変だなってちょっと後で思ったんですよね。
自分が食べるものなんですよね。決して定食屋なので、共有するような状況ではなかったんですけれども、
自分が食べるものなのに、なぜそんなに他人の選択が気になるのかっていうことに気づいたんですよね。
この何気ない現象の裏には、実は人間の本質が隠れてるんじゃないかなというふうにちょっと考えたので、
今日はこのメニュー選びの真理について思考を走らせていきましょう。
では、今回の話の進め方ですね。
今日は身近なメニュー選びの問題から人間の真理の確信に迫っていきたいなと思います。
皆さん、レストランでよくあるあなたは何にするの?というような会話、経験ありますよね。
今日はこの不思議なやりとりの裏側を少し覗いていきます。
まずは最初に被りを避けたいな、被らないようにしたいな、というようなところと、
他の人の選択が気になるな、というような不思議な心理状態について考えていきます。
自分の好きなものを選べばいいはずなのに、なぜこんな行動をとるんでしょうか。
次に、私たちがなぜ他人の選択を参考にしたくなるのかについて、
心理的なメカニズムについて考えていきます。
その次に、みんなと同じがいいなというふうな思う一方で、
でも自分だけのものを選択したいというような矛盾する気持ちというものも同時に皆さん持っていますよね。
この葛藤の正体は一体何なのかということについて考えていきます。
そして、実はこの現象、ランニングの世界でも似たような形で現れているなというふうに思うんですね。
ペーサー効果という言葉、皆さん聞いたことありますかね。
このペーサー効果についても話していきたいなと思います。
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そして、最後に現代社会だからこそ強まっている選択の悩みについて考えていきます。
皆さん、いろいろあれこれあれこれ選択することも疲れていませんかね。
スマホを見れば無限の情報、SNSとかで他人のいろんな情報とかが目に入ってきますよね。
この目に入った情報から選んでいかないといけないんですね。
私たちの選ぶという行為はますます複雑になっているようですよね。
この選択の悩みについても最後に触れていきたいと思います。
普段何気なくこれにしようかな、でも周りはどうするのかな、何を選ぶのかなというふうに思っている。
その小さなつぶやきの中に、実は私たち人間の深い本質が隠れているかもしれないですね。
さて今日はこの食事の選択という日常の小さな窓から人間心理の大きな風景を一緒に眺めていきましょう。
それではまずはじめにレストランでどのような現象が起きているのかというファクトについて考えていきたいと思います。
現象ですよね。自分だけが食べるもののメニューを選ぶという状況なのに、他の人の選択を気にしてしまうということですよね。
僕はカレーを食べたい、そう思ったらカレーをもう頼めばいいはずなのに、
いや、あの人はオムライスを頼むらしい。
ふむふむ、どうしようかな。どうしようからじゃねえだろ。
カレーが食べたいんだからカレーにしたらいいじゃないかということなんですよね。
もう他にも、自分はカレーが食べたいなと思った時に、なぜかこう、
え、何に、何にするのっていうふうに聞いたら、カレーにしようかなって思ってるんだよねみたいな形で返答されると、
うわ、かぶったというような形で思いませんか。
このような形で、かぶりを避けようとする無意識な反応っていうのはやっぱりあると思うんですよね。
一方で、他の人の選んだものを見て、いや、それもいいな、オムライスいいなと迷いが生じるような心理っていうのもあると思うんですよね。
このように、他者の選択に影響される自分っていうものと、独自性を保ちたい自分との間に葛藤が生まれているというような状態なんですよね。
ただのメニュー決めで。
メニューを決められない人っていうのは、実は自分が食べたいものとか、自分の好み以上のことをあれこれあれこれ考えているということが、
このメニュー選びの悩み、やり取り、不思議なやり取りっていうところから見えてくるのではないかなというふうに思います。
つまり、メニュー選びという単純な行為の中に、私たちの社会的な特性が濃縮されている可能性があるというわけですね。
自分の好みで選べばいいのに、他者の選択に影響されてしまう。
同時に自分の独自性も保ちたいというような、なんともなんともややこしい心理が働いているということですね。
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では、なぜ私たちはこのように他者の選択を気にするのでしょうか。
ここでは、社会心理学の興味深い原理というものについて触れていきたいと思います。
それは2つあります。社会的参照の原理というものと、最適区別の原理というものの2つについてお話ししていきたいなと思います。
まず1つ目ですね。社会的参照の原理。よくわからない言葉が出てきたかもしれないですけれども、
社会的参照の定義についてですね。発達、社会心理学で扱われる基本原理みたいなんですけれども、
他人の感情や反応を手がかりに自分の行動や判断を決める心理的メカニズムということみたいなんですよね。
特に不確実な状況で強く現れる傾向だということみたいなんですね。
何を言ってるのか分かるようで分からんという感じですね。
具体例をちょっと示していきます。例えば、子どもが不安な状況にあったとします。
そして、でもその時に親の表情を見ますよね。確認しますよね。そういった行動のことを言っています。
だから、知らない人がいました。あれ、誰だこいつ。いや、でも親がニコニコしているな。
なるほど。親の表情を察するに、この人は悪い人ではないな、みたいな状況ですよね。
大人になっても、この他者への反応への敏感さというのが残っているというふうに言われます。
この原理の進化的背景について考えたいんですけど、これはこのように他の人の表情や選択を参照することによって、
集団での生存確率を高めるのではないかということがあります。
要は、みんな避けている食べ物を避けると、自動的に危険な食べ物は避けることができるよね。
みんな赤いキノコを食べてないな。じゃあ赤いキノコは毒があるんじゃないかというような判断がありますね。
つまり、集団の知恵を活用するという無意識の戦略だということになるんですね。
現代社会でも、この古代の生存メカニズムというものが残っているのではないかという考え方ができるのではないかと思います。
要するに、私たちは他者の選択を気にするのは、進化の過程で培われた集団の知恵を借りるという生存戦略が、
現代の食事神にも残っているということなのですね。そういうことが言えるかもしれないということですね。
このように他者の反応を参照することで確実性を減らして、より安全な選択しようというような本能的な動きが実は背景にあるのかもしれないということですね。
そこまで考えてねえよというふうに思うかもしれないですけど、こういうようなことで思考を走らせることもできますよね。
ただ一方で、他者に、あの人はこういう選択肢にしてたから、華麗にしてたから、僕も華麗にしようというように従っていくという要素だけではなくて、
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私たちは同時に自分らしさというものも大切にしていきたいという、矛盾した欲求も持っているというところが面白いところですよね。
そして、それだったら自分らしく生きたらいいのに、なぜか自分らしくしたいんだけどなあ、ちょっと同調しておいたほうがいいかなというような形で、
葛藤していくという矛盾満載ですよね。そういう興味深い行動が出てくるわけですね。
これについての原理が2番目に紹介していた最適区別の原理というものになります。
この原理は1991年にマリリン・ブルーアーという方が提唱されている。
集団への一体感と個人としての独自性という相反する2つの欲求を人間は持っているんだ。
そして、この2つのバランスが取れた状態を人は自然と求めているんだという原理のことを最適区別の原理というふうに言うみたいです。
ちょっと難しいことを言っているけど、要はバランスを取りたいということですね。
自分の色も出したいし、集団としての調和も乱したくないというようなことですよね。
2つありますね。一体感、インクルージョンとかいったやつですね。
社会集団に独して受け入れられたいなという一方で独自性ですね。
他者とは違う特別な存在でありたい、オンリーワンでありたいというような欲求ですね。
これね、メニュー選びでもみんなと同じにしたいな、でも自分は他とも被りたくないなというような葛藤が起きるということですね。
これは分かりやすいですかね。
他にもこれが現れている事例というのはあると思います。
例えばファッションですよね。流行のファッションというものの自分もいいな、やりたいなというふうに思う一方で、
あのブランドのあの服っていうのは流行りすぎていると自分はその流れに乗りたくない、被りたくないんだというような二面性があったりしますね。
他にも休日の計画ですね。
友人が行った場所、お勧めされてたな、僕も行ってみたいな、私も行ってみたいなというふうに思う一方で、
いやいやなんかこうミーハーみたいじゃんあそこ行く、みんな行ってるからな、逆に逆張りで違うとこ行ってみようぜみたいなことですよね。
この具体例からもう分かるように、みんなと同じこともしたいんだけど自分だけの選択もしたい、被りたくないという矛盾したものを持って、
まとめるとメニュー選びでの葛藤は、みんなと同じものを選びたいという所属欲求と自分だけの選択をしたいという独自性の欲求のバランスを取ろうとする心理的な動きということなんですね。
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フルーバーの最適区別理論が示すように、私たちは適度に似ていて適度に違うという絶妙なポジションを無意識に探しているということですね。
ではこの他者を参照しつつも独自性を保つという心理メカニズは、実はランニングの世界でもあるということにちょっと気づいたので紹介していきますね。
それはペーサー効果というふうに言われるものです。ランニングの領域でペーサーとか言われたらわかりますよね。
マラソン大会とかではサブ4、サブ3.5みたいな時間、4時間切りを達成できるようなペースで走ってくれるペースメーカーというものがいたりするわけですよね。
そのペースメーカーについていけばおおむねその時間を達成することができるというようなものをペーサーと言います。
ペーサー効果というのはマラソンに限った話ではなくてですね、運動一般の話です一応ね。他者と一緒に運動するとより高いパフォーマンスを発揮しやすくなる現象のことを言っています。
まさにそのままペーサーのことを言っているわけなんですけどね。心理メカニズムとしては社会的比較ですね。他人と比較して頑張らなきゃと感じるような心理ですよね。
そしてそれを通して競争心、負けたくないなという気持ちが生じていくということですね。
あともう一個は行動のモデル化と言いまして、走っている人の動きとかを無意識でインプットされることによって、無意識に体、自分にも応用してしまうというような効果がある。
だからすごくフォームがいい人の真後ろに走っていると自分のフォームも良くなるみたいな、そんな効果も含めてペーサー効果というふうに言います。
でもこれランニングをやっている時って、マラソンタイカーのペーサー以外でも結構よくリアルに感じることかなと思っているんですよね。
例えばみんなでランニングしていると自然とペースが上がっていて、でも意外としんどくないみたいなことも起こったりするかなと思いますし、
グループランする時ですね、普段の自分のペースっていうのはこれぐらいのペースなんだよなぁみたいな、ジョグとしても5分とか5分半ぐらいで走りたいんだけどなぁというような自分のペースもあるんだけど、
みんなの集団のペースっていうのはちょっと4分で乗ってんじゃねーのみたいなぐらいのペースでちょっと早めジョグか、ちょっとしんどいかもしれないけどなぁみたいな間で揺れ動くっていうことですよね。
これも間取ろうとしてますよね。こういうような現象っていうのはランニングでも同じ現象だなというふうに思いますよね。
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要するにランニングでもメニュー選びでも他者の存在は私たちのパフォーマンスや選択に無意識のうちに影響を与えているということなんですね。
適度なペーサ効果は私たちを成長させますが過度に他者に合わせすぎると自分のリズムを見失うリスクがあるというような状況ですね。
このように他者の選択に影響されてしまっている私たちですが、現代社会ではさらに選択を迫られるタイミングっていっぱいありますよね。
最後にメニュー選びの背後にある現代特有の心理的課題についても考えていきますね。
要は選択することによってみんな結構苦労を抱えてますよね。
内容は2つあって、1つ目は決断疲れ。2つ目はフィアオブミッシングアウト心理というものですね。
FOMO心理っていうらしいんですけど、要は最良の選択を見逃す恐怖という心理的バイアスですね。
何言ってるかわからないと思うんですけど説明していきますね。
1個目、簡単ですね。決断疲れですね。
1日に人間っていうのは選択をすることができる回数っていうのはある程度決められていると言われております。
現代社会においてはいろんな刺激がどんどんどんどん脳に入ってきます。
それに応じて選択、取捨選択をしていかないといけないですね。
1日に3万回以上の決断をするとも言われてるらしいんですよ。
そうすると決断するのに脳が疲れてくるんですよね。
これのことを決断疲れと言います。そのままですよね。
こういった決断の疲労を回避するためになるべく選択肢を少なくするというような内容というのは、
いわゆるミニマリズムとかの精神にもあったかなというふうに。
そして2つ目ですね。
FOMOって書いてフィアオブミッシングアウト心理というものが、
これは何だろうな他人の選択を気にすることによって、
その時に心理的にベストな選択自分してないんじゃないかなとか、
絶好のチャンスを逃してるんじゃないかな、
自分の選択間違ってるんじゃないかなというふうに
心理的に思ってしまう原理のことを言っております。
これは現代においては例えばSNSとかで増幅されてしまうわけです。
いろんな人がいろんなところに行ったり、いろんなものを買ったりしているのと自分を比較することによって、
あれ自分は最良の選択というものを逃してしまってるんじゃないかというような心理が働いてしまうというふうに言われています。
要は選択が迫られることが多くて、現代人疲れるようになります。
こういう時には意図的に他者の選択を見ないとか、情報にさらされないとか、
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自分って結局何がしたいんだったっけというようなことを明確に考える、
意識する習慣というのが大事かなというふうに。
今日はメニュー選びという日常の小さな現象から、
社会的参照や最適区別の原理、そしてペーサー効果まで含めて思考を走らせてきました。
一見シンプルなメニュー選びの裏には、マリー・ブルーアーが提唱したような最適区別の理論が示すように、
所属感と独自性といったものの二つの矛盾する感覚の絶妙なバランスを私たちは求めているということが
心理的にあるんだなあということが見えてきますよね。
普段何気なく他の人は何を頼むかなとか思っていますが、
その小さなつぶやきの中には、実は私たち人間の深い本質が隠れているということになりますね。
皆さんも次に誰かと食事に行くときは、自分の選択プロセスをメタ認知してほしいなと思います。
実はこれ、相手の選択にすごく影響されているな。
そんなことを思う前に自分のメニューを決めろという気もせんではないですが、
自分は誰かの選択をどれくらい気にしているのかについて改めて考えてみるのはいかがでしょうか。
そしてそれは自分にとってプラスになっているのだろうかということについても考えてみると面白いかもしれませんね。
人生はビュッフェです。他人の皿を気にするより自分の中と相談しましょう。
でもたまには他人の皿を見て新しい味に出会うことも大切かもしれませんね。
それではまた次回一緒に思考を走らせていきましょう。
Negoradioでした。
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