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2022-09-20 05:52

#318 【談】フライングトースターって知ってる?

スクリーンセーバーという言葉、今はあまり馴染みがないかもしれません。

その傑作に、「フライングトースター」というものがありました。

その意味について紐解いていきます。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。

そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは、「フライングトースターって知ってる?」というものです。
昔、パソコンにスクリーンセーバーというものがありました。
しばらく操作をしないでいると、画面が切り替わって、暗くなったり、何かアニメーションが表示されたりするやつです。
パソコンは普通にそうなりますよね。
今そうなっている理由は、ノートパソコンが増えてバッテリーを節約するということと、
操作していないときは自石中と考えて、再ログインしないと使えないようにするというセキュリティ上の意味があります。
実は昔はちょっと意味が違いました。
パソコンのモニター、ディスプレイのことですね。
これが今のように液晶ではなくて、CRTというブラウン管を使ったものだった頃のことです。
CRTは画面の奥側にある電子銃から、僕たちが見る画面表面に向かって電子を飛ばして、
電子が画面表面に塗られた蛍光物質に当たったときに光るという現象を利用していました。
飛ばす電子の向きを左右上下に振って、それで画像を表示していたのです。
CRTを使い始めた当初は、光るのは一色だけで、文字を表示したいところだけが緑色になるという感じでした。
黒い画面に緑の文字が浮き出している。古いコンピューターの画面はそういうことなんです。
光らせる部分は画面全体から見たら一部分でしたし、表示するものはスクロールするのが一般的で、特に問題になることはありませんでした。
少しずつコンピューターの処理能力が高まって、画面の中に固定して表示するものが出てくると、画面の焼き付きが問題になるようになってきました。
先ほど説明したように、CRTは画面表面に電子をぶつけることで発光させるのですから、ずっと同じ場所にぶつけ続けると、当たっている場所の蛍光物質が劣化してしまうのです。
画面上に何かを固定表示するということは、その部分にずっと電子が当たっているということになるからなのですね。
焼き付きが発生したところは色が変化してしまって、違う表示をしても固定表示し続けた文字が薄く残っている状態になるのです。
これ、今みたいなグラフィカルなユーザーインターフェースになるともっと深刻になります。
アイコンが一定の場所にあったりするし、黒ベースだった画面が白などの明るい色がベースになったら、画面の至るところに焼き付きが発生することになるわけです。
AppleのMacintoshは最初からグラフィカルユーザーインターフェースですから、この問題は結構深刻でした。
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そこで操作していないときは画面を真っ黒にするという予防策が出るのですが、これだと電源が入っていないのと区別ができないので、
黒ベースの画面に文字列とかアイコンのようなものが動き回る表示をするようになりました。
これがスクリーンセーバーです。
名前の通り、画面を守るためのものだったんですね。
最初はこれ自体が優勝のアプリケーションでした。
その名作がフライングトースターでした。
羽が生えたトースターが画面の中を飛び回るアニメーションです。
なぜ羽が生えたトースターなのでしょう。
それは今で言うところのIoT的な文脈をユーモラスに表現したものなのです。
IoTはInternet of Thingsの訳で、
あらゆるものをインターネットに接続し情報交換させることで、僕たちの身の回りを便利に豊かにするというような概念を表す言葉です。
ちょっとずつ実現していますが、まだまだこれからの概念です。
これを実現するためには前段があって、あらゆるものにコンピューターが組み込まれるということになります。
日常当たり前に使っているシンプルな家電にすらコンピューターが組み込まれる。
それを象徴するのが羽の生えたトースターというわけです。
今でこそ、ちょっとしたオーブントースターやコーヒーメーカーにコンピューターが組み込まれているのは珍しくもありませんが、
当時はパソコンの世界はオタクの世界で、一般の人には理解できず、役に立っているようにも思われていなかったのです。
一般の人からはトースターを飛ばすような役に立たないことをやっていると見られている。
そういうオタク的世界をちょっと自虐的に封死したキャラクターがフライングトースターなのですね。
今でもITの世界をフライングトースターのように思っている人は案外いて、
そういう人はメールよりファックスの方が安全だ、なんて言ったりしているのですね。
オタク的なユーモアの世界、案外奥が深いでしょう?
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
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