運命の出会い
こんにちは。横浜で犬の保育園、N1クラブ、ワンコの秘密基地を運営している、なおちゃん先生と申します。
動物好き少女がドッグトレーナーになるまで、秘密基地誕生物語⑤をお届けいたします。
改めまして、この壮大な自己紹介の配信は、音声配信スタンドFMだけでなく、
インスタ、ノート、そして公式LINEのオープンチャット、イベントお教室の中でも、リアルなお客様に向けて、少しずつ配信していこうと思っています。
前回は、④運命の出会いをお届けしました。 そちらでは、私が犬の仕事って何があるんだろうと入ったペットビジネス専門学校、
その中でドッグトレーナーに一番興味を持ち、 その先で出会ったイギリス人ドッグトレーナーのP先生のトレーニングを見て、この人みたいになりたいと一目惚れしたということをお話ししました。
今回は第5回目、ひょんなことでイギリス行きの歯車が回り出した運命のセミナーから、実際にイギリスに降り立つまでをお話ししようと思います。
生涯は自分の弱気だけ。 イギリス人トレーナーP先生のセミナーに出て、私のイギリスの自宅で住み込みながら、犬のトレーニングやお世話をする研修生を募集します。
誰か興味のある人いますか?という呼びかけに、うっかり手を挙げてしまった私。 別室に呼ばれ、いつから来られますか?という問いかけに、
えーと、まだ在学中なので、卒業してそれから準備をするので、いつになるかちょっとと言ったところ、何月?と即座に聞かれました。
えー、そんなすぐ決められないよーと思ったのですが、なんとなく7月ぐらいと答えた私。
P先生は、「OK、7月ね。待ってるわ。あなたの前に私のところで住み込み研修生をしていた子がいるから、様子は彼女に聞くといいわ。」と言って、その方の連絡先を教えてくださいました。
私はこう言いました。
あのー、私、犬のことも英語も全然わからないんですけど、大丈夫ですか?
すると先生は、さも当然という顔でこう言ったんです。
あなたは犬のことを知りたいから来るんでしょう? そして犬は英語も日本語もわからないから、何も気にすることないわ。
あなたの英語は私の日本語よりはるかに上手よ。
ということで、私は先生に断られるという機会を失いました。
それが3月のこと。さあ、あと4ヶ月でイギリス行きが決まっちゃったわけですね。
このセミナーの主催者、M先生にも私は相談をしました。
先生、私このままイギリスに行っても大丈夫でしょうか?
犬のことも全然わからないのに、先にこのペットビジネススクールの後期を受けて卒業してから行った方がいいんじゃないでしょうか?
と言うとM先生は、正直言ってこのスクールの後期を受けるより、今イギリスに行った方が得るものが大きいよ。
帰ってきたら後期を受けたかったら受けても間に合うからね。
彼女がああいうオファーをしてくれているうちに、僕が君の立場だったら迷わず行くね。
犬のトレーニングや行動学のことをもっと知りたいのなら、僕のトレーニングクラスに来なさい。
あと数ヶ月しかないけれど、できるだけ来て近くで学びなさい。と言ってくださったのでした。
そして最後の生涯の取り出は家族です。私は両親にこのことを伝えました。
というのもイギリスの先生の元に住み込むにあたり、毎週いくらかの生活費をお支払いするという条件があったんです。
今考えると決して高いものではありませんでしたが、それでもそんなにお金のない私は両親にこの金額を負担してもらう必要があったんですね。
この時私はペットビジネスやりたいなんて総合スクールに入って半分も終わらないうちに辞めて、
よく知らないイギリス人の家に半年も住み込むなんてそんなふらふらしてて本当に将来考えているのか?
なんて怒られるかもしれない、止められるかもしれないという一理の望みを両親にかけていました。
ですがそこは私の両親、はいもう皆さんご存知のようにもろ手を挙げて行ってこい、しっかりやってこい、しっかり学んでこいと
後ろで大量端でも作り出しそうな始末でした。
というのもそもそも父は半世紀前に自分が留学していたイギリスにいつか子どもたちを留学させたいと思っていましたし、
ちょうど同じ頃末の弟がタイに1年間留学していたんです。
タイ語が全くわからないまま1年間現地の高校に留学している弟がいるのに、
仮にも中学から英語を習ってきた姉がたかが半年、イギリスに留学できないわけがないだろうと思っていたんでしょうね。
私もそうは思っていましたが、それでもやはり未開の地に一人で踏み込むには勇気が要りました。
周りに一つでも私を引き止める要素・障害があれば、それを盾に行かない理由を大いに掲げたと思うんですが、
この時の私を引き止めるものは自分の中の弱気以外何ものもなかったんですよね。
しかもこのイギリス行きを逃したら私は来月から無職の兄と、
これこそ実家から追い出されるに違いないということで、
意を消して退路を断たれた私はイギリスに行くことになりました。
準備と支え
そこから4ヶ月、大学を無事に卒業してからは、
ペットビジネススクールの残りの授業を終えること、
アルバイト、そして開いている時間はドックトレーナーのM先生の教室に通い、
生徒さんやスタッフさんに混ぜていただいて、
日付教室やトレーニングクラスのお手伝いをしながら、
その様子を学ばせていただいたり、
先生の計らいで出張トレーニングに同伴させていただき、
その後2人で、この時はどうして僕は飼い主さんにあんな風に言ったんだと思う?
あの犬はどうやったらこの問題が良くなると思う?
などフィードバック会を行っていました。
またP先生にところに伺う前に、
読んでおいた方がいい犬関連の書籍などを紹介してくださって、
私は読んだ感想をM先生にメールで送ったりしていました。
当然分からないことなども聞いていました。
驚いたことに、M先生はそうした私に費やす時間は、
全て無料でオファーしてくださったんです。
今はなき、M先生がいらっしゃらなければ今の私はありません。
M先生、本当にありがとうございました。
イギリス人トレーナーP先生と直接やり取りをする勇気がなかった私は、
イギリスでの具体的な生活のことは、
P先生が教えてくれた研修生の方に連絡を取って聞いていました。
その彼女が聞いて言っていたことを聞くと、
まあ意外と自由な感じなんだなぁと思ったんですが、
これはね、後ほどそうじゃないことが分かりますね。
などはとても参考になりました。
P先生には持っていった方がいいものを聞きました。
すると、特にはないけど長靴は持ってきなさいと言われた私。
当時は今みたいにおしゃれ長靴とかレインブーツなんていうものがまだあんまりなくて、
長靴といえばホームセンターで売っているお花屋さんや魚屋さんが履いているようなものをイメージしていた私。
もちろん花の大学生でしたので、
当時ね、長靴を持っていなかったんですよね。
早速ホームセンターに買いに行きました。
後ほど現地で物議をかもすことになる水色の長靴を980円で購入してスーツケースに詰め、
7月の暑い日、私は一人一度しか会ったことのないイギリス人ドッグトレーナーP先生の家に住み込むために
イギリスの地に降り立つことになったのでした。
今回はここまで。
次回は6回目、カルチャーショックだらけのイギリス生活の始まりをお届けします。
それではまた来週お待ちください。