愛犬の理解と問題行動
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園N1クラブを運営している、なおちゃん先生と申します。
20年以上、1000組を超える飼い主さんとワンコさんに向き合ってきた経験から、
コントロールよりコミュニケーションをテーマに、愛犬と心が通い合う関係づくりをお手伝いしています。
この番組では、お迎えからお見送りまで、愛犬の一生を7つのフェーズに分けて
愛犬に寄り添った学びとヒントをお届けしています。
うちの子をもっと理解したい、飼い主さんに向けて配信をしています。
今回は、ハッシュタグ4番、問題行動をテーマにお送りしていきます。
その前に一つ、告知をさせてください。
11月10日月曜日、12時15分より、英会話講師のアキ先生と一緒に、
アキ先生のyoutubeチャンネルにて、
youtube live with expert、英語から見た生き物の世界について教えてください、
というテーマでゲスト出演させていただきます。
12時15分から45分という、30分の番組になります。
私が英語はそんなに得意ではないんですけれども、
イギリスにドッグトレーニングの勉強しに行った時に、
いろいろと英語検定、こうなんだという生き物に対するカルチャーショックというのがいくつかあったので、
それについてアキ先生とお話をしていこうと思います。
よろしかったら、概要欄にアキ先生のyoutubeチャンネル貼り付けておきますので、
ぜひ遊びにいらしてくださいね。
引っ張る原因の特定
それでは今回は、今週1週間を通してお話をしてきたお散歩、
特に引っ張るというケースをテーマにお話をしてきたんですが、
そちらの最終回となります。
昨日はね、インスタグラムと同時ライブの中で、
ワンちゃんのリードを引っ張る角度によって、ワンちゃんがどういう行動になりやすいよということですとか、
拾い食いをするワンちゃんに対してのその場でのご質問に回答させていただきました。
まだ聞いていないよという方はぜひ聞いてみてください。
今回は、引っ張る犬のパターン2ということで、
パニックで引っ張ってしまうワンちゃんについてお届けしようと思います。
例えばね、皆さんのワンちゃんが怖い場所がはっきりしていて、
そこだけ猛ダッシュでその場所を去ろうとしてしまうとか、
息は固まってしまうけれど、帰りはめちゃくちゃリードを引っ張って、
ハーハー言いながらわきめもを振らずお家に帰るとか、
引っ張ってハーハー言っている中では、
おやつも声も全く受け付けてくれない、そんなよくあるご相談についてお話をしていこうと思っています。
まずですね、こういったワンちゃんたちがなぜ引っ張るのかというと、
怖がりさんだからということが一番大きな理由になるんですよね。
怖い、早く帰りたい、この場から立ち去りたいという気持ちが、
全身全霊でね、猛ダッシュで離れたいよ、怖いよっていう意味でパニックになって、
ぐいぐいとリードを引いてしまう、そういった気持ち、
それがこの引っ張りに出ているということなんです。
こういったワンちゃんの場合は、まず結論から言いますと、
とにかくお散歩というものに対しての概念を変えてください。
お散歩というのは、本来はワンちゃんと一緒にリードをつけて歩くことを楽しむというものなんですけれども、
こういったパニックに陥ってリードをぐいぐいして引っ張ってしまうワンちゃんに関しては、
歩くということではなくて、その場所で落ち着けるということを教えてあげることが最優先になります。
まずは、この場所の何が苦手なのかを特定する。苦手な場所、状況を特定する。
その上で、静かな場所、刺激の少ない場所で環境を受け入れて、自分自身が落ち着けるという練習を積み重ねてあげてください。
通り過ぎて逃げ切るということを繰り返し繰り返ししてしまうと、
嫌な場所、怖いところがあったら、とにかく全身全霊でリードを引っ張る。そうすれば逃げられるということばっかり学んでしまうんですよね。
結果として怖さは減らないんです。
それではどうしていったらいいのでしょうということをここから説明していきたいと思います。
まずね、原因を特定するということが大切になってくるというのは、興奮で引っ張ってしまうワンちゃんの時にもお話をしたんですけれども、
こういう怖がりで慎重で臆病、だからこそ怖くてパニックに落ちて引っ張ってしまうという場合のワンちゃんは、苦手なものが明確なことが多いんですよね。
どんな場所が一番苦手なのか、これをしっかりと飼い主さんが把握してあげましょう。
場所の種類、例えば交差点が苦手なのか、トンネルが嫌なのか、橋の上が怖いのか、狭い歩道や工事現場が嫌いなのか、駐車場の出入り口が嫌なのか。
こういったところってね、結構ワンちゃんが苦手とするところなので、注意深くご自身の愛犬が怖がってないか反応を見てあげてください。
そして刺激の種類、これもね、かなり大きなバロメーターになります。
大きい音が嫌なのか、低い振動を伴うような、ドドドドドドみたいな轟くような音が嫌いなのか、キキーという金属音が嫌いなのか、見通しが悪いということが嫌なのか、過去に何か嫌な経験をしたからその場所が嫌なのか。
また時間帯も意外とあるんですよね。
例えば朝晩のちょっと薄暗いときは嫌だとか、夕方の人がたくさん帰ってくる時間帯だと怖がるのかとか、夜などは見通しが悪い上に物音が響く、それが嫌なのか。
いろんな時間に同じ場所に行ってみて、反応に差が出るかをきちんと記録してみてください。
この時に重要なワンちゃんが見せるサインがあります。
呼吸が浅くないか、尻尾が下がっていないか、舌をペロペロしたり、周りをキョロキョロ見回したり、眠くないのにあくびをしたり、耳が後ろに引っ張られていたり、固まったりしていないか。
そういったことはね、これはボディランゲージと言われるワンちゃん自身が出している体のサインなんですけれども、こういったことが高まってくるとパニックになってグイグイ引っ張ってしまうということがあるんです。
なので、「あーなんかこの道怖いなー怖いなー」って思っているぐらいで怖くないよっていうことを教えてあげましょう。
こういったワンちゃんが、「怖いよー怖いよー」というね、昭和の心霊話で盛り上げてくださった一世風靡したおじさんみたいな状況で早足にその場を立ち去るということができてくると、これはね典型的な回避行動の学習というものになります。
回避行動というのは、嫌なものを回避するということが学習経験として積み重なってしまうということなんですよね。
あー急いで歩いたら、リードをグイグイ引っ張って歩いたら怖いものから逃げられたというふうに学習すればするほど、その次も同じかそれ以上に引っ張っていく。
そしてどんどんどんどん引っ張りが強くなっていってしまう。
これがパニックにより引っ張りにつながっていくんですよね。
行動の改善と観察
この場合の引っ張りに対してのキーワード、これはですね、まずは観察する。
それからそのちょっと嫌だなちょっと怖いなっていう気持ちがちょっとである時にそれが受け入れられるようにしてあげる。
そして冷静になる。
落ち着くことができたら前に進むという繰り返しなんです。
つまり怖いな嫌だなと思っている気持ちのままそこを足場に立ち去るのではなくて、そのちょっと怖いなっていうところで飼い主さんが大丈夫ここは怖くないよほらこんなに怖くないんだよ私がいるから安心できるよという落ち着いて過ごすという体験を飼い主さんと一緒に積むことで
ママと一緒ならそんなに怖くなかったなんだ怖いと思ってたけどでも大丈夫だったという経験を積み重ねてあげる。
それをすることでそこを早く立ち去ろうそのためにリードをグイグイ引っ張ろうという気持ちがなくなっていくんですよね。
ここからは実践的にこういった段階を踏んでやってみてくださいということをお話ししたいと思います。
まずは静かな場所で環境に馴染む練習をしてください。
一番穏やかに過ごせる条件はどんなところですか。時間帯や広さ、場所、地面、気候などを選んであげてください。
一箇所5分を目安で通り過ぎずにその場に留まって一緒にねいい電気だねーとか風の匂いが風が気持ちいいねーとかね太陽が心地いいねーとかねワンちゃんとその場で座って落ち着くという時間をとってください。
ワンちゃん自身に声をかけた時にワンちゃんが安心して飼い主さんの方を向いてくれる。
おやつをあげたらおやつを喜んで食べてくれる。それが安心のバロメーターです。
落ち着いておやつを食べられたら合格。次のポイントに移動しましょう。
ステップ2は苦手とする場所の手前まで段階的に近づいていきましょう。
例えば工事現場が一番苦手というようなワンちゃんの場合、工事現場から20メートル離れたところでは同じように落ち着けるかな。
これを実践して一緒に地面にしゃがんでワンちゃんを後ろからバックハグみたいな感じで抱きかかえるようにしてワンちゃん自身の呼吸が落ち着いているか。
震えていないか。耳やしっぽは下がっていないか。そしておやつを食べてくれるか。
これを確認してすべてがクリアになったらまた10メートル。怖いなという場所に近づいていく。
こういったステップを3回か4回に分けて段階的に怖いものに対して慣らしていってあげましょう。
問題行動の改善策
小型犬は抱っこでもいいんですが、ちょっと大きめのサイズの小型犬さんや中型犬以上のワンちゃんの場合には
しゃがんでいただいて足の間にワンちゃんを背中を飼い主さんの体にくっつけるような感じで守ってあげるというのがワンちゃんは安心しやすい形です。
そして気をつけるべきこと。おやつのレベルを考えてあげましょう。
普段食べているドッグフードをレベル1としたら外で食べられるものはかなりレベルの高い好物をあげるようにしてください。
ワンちゃん自身がちょっと怖がっている様子の時は大丈夫よほら安心して私がついてるよとか頻繁に声をかけたり触りすぎないようにしてあげてください。
いかがでしたか?パニックで引っ張ってしまう。ある特定の場所や物が怖くてそこだけグイグイ引っ張る。
そんなワンちゃんはぜひ今回お話ししたようなステップを踏んで少しずつその場所に慣らしてあげてくださいね。
もし今おやつも届かないよとか怖くて済んでくれないもしくはグイグイ引っ張ってしまって苦しそうどうしたらいいんだろうという風に感じているのであれば
ぜひ私が提供している愛犬が夢中になる魔法の講座パーソナル伴奏版をお試しくださいね。
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一人で変えなくて大丈夫です。ゆっくりでも確実に変えていきましょう。
私も一緒に寄り添います。
それでは今回はここまで。
また来週月曜日からは違うテーマでお話をしたいと思います。
来週のテーマはご近所トラブルどうする?というテーマでお話をしていきたいと思います。
それではまた。最後まで聞いていただいてありがとうございました。