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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、あなたとワンちゃんの10年をよりよく変えるをもとに、犬と生きる10数年を、もっと本気で楽しみたいあなたに、幅広い分野から犬に関するお話をお届けしています。
大好きな旅の話、子育ての話も時々お届けしています。
飼い主さんが変われば、犬が変わる。犬のことをもっと知って、あなたも犬育てのプロになりませんか?
より具体的なトレーニング・質家・アニマルコミュニケーション・ペトロスについて、メンバーシップでお話ししています。
さて、今回は、子育て×独習術研究科の子育てパパさんの配信から議題をいただいて、犬は笑うのか?ということについて深掘りしていこうと思います。
皆さんは、犬は笑うと思いますか?それとも、犬は笑わないと思いますか?
犬と暮らしていらっしゃる多くの方が、犬は笑うと思っていらっしゃると思いますし、犬の可愛い映像などでも、犬が笑うような画像はよく写っていますよね。
犬が笑うと思う方。どんな時に犬は笑うと思いますか?
そして、どんなふうな表情をした時に笑っていると思いますか?
パパさんから、犬は笑いますか?とご質問いただきましたが、私はこの問いに即答することができませんでした。
これにはいくつか理由があります。
具体的には、笑いの根源にある感情は何か?
犬に感情はあるか?
犬の感情と表情は直結しているのか?
笑顔と人が捉える表情の特徴は何か?
誤解されやすい犬の表情は何か?
これらのことが挙げられるからです。
さらに、犬が笑っていると感じられる理由についてもお話ししていこうと思います。
まず、笑いの根源にある感情は何か?
人はどのような時に笑うのでしょうか?
面白い時、嬉しい時、幸福を感じた時、愛想笑い、相手をなだめる時、敵意がないことを示す時、などなど色々あると思います。
人が笑っているということを感じる時、それが心から出た笑いではなく、戦略的やまたはコミュニケーションの一環としての表情づくりや反射的な反応であることも皆さんはご理解いただけると思います。
それでは犬はどうでしょう?
この部分を考えていく時に、切っても切れないのがトイヌ2番目、犬に感情はあるのか?という問題です。
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これがどうして問題になるの?そんなのあるに決まってるじゃない、と言われる方が大多数でしょうが、実はほんの150年ほど前、もう少し昔かもしれないですけど、犬をはじめとする動物には感情がない、という考え方が社会的通念でした。
各界の著名人たちも、動物には感情がない、痛がるそぶりや笑うそぶりがあっても、それはあくまでも反射的な体の反応である、というような見解を抱いていました。
これは特に西洋諸国、キリスト教文化圏で多く考えられてきた社会的通念ですね。
今となっては信じられませんが、実はこれは未だに議論される事柄でもあるんです。
なぜなら、動物に感情がある、ということは、今では疑う人もいないような常識の一部となっていますが、それを科学的に証明することが難しいからです。
ですので、動物に感情がある、ほとんどが、ということは分かっていますが、それがどのくらい人間の感情と共通の意識として同じように捉えていいのか、というのは非常に分かりづらいところなんですね。
例えば、お笑い番組を見て犬は笑うのか。面白いジョークを聞いて犬は笑うのか。
帽子をかぶったまま、帽子どこだっけ、帽子どこだっけ、と私を見て、みことさんが笑ったことがあるのか。
うーん、こんな記憶はありませんね。
それを考えると、3つ目の問い、犬の感情と表情は直結しているのか、ということは、人間が笑顔になるときと犬が笑顔になるとき、これには多少の違いがありそうだな、と思いませんか。
犬はどんなときに笑顔になるのか、そしてどんな表情を犬は笑っていると人が捉えるのか。
このことを考えるときに、4つ目の問い、笑顔と人が捉える表情の特徴は何か、これを考える必要があります。
みなさんの中で、笑っている犬の表情を思い浮かべてみてください。
それはどんな顔でしょうか。目尻が下がって目が弓なりになるか、または見開いている。
口を開けて口角が下がっている。
立ち耳の犬は耳が軽く伏せられている。
そんな表情を見て犬が笑っていると思う方多いかもしれません。
では犬が実際的にこんな表情になるときはどんなときでしょう。
ボールやおもちゃで遊んでいるとき、お散歩で一緒に走っているとき、お留守番など。
久しぶりに飼い主さんと再会したとき、ひなたぼっこをしていて名前を呼んだ日振り返ったとき、などなど。
他にもきっとみなさんの中で思い当たる状況と結びつく愛犬さんの笑顔があるでしょう。
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ただしここで一つ注意をしたいのが5つ目の問いです。
つまり誤解されやすい犬の表情なんですね。
目尻が下がって目が弓なりになるか、または見開いている。
口を開けて口角が下がっている。
立ち耳の犬は耳が軽く伏せられている。
この表情、実は喜んでいる表情とは限りません。
特に目が弓なりになっている。
口角が光れ、剣歯が見えている。
耳が伏されられているとともに体勢が低くなっている。
尻尾が下にされて、左右に細かく振られている。
こんな様子が見られたらその表情は笑顔ではなく、なだめです。
相手に落ち着いて、僕に敵はないんだ。
ほら武器である剣歯はこんなに小さいでしょと相手を落ち着かせるための表情、体勢であることが多いんです。
また反対に目が見開かれ、耳が立ち、口が開かれながら剣歯が見えない状態であれば
興奮、少しの警戒や威嚇にも発展しかねない表情になります。
もしくは暑い日やひなたぼっこの後、かけっことの後などでは体温を下げようとするための体の反応になります。
日差しの下ではさらに眩しげに目を細めて口を開けて呼吸します。
これが笑顔に見えるわけですよね。
この笑顔はまさに身体的な反応の一つとも言えるでしょう。
あなたが思っている犬の笑い、これはもしかしたらなだめるための行動や
身体的反応、興奮から出る犬の表情の一部かもしれません。
まあそれをさしおいても犬の笑いはあると私自身は思っていますし、犬は笑うとも思っています。
ではどうして犬は笑うんでしょうか。
笑うように人に対して思えるんでしょうか。
次回は犬は笑うのか後編、犬が笑う理由について深掘りをしてみたいと思います。
最後まで聞いていただきありがとうございました。