亜鉛欠乏症の診療指針2024
日本臨床栄養学会雑誌
2024 年 46 巻 4 号 p. 224-288
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjscnut/46/4/46_224/_article/-char/ja
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■AI要約(誤字はご勘弁ください)
「亜鉛欠乏症の診療指針」解説の要約
日本臨床栄養学会が2024年に6年ぶりに改訂した「亜鉛欠乏症の診療指針」をベースに、亜鉛の重要性と欠乏症の特徴、診断基準、治療時の注意点について解説しています。
亜鉛の役割と欠乏リスクの高い状態
生体内での役割: 亜鉛は必須微量元素の1つで、300種類以上の酵素やタンパク質の活性中心として機能する。DNA・RNA合成、骨代謝、免疫機能、味覚などに広く関与している。
欠乏のリスク要因: 腎不全や透析患者では亜鉛欠乏の割合が非常に高い。その他、偏食、肝疾患、糖尿病、炎症性腸疾患、高齢者などでも欠乏が起こりやすい。
主な症状
頻度の高い症状: 皮膚炎、口内炎、味覚障害、脱毛など。
見逃されやすい症状: 創傷治癒遅延(褥瘡が治りにくいなど)。低栄養状態の患者に多く見られる。
診断基準
採血条件: 原則として早朝空腹時の採血が望ましい。
基準値:
60〜80 μg/dL: 潜在性亜鉛欠乏(グレーゾーン)
60 μg/dL未満: 亜鉛欠乏症
診断の注意点: 血清亜鉛値が低いだけでなく、「亜鉛の補充によって症状が改善したか」まで確認して確定診断となる。改善しない場合は亜鉛欠乏以外の原因を考慮し、漫然とした投与は避ける。
治療と注意点
治療方針: 成人・幼児・小児ごとに定められた目安量に従って亜鉛を補充する。
改善までの期間: 皮膚炎などは1〜2週間で比較的早期に改善する一方、味覚障害は月単位の投与が必要となる場合がある。
使用製剤: 以前はポラプレジンク(プロマック)や酢酸亜鉛(ノベルジン)が用いられていたが、近年は吸収性に優れたジンタスが使われるケースが増えている。
副作用(銅欠乏症)のモニタリング: 亜鉛を補充し続けると体内の銅が不足し、貧血や好中球減少を引き起こすリスクがある。1〜2ヶ月ごとに定期採血を行い、血清亜鉛値とともに「血清銅」の数値も必ず測定・確認することが不可欠である。
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