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こんにちは。今日は話題の映画、オッペンハイマーを見てきたんですが、それについて話したいと思います。
オッペンハイマー、今回その話として、後半にネタバレの話を入れたいと思うので、ネタバレを絶対に避けたいという方は、後半から、そのタイミングで言いますので、避けてもらえればと思います。
オッペンハイマー、クリストファー・ノーラン監督の作品でして、クリストファー・ノーラン監督の作品としては、2020年のテネット以来の新作ということになっています。
こちら、原作の本がありまして、カイ・バードとマーティン・ジェイ・シャーウィンが、2025年に発表した、ピューリッザ賞も受賞した、
アメリカンプロメテウス・ザ・トライアンフ&トラジリオブ・ジェイ・ロバート・オッペンハイマー
法訳はオッペンハイマーとして、早川処方から発刊されています。
この伝記を元に、クリストファー・ノーラン監督が映画化した映画となっています。
こちらのテーマが、原爆の開発を主導したマンハッタン計画の主導者で、それもかなりストーリーに深く組み込まれていて、
日本に投下されたという話も当然入るため、日本での公開が非常に議論もありましたし、
実際に遅れたというか、時間がかかったというところで、ただ今年についに公開されてということになります。
アカデミー賞は7巻を達成しており、非常に評価されていまして、長さとしては3時間、非常に長い作品となっています。
私として見に行った感想としては、非常に面白いというか、3時間全く長さを感じさせない作品で、
エンターテインメントとしても面白いですし、考えさせるといいますか、そういった内容としても非常に良い作品だと思いました。
見に行った映画館としては、先日のデューンⅡと同じく池袋のグランドシネマサンシャインに行ったんですが、
こちらはクリストファー・ノーラン、アイマックスを非常に愛用しているクリストファー・ノーラン監督の作品ではありますが、
残念ながらアイマックスレーザーGTは日本に2箇所、大阪と池袋にしかないアイマックスレーザーGTは湖南に取られてしまっていて、
普通のシアターだったんですけども、ただ正直アイマックスが必須とまでは言えないかなと、
もちろん良い映像、良い音楽で見ることに絶好したことはないと思うんですが、
正直通常のシアターでも十分に迫力が見れると、十分に素晴らしい体験ができると思っています。
あとこちらの、実は逆にフィルム上映というのもされていて、
これもノーラン監督の意図があるそうですが、フィルムをあえて上映しているという映画館も新宿などにあるようです。
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そちらも興味ある方はぜひ体験してみていただけるといいのかなと。
デジタルではない、また違った感触があるのかなと思います。
ただこうなるのもなかなか面白いというか、
私も昔、かなり前なんですけど、デジタル上映がほとんどなかった頃に、
確か東急シネマズの川崎の、ラゾーナ川崎に入っている東急シネマズで、ジブリの作品だったと思うんですけど、
それがデジタル上映している数少ない、そこが映画館だということで、
それをデジタルを目当てに見に行ったということはありますが、
今やフィルムの方が逆に珍しいという状況になっています。
この映画は非常に商業的にも成功してまして、
こちらアカデミー賞7冠を取っていることに加え、
全世界の工業収入が10億ドル1500億円以上突破したということです。
さらに工業収入が10億ドル1500億円突破した、
これは2024年4月のニュースなんですけど、
それだけではなくて、それがノーラン監督の収入としても非常に大きいものになる。
これは契約は公開されていないのですが、
どうも工業収入の15%を受け取るバックエンド契約と呼ばれる契約を結んだと言われていまして、
その場合、この1500億円の15%なので225億円、
30減算でそうなりますが、
そこからさらにいろいろなエージェントや弁護士などに払う費用を除いても、
7200万ドル、なので日本円で100億円近くになるのではないかと言われているということです。
なのでかなりの収入が、映画監督としてもアカデミー賞として評価も確実にした上に、
さらに金銭的な成功まであるというところで、かなりの成功をしている。
しかも野良監督は今53歳というところで、
これまだまだ今後も作品が期待されますし、
この年齢で頂点と言いますか、本当に成功をここまでしてしまって、
今後の期待もハードルも上がっていくわけですし、
かなり大変というと勝手な心配ですが、今後の作品にも期待していきたいなと思っております。
ここから内容について話していきたいので、完全にネタバレを避けたいという方は、
ここでストップと言いますか、ということでお願いできればと思います。
これから内容について話していきたいと思うんですが、
内容と言うと、この映画はいろんなところで語られているんですけれども、
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非常に難解と言いますか、タイムライン、時間軸が入り混じって展開されるので、
それは整理してもともと知っておいた方が楽しめるというのは実際その通りかなと思います。
さらに、そもそもイベント自体を知らないと何の話をしているのかよくわからないというのも正直あって、
時間軸が複数あることと、さらにそれぞれの時間軸が何の話をしているのかということがわかるといいのかなと思って、
それについて紹介していきたいと思います。
時間軸としては3つ大きくあります。
1つ目がまずノーラン監督の大学で学ぶところからマンハッタン計画で原爆を開発するところまでを描いた時間軸1つ。
2つ目が1954年にオッペンハイマーが疑われて、ソ連のスパイなんじゃないかと疑われて、
聴聞会に呼ばれたというところがあって、そのシーンがまず2つ目ですね。
これは1954年。
3つ目の時間軸がこれだけ白黒で描かれているんです。
わかりやすいと思うんですが、3つ目の白黒のものがさらに5年後、1959年に開かれたルイス・ストローズというロバート・ダウディニュージュニアが演技するこの人の校長会。
アメリカの省務長官就任に際しての校長会というものの時間軸になります。
この3つが入り乱れながら進んでいくという話になります。
それぞれの内容としては、1つ目のオッペンハイマーの大学で学ぶところから、マンハッタン計画を主導して原爆を開発するところまでの話は、話の内容として知っている方も多いと思いますし、
しかも行ってしまえば、大学で量子物理学、量子力学を勉強して、その後原爆の理論が可能であるという発表がされて、実際に開発していくという流れなのでわかりやすいのかなと。
2つ目の1954年の長文会のシーンは、これは私は全く知らなかったのですが、戦後オッペンハイマーは、理由は正直わかりませんが、原爆の次の水爆の開発に反対するようになって、
それと実際に戦前から共産党の人との交流があったために、スパイではないかという悪をかけられて、原子力への機密情報へのアクセスをシャットダウンされて取り上げられてしまうというイベントがありまして、
この時の長文会、デキレースとも言えるような長文会のシーンがあって、そういったイベントがあったと。まずそれを知らなかったので、そこはなかなかわかりにくかったのですが、そういったイベントが1954年の話としてあります。
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さらに3つ目、さらにわかりにくいのですが、1959年の校長会。この校長会は、ルイス・ストローズという人が、省務長官に就任できるかどうかという校長会ですが、そこはどういう人物かというと、
このルイス・ストローズという人物は、実際オッペンハイマーをプリンストン高等研究所の長官だったり、そういったところに就任させた人物であるのですが、一方、自分のキャリアであったり、誤解などもあると思うのですが、そういうのもあって、オッペンハイマーに対してちょっと恨みと言いますか、そういったのがあって、
落とし入れて、実は1954年の聴聞会で原子力への情報のアクセスを取り上げたのが、ルイス・ストローズの差し金というか、彼がそう言ってやったことで取られたんだという描かれ方をしています。
なので、ただその最後の1959年のルイス・ストローズの校長会で、実は彼がオッペンハイマーを落とし入れたんだというのが明らかになってしまい、彼は省務長官に就任できなかったと。最終的な夢であるアメリカの省務長官、大臣的な存在になれなかったという結論で終わる映画なんですけど、結論というか、ルイス・ストローズのパートとしてはそういうエンディングになります。
この3つが入り乱れながら、この3つのイベントが絡み合いながら進んでいく。なので正直、原爆開発して、戦争で使うというところまでは3分の1よりは多いと思いますが、正直前半の話で、後半はオッペンハイマーが名誉を剥奪されてというか、というところと、
実際ストローズの校長会で名誉が回復するところまでをかなり入念に描いているという話になります。
この映画を見て思ったのは、全体としては完全な原爆産生というか、原爆を日本に落としたことは意義があったんだと、戦争早く終わらせて犠牲は逆に少なくなったんだというようなよくある話、よくある校庭派の話というほど単純なものではなく、
オッペンハイマー自身も最初はやはり開発、特に最初はナチスよりも先に開発しないというモチベーションで開発していたので、そこは意義があったし、日本に実際落とすのもどこまで落としてもいい、落とすべきだと思っていたかわからないですが、葛藤はあったと。
さらに戦後はこれは人類を破滅させてしまうというふうに感じて、水爆の開発はやめるべきだというような方法になったという描かれ方をしています。
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これ自体は正直なところ、社会全体のどうしても流れにエンターテイメントというか、こういう作品とはいえ、しかも原作はノンフィクション、ドキュメンタリーとはいえ、どうしても引っ張られざるを得ない。
実際では仮の話として、例えばアメリカの戦時中の話は、これはちょっと想像になってしまいますが、原爆肯定派の人は多かったと思うんですね。原爆を落としたから実際戦争は終わらせられたし、日本は降伏したんだというふうに実際信じている人は多かったと思うんですが、
当然、今のこの2024年にそういうのを100%出した作品というのは現実的に作ろうとはできないし、実際そういうのは作るべきではないと私も思います。
なので、今回のこの映画のオッペン・ハイマーの描かれ方がどこまで本当だったのか、何が本当かなんてそもそも誰も分からないんですが、分からないにせよ、私が見た限りでは非常にバランスの取れたというか、フェアな描かれ方なんではないかなと思いました。
ただ、実際そのアメリカの大統領を入れて、トルーマン大統領だと思うんですが、どこに落とすかというような話し合いをするシーンはちょっと生々しいというか、非常に実際これはちょっとなかなか来るものがあるというか、日本で公開するしないというのが議論になるのは当然である内容だなというふうには感じました。
というところで、この映画はオッペン・ハイマーの生涯と現場開発として、その後名誉を奪われてそれが回復するという話を描いた映画なんですけれども、
あと感じたこととしては、オッペン・ハイマーは非常に学者として当然優秀であった上にプロジェクトマネージャーというか、要するに1942年にマンハッタン計画が本格的に稼働してから、
わずか3年ちょっとで原爆を開発してしまうというところで、驚異的なスピードと言いますか、もちろん戦争であらゆるリソース、人物、金が使われたという背景があるにせよ、それをやり切ったというところで言うと、
非常にただアカデミックな研究をするというだけでなくて、物事を成し遂げるという力は非常にあった人物ではないかというふうには感じました。それが逆に彼を苦しめてしまったというか、それをやり遂げてしまったが故に実際苦しんだ面はあると思います。
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原爆を実際に作って、さらにそれは使われてしまったというところであるので、そもそも当初ナチスより先に開発しないといけないと思っていたら、もともと作ることもできない日本、しかももうほぼ決着がついていて、幸福は時間の問題だったはずの国にしかも2回も移されてしまったと。
そのせいで何十万人もの人が苦しんで亡くなっているという現実を彼も絶対知っていたはずでありますし、そこで苦しんだという面はあると思います。ただ、じゃあそれで彼が断ったらそれで良かったのかというと、そこまで単純な話ではないと思うんですが、一方、彼が非常に優秀であるがゆえに成功してしまったというか、というものでは絶対あると思います。
あともう一つアウトすると、多分これは完全に意図的だと思うんですが、マンハッタン計画で非常に重要な役割を果たした科学者が一人描かれていないというのは、それがジョン・フォン・ノイマンという非常に人類史上最大の天才、何をもって天才とするかによりますが、非常にこれも有能な、すごい人類史上に残る天才であるノイマンが、
意図的に全く描かれていない、全く出てこない。今回の映画では、例えばニールス・ボアであったり、ハンス・ベイテなどの、あとハイゼンベルグももちろん出てきますし、歴史上の、あとアインシュタインも歴史上の物理学者のスーパースターが出てきて、いかにインタラクションしていくかというのがそこも見どころだと思うんですが、その中でノイマンは全く出てきません。
ノイマンは描かれなかった理由はちょっとわからないんですが、もちろん原作の本には出ているのかな、どうなんですかね。あるとすればノイマンは完全な原爆推進派であり、さらに言うならば、いかに殺戮するというか、威力を最大化するというのを非常に主張していて、
はっきり言ってしまうと人の気持ちは全くわからないというか、そういったタイプの人だったようです。なのでそういった方が入ってくるとストーリー的に、映画の全体の流れとしてもそぐわないと思ったのかわからないですが、出てきませんというような話があります。
あらゆる推進派として中で描かれているのがテラーです。
その後、オッペン・ハイマーが戦後、水爆の開発を下りたので、エドワード・テラーという優秀な学者ですが、その方が水爆の開発を主導して水爆の父と呼ばれて、1991年には第一回のイグ・ノーベル賞で平和賞を受賞されている。
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冗談というかイグ・ノーベル賞なので、水爆の開発を通して我々の考える平和というものの見方を変えてくれたこととしてイグ・ノーベル平和賞を与えますということで、イグ・ノーベル平和賞を受賞されているエドワード・テラーという方が推進派として描かれていて、
さらにテラーも途中で関わり方をステップダウンするような描き方をしていました。
あとはオッペン・ハイマー自身のプライベートというか女性関係も非常に乱れていたというか、いろいろあったというような描き方をしていましたね。
という感じで、非常に映画としては面白かったですし、3時間の長い映画ですが、それだけの価値は絶対にある映画というところで、ぜひ見に行ってみてください。
今日は映画のオッペン・ハイマーの紹介でした。ありがとうございました。