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2023-01-11 17:51

アナログなら一斉授業しかない

「アナログなら一斉授業しかない」

本日の音声配信では携帯を教室で集めることについて、その原因の一つに一斉授業があるということについてお話しました。

--- Send in a voice message: https://podcasters.spotify.com/pod/show/murasupe/message
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はい、今日お話ししたいのは、アナログなら一斉授業しかないということですね。
これを話そうと思ったのは、昨日ですね、スマホを教室で集めることの是非についてお話ししましたけど、
それをしなければいけない前提の一つとして、一斉授業をやっていることが、
スマホを集めなければいけない理由の一つとしてあるんじゃないかということを申し上げたんですけど、
昨日はですね、それよりも依存症にかかっている人は、依存のもとを物理的に距離を置く必要があるから、
もし合意がされていて、納得した上で、ちゃんと無理やり納得させるんじゃなくて、
自分自身がスマホの依存症になっていて、これから距離を置かなければ、ちゃんと授業が勉強ができないというふうに納得した上で、
教室で預かるんだったら、それはそれでいいんじゃないかという話をちょっとしました。
その大前提として、僕がいつも話しているような、日本語教育のDXですよね、デジタルトランスフォーミング。
デジタルトランスフォーミングはなんでDXなんですかね。
ちょっとあまりそこを考えたことないんですけど、後で調べてみたいと思います。
そういう面から、日本語教育のDXというデジタルトランスフォーミング、
その意味から見るとやっぱり大きな問題があると思うんですよね。
仮に合意しているとしても、スマホ依存症になっている人が合意しているとしても、
それを集めてアナログな状況で授業をしなければいけないというのは、
人権とかの他にも2つの意味で問題があると思うので、
今日はそれについてお話をしてみたいと思います。
まず、具体的な事実の一つとして、
僕が考えていることですけど、携帯電話を集めなければいけない理由の一つに、
昨日も話をしましたけど、一斉授業があるということですね。
一斉授業というのは何かというと、
一斉授業というのは、クラスのみんなが同じ進度、同じスピードで勉強する授業ということですね。
別に彩りでもみんなの日本語でもいいんですけど、
今日は第2課を勉強しましょうと言ったら、みんなが第2課を勉強している。
みんなで、まず彩りとか丸ごとだったら、
たくさんのリスニングのオーディオファイルがありますよね。
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まずこのオーディオファイルを聞きましょうと言って、
それで先生が一つのオーディオファイルを再生する。
それをみんなが同時に聞くとかですね。
そういうタイプが一斉授業というものですね。
ここで、これはもう皆さんが言っていることですけど、
だけど、学習者に適した勉強のスピードというのは、実はいろいろあるんですよね。
非常に多様なわけです。
早く勉強できる人もいるし、ゆっくり勉強したい人もいるし、
あるいは早く勉強できない人とかももちろんいます。
それまでの経験とか、自分のその時の日本語のレベルによってはね。
だけど、つまり学習者のスピードはいろいろあるのに、多様なのに、
一斉授業なので、暇な時間ができてしまうということですね。
その暇な時間に携帯を見てしまうということが、
携帯を持っていることによって勉強できないというね、
そういうきっかけになっているというのがあると思います。
これはですね、やっぱり一斉授業だからそういう暇な時間ができてしまうというのがあるわけなんですね。
これがですね、一斉授業ではなくて、
僕がよく言っている自立学習とかね、自由進路学習だったら、
そういう暇な時間がないんですよ。
もう自分で、皆さんが自分でその自分の課題に取り組んでいるので、
そういう暇な時間がないので、それで暇だから携帯に手が伸びてしまう。
そして、ソーシャルメディアとかね、ツイッターを見てしまうというそういうことがありません。
今ちょっと言った自由進路学習と自立学習ということについて、
少し簡単に説明すると、自由進路学習というのは、
勉強するコンテンツとか教科書とかは同じなんだけど、
そのスピードが人によって違うということですね。
だから、みんなの日本語でも丸ごとでも彩りでもいいんですけど、
そのクラスの中に第1課を勉強している人もいれば、
もう第25課とかをね、
すみません、彩りは25課とかないですけど、
18課を勉強している人とかね、
そういう人がいるかもしれない。
それが自由進路学習というものですね。
自立学習の場合は、勉強している内容自体も人によって違っていて、
例えばこっちではJLPTの勉強をしている人もいるし、
こっちでは会話の勉強をしている、
勉強というか会話の練習のために1つトピックを決めて、
みんなで、みんなというかグループでね、
2人とか3人で話をしているグループもあるとか、
そういうのが自立学習というものです。
こういうのは当たり前ですけど、
自分で選んでそれぞれが自分のことをやっているので、
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暇な時間、他の人がやっているのを待っている時間というのはないので、
その間に携帯を見てしまうということがありません。
暇な時間がないです。
だけど、こういう自由進路学習とか自立学習とかね、
そういうのはアナログだけでやるのはとっても大変なんですよ。
これが例えば、ちょっと彩りで例を挙げてみたいと思いますけど、
彩りの場合は、まず最初にどのかでもね、
最初にたくさんのリスニングのオーディオファイルを聞くところがあって、
その後でいろいろ文を作ったりとか、
ロールプレイをしたりとかいう部分が来るわけですね。
最初のオーディオを聞くところ、リスニングのところですけど、
これも例えばですね、イタリアに住んでいるイズミマッサさんという方が、
彩りアズホームワークっていうのを、
そういうウェブページを作っていて、
実際に作っているのはウェブページだけではなくて、
Googleフォームなんですけど、
GoogleフォームでそこにYouTubeの動画が埋め込まれているんですね。
YouTubeで彩りの音声、リスニングの音声と、
それに彩りで見なければいけない画像とか、
教科書に載っている教科書のページのスキャンですね。
それがYouTubeの動画として埋め込まれています、Googleフォームにね。
そして聞いて、
それは色んな課題があるんですけど、
教科書に載っている答えを聞いて選ぶ、答えを選ぶようになっているんですけど、
ABCDとかね。
しかもそれが自動採点になっています。
なので、聞いてそれに回答して、
それに採点もしてもらうということが、
この彩りアズホームワークでできるわけですね。
でもこれもですね、
本当に人によって1回聞けばすぐに100点取れちゃう人もいるし、
3回聞いてもちょっと難しいという人もいます。
あるいはね、1回聞いたらわかるけど、
でももっと2回も3回も聞きたいというようなタイプの人もいます。
これが一斉授業の場合は、
そのみんなに対応することはできないですよね。
だけど授業中にスマホがあって、
これがですね、
Googleフォームで埋め込まれているYouTubeの動画を見ながら、
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そのオーディオを聞いて、
回答を送って自動採点までしてもらう。
そうすると、
そういうことをするには、
やっぱりどうしたって自分の携帯とかタブレットとかパソコンが必要なわけですよね。
だけどこれが一斉授業の場合は、
先生が自分のパソコンでこのオーディオファイルを再生するわけですね。
色どりの場合はですね。
もう分かっている人と分かっていない人の間で、
やっぱりズレが起きてしまうわけですよね。
人によってはもうこれみんな分かるから先に行きたいという人もいるし、
あるいはまだもう一回聞きたいという人もいるし、
分かっていないからもう一回聞かないと答え自体が分からないというね、
そういう人の間でズレが起きてしまうわけですよ。
もう分かっている人は何回も聞いても面白くないから、
携帯をいじりたくなってしまうわけですね。
だけど逆にまだ分かっていないのにもう次に進まれてしまったら、
授業について行けなくなってしまうので携帯をいじりたくなってしまうわけなんですね。
なのでやっぱりどうしてもこういう一斉授業と携帯を持っているというところにズレがある。
つまりこのDXが進んでいる時代なのに、つまり皆さんが携帯を持っている時代なのに、
それを前提としていない授業をしているというところで、
そのズレがこういう携帯をいじってしまって授業に遅れてしまうというような悪循環を生んでいるように、
なっているのではないかと思います。
つまり一斉授業というのはまずアナログな授業に非常に神話性があるわけですよね。
だからこそその携帯を取り上げたくなってしまうということなんだと思います。
今回のツイッターの議論でもいろいろな人が発言していらっしゃいましたけど、
もう本当に携帯を取り上げないと授業にならないという人もいるし、
携帯を取り上げたら授業にならないという人もいるわけですよね。
これが本当にセイマーモデルというんですけど、
特に教育とかの世界でデジタルトランスフォーメーション、
DXがどういう風に進んでいるかというその段階を段階分けする考え方があるんですよね。
セイマーモデルというのはSAMR、それでセイマーと読むんですけど、
これで考えるとこの辺がちょっとわかりやすいんじゃないかと思います。
セイマーモデルのSAMRですね、
このSというのはサブスティチューションでいわゆる大体切り替える、変わるということですね。
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つまり紙がないからしょうがなくデジタルでやりますとか、
あるいは校長先生の命令で仕方なくやるけどでも言われた方は大変という感じのところが最初のSの段階ですね。
次のAですよね、Aがオーグメンテーションで拡大とかという意味ですね。
これはやってみたら意外と便利じゃんとかですね、
だってコピー代かかんないしとかね、
Wi-Fiの値段の方が全然安いからコピー代よりね、
やってよかったという風に思っているあたりがこのオーグメンテーションのあたりだと思います。
次のMのところがボディフィケーションですね、変容、変わることです。
ここまでくるとですね、さっきも言っていたようにアナログだと一斉授業しか基本的にはできないんですよね。
できるけどものすごく手間がかかっちゃうんですよ。
アナログで自立学習とかですね、自由心の学習をすると正直大変ですよ。
でも逆に言うとデジタルを使うことによって、
こういうさっき申し上げたような泉増田さんのようなものを使って、
それで一斉授業から自由心の学習とかに変わっていくわけですね、次第にね。
そこまでくるとこれがMの段階、モディフィケーションとか変容、変わるっていうね、
そういう段階だと思います。
最後のRがRedefinitionですね、再定義のところなんですけどね。
少なくともね、今お話ししたようにこのDXがセイマーモデルのMの段階ですよね、
3つ目のモディフィケーション、変容、ここまでこないとこういう光景っていうのは見えてこないんですよね。
なのでまずはですね、僕の提案としては、
このDXを進める意味でも、それから教育論としてね、
一斉授業を脱却して、学習者の自分のスピードに合った学習ができるようにっていう意味でも、
僕は携帯を集めるということには賛成できないというところがあります。
つまり、環境としてどうしてもDXできないようなところにいるんだったら、
依存症の学習者を依存症の元になっているスマホから切り離すことが、
それは本人の合意の上でそれをやるのはしょうがないと思いますし、
むしろそれは望ましいことだと思いますけど、
だけどその前提としては、そのDXが進んでいないとか、
教育論的にまだ改善の余地があるという意味で一斉授業が行われているっていうね、
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そういう問題が本質的にはあるので、
そちらの問題を解決するのが本質的な僕は解決だと思います。
つまりまとめて言うと、3つの問題があると思いますね。
もし合意があるか合意がないかというところで携帯を集めることですね。
教室で携帯を集めるということについて、
もし仮に合意なく携帯を集めているんだとしたら、
多分これは僕は違法行為だと思うので、
まず社会的にですね、
人権というか、
所有権ですよね、
所有物の使用権という問題で大きな法的な問題があると思うので、
僕はこれはまずそこでアウトだと思います。
だけど合意があるんだったらそれはそれで一つの考えだと思います。
依存症の治療の一つとしてやるんだったら僕はそれでいいと思います。
それが1点目ですね。
あと2点目はやっぱりDXですよね。
デジタルトランスメーションの面で大きな改善の余地があるということがやっぱり言えると思います。
3点目は学習者は多様であるということですよね。
いろんな学習者がいる。
それに合わせた授業ができていないという意味で、
やっぱり教育司法の面でも大きな改善の余地があるということが言えるんじゃないかと思います。
そういう3つの問題があるのではないかと、
教室で携帯を集めるということに関しては、
そういうふうに今のところ僕は認識しております。
それではですね、
もし皆さんもですね、
このセーマーモデルの段階を一段上ってみたいというふうに思うような方がいらっしゃいましたら、
ちょっとハートマークでリアクションいただけますでしょうか。
Sの人はAの人。
Sの人はAの段階。
Aの人たちはMの段階。
そして今日は最後の最定義のところはあまり話しませんでしたけど、
Mの人は最定義できる。
日本語教育とはそもそも何なのかという定義自体を変えてみるというね、
ところまでいけるというふうに思う人は、
ハートマークでリアクションいただければと思います。
はい、それではですね、
今日もムラスペにご参加くださいまして、ありがとうございました。
今日のですね、アナログなら一斉授業しかないという音声配信につきまして、
ご感想とかコメントとか質問とかありましたら、
ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
はい、それでは本日も良い一日をお過ごしください。
そして冒険は続きます。
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