最近来日していました。
本記事は「ASCII.jp」に掲載された、Appleのアクセシビリティへの取り組みと日本の学生による問題解決事例に焦点を当てた連載記事の抜粋です。Appleの担当者は、アクセシビリティを基本的人権として捉え、製品機能だけでなく、直営店の接客やコンテンツ制作を含む全体的な体験として設計していると説明しています。また、新機能の開発においては「私たち抜きで決めないで」という原則に基づき、当事者の声と外部団体との共創を重視する姿勢を強調しています。これに対し、慶應義塾大学SFCの学生たちは、Appleの技術を基盤に、画像認識アプリ「ミエルサ」や、社会的な誤解を防ぐための拡大鏡アプリ「ミテルンデス」など、当事者の視点から生まれた具体的なソリューションを紹介しています。これらの事例は、企業による技術提供と、ユーザーコミュニティによる現実の課題解決がどのように連携し、アクセシビリティがテクノロジーと社会の関係を映す鏡になっているかを示しています。
「アクセシビリティは、基本的人権」、テクノロジーも例外ではない
https://ascii.jp/elem/000/004/358/4358108/
サマリー
今回のエピソードでは、Appleのアクセシビリティに関する哲学と、日本の学生たちによる具体的な技術開発を探ります。アクセシビリティは単なる機能にとどまらず、基本的人権と考えられており、学生たちが開発したアプリはその理念を具現化しています。
Appleのアクセシビリティ哲学
さて今回のテーマはアクセシビリティです。テクノロジーが僕たちの生活にもう当たり前にある今、 この言葉本当はどういう意味なんだろうって思いませんか。
今回はですね、Appleの哲学、そして日本の学生たちが起こしたある挑戦、 この2つからその本質に迫っていきたいと思います。早速見ていきましょう。
皆さん、アクセシビリティって聞くとどんなイメージがありますか。 まあスマホの設定画面を開くと出てくる、あの特定の人向けの機能かなーみたいなそんな感じじゃないでしょうか。
でも、もしそのイメージが実はほんの入り口に過ぎないとしたらどうでしょう。 まずはこの分野をリードする巨大企業、
そうAppleの考え方から見ていきたいと思います。 彼らにとってアクセシビリティっていうのはただの機能じゃないんですね。
なんと基本的な人権なんだと。これかなり強い言葉ですよね。 一体どういうことなのか掘り下げてみましょう。
これすごい言葉ですよね。アクセシビリティは基本的人権です。 Appleの哲学のまさにど真ん中にある考え方です。
テクノロジーって一部の人のためだけにあるんじゃなくて、誰でも、そう誰もがちゃんと尊厳を持って使えるべきなんだっていうものすごく強い意思を感じますよね。
つまりここでのポイントはAppleにとってアクセシビリティっていうのはスマホの設定メニューの中だけの話じゃないってことなんです。
例えばお店でのスタッフとのやり取りだったり、Apple TVプラスのコンテンツだったり、もう彼らのビジネスの隅々まで行き渡っている、いわばデザインの哲学そのものなんですね。
なるほど。Appleがアクセシビリティを人権として捉えているのはよくわかりました。 じゃあその素晴らしい理念って具体的にどうやって製品開発に落とし込まれているんでしょうか。
そのプロセスの裏側にあるすごく大事な原則があるんです。 次はそれを見ていきましょう。
Appleが開発で大事にしているのがこの言葉なんだそうです。 Nothing about us without us つまり私たちのことを私たち抜きで決めないで。
これってすごく不快ですよね。いわゆる上から目線で作ってあげますよじゃなくて、まさに当事者と一緒に作っていくっていうその精神がここに詰まってるわけです。
じゃあ具体的にどうやるのかっていうと、まず社内にいる障害当事者の従業員から直接フィードバックをもらうんですね。
でそれだけじゃカバーしきれない部分は今度は世界中のいろんな団体とかサポートグループ、医療の専門家たちと連携してもっともっと多様なユーザーの声を拾い上げていくとこういう二段構えになっているわけです。
さてここから話はガラッと変わります。舞台はアップルの本社じゃありません。 日本のとある大学のキャンパスです。
アップルが世界規模でやっている、共に作るっていう考え方が日本の学生たちの手によって一体どんなふうに形になっているのか。
壮大な理念と現場のリアルな課題が出会うその最前線に迫ってみたいと思います。 今回の物語の主役は慶応義塾大学SXCの学生たち。
彼らはですね自分たちが日々直面しているリアルな問題を自分たちのテクノロジーで解決しようとしてるんです。
その一つがこの見えるさっていうアプリです。 これすごく面白いのが課題と解決策がめちゃくちゃシンプルにつながっているところなんですよね。
例えばキャンパスの案内板がぼやけて見えづらいとか、貼ってあるポスターの文字が読みにくいとか、そういう弱視の学生が日々感じる見えにくさっていう課題がありますよね。
それに対してじゃあどうしたか? 写真を1枚撮るだけでAIがこれはこういう内容ですよって100文字から200文字くらいで要約して教えてくれる。
まさに課題をテクノロジーで直接解決しているわけです。 ですごいのはここからなんですけど、このアプリ最初のプロトタイムはたった1週間でできたそうなんです。
でもそこからが本番で、実際にキャンパスにいる弱視の学生たちにどんどん使ってもらって、このパターンこっちの方が押しやすいよとか、
この読み上げ方だとわかりにくいみたいなものすごく具体的なフィードバックをもらって、どんどん改良していったんですね。
まさに開発者とユーザーが一緒になって作り上げていく。 ここにも共に作る精神が生きているわけです。
でも話はここで終わりじゃないんです。 テクノロジーで技術的な問題さえ解決すればそれで万事オッケーかっていうと実はそうでもない。
社会との接点
ここからはもっと複雑なテクノロジーと社会との間に生まれる壁、その話に移っていきたいと思います。
ここで登場するのがもう一人の学生開発者、鈴木永美さんです。 彼も弱視の当事者なんですけど、彼がぶつかった壁はちょっと種類が違うものでした。
ちょっと想像してみてほしいんですけど、コンビニで棚にある商品の裏の成分表示とか、細かい文字を読みたい時、
スマホのカメラを拡大鏡代わりに使うことありますよね。 まあごく普通の光景です。でも
その瞬間、店内に無機質なアナウンスが響くんです。 店内での撮影録画はご遠慮くださいって。
すると周りのお客さんの視線が一斉に自分に突き刺さる。 いやいやこっちはただ文字を読んでるだけなのに、もしかして盗撮してるって思われてる?
このテクノロジーを使っている本人と周りの社会との認識のずれ、 この気まずさこそが彼が解決したかった課題だったんです。
そこで鈴木さんが作ったのがこの見てるんですというアプリです。 このアプリが解決するのは技術的な問題じゃない。
さっき言ったような社会的な誤解なんです。 いわばコミュニケーションを助けるためのツールなんですね。
何をするかっていうとすごくシンプルで、画面の周りにこんな風に明るい色の枠を表示するだけなんです。
でもこの枠があるだけで、あこの人は撮影してるんじゃなくて拡大鏡として使ってるんだなーって周りの人に一瞬で伝わる。
テクノロジーの機能と社会の受け取り方の間にある水をたった一つのデザインで埋めてしまった。 これ本当に見事なアイディアだと思いませんか?
さてここまでアップルの大きな理念と、それから学生たちの現場から生まれた具体的なアイディエ、2つの話を見てきました。
この2つの話をつなげてみると一体何が見えてくるんでしょうか。 もう一度視点をぐっと広げてアクセシビリティが僕たちの未来にとってどんな意味を持つのだ
考えてみたいと思います。 ここに見えてくるのは一種の美しいエコシステムなんじゃないでしょうか。
まずアップルみたいな巨大企業が誰でも使える強力なプラットフォーム、つまり土台を用意する。 そしてその土台の上でSFCの学生たちのような現場にいる人たちが、大企業じゃなかなか気づけないような本当に細かいでもすごく重要な後一歩の部分。
まさにラストワンマイルの課題を解決していく。 この両輪がうまく回ることこそが新しいものを生み出す力になるんですね。
ここで最初の話に戻るんですが、アップルのハーリンガーさんのこの言葉がすべてを物語っているように思います。
テクノロジーは障壁ではなく助けになるべきだ、と。 人々が何かを作り出したり夢を叶えたりするのを手助けするためにあるんだ、と。
この強い信念が企業の大きな理念になり、そして現場の学生たちのクリエイティブな力と結びついている。 そういう構図が見えてきますよね。
最後に皆さんに一つ問いを投げかけて終わりたいと思います。 アクセシビリティって結局一部の人のための特別な機能なんでしょうか。
それとも僕たち全員の未来を考えるための一つのヒントなんでしょうか。 考えてみれば、これまでももともとは特定の人や状況のために生まれた技術が
いつの間にか社会全体の当たり前になってきたことってたくさんありますよね。 そう考えるとアクセシビリティを突き詰めていくことって、実は僕たちみんなにとってもっと使いやすくて豊かな未来をデザインすることそのものなのかもしれませんね。
08:06
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