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あの、想像してみてください。東京の原宿。あの、若者やファッションの中心地であるキャットストリートのど真ん中に立っている自分をですね。
ええ。おしゃれなカフェとかアパレルショップがずらーっと立ち並んでいる、あの有名な道ですね。
はい。あの道なんですが、もし、今あなたが立っているそのアスファルトのすぐ下をですね、川が流れていて、周りが見渡す限りの田んぼだったと言われたらどうでしょう?
本日の深堀ではそんな街の隠された顔に迫っていきます。
いやー、いつも見ている風景の解像度が少しの知識で劇的に変わる瞬間ですよね。
普段は法律などの複雑なトピックを扱っていますが、たまにはこういう視点を待つのも非常に重要かなと。
そうなんですよ。ですので今回は少し肩の力を抜いていただく、いわば息抜き会としてお届けします。
番組の楽しみ方を緩く紹介する深堀ですので、日々お仕事や家事でお疲れの社会人の方々に向けて、学びを日常にどう溶け込ませていくかをお話ししていきます。
毎日あの分厚いテキストと向き合うのは本当に骨の折れる作業ですからね。毎日お疲れ様です。
温かい飲み物でも片手にリラックスしてお付き合いください。
今日はですね、私たちが提供している小地図と街歩きのコバムなどを入り口にしまして、ただの風景が同歴史と結びつき、それがなぜ皆さんが学んでいる知識につながるのかをじっくりと巡っていきましょう。
では早速その小地図の世界へ足を踏み入れてみたいんですが、雨の休日に家で100年前の小地図を眺めるなんて、ちょっと渋くて大人の知的好奇心をくすぐる時間ですよね。
そうですね。なかなかオツな時間の使い方だと思いますよ。
そもそも地図なんて今のスマホアプリで十分だと思ってたんですが、古い地図には今の地図にはない魅力みたいなものがあるんでしょうか。
あの、全く別物と言っていいかもしれませんね。現代の地図は今そこにあるものを正確に示すためのツールなんですが。
ええ、道に迷わないためのものですよね。
はい。でも小地図と現代の地図を重ね合わせてみるとですね、それはもう一つの時間軸を持ったドキュメンタリー映画のように見えてくるんです。
例えば千葉県の舞浜という場所がありますよね。
ああ、舞浜もちろん知っていますよ。あの有名なテーマパーク、夢の国がある場所ですよね。多くの人が休日に押し寄せる日本有数のエンターテイメントの聖地じゃないですか。
そうです。では、その舞浜周辺の100年前、大正時代から昭和初期にかけての地図を開いてみると、一体何が描かれていると思いますか。
うーん、100年前ですか。えーと、テーマパークは当然ないとして、漁村とかのどかな海辺の街があったとかでしょうか。
いや、実はですね、文字通り何もないんですよ。
え、何もないんですか。
はい。そこに街はなく、ただ一面の海が広がっているんです。海岸線はずっと内陸側にありまして、今の舞浜の駅も、あのテーマパークのシンボルのお城も、100年前の地図上では完全に海の底、青く塗られた領域の中なんですよ。
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うわ、すべてが海だったんですか。あ、つまりあの巨大なテーマパーク全体が、海の上に新しく作られた土地の上に乗っているということですね。
その通りです。そこから年代順に地図をパラパラと追っていくと、本当に面白いですよ。ある年代の地図では、海の中にポツンと人工的な線が光れ始めまして。
ほうほう。
次の年代では、四角いブロックのように土地が浮かび上がってくる。高度経済成長期を経て大規模な埋め立て事業が進み、何もない青い海だった場所に広大な大地が生まれ、やがてその上に夢の国が建設されていくんです。
なんというか、フル地図を見るのってまるでタイムマシンの窓から、街の前世を覗き込んでいるような感覚になりますね。ただの青い海が数十年という時間をかけて、無数の人々が笑顔を行き交う場所に変わっていった。そのプロセスを地図の上で目撃できるわけですか?
ええ、まさにそういうことです。私たちは今の完成された姿しか知らないので、そこが昔から陸地だったと無意識に思い込んでしまうんですよね。
確かに、最初からそこにあったと錯覚してしまいます。
しかし、土地には必ず過去の記憶があります。この土地がどうやって生まれたのかを知ると、普段の景色が歴史の連続性を持った空間としてとても立体的に見えてくるはずなんです。
なるほど。普段見慣れた土地の成り立ちを知ると視点が大きく変わりますね。そこが本当に面白いところで、前原のような海から生まれた土地の壮大なスケールの話から、今度は私たちが普段歩いているもっと身近な東京の街の前線に視点を移してみたいんです。
はい、何でしょうか?
冒頭でお話しした原宿のキャットストリートですね。
ああ、若者文化の最先端であり、洗練されたデザインの建物が並ぶあの場所ですね。実は、かつてあの一帯は御殿と呼ばれるのどかな農村だったんですよ。
御殿ですか?
ええ。小地図を見ると広大な田んぼが広がっていて、その中央を小さな川がうねうねと蛇行しながら流れていたんです。御殿川と呼ばれる川ですね。
あのファッションの街が、昔はカエルが鳴いているような田んぼで、しかも川が流れていたなんて、でも今は川なんてどこにも見当たりませんよね。
そうですね。現代の風景からは完全に消え去っています。都市化が進む中で衛生面の問題ですとか、土地の有効活用のために川に蓋をしてコンクリートで覆ってしまったんです。
ああ、蓋をしてしまったんですね。
はい。これを暗峡と呼びます。地下に隠された川ですね。川そのものがなくなったわけではなくて、今もアスファルトのすぐ下をひっそりと水が流れているんですよ。
ちょっと待ってください。キャットストリートって、なんだか不自然にくねくねと曲がっていますよね。もしかして、あの独特のカーブは。
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ええ、ご想像の通りです。あれは都市計画でデザインされたおしゃれなカーブではなくて、水が低いところへ向かって流れていた自然の川の蛇行の痕跡そのものなんですよ。
えー。
川の上に蓋をして、そのまま道にしてしまったからこそあんな風にくねくねしているんですよね。
なるほど。ただの道じゃなくて、川の真上を歩いていたんですね。全く知らずに歩いていました。でも、こういう土地の記憶って単なる歴史の雑学としては非常に面白いんですが、私たちが大人になってから学ぶ実用的な知識、例えば、宅建などの資格試験の法律とどう結びついてくるんでしょうか。
ここからが知識がつながる醍醐味なんですよ。土地の記憶というのは決して過去のロマンだけで終わるものではありません。現代の私たちの安全に直結する物理的な現実なんです。
物理的な現実ですか。
はい。例えば、キャットストリートのようなかつて川だった土地、いわゆる急稼働や谷を土で埋めて平稲にした造成地を想像してみてください。
えーと、川だったということは、地面の下には水が通っていたり、水を含みやすい土があったりするわけですよね。山のように固い岩盤とは違いそうです。
まさにそこがポイントです。そうした土地は長い時間をかけて堆積した泥や砂が多くて、地盤が非常にゆるいんです。そこに地震が起きたらどうなるか。
かなり揺れそうですね。
ええ。水を含んだゆるい砂の層が激しく揺さぶらえると、土の粒子がバラバラになり、地下水と一緒に泥水のように噴き出してくる。これが液状化現象です。
あー、地面が液体みたいになってしまう現象ですね。そうなると、上に立っている家は傾いたり、最悪の場合は崩落してしまいますよね。
その通りです。過去の災害でも、谷を埋めた造成地が大規模に滑り落ちてしまうという痛ましい被害が起きています。だからこそ、そうしたリスクの高い土地に安全に住むために、国は非常に厳格なルールを設ける必要があったんです。
それが法律につながるわけですね。
はい。それが、宅建などでも学ぶ、宅地造成およみ特定災害土統計政法、いわゆる森土規制法なんですよ。
あー、そういうことだったんですか。私、あの森土規制法という長くて堅苦しい名前を見たとき、ただの建設業者のための事務的なルールだと思っていました。
でも、法律の背景にあるのは、土と水の脅威から私たちを守るためだったんですね。
そうなんです。ただのルールの羅列として見ると、無味乾燥ですが、かつて川だった場所、谷だった場所に人々が命を預けて家を建てるからこそ厳しい基準が必要なんだという理由がわかると、法律の重みが全く違ってきませんか。
全然違います。ただの無味乾燥な法律の名前として丸暗記するのではなく、かつて川だった土地の上に私たちが安全に住むためという背景を知ると、法律というものが急に血の通った街の守り手のように見えてきますね。
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ええ、本当にそうですね。
暗記するときのイメージが、単なる紙の上の文字から実際に水を含んだあやうり地面に変わりました。農地法なんかも同じような背景があるんでしょうか。
農地法もですね、小地図を見るとその存在理由が肌感覚で理解できるんですよ。先ほどの原宿の温暖のように、かつて見渡す限り広がっていた豊かな田んぼが、時代が下るにつれてものすごいスピードで住宅街に飲み込まれ、アスファルトとコンクリートで覆い尽くされていく様子が地図から読み取れます。
はい、田んぼがどんどん消えていくわけですね。
ええ、一度コンクリートで固めてしまった土地をもう一度輝いて田んぼに戻すなんて、事実上不可能に近いですよね。
確かに、建物を壊して土壌を入れかれてと考えると気が遠くなります。
その通りです。農地は一度失われたら二度と元には戻らない。だからこそ、なぜ国は個人の土地の売買に口出ししてまで過剰なまでに農地を守ろうとするのか、という疑問の答えがそこにあるんです。食糧自給という国の根幹を守るための最後の防波堤なんですね。
なるほど、こうやって背景を知ると丸暗記に頼らない理解の深さが得られますね。ただ法律の条文を覚えるのとは定着の度合いが全く違います。ストーリーが頭の中で手助けしてくれるというか。
ええ、まさにそこをお伝えしたかったんです。なぜその法律が存在するのか、という根本の理由、いわゆるHowやWhyを理解することは大人の学習において最も強力な武器になりますから。
というのもですね、私を含め毎日仕事や家事に追われている40代、50代の大人にとって、気合で丸暗記するという力技は、もう体力的にも精神的にも限界があるんですよね。
そうですよね、痛いほどわかります。
帰宅して夕食を済ませて、さあテキストを開こうと思う頃にはもうヘトヘトですから。
全く同感です。よく試験に受かるのは意志力が強い人だと言われることがありますが、実はそうではないのかもしれません。心理学や農科学の観点から見ても、人間の意志力というのは無限に湧き出てくるものではないんですよね。
無限ではないというと、使えばなくなるものなんですか?
意志力は、朝起きた時が一番満タンで、日々の些細な決断やストレスによって少しずつすり減っていく消耗品のようなものだと考えてみてください。
なるほど、消耗品。
はい。仕事で重要な判断を下し、人間関係に気を配り、スーパーで夕飯のこんだてを選ぶ。そうやって夜になる頃には、分厚い法律のテキストに向かうための意志力なんてほとんど残っていないことが多いのが普通なんです。
確かに、夜の自分に、「さあ、ここから気合を入れて勉強だ!」と期待すること自体が、そもそも無理な設計だったわけですね。
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じゃあ、意志力に頼れない大人は、どうやって学習を続けていけばいいんでしょうか?
答えはシンプルでして、決断そのものを減らすことです。
今日は勉強しようか、休もうかと悩むプロセスに意志力を使ってしまう前に、行動を自動化してしまう。つまり、特テレの行動と学習をセットにしてしまう習慣化ですね。
ああ、なるほど。毎晩お風呂上がりに歯磨きをするかどうか、真剣に悩んだりしませんよね。気づいたら歯ブラシを口に入れているような状態というか。
まさにその歯磨きの感覚です。例えば、通勤電車に乗ったら必ず音声を聞くとか、お湯を沸かしている5分間だけテキストを開く、いった具合にですね。
モチベーションの有無に関わらず、気がついたら始まっている状態を作ることが忙しい社会人には必須の戦略なんです。
歯磨きをするかどうか毎晩悩まないように、気がついたら始まっている状態を作ることが大人にとっては最大の武器になるのですね。
大切なのは、どんなに小さな一歩でもいいので、完全に立ち止まってしまうゼロの日を作らないことです。
皆さんが日常の忙しさに流されそうになった時に、いつでも無理なく戻ってこられるベースキャンプのような環境を提供したいと願っています。
疲れている自分を責めなくていい仕組みが用意されているのは、精神的にとても救われますね。
さて、今回は小地図の世界から始まり、大人の学習の仕組みに至るまで深く巡ってきましたが、最後にお知らせを一つさせてください。
はい。学習を習慣化し、確かな知識として継続するための戻りましょとして、毎週の復習用図解などを配信している公式LINEをご用意しています。
公式LINEですね。
日々の学習のペースメーカーとして、伴奏者として、静かに皆さんの学習をサポートさせていただきます。
ありがとうございます。さて、今日のお話はいかがだったでしょうか。
今日あなたが歩いた道や、今住んでいるその土地は、100年前は海だったのでしょうか、それとも田んぼだったのでしょうか。
ふふ、気になりますよね。
ぜひ一度、あなたの街の前世を想像してみてください。そして、そこにはどんな法律が息づいているのか、少しだけ思いを馳せてみていかがでしょうか。
それではまた次回の深掘りでお会いしましょう。