農業法人の苦境
この放送は、農業の常識を超越する、メタグリをキーワードに活動する、メタグリ研究所がお届けする、Metagri Voicesです。
先日ですね、たべちょくさんから、朝日ビール株式会社さんの贅沢絞りというお酒のシーンを、果物農家さんにやってもらいたいという依頼がありまして、
せっかくなんで協力しようかなと思って、モニターの希望を出したところ、見事当選しまして、モニターの商品が届きました。
僕はですね、お酒を年に1回とか2回ぐらいしか飲まないんですよ。
どうもお酒を飲むと眠りが浅くなってしまって、すごい時間に目が覚めちゃうんですよね。
それなのに応募してしまいまして、毎日7月の中旬までにアンケートを出さないといけないので、毎日1本ずつ飲んでるんですけれど、
やっぱりですね、どうしても目が早く覚めてしまってですね、あんまり良くないなぁと思ってます。
このくそ暑い中、寝不足で農作業っていうのはね、よろしくないですね。
昨日ですね、4月6日日曜日、この辺も最高気温が37度まで上がってね、本当に非常に暑かったです。
それなのにこんな暑い中、やっちゃいけないんですけれど、苗木を定食しまして、シークワーサーとかスイングルシトロメロを唾液にした、僕が力入れてるやつなんですけれど、それがもう本当に大きくなっていて、
ようやく定食するところの木はだいぶ前に切ってたんですけど、株切った果樹なんでね、みかんなんで、根っこを抜くのがちょっと人力では難しいので、近所でユンボ持ってる方にお願いしたんですけど、
ようやく先週抜いてもらったんで、休みの日に植えようかなと思ってたんですけど、ここまで暑くなるとは思いませんでした。
もう汗が滴り落ちてる中、一生懸命、苗木とはいえ大きくなりすぎてしまったので、早く植えないといけないと思って一生懸命掘り起こして、掘り起こして、掘り起こして、
結局掘り起こせないくらい根っこが深く伸びていましてね、もうこれはダメだと思ってね、根っこをハサミで切って、ちょっとダメ、そんなことやっちゃいけないんですけどね、
ちょっとこれは掘り起こせないなと思って、無理やり植えて枯れるかもしれません。
まあそうですね、苗木の育成は地植えよりかポットにするべきでしたね。
ポットもやってるんで、ポットの方はそこまで大きくなってないので、また明日あたり植えたいなとは思っているんですけど、
せっかく力入れてるのにまさかこんなことになるとは思わなかったので、いい経験だと思ってまた失敗しないように対策を考えていきます。
昨日はゴーから娘と娘の友達と公園に遊びに行く約束をしていまして、噴水があって水遊びできるところがあるんですよ。
ゴーから行く約束をしたので午前中になんとか終わらせないと思いながら、必死こいてやったんでね、
ちょっと熱中症気味でその状態で公園に行って、もうフラフラでグロッキーでした。
これちょっと長生きできそうにないですね、僕。
こんな休みのたびに体痛めていっちゃ良くないです。
前振りはさておき、本題に入りたいと思います。
アザミウマの脅威
今回のテーマは恐怖のアザミウマというテーマでお送りしたいと思います。
皆さんアザミウマという害虫をご存知でしょうか。
和名はアザミウマで英名はスリッパ。
このアザミウマですけれど調べたところ5000種類くらいいるらしいですね。
農作物に悪さをするアザミウマですけれど、南黄色アザミウマ、みかん黄色アザミウマ、ネギアザミウマなどがいます。
みかんにも被害をもたらすアザミウマがいまして、それは茶の黄色アザミウマといいます。
みかん黄色アザミウマではないみたいですね。
このアザミウマは非常に厄介で、そもそも体長が1mm以下。
あんまり飛ばないんですけれど、風に乗って遠くまで移動できるようです。
1週間ほどで世代交代といいますか、卵を産むので薬剤に対する抵抗性がつきやすいんですよ。
もう一つ厄介なところは新芽に寄生するので、
新芽って成長点からニョキニョキニョキと新しくてまだ小さい葉っぱが出てくるんですけど、
そこに潜り込むので農薬をかけようとしてもかかりにくいという特徴があります。
もちろん種類にもよるんですけどね。
つまり、殲滅するのが無理ゲーなんですよ。
農薬をまいても新芽のところに潜り込んでいるので農薬に当たらないやつもいる。
そうやって農薬をかけていると抵抗性がついてしまうから、
強い農薬ばっかり使えないので弱い農薬を使ってなるべく数を増やさないようにするんですよね。
防御ローテーションと言いますか、この系統の薬を使ったら次はこの系統の薬みたいな感じで、
同じ系統は使わないようにして2週間以上開けたりとか、3回違う系統の薬剤を使ったら元に戻るというような感じで。
なんでこんな話をしているかと言いますとね、
本職の方の農業法人の方がですね、このアザミウマに非常に苦しめられてまして、
毎年のことらしいんですけれど、本当にね、どうしていいのかわからないくらい発生していましてね。
ちょっと困ったもんだなぁと。
みかんの方にもですね、アザミウマ、さっきも言いました茶の黄色アザミウマがいるんですけど、
これは果実にちょっとした傷をつけるくらいで、別に皮に傷がつくだけなので、中身には問題ないし、もちろんですね、商品としての価値は下がってしまうわけなんですけれど、
言ってしまえば、皮に多少傷があっても収穫できるわけで。
茶の黄色アザミウマはみかんの死命にいたずらするわけでもないので、そんなに大きな問題でもないし、
みかんの場合はアザミウマが発生するのは6月、梅雨のあたりから10月までとあったかい時期ですね。
その時期に発生するので、まだ強い農薬、収穫までこれをかけたら、散布したら1ヶ月は収穫しちゃいけませんよっていう農薬も使えるぐらい使えるので、
それである程度は数を減らすことができるんですけど、今僕が勤めている農業法人みたいに4日間隔で収穫しているものには、3日以上収穫までこれをかけたら3日間収穫できませんっていう農薬が最長なので、
残効性がすごい短い農薬しか使えないので、非常に困っています。しかもマイナーな作物なので、登録されている農薬数も少ないので、ほんとお手上げ状態です。
普段は灼熱のハウスの中でアザミウマと戦って、休みの日は灼熱のロジでアザミウマと戦っております。今回の放送は以上になります。
今回の放送で88回目の放送になります。
今日もメタグリボーシーズをお聞きいただきありがとうございました。あなたと一緒に新しい農業の世界を創造する旅を続けていけることに感謝しています。
次回もお楽しみに。みんなみかん食べてね。牛乳飲んでね。バイバイ。